1996年2月6日号

(No.100)


                     Nutsの表紙です


『100号:これまでのこと』

 100号です。とうとうここまで来ました。
 いや〜、あっと言う間でした。毎週毎週、締め切りに追われ、それも、追 うのも追われるのも自分ですから、その辺の複雑な精神状態と戦いつつ、で きるだけ面白いネタを探し出し、花の金曜日にコンピューターとニラメっこ。 そして、その戦いは、土日に持ち込まれ、ちょっと空いた隙に表紙の絵をサ ラサラと描き、月曜の夜に最終チェック。翌日、原版を印刷屋に持ち込み、 出来上がりのホカホカNutsをカフェにてパタパタと折り、今度は、そいつを 抱え、「お疲れ様です。」の言葉と共に配達業務。そんなことを百回ほどやっ た訳です。(変態やね。)
 でも、ツラいと思ったことは、一度もないんですよね。だって、楽しいん ですから。(正真正銘の変態やね。)
 という訳で100号なのですが、別に特別な事をやるつもりはありません。 「これまでのNutsについてのいろんな人たちの声を集めよう」とも考えまし た。でも、元々、人に「文を書いて。」と頼むのが嫌いな性格ですから、そ れはやめときました。
 では、何をやるか? 
 わたくし、編集人竹永が、「これからNutsは、こんな事やっていくぞ〜」 と言って、調子に乗ってやってみたり、そのまま雨ざらし、もしくは、深く 地に潜っている活動、作戦などがかなりあります。それらをここで復習して みます。100号記念だと思って、お付き合いください。
1. 『ガンバレ地方連合(ガン地連)』
 皆さん、覚えてますか? ほら、「ニューヨークと日本の地方が手を組ん で、東京と戦う」という主旨で作られた軍団ですよ。懐かし〜い。
 ほとんどの方が「あの軍団は、死んだね。」とお思いのことでしょう。で も、違うのよ。「ガン地連」は、まだ生きているんですから。
 「ガン地連」発足時に、その活動予定をいくつかご紹介しました。例えば、 「地方のラジオやテレビ番組を通してニューヨークの情報をダイレクトに流 す」、「”読み捨てミニコミ運動”を地方に広げて、それらをまとめて本に する」、「各県のアンテナ・ショップのニューヨーク進出を手伝う」などな どです。
 最初の「ラジ・テレ情報ダイレクト」作戦は、現在、インターネットを使っ てやっております。まだまだ規模が小さいですが、まあ、10年もかければ、 結構イイものが出来ると思います。
 2番目の「読み捨てミニコミ運動」は、着実に広がっているようです。で も、アメリカ国内が多いですね。これも、あと5、6年は簡単にかかります。
 最後の「アンテナ・ショップ」の件ですが、これは、いきなり「アンテナ」 に持って行くのは無理そうですので、小さいところ、例えば、秋の「日本の 祭り」に各県人会がブースを持てるように主催者であるニューヨーク青年会 に働きかけるとか、その辺から攻めて行こうと考えております。
 という訳で、「ガン地連」は、まだ生きております。ちょっと大人しいだ けね。そのうち、そのうち。
2. 『Nuts井戸端会議』
 これはもう死滅状態ですね。やりたい、という気持ちはあるのですが、テー マを探すのがなかなか難しくて、「いや〜、今月は無理そうだから、来月に しよか。」てな感じで、ズルズルとやらなくなったのであります。まあ、気 が向いた時に、また始めます。それまでは、しばしお休み。
3. 『在外投票権運動』
 これは、まだバリバリに活動中です。おそらく今年中に、橋本の龍ちゃん を告訴します(当然、日本でね)。理由は、「わしらの投票権は、憲法によっ て保障されてるんだからよう、今、選挙できねえって状況は、憲法違反でね えの? だから、国の親玉の龍ちゃんを告訴すんべ。」というものです。新 しい動きがあったら、またお知らせします。
4. 『日米カウンセリングセンターを助ける運動』
 まだ直接にはお聞きしてないのですが、カウンセリングセンターは、一応、 例の財政的危機から脱した模様です。ですから、今のところ、次の「助ける 運動」の予定はありません。今度、ちょっと現在の状況を聞いてみます。
5. 『政治の虫研究会(政虫研)』
 これは完全にスタックしてます。「将来、政治の道を目指す者、及び、政 治に積極的に関与していこうと思う者」の集団にするつもりだったのですが、 なかなかメンバーが集まりませんで、活動らしき活動もしてません。とりあ えず、インターネットを使って何かできねえもんだべな、とは考えているの ですが、まあ、ノンビリ行きましょ。一応、今月中には、動き出します。
6. 『USジャパン・ビジネスニュースとの戦い』
 現在、休戦中です。でも、向こうがまたケンカを売るようなことを書けば、 再び戦争が始まるはずです。ボストンに「ケンブリッジ通信」という日本語 のミニコミがありまして、ちょ、ちょっと待って、今、家の前に消防車が停 まったから、・・・・、ゲッ、2台も停まってるぞ。なんだ? なんだ?  どこも燃えてねえけどな。ウチじゃねえだろうな。あ〜、ビール飲みてえ。
 失礼しました。話を戻しましょう。という訳で、ボストンに「ケンブリッ ジ通信」という日本語のミニコミがありまして、今度、戦争する時は、この ミニコミと共同戦線を張って戦うことになると思います。楽しみです。
7. 『”カーネギーでカラオケ”反対運動』
 以前、このNutsにそれに関する批判文を書きまして、それから調子に乗っ て朝日新聞にも投書しましたところ、見事に載りまして、ついでに朝日が出 してる「アサヒ・イブニング・ニュース」という英字新聞にも載ってしまい ました。また、Nutsに書いた文章の中で、数人のニューヨーク日本人社交界 の重鎮の方々を批判しましたが、その中のお一人から返事を頂きました(そ の号のNutsを全員にお送りしたのであります)。
 そんなところです。
 私の読みでは、あれが最初で最後の「カーネギーでカラオケ」ではないか と思うのですが、一応、念のために、戦闘準備はしておきます。
8. 『生活相談電話』
 これは、まだ新しいネタですが、とりあえず、ここでは簡単な説明とちょっ とした変更だけをお伝えしておきます。今年の一番初めの号に「ニューヨー ク青年会にお願いして、生活相談電話を開設する」という文を書きました。 でも、その内容をちょっと変更します。その「ニューヨーク青年会」という のを「日系人会」に変えます。つまり、「日系人会にお願いして、生活相談 電話を開設する」という作戦になります。そのために、わたくし、生活相談 の修行を日系人会で近々始める予定です。ちょっと気合い入れてがんばって みます。
9. 『コミュニティーラジオ(コミラジ)』
 これも新しいネタです。このラジオの件ですが、現在、調査中です。それ と、ミニコミ紙「AKISU」の軍団もラジオ作戦を練り中らしいです。私、思 うんですけど、ラジオやりたいって言う日本人って結構いるんですよね。ま あ、そのうち、「ラジオやりたいヤツ、集まれ〜!」の会でもやって、その 詳細を説明するつもりです。
10. 『国際結婚した日本人のサポートグループ』
 このネタは、先週書きました。現在、Nutsでは、その発起人となる方々を 探しています。「自分でやったらどないだ?」という話もありますが、なん せわたくし、国際結婚してないもので、それはちょっと無理のようです。も し「こういうグループやってみたいんだけど、なんかコワ〜イ。」という方 がいらっしゃいましたら、一度ご連絡ください。「そんなもん、コワくあり ましぇ〜ん」説明をさせて頂きます。
 こんなもんですかね。
 いや〜、やることいっぱいですな。ハッハッハ。(笑っとる場合か!)  
 なにはともあれ、Nutsは、これまでに、こんなことを「やる」と言ってやっ てたり、やってなかったりしているのでした。困ったもんやのう。
 それでは。                編集人 

『100号:これからのこと』

 さて、今度は、これからのNutsがどうなっていくかを考えます。
 紙面の大きさ、その内容、表紙のヘタな絵などは、おそらく変わりません。 少なくとも私には変えるつもりはありません。素人ぽさを残し、素直に話せ て、なおかつ、1分で読み捨てられる手軽さ。そのNuts独自の色を大事にし て行きたいと思います。
 ひとつ、知らない間に変わりつつあるものがあります。それは、私の編集 人としての心です。もっと詳しく言うと、「批判慣れしてきている私の心」
です。  Nutsのミニコミとしての性格上、読者の皆さんからご批判を頂くこともあ ります。その批判の対象となるのは、ある時は、文の内容であったり、また ある時は、Nutsのスタイルであったりします。
 この約2年の間に、読者の方々からいろいろな批判を受けました。中には、 自分自身、かなり傷ついたものもありました。でも、それはそれで良かった のです。批判を受けると、「ゲッ!そうかなあ? ちと考えよ。」という気 分になって、いろんなこと考えて、たまに新しいアイデアとか浮かんだりし て、「ええカンジやん。」てなふうになってたのです。これが良かったので あります。
  しかし・・・。
 最近、私自身がかなり批判慣れしてきまして、ちょっとやそっとの批判を 受けても、「フッフッフ。なるほどね。」などと余裕シャクシャクなのであ ります。「自分のやってることに自信がついた」という取り方もあります。 でも、私は、「これって、危ないな。」と思うのです。
 知らない間に、聞く耳を持たなくなった自分を時々見つけます。批判を受 けても考えなくなった自分です。これは、いけません。絶対にね。
 私は、この「週刊Nuts」をこれからもっともっと面白くしていくつもりで す。そのためには、「批判を受けて揺れる心」が必要だと思います。「信念 がないから揺れる心」という意味ではありません。人の言うことに耳を傾け る。これが「批判を受けて揺れる心」だと私は信じています。このNutsの編 集人として、いつまでもその「揺れる心」を持ち続けたいと思います。
 結局のところ、この「週刊Nuts」に関しては、大した変化はなさそうです。 今まで通り、ニューヨークのコミュニティ紙としてではなく、超マニアック な個人趣味のミニコミとして、やっていこうと思います。ちょっとだけ「イ ンターネット」とか絡めていくけどね。
   そういう訳で、「これからのこと」は、「これまでのこと」とほとんど同 じです。何か期待してた方は、ゴメンナサイ。
 てなカンジでした。             編集人

『VOICE』

@「週刊Nuts100号記念持ち寄りパーティ」の話です。
 来る2月9日(金)に予定通り決行します。その詳細は以下の通りです。
 日時:2月9日(金)午後8時〜12時  場所:イースト・ビレッジの私の友だちのアパート(参加したい方は、編 集部まで連絡してね。)
 持ち寄り品は、何でも結構です。酒でもメシでも紀伊國屋さんの”バナナ・ マロン”ケーキでも構いません。でも一品だけで大丈夫よ。  
 ざっくばらんなパーティです。ふるってご参加ください。
 「週刊Nuts」100号、いかがでしたでしょうか? ちょっと手抜きでは ないか、という声もありますが、まあ、ドンマイドンマイ。次、がんばろか。  来週からは普通のNutsに戻ります。200号を目指してね。
 そんなところです。では、また来週。      編集人
@この日曜日、ふとテレビをつけると映画「トップガン」を偶然やっていた。 「へえ、”トップガン”じゃん」。オレは、思わずそうつぶやいた。
 今から8年前の真夏の沖縄。その小さな島で、オレは、毎日この映画を繰 り返し繰り返し見ていた・・・。
 あの夏はやたらと暑かった。日差しは、肌を刺すように強く、容赦なくオ レたちの頭上から降り注いでいた。その頃、オレは全身真っ黒に日焼けして いた。ホントに真っ黒だった。髪の毛は、潮焼けのせいで、茶色、いや、金 色になっていた。
 海から帰ってきた昼下がり、冷房のガンガンきいた部屋に入り、水泳パン ツひとつでタタミの上に寝ころんで、ビデオのスイッチをオンにする。
 その映画に出てくる何もかもが、ただ無性にカッコ良かった。トム・クルー ズもよかったし、アイスマンも大好きだった。彼らを真似て買ったパイロッ ト・グラスを耳に掛けたまま、トロンとした目をして、その映画を見ていた。
 そして、休憩時間が終わると、そのパイロット・グラスを掛け直し、真夏 の太陽が降り注ぐ海へとまた出ていった。そんなことを飽きもせずに、その 夏中、毎日繰り返していた・・・。
 あれから、いろんなことがあって、今、オレは、ここニューヨークにいる。 そして、あの時と同じ映画を見ている。
 オレの横には、「こんな古い映画のどこがいいのよ!」という顔をした彼 女が座っている。コイツもあの頃はいなかった。
 字幕ナシで会話の内容が分かる自分がいる。そう、あの頃は字幕を必死に 目で追ってたよな。
 そんなことを考えながら、オレは、「トップガン」を見ていた・・・。
 今週でオレは30になり、Nutsは100号を迎える。
 時は、オレを乗せて着実に流れている。次に「トップガン」を見る時、オ レは、一体どこにいるのだろう。時は、オレをどこまで押し流すのだろう。
 この日、オレはふと立ち止まり、自分がどこまで来たかを知った。なには ともあれ、ここまで来た。
   今夜1本目のハイネケンを冷蔵庫から取り出し、「プシュッ」っと栓を開 ける。
 30才、Nuts100号、そして、「トップガン」に乾杯・・・。  
                                                      ひろ

『今週のひとこと』 

「東京にいる時は、友だちが一人もできなかった。でも、ニューヨークでは、 友だちがたくさいる。これは、この街のせいなのか? それとも、オレが変 わったからなのか?     ひろ」 

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Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net