1996年2月27日号
(No.103)
Nutsの表紙です
『VOICE』
@こんにちは。
4ヶ月前にNYに来て以来、週刊Nutsは、ほぼ毎週読ませてもらってます。
NO.99とNO.100で国際結婚した日本人のサポートグループについて書いてい
ましたが、ちょうど私も同じようなことを考えていて、投稿でもしてみよう
かと思っていた矢先なので、こうやって手紙を書いている次第です。
そういうわけで、私の夫はアメリカ人で、日本で出会って日本で結婚した
のですが、彼の仕事や家族の都合もあり、昨年10月にNYに引っ越しました。
最初のうちは半分ツーリスト気分で、それなりに充実した毎日でしたが、ふ
と気がつくと彼と彼の家族・友達との交流だけで自分には知り合いもいない
し、まだ働いてもないので外に出ることもない.....子供もまだいないし、といっ
た感じで、”いったい私は何しにNYに来たのか?”状態になってしまいまし
た。
日本人 in NY はいくつかのカテゴリーに分けられると思うのですが..... 例え
ば、”留学生”とか”日本人サラリーマンの駐在員の奥さま族’とか”何かを
目指してNYにやってきた wanna be 族”とか..... どこにも属していない私のよ
うな人間はなんだかちょっと取り残されたような気分です。
グッドタイミングで週刊Nutsの記事を読んだわけですが、他にも私のよう
な人はいるんでしょうか? 国際結婚に関する手続き、永住権の申請、夫婦
別姓の問題、宗教の問題、子供の教育に関すること、etc。不安なこと、誰か
に相談したいことは山ほどありますし・・・。ただおしゃべりする相手がい
るだけでも気分的に違うでしょうね。
というわけで、もし発起人が他にいればお手伝いしますし、誰もいなけれ
ば何らかの形でこの会を発足させたいという気持ちです。ド素人ですので、
何も知りませんが、それでもよければ手伝わせて下さい。それと、この記事
に関してどのくらい反響があったかも知りたいと思いますので、ぜひ連絡し
て下さい。
それでは、Nuts200号目指して、がんばって下さい。私の方も、NYで強く
たくましく暮らしていきたいと思います。
N・H
@最近、Nutsで「日本人女性とアメリカ人男性」といったテーマのディスカッ
ションが繰り広げられていますが、「アメリカ人男性がなぜ日本人女性(ア
ジア人女性)に魅力を感じるのか?」ということがあまり話題にならないの
で、これについて少し思うところを書いてみたいと思います。
なんかダラダラ書いていると、いつものクセで長くなりそうなので、ずば
り結論からいこう。それはSEXISM。(SEXISMとは、「男はマッチョで、
独立心が強く、そして感情を表に出してはいけないのだ。女はエノーショナ
ルで、センシティブで、自分を犠牲にしてまで他人やこどもの世話をしなく
てはならないのだ。」という考え方である。) 人間は多かれ少なかれ、
「女は弱く、男の保護を必要としている。そして何より女は、おしとやかで
なければならぬ。」という考え(偏見)を無意識のうちに持ってしまうよう
だ。理由はこういった社会の雰囲気に個人が順応していくからなのでしょ。
でも小さい頃から「女はならもっとおしとやかにしなさい」といわれたり、
そういったことをまわりで聞いていると、そういった世界観を持ってしまう
のは仕方がないと思うよ。(こっちの社会で「おしとやかにせい」とか言う
んかしらんけど。)
ともかく、自分のまわりのアメリカ人の男がよくいうことは、「アメリカ
人の女はaggressiveだ」とか「俺は女らしい女と付き合いたいが、もう存在
しないな」なのだ。
みなさんご存じのとおり、ここは自己主張の国である。当然女もするわな。
そしてこの国はある意味、女に対して、けっこー寛容な国である。(と、私
は感ずる。) だからかどうかは知らんが、「私は女だから何をやっても少々
のことなら大丈夫よ」的な態度をとる女をたまに見かけるし、日本人の女友
達に聞いてもアメリカの女は、けっこー我がままらしい。
こういったアメリカ人女性に失望し、自分の理想、または自分でそう思っ
ているだけの、実際は脳裏にすり込まれた理想の女性像を追い求めて、日本
人女性に辿り着くアメリカ人男性もいるのではないだろうか。日本人女性に
「おしとやかで、従順で、こどもの世話好きで、・・・」といったファンタ
ジーを求めている男ってけっこー多いと思うけどね。(少なくとも俺の周り
では。)
まあ、男と女が理想を求めてくっつきあうのは別にかまわん。それは個人
の勝手でしょ。問題なのは、これの下にドァーッと広がるSEXISMなのだ。
SEXISMの基本的な考え方:「男は強い。女は弱い。だから男が女を支配す
るのは当然のこと」は、男尊女卑社会の基盤である。さらに、SEXISMは色々
な弊害を持っているのだ。日本ではあまりゲイ&レズビアンの問題が表面化
していないのであまり聞いたことないかもしれないけれど、Homophobiaの
原因の一部もこれなのである。(Homophobiaとは、heterosexuals が持つ
homosexuals に対する irrational な憎悪と恐怖、そしてそれからくる暴力的
な行為のことをさす。) そして、当然のことながらSEXISMは女性の可能
性をとことんまで制限する。それと同時に、これは男の可能性も制限するの
である。(だって、男が専業主婦しとったら、みんな変に思うんじゃない
の?)
このように、SEXISMは現代社会が持つ多くの問題の原因なのである。そ
れ故、これらの問題をなくすためには、まずSEXISMをなくさなければなら
ない。時代はそっちの方に流れていかなければならないのだが、「アメ男&
日本女」のカップルはアメリカ社会におけるSEXISM最後の防波堤のように
見えるのだ。
なんか、こんなん書いとったら「おまえ、また考えすぎー」とか、「やっ
ぱ下半身を基本に行動している男の方が多いんじゃないの?」とか言われそ
うだが、SEXISMはあくまでも無意識である。誰も意識はしてないと思うの
だ。あくまでUNCONSCIOUS・・・(だと思う)。
別に俺は日本人の女にアメリカ人の男と付き合うのを止めろと言っている
のではない。そんなもん個人の勝手だし、俺も他人もプライヴァシーに首を
つっこむほど暇じゃない。ただ俺はこのことからSEXISMのことを考えてほ
しかったのである。SEXISMは、その範囲から人がはみ出すのを妨げるプレッ
シャーを生み出す。しかし、社会的なプレッシャーというものは、その社会
のなかの全員に責任があるのである。「私には関係ない」では済まされない
のである。それに、もし俺が女の子の親になったときに、俺は自分の娘がや
りたいことをできずに悲しむのは見たくないのだ・・・。
ここまで書いてふと気がついたんですが、Nutsさんは確か「この現象から
日本人を見なおす」というディスカッションがしたかったんですよね・・・
なんか思いっきり的外れなことを書いてしまいました。まあ、書いてしまっ
たことは仕方がない。けっこー長くなったので急ぎます。
答えとその対処の仕方は人それぞれ違うと思うけど、とにかく、俺はみな
さんに「SEXISMとはなんぞや?」ということを考えてほしかったのである。
「アメリカ人の男と日本人の女のカップル」だけでなく、これは色々なとこ
ろで顔をだしているのだ。そして、その根はとてつもなく深いのである。
サブラカタブラ
@週刊Nuts様
100号おめでとう! 100回これを続けるのは凄い事。えらい!と思
います。編集人の方のとても正直な人柄が読み取れ、いつも楽しみに読んで
います。話題もおもしろいです。
さて、私も”外国人に騙される日本人女性””について日本人男性に言い
たい!と思いペンをとりました。
アメリカ人男性が持っている「華」という話がありましたが、騙される日
本人女性は、その実のない「華」にこそ惑わされ騙されているのですから、
日本人男性にそんなうわべ作りに力を費やしてほしくない!と思います。
私達女性は自分でドアも開けられるし、椅子にも座れます。慣れない形だ
けのスキンシップをすれば痴漢扱いされるのが落ちです。あなたの笑顔はあ
なたの内面の暖かさを素直に出せば十分です。日本人男性に頑張ってほしい
のは、そんな「どう女をたらし込めるか」のテクニックではなく、女性を自
分と同じ人間として扱う勇気です。今や私達は守ってくれる男性ではなく、
共に生きてゆく男性を求めています。「俺が守ってやる」「甘やかしてやる」
とか「女の子なのになかなかやるね」なんて言ったりしていませんか? やっ
ぱり日本人の男性は、まだまだ女性を男性の付属物やペット又は世話人のよ
うに考えている人がほとんどの様に思えます。
アメリカ人だって女を下に見ている男はごまんといるけれど、でも本当の
意味で男女を対等に考えている人が沢山います。アメリカ人男性といいお付
き合いをしている日本人女性はそういう男性とサポートし合い高め合う関係
を持っているのです。逆にそういう日本人男性がアメリカ人女性ともつきあ
えるのではないでしょうか? そして騙されてしまう女の人はコートを着せ
てくれたり、少し真剣に話を聞くふりをされた事で自分が認められたと勘違
いをし、相手の本質を見失ってしまうのではないでしょうか。
だから、日本人男性の方々、騙しのテクニックを習得する努力はやめて、
彼女を枠に入れず、対等の人間として愛する勇気を持つ努力をして下さい。
そうしたあなたの愛情を持ってする言動は、みかけの「華」などには及ばぬ
魅力となるでしょう。(私は白人アメリカ男性とつきあっていますが、「華」
といわれる部分には1カ月であきました。) さきこ
@正直に白状しましょう。今週は、投書でごまかしました。
最近、忙しいのであります。何故だかよく分からないのですが、忙しいの
であります。それで、投書に頼ってしまいました。ハイ。
「平成の目安箱」と「Nuts世界観光案内」をそろそろ復活させねばならな
いと考えているのですが、タイミングが難しいですわな、これが。ま、焦ら
ず行きましょ。
「ガラス割り割り事件」についての新しい情報は、入っていません。こち
らのメディアに対するプレス・リリースも流していません。ちょっと様子見
です。また何か動きがありましたら、お知らせします。
話が見事に変わります。
先日、ちょっとドキリとしたことがありました。
うちの彼女と話していた時のことです。それは、こんな会話でした。
「ねえ、もし私とアンタが結婚しても、私は自分のラスト・ネーム、残す
からね。」
「それって、もしかして、”(彼女の名前)・(彼女の名字)・タケナガ”
になるってこと?」
「そうよ。」
「あ、そう。別にいいんじゃない。」
「で、アンタの名前も変わるのよ。」
「え?」
「アンタの名前は、”ヒロユキ・(彼女の名字)・タケナガ”になんのよ。」
「なに〜?! そんなのヤダよ! オレは、”ヒロユキ・タケナガ”で行く
んだからな! 名前なんか変えられっかよ!」
その言葉を吐いた時、私はすごくドキリとしたのであります。「ゲッ?!
じゃあ、普通、名前をかえなくっちゃいけない女性の気持ちはどうなんの?」
てなことを思ったのです。
正直言って、私は自分の名前を変えたくはありません。だって、30年も
付き合ってきた名前なんですから。でも、今のシステムの中では、女性は結
婚する時に、通常そのラスト・ネームを変えなければなりません。これは、
やっぱり痛いわよ。彼女たちだって、自分のラスト・ネームには、愛着があ
るわけだし、名前を変えるってことは、社会的にもかなり面倒なことだし、
そりゃ、結構キツいべな。
その女性の痛みとやらが、彼女との会話のおかげで、なんとなく分かった
ような気がします。「ゲッ?! 名前を変えるって、こんなに痛いことなんだ。」
と思ったのです。
もし、私の嫁さんになる人が、将来、私に「結婚しても名前変えないから
ね。」と言ったら、私は、ゆっくりこう言うつもりです。「どうぞ、ご自由
に」。
痛いことは、やめましょ。
今週は、こんなもんです。では、また来週。 編集人
@先週、「ドナルド・トランプ」の話を書いた。そしたら、こんな言葉を
いろんな人から聞いた。
「あれって、ウソくさいよね」。
そのコメントに対して、オレはいつもこう答えた。
「うん、オレも最初、そう思ったもん」。
でも、ホントは違う。オレは、あの話を友達から聞いた時、「それって、
すんげえイイ話じゃん!」と素直に思った。その話の真偽なんかまったく疑
わなかった。ただ、イイ気持ちだった。そして、その話を先週号のNutsに加
えたんだ。
じゃあ、なぜオレは、「あれって、ウソくさいよね。」と言われた時、
「あ、そう。でも、オレは本当だって信じてるよ。」って言えなかったのか?
あの話を興奮しながらコンピューターに打ち込んでた自分について、なぜ
話せなかったのか?
あの時、どうして素直に答えられなかったのか、オレにもよく分からない。
でも、ひとつだけ言えることがある。オレは、あの話を聞いた時、とっても
気持ちが良かったんだ。
「あんな話、信用するなんて、アマいよ。」と言う人もいるかもしれない。
いや、おそらくたくさんいることだろう。でも、なんで信用したらいけない
んだ? その話を信じることよって、オレたちは、一体、何を失うというの
か?
夕食のチキンカツが、一切れ少なくなる訳でもなく、冷蔵庫の中のハイネ
ケンが一本減る訳でもない。あの話を信じたとしても、普通の生活は、ただ
普通に流れていくはずだ。いや、「イイ話じゃん。」と思えるココロがあれ
ば、普通の生活も、幸せ色が少しだけ濃くなるような気がする。モノを疑っ
て、ココロがネズミ色になるよりは、モノを信じてココロがピンク色になれ
ばいいな、って思う。
やっぱり、あの時の興奮してる自分が、本当の自分なんだって思いたい。
後で、あの話がウソだって分かったとしても、別にいいよ。ちょっとぐらい
ガッカリしたっていいじゃん。ガッカリするのが恐くて、自分のココロを閉
じてしまったら、いつもココロはネズミ色よ。信じたっていいじゃん。どう
せ、失うものなんかないんだから。
この「疑り深い」時代に、自分まで「疑り深く」なりたくはない。素直に
行こうぜ、素直にね。その方が、人生きっと面白いと思う。
そんなことを、オレは、先週、ボンヤリと考えてた。
ひろ
『今週の歌』
「短歌はね、・・・」といろいろ説明されたけど
オレはやっぱり我が道を行く
ひろ
下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ