1996年3月12日号

(No.105)


                     Nutsの表紙です


『井戸端会議です』

 さて、今回のテーマは、最近、このNuts紙上を激しく騒がせている「日本 人女性」についてです。
 このテーマがNuts紙上に初めて登場したのは、去年の12月12日号です。な んと私たちは、3カ月もの間、「わしは、日本人女性についてこう思う。」 などと話し合ってきたのであります。がんばりましたのう。
 ではここで、これまでにNutsで紹介しましたご意見などを、簡単にまとめ てみましょう。掲載順に紹介します。
*「簡単にアメリカ人男性に利用され、騙される日本人女性の皆さんへ。あ なたたちは、あなたたち自身をどう考え、どう見ているのですか?」
*「今までにも、こういう日本人女性についていろいろな議論が繰り返され てきましたが、そういう場では、いつも”それは、日本人男性による偏見” だとか、”マスコミによるステレオタイプ化”というふうに議論がすり替え られてきたような気がします。」
*「アメリカ人と付き合うから利用されたり、騙されたりするのです。日本 人と付き合ってりゃいいのです。」
*「日本で全然モテなくて、アメリカに来て突然チヤホヤされるもんだから、 すぐ有頂天になってしまうのです。」
*「アメリカ人に対して劣等感があるのですよ。」
*「もしかしたらファッションでアメリカ人と付き合ってんじゃないですか。 道、連れて歩くとかっこいいから的に考えてるんじゃないですか。」
*「NYにお住まいの男性の方々。イライラもするでしょうが、その子に惚れ ちゃったとか泣きつかれたというんじゃなかったら、心の中で『無理すんな よ。そのうすらばか野郎で男を見る目を養っておけよ。』とそっと見守って やってください。」
*「こういう日本人女性についての議論が行われた時、私は、一度も腹を割っ た話というのにお目にかかったことがありません。大体”日本人男性バカヤ ロウ論”や”男女お互いに足の引っ張り合い論”などに終始してました。」
*「私もこういう日本人女性に出会うことがありますが、その度に思うのは、 これは、日本人女性とアメリカ人男性の問題ではなく、日本人の男女関係、 日本での女性の在り方、または捉えられ方に原因があるのではないか、とい うことです。」
*「日本にとって、『アメリカ人男性に利用され騙される日本人女性』の存 在は、恥ずかしいことかもしれないけど、でも、東南アジアに売春ツアーに 行く日本人男性に比べたら、まだ可愛いものでしょ。ハレンチ度、アホ加減 度、HIV危険度、日本恥さらし度すべてにおいて、『東南アジア売春ツアー 日本人男性軍団』の方が勝っていますよね。」
*「『外国人に魅かれる日本人女性』として意見を言わせてもらうならば、 やはりアメリカ人には(アメリカには)、華があるってことだと思います。」
*「日本人女性は、もっと高ピーになろう! 日本人男性は、劣等感を捨て て、もっと格好よくなろう!」
*「私が考えるアメリカ人男性の”華”は、1. その外見、2. その愛情表現の うまさ、3. その間(身体の距離感及びタイミング)の良さ、の3つです。」
*「一部の日本人女性は、アメリカ人男性と一緒にいる時、とっても幸せそ うに見えるんですよね。だって、日本人男性と一緒にいる時には、全然見せ ないような表情をするんですから。」
*「日本人の女性がアメリカ人男性と付き合うのは無理もない事、当然の事 だ。騙される女性にも問題は有りますが、その状況を作る日本人男性に問題 がある。なぜなら、日本人男性は、女性の扱い方を知らなすぎる。」
*「日本人男性もドンドン外国人女性にアタックする前向きさが欲しいと思 います。外国人と付き合ってみて、初めて分かる好特典(言葉の上達の早さ、 国際的価値観、優越感)がきっとあります。例えば、フェミニズムに対して 明け方まで口論したこと、新宿駅でEXガールフレンドとフレンチキスをして いるのを坊主頭の高校生が凝視していたことなど、やっぱり日本人同志では できない経験があると思いますよ。こんな事を『アメリカ人と付き合う日本 人女性』も感じているのではないでしょうか?」
*外国人と付き合うときに、『愛ではない別のものを期待する気持ち』って いうのも確かにありますよね。この種の気持ちって、誰のココロにもひそん でいるような気がします。ただ、誰も口に出して言わないだけです。」
*「アメリカ人として本当の意味でハンサムなほれぼれする男は、アジア人 の女などに見向きもしない現実があるのをご存じか。」
*「アメリカ人男性は、女性にも向上心を求めます。ただ可愛い女であって ほしくないのです。彼たちと対等にお付き合いしているおねーさんたちは、 そういう自分のバネにもなる相手を人生のパートナーに選んでゆくのだと思 います。」
*「私は、日本人男性に頑張って欲しいです。街で、アジア人の男性と金髪 のねーちゃんが歩いてたら、つい笑みがこぼれます。やるやんって感じ。」
*「人のことはあまり知らないけど、自分に限って言えば、自分の男は自分 の器だと思います。いつも男に失敗するのはその男があんたの器やからやー。」
*「私が考えるアメリカ人男性の”華”は、1. スマイル、2. くっつき/おさわ り、3. レディファースト、の3つです。」
*「アメリカ人と付き合う日本人女性が『あらぁ、やっぱりガイジンは違う んだわぁ。アメリカ人っていいわぁ。』と感じるのは、自分を同等のパート ナーとして扱ってくれる、ということなんだと思う。具体的に言うと:
1. 「おれは男なんだ、おまえは女なんだ、だからこういうことするのは男ら しくない、女らしくない」という考え方をしない。例えば、相手がきちんと 自己主張ができることを評価できる。「女のくせにでしゃばりだ」といわな い。
2. 自分がやってること(仕事でも趣味でも)に結構納得している。一緒にい る女の人の収入のほうが多くても、これを自分の甲斐性がどうのこうのとい う問題にはしない。(かといって、平気で金ふんだくるのはやっぱり許せねぇ けどさ)
3. どっちが正しいか、優れているかということを抜きにして、自分と違う文 化、価値観を持っていることを理解・評価できる。
4. 「かわいい」「ブス」以外のものさしで女性の魅力をはかれる(セクシー、 ビューティフル、アトラクティブ、ナイス、スマート、ディーセント、ガッ ティトゥゲザなどなど)
5. 「守っていくよ、大事にするよ」じゃなくて、「一緒にハッピーになろう よ」
6. ベッドの中のマグロちゃんに処女性を感じたりしない。相手がセックスの 知識を持ち、手管に長けていることを「遊んでる」とネガティブに捉えない。
7. 「言わなくてもわかってるだろ、俺の気持ち」でごまかさない。ちゃんと アイラブユーと口にしてくれる。  以上。」
*「アメリカ人男性の中にも、とんでもないアホがいるけど、そういう連中 とでも付き合う理由があるとすれば:
その1:一緒に歩いているだけでカルチャーギャップを超えたような印象を 受ける。ほら、あたしって文化や言語の違いを超えたおつきあいをしてるの よ、っていうポーズ。同じ顔した日本人カップルじゃ、実際はどんなに深い おつきあいしてたってそう見えないもんね。なにもニューヨークくんだりま で来て、日本人とばっかり会っててもしゃあないもん。何か違うものを求め てニューヨーク来たのよ、だからオトコも違うのがいいの。
その2:とどのつまり、最終的なゴールは日本帰ってそこそこの結婚するこ と。この先、中身はつまんないけど、親も安心、友達も羨ましがるような3 高男と何十年も連れ添って平々凡々な生活していかなきゃいけないかもしれ ない。じゃ別にそれまでは、ほかの人種の人とおつきあいしとこう。少しく らいお金とられたって関係ないもんね、の世界。  以上。」
*「アメリカ人男性が日本人女性(アジア人女性)と付き合いたがるのは、 ”アメリカ人の女はaggressiveだ”とか”女らしい女と付き合いたい”という 思いの現れ。また、これは、”男はこうで、女はこう。”と決めようとする 考え方:SEXISMに基づいたものである。だから、”アメ男&日本女”のカッ プルはアメリカ社会におけるSEXISM最後の防波堤のように見える。」
*「利用され騙される日本人女性は、アメリカ人男性の実のない”華”にこ そ惑わされ騙されているのですから、日本人男性にそんなうわべ作りに力を 費やしてほしくない!と思います。」
*「私は白人アメリカ人男性と付き合っていますが、”華”といわれる部分 には1カ月であきました。」
*「私が外人男性が好きな理由は、1. カッコイイ、2. レディファーストされ るとクラクラする、3. 頼りになる(たぶん)、の3つです。」
*「日本人女性をTVドラマのようなドラマチックなセッティングに置いたり、 ヒロインにしてくれるチャンスを作るのがうまいのは、ずばり外国人男性な のでは?」
 いや〜、いろいろな意見が出たものです。こんなふうにまとめるのも一苦 労でしたよ。
 なにはともあれ、以上のような意見が出ておるわけです。
 一応、来週開く井戸端会議のキーワードは、「華」と「劣等感」です。一 体、その「華」の正体は? そして、私たちのココロの中に無意識のうちに 潜む「劣等感」とは? ということを議論の中心にすえてお話ししたいと考 えております。その時に、前記の皆さんのご意見を参考にするつもりです。
 最後に、その日時と場所をもう一度確認しておきましょう。  日時:3月19日(火)午後6:30〜8:30  場所:日系人会 15 West 44th St. 11階     Tel (212)840-6942
 特に日本人男性に参加して頂きたいものです。こういう関係の話になると、 日本人男性というのは、結構逃げ腰になってしまいますので、ここは、ちょっ と踏ん張って、腰を入れて頑張って欲しいと思います。
 ちなみにその次の火曜日(3月26日)にも、「生活相談電話」について の井戸端会議を開く予定です。詳しいことは来週号でお話しします。
 それでは、3月の19日にお会いします。では。 編集人

『VOICE』

@編集人でございます。
 さて、今週、私の相棒の新谷君のことを書くつもりでしたが、スペースの 関係で来週へと延び延びになってしまいました。こうやって彼のことも忘れ ていくのね。さみし。
 話は俵万智さんのことに変わります。
   彼女がニューヨークに参ります。講演会があるのだそうです。当然、わた くしもその講演会に行くのですが、同時に「彼女がニューヨークにいる間に、 私が働くレストランにメシ食いに来ないもんかのう。」などと考えておりま す。もし来たら、ガリでもサービスしようと企んでおります。(おい! そ んなもんかい!)
 わたくし、待ちます。
 今週は、こんなもんです。では、また来週。  編集人 
@その朝、オレは朝6時に「作戦決行の日よ! 起きなさ〜い!」と彼女に 叩き起こされ、「ねえ、来週にしない?」と交渉したのにもかかわらず、 「そしたら、この話はなかったことにするわ。」という彼女の言葉に脅され て、眠い目をこすりながら、買ったばかりのスーツとコートを着て、危うく 目的の駅を乗り越しそうになりながら、クイーンズのある街角へとたどり着 いた。
 その前の夜、彼女から作戦の詳細がFAXで送られて来ていた。「彼は、8 時頃にここに現れる。それを待て!」。一応、この作戦は、オレが考えたも のであったが、ウチの彼女はすでに司令官気取りだった。
 8時をちょっと過ぎた頃、彼がいつもの車に乗って現れた。そして、その 窓を開けてこう言った。「ヒロ! こんなとこでなにやってんだ?!」。
 後で聞いた話だが、この時、彼は、「ヒロの野郎、借金たのみに来やがっ たな。」と思ったらしい。そして、オレが「ちょっと話があるんだ。」など と言ったもんだから、「やっぱりそうか。」と納得してたんだと。
 オレは車に乗り、しばらく話した後で、ゆっくりとこう言った。「あんた の娘と結婚したいんだ」。
 その前の夜、一応、練習したフレーズだった。でも、「 I would like to marry your daughter.」というところを、どうしても「 I would like to marry your mom. (あんたのおふくろさんと結婚したいんだ。)」と言ってしまうクセが、オ レにはあった。「娘」と「おふくろさん」では意味がかなり違ってしまうの で、このセリフを言う時、オレはバリバリに緊張していた。
 彼は、こう答えた。「お前に最初に会った時、そうなってほしいと思っ たんだ」。オレは、そう言う彼の顔を見つめながら、オレに最初に会った時 の彼の顔を思い出していた。破れたTシャツとジーパンを着た、ジャパニー ズ・スキンヘッドのオレに初めて会った時、彼は、気絶しそうになった。そ して、その日、オレが帰った後で、ウチの彼女にこう言った。「別れなさい」。
 なにはともあれ、この時の彼は、オレの手を握りしめながら、ちょっと涙 ぐんでいた。やっぱり人間、努力である。
 世の中、きれい事やカッコイイ事ばかりではない。それなりの戦いや努力 やモダエが、その陰に隠れている。オレもこの件では、いろいろうろたえ、 モダエたもんだ。
 でも、よかったな。うまく言えないけど・・・、うん、よかったと思う。
 はあー、ホッとした。            ひろ

『今週の歌』

「トイレット・ペーパー使うスピードが               遅くなったな あの火曜から                                 ひろ」
               

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Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net