1996年4月9日号
(No.109)
Nutsの表紙です
『しつこく井戸端会議語録』
例の「日本人女性」についての「井戸端会議語録」は、まだまだ続くので
した。ヘタをすれば、掲載し終わるのに、もう2、3週かかるかもしれませ
ん。でも、こういうタイプの議論というのは、そんなに人前には出てきませ
んし、やろうと思っても簡単にできるものではありません。ですから、今回
の議論については、気合い入れて”ドサッ”とご紹介します。
それでは、どうぞ。 編集人
*「私、前、外人の友達に”なんで日本人男性は、金髪の女性と話してる時、
興奮してるの?”って聞かれたことがあるんです。」(日男)
*「でも、それあるよ。日本の男性にはね、金髪女性を見た時なんか、”オ
オ〜! パツキンじゃん!”というのがあるよ。絶対、ある。」(日男)
*「で、あなた、その質問になんて答えたの?」(日女)
*「いや、突然で、ちょっと自分は混乱して、”Sexism が絡んでるんじゃな
いか”というカンジのことを言ったんですけど。」(日男)
*「で、今は答えが出ましたか?」(日女)
*「だから、日本人というのは、美意識が作られて、”白人の人がカッコイ
イ”というのがあるよな気がするんです。で、なんで日本人男性と白人の女
性がうまく行かないかと言うと、例えば、相手にされてないんじゃないかと
思うんですけど。」(日男)
*「そんなことないって。」(日男)
*「いや、そんなことあるんです。」(日男)
*「この事(白人女性がアジア人の男性を相手にしないという事)を知り合
いの白人女性に聞いたんですけど、アメリカ人の男性がアジア人の女性をア
トラクティブだと思うことはあるかもしれないけど、白人の女性がアジア人
の男性をアトラクティブだと思うケースはあまりないって言ってました。」
(日男)
*「やっぱりね、アメリカ人の女の子っていうのは、口ではなんだかんだ
言っていながらも、マッチョっていうの、筋肉がモリモリっとして背が高い
人に憧れるっていうのはあると思う。」(日女)
*「私ですね、金髪の女性を見ると興奮します。興奮しないようにしてます。
でも、どっかで興奮してます。」(日男)
*「でも、金髪なら興奮するって言ったって、こーんな(手を大きく広げて)
おばさんだって興奮するの?」(日女)
*「いや、怒って興奮しちゃいますね。”どうやってこんなになれるんだ?! ”
ってね。」(日男)
*「でも、顔がバービー人形みたいにハクチ顔でも興奮するんですか?」
(日女)
*「どうかなあ? いや、結構くると思いますよ。例えば、レストランで働
いてるとするじゃないですか。金髪の女性とか来ますよね。そん時のインパ
クトというのが、違うんですよ。でね、緊張状態に入るんですよ、知らない
間に。それを日本人のすんごいすんごいキレイな人とアメリカ人のすんごい
すんごいキレイな人とのインパクトを比べた時、やっぱりアメリカ人女性の
方が”グッ”と来るんですよ。」(日男)
*「でも、もしヒスパニック系のすっごいキレイな人が来たら?」(日女)
*「それでも、金髪系には勝てないね。」(日男)
*「今でも、マリリン・モンローなんかみんなの憧れだから。」(日女)
*「いや、あの人は、ちょっと違うけどなあ。」(日男)
*「マリリン・モンローは、現代のスタンダードとは、ちょっと違うよね。」
(日女)
*「アメリカ人の女性の中には、一種の”バービー・スタンダード”という
のを求める風潮があって、例えば、髪の毛を染めたりなんかしてる子も結構
いるね。それは、あんまり彼女たちにいい影響を与えてるとは思えないけ
ど。」(アメ男/英語)
*「私の友達でカナダから来た女の子がいるんですけど、カナダでは、今、
ブライアン・リーとか香港スターの男の子がすっごい人気で、だから、アジ
ア人だからとか、背が低いとかじゃなくて、やっぱり身体が締まってると
か・・・。」(日女)
*「身体の問題なのかなあ?」(日男)
*「こっちに来てる日本人の数は、やっぱり男よりも女の方が多いんだから、
日本人女性がアメリカ人男性とくっつく割合も、日本人男性に比べると、高
くなるわな。」(日男)
*「そのね、理論的には、そうなんだけど、なんかちょっとオカシイような
気がするんですよね。」(日男)
*「女性と男性を比べたら、女性の方が順応性があったりするわけでしょ。
それも、その理由(日本人女性の方がモテる理由)のひとつじゃないのか
な。」(日女)
*「そう、学問的に言うとですね。ただね、普通に考えて、例えばね、日本
人じゃない人と日本人女性が結婚した場合に、日本人男性には、くやしいと
いう気持ちがある。それは、自分自身、明確に”私は、くやしいですよ”と
意識してるわけじゃないけど、どっかにある。それが、”イエローキャブ”
とかなんかでボーン!と出てくるんですよ。反動としてね。それは、男は、
言わないから。言えないのよ。くやしいのよ。」(日男)
*「でも、どうしてくやしいの? 私は別に、日本人男性がアメリカ人女性
と結婚しても、くやしいという気持ちはないから。じゃあ、他の男性の方た
ちもそんなふうに思います?」(日女)
*「思いません。」(日男)
*「思います。で、反対に、アメリカ人女性と日本人男性が付き合ってるの
を見たアメリカ人男性も、くやしいと感じてる思います。」(日男)
*「くやしいという気持ちもあります。それはやっぱり、自分の好みだと
か、”あ、こんなキレイな人が!”っていう時に感じます。」(日男)
*「ボクはね、ない。」(日男)
*「私もないですよ。意識してる範囲内ではね。でも、無意識のうちにそう
思ってる可能性は十分ある。ただね、こういうふうに、くやしいと思う可能
性を口に出して言える限りは、まだOKだと思うんですよ。それを言わない
分、他の事で日本人女性に対して仕打ちしてしまうっていうの。”日本人と
付き合わないでアメリカ人となんか付き合いやがって、バカヤロー”ってな
カンジ。くやしいから、仕打ちすんのよね。だって、”イエローキャブ”な
んか、もろ仕打ちじゃん。」(日男)
*「私のクラスに中国人の男の子がいて、異人種間の恋愛の話になった時、
彼は、”アジアの女たちは、オレたちに属しているんだ。だから、アメリカ
の男どもは、我々の女たちに近づくな!”ということを言ったんですよ。私、
超怒っちゃって。」(日女)
*「でも、そこまでキレイに言えたら、大したもんだと思うね。」(日男)
*「私が、日本に行った時、彼女の家族は、私をホントに歓迎してくれたん
だけど、でも同時に、彼女には、”彼はいい人だけど、でも、やっぱり日本
人と結婚すべきじゃないか?”って言ってたらしい。」(アメ男・英語)
*「夕食の後なんか、彼女のおかあさんのために自分で皿を洗ったりしたん
だけど、それを見た親父さんは、”男じゃない”って目で私のことを見てた
な。彼にとっては、女性というのは、1ランク下の人間っていうカンジだっ
たね。」(アメ男・英語)
まだまだまだ続くのよ
『VOICE』
@皆さん3月13日の北方謙三さんと俵万智さんの講演会に行かれましたか?
万智ちゃんファンの編集人、竹永さんには、申し訳ないけれど、今日はこ
のことについてちょっと私の感想を述べさせて下さい。
その日、ベテラン北方氏と万智ちゃんの力量の差は歴然としたものだった。
北方氏の巧みな話術には、やはり玄人と唸らされた。思わず身を乗り出し
て聞き入ってしまう場面展開に、プッと吹く箇所も所々にちりばめられ、共
にラリーで生死をわかちあった友が亡くなった話など一瞬、涙さえ誘った。
憶測で物事を言い当てるのは良くないが、普通に考えれば、作家が自分で
「脚本」を書き、それを暗記して何度か壇上で自分の物として語り聞かせて
いくうちにそれは「芸」というものの域に達するというプロセスは簡単に推
理することができる。北方氏の話術は「なる程、作家が物語を語るとこうな
るのかあ。」と感心させられるもので、しかも舞台上での観客との「呼吸の
取り方」という点でもダンディーな風采から与えられる印象と相まって「役
者はだし」と思わせるものだった。
一方の万智ちゃんだが、残念ながら私の期待には応えてくれなかった。い
や意地悪な言い方をすれば期待通りだったのかもしれない。
はっきり言おう。項目事にメモを見て次の話題に移る様は学校の教師のや
り方その物だったのである。これには、北方氏は一つの物語を一冊の本にす
る小説家、万智ちゃんは31文字で描ききってしまう歌人というジャンルの
違いも現れているかもしれないが、それにしても5種類位の話題が毎回前後
の自然な繋がり無く途切れ、一旦メモを見て展開されていく話術に私はすっ
かり万智ちゃんの生徒になったような気分で鼻白んでしまった。
「いいじゃないか、元教師なんだから。」という反論が出るかもしれない。
トップバッターでしかもNY講演という緊張感が見てる方にまで伝わってくる
様子は「初々しい」という表現で目を細めることもできるだろう。けれどそ
れは「隣のミヨちゃん」的な自分の懐に納めることができる範囲のものには
矢鱈寛大な日本人の「例の許容量」が彼女のキャラクターに安心してしまう
ということではないだろうか。
ところが忘れてはいけない、彼女はもうマスコミに大騒ぎされてから10
年も経つ大ベテランなのである。踏んだ講演会の舞台数も相当なものであろ
う。「笑っていいとも」にまでゲスト出演する程の完全なる「あっち側」の
人なのである。それだけのキャリアの持ち主に私はもう少し「プロらしい話
術」を期待したかった。もう少し「ひねり」のある笑いを取って貰いたかっ
た。
「サラダ記念日」の「サラダ」が実は「カレー味の唐揚げ」だったという
逸話も当時何度もマスコミで見知ったものだったし、「ハエハエカカカ」の
引用の古さから、これも当時からのものに違いない。これらの「ネタ」は何
百回も万智ちゃんの舌で転がし回したものではないだろうか。万智ちゃんの
話ぶりはこちらが心配になってくる程「客に喰われている」という感があっ
たので同情票が入ったかもしれないが、時折「笑い」が起こった。「わざわ
ざ日本からやってきているんだから」という浪花節も働いただろう。そして
そこには「あんなに可愛くて、素直で清楚な子が」という枕詞も付いていた
のではないだろうか。しかし私はこの程度のオーソドックスなものに簡単に
「笑い」を与えようとは思わなかった。作家であれ、歌人であれ、舞台に
立っている以上観客を「喰い」、聴衆を沸かせて欲しかった。
日頃ニューヨークタイムズの酷評やシニカルなジョークで慣らしている、
辛口日本人ニューヨーカーも、母国文化の渇望からか日本物にはからっきし
甘いらしい。これは「OCSニュース」3月29日号の「気流」を読めばよく
わかるだろう。以前の「タマヨ」さんへの酷評に比べ、この「万智ちゃんび
いき」はどうだろう。NYのリベラル畑にいる、日本語ジャーナリズムも母
国語にはコンサバを求めているようだ。 世尾 ユカ
@最近、自分が結婚するということにやっと気が付いた。
物事は、オレのまわりで激しく動いている。特に、うちの未来のかみさん
は、狂ったように結婚の準備と戦っている。結婚式だとかハネムーンだとか、
オレが今まで他人事だとばかり思っていたイベントたちと、ガップリ四つに
組んでガンバッテいる。女とは、強い生き物であるね。
どうせ、こういう結婚関係のイベントは、女性軍のためのもの。男は、単
なる飾りよ。だから、彼女の好きなようにやってもらいたい。その日、オレ
は、お人形さんになります。
しかし、である。ひとつだけ譲れないというか、負けたくない点がある。
オレのかみさんになる人は、ニューヨーク生まれのヒスパニック系。とい
うことは、ここは、彼女の地元であり、その親戚一同には、何かあると、と
りあえず踊り出す「ヒスパニック」の血が流れている。
これはやばい。非常にやばい。オレらの結婚式が完全に「ヒスパニック」
色になってしまう可能性がある。「男」としては、引く。でも、「日本人」
としては、負けたくない。
なんてったって、彼らは、踊る。酒を飲んだら、まず踊る。みんなでメシ
食っただけでタンタン踊り出す。これは、年寄りも子供も同じ。とりあえず、
彼らは、なにがなんでも踊り出すのである。
一方の我が日本軍は、そんな軽やかなステップは持ち合わせておらず、彼
らの「メレンゲ・サルサ」パワーに、踊りで対抗することはできない。
そこで、オレは考えた。
まず、オレら日本軍には、沖縄三味線及び太鼓軍団がついている。これを
投入する。空手なんかがあったら最高やね。試し割りなんかやって、バット
とか”パキッ”と折れた日には、ヒスパニック軍団の鼻っ柱も”パキッ”と
折れちゃいそうで楽しみ。
その他にも、野球拳なんかやったら、かなり面白いと思うのだが、これは、
離婚へと発展する危険性をはらんでいるので、抑えておく。
「日=ヒス」戦争まで残りあと数カ月。早急に戦闘準備を整えなければな
らない。
オレは、最近、つくづく思う。「結婚とは、戦いである。」とね。
戦いは、先手必勝。結婚式は、必ずいただく。
うちの未来のかみさん、覚悟しなさい。 ひろ
『今週の歌』
「男にも 女にもある 夜の顔
それでいいのか? ホントにいいのか? ひろ」
*「ピアノバー」の映画を観た後で
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