1996年7月23日号

(No.124)


                     Nutsの表紙です



目次

*『NYテレビドラマ作戦』
*『VOICE』
・投書「チップについて」 ・編集人「事務連絡&その他」
**********************************

『NYテレビドラマ作戦』


   さて、「NYテレビドラマ作戦」なのであります。
 今、現在、わたくし、宝島社の「シナリオ入門」という本を読んでおります。 その本にシド・フィールドという人の「シナリオライターのワークブック」と いう本の一部が翻訳されて載ってます。これが、なかなか、私のよなシナリオ・ シロウトには、ためになるのであります。
 突然ですが、ここで少し、その本に添いながら、このドラマの基本的ストーリー について考えてみましょう。
 以前、お話ししましたように、これは、「NYの日本食レストランで働く日本人 ウエイター&ウエイトレスの物語」なのであります。ですから、主要な舞台は、 「ニューヨークの日本食レストラン」、主役は、「NYの日本食レストランで働く 日本人ウエイター&ウエイトレス」となります。
 ストーリーのテーマについて、「シナリオライターのワークブック」には、 こう書いてあります。
 「自分のテーマを登場人物と行動にしぼって、2、3の文章にまとめなさい」。
 たとえば、その本にこういう例が載っています。「宇宙船に乗り遅れた異星人の 子どもが発見して助け、逃げるのを手伝う」。これは、『E.T.』のテーマだそう です。
 では、私のストーリーについて考えてみましょう。
 私のストーリーのテーマは、こうなります。
 「ある日本人の青年が、NYにやって来て日本食レストランで働き出す。そこで、 彼はいろんな文化や価値観を経験し、人間的に成長して行く」。
 これが私のストーリーのテーマです。
 さて、次の話に行く前に、ここで少し、このドラマの性格的なものをご説明 しておこうと思います。このドラマの性格は、以下の通りです。
1)「一話完結型ドラマ」
2)「コメディっぽくて、元気のでるドラマ」
3)「セリフの多いドラマ」
4)「室内中心ドラマ」
5)「多くのキャラクターが登場するドラマ」
1)「一話完結型ドラマ」
 これは、読んでの通り、「ひとつの話の起承転結が、一話内で完結する ドラマ」ということです。ある事件が起こり、それについての七転八倒があり、 そして、最終的に落ち着く。それで、一話となります。要するに、「ウルトラ マン」とか「太陽にほえろ」とか「王様のレストラン」みたいな感じのドラマです。
 もうひとつのドラマのパターンとして、「つづきモノ」というのがあります。 このパターンは、恋愛モノや暗いモノ系ドラマなどに多用されますが、今回、 このドラマには、そのパターンは使用しません。
2)「コメディっぽくて、元気の出るドラマ」
 ま、ひとことで言うなら、「明るいドラマ」ということでしょうね。
 「もめ事とか問題とかが、次から次に起こるんだけど、最後は笑って、 ”参ったなあ”」てなドラマにします。
  3)「セリフの多いドラマ」
 私は、このドラマが、NYの紹介ビデオにならないように気を付けております。 「男はタバコをくわえ、じっと自由の女神をみつめている。そして、バックには、 静かなバラードが・・・」なんて描写、ありがちですよね。
 私は、このドラマをセリフの多いドラマにしようと企んでおります。要するに、 劇を中心としたドラマです。
 主役は、「人」です。「NYの風景」では、ありません。私は、このドラマの 中でNYを「人」で表現してみたいと考えております。
4)「室内中心ドラマ」
 これは、「セリフの多いドラマ」の部分で書いたことをお読みになれば、 分かると思います。
 基本的に、このドラマの舞台は、「NYの日本食レストラン」です。ほとんどの ことが、そこを中心にして起きます。
 以前、「王様のレストラン」というドラマがありました。あそこまで徹底して ひとつの舞台だけでストーリーを進めていくかどうかは、まだ決めてませんが、 できればそれに近いカタチをとりたいと考えております。
5)「多くのキャラクターが登場するドラマ」
 先にも書きましたように、これは、暗いモノ系ドラマではありません。 ですから、3、4人の男女の恋愛関係にフォーカスを置いて、それを中心に ストーリーを進めていくというスタイルはとりません。
 では、どうするか?
 私は、主要なキャラクターを10人前後、設定しようと思っています。 これは、「10人の主役」という意味ではありません。あくまでも、主役は ひとりです。また、その主役をサポートする準主役級のキャラクターを3、4人、 設定します。そして、その他の5、6人は、レギュラーな脇役ということになり ます。
 なぜこんなに多くのキャラクターを設定したかと言いますと、それぞれの キャラクターについての事件を起こしていくためです。つまり、一話ごとに違う キャラクターを”臨時主役”とし、その人物に関するテーマでその話(わ)を 進行していきます。そのための大人数態勢です。
 また、これも先に書きましたが、このドラマの中で、私は、NYを「人」で 表現しようとしています。NYを「人」で表現する場合、そのココロは、「多様さ」 ということになります。要するに、「いろんな人が、いろんな文化を背中に しょって、いろんな問題と戦いながら、いろんな風に生きている」というのが、 NYの「人」の風景だと思います。
 私は、そのNYの「人」の風景をひとつの日本食レストランの中で表現しよう としています。そのためには、NYの「人」の「多様さ」の種(たね)をそれらの キャラクターたちの中に埋めておく必要があります。だからこそ、多くの キャラクターが必要なのです。
 以上です。
 では、シナリオの本の話に戻りましょう。
 この本によりますと、シナリオには、パラダイムなるものがあり、それは、 以下のような構成になっているそうです。
 第1幕・発端(状況設定)
 第2幕・中心(葛藤)
 第3幕・結末(解決)
 このシナリオの本は、もともと映画のために作られた本でして、映画は、 基本的に上記のようなパターンをとるそうです。
 では、それをテレビドラマに当てはめるとどうなるか?
 私は、一応、このドラマを12話構成と考えています。また、先にも 書きましたように、このドラマは、「一話完結型ドラマ」です。ということは、 このドラマ全体を構成するには、12のパラダイムが必要となります。つまり、 「第1幕・発端(状況設定)」ー「第2幕・中心(葛藤)」ー「第3幕・ 結末(解決)」のパターンが、それぞれの話の中で必要とされますので、 ドラマ全体としては、12回、そのパターンを違った内容で繰り返すことに なります。
 そこで必要なのが、12コの小テーマです。
 このドラマのテーマは、 「ある日本人の青年が、NYにやって来て日本食 レストランで働き出す。そこで、彼はいろんな文化や価値観を経験し、人間的に 成長して行く」です。その「彼はいろんな文化や価値観を経験し、人間的に 成長して行く」過程の12コのお話しを考え出さねばなりません。
 考えます。(まだ考えとらんのかい。)
 今週は、こんなもんでお許しください。
 では。                 編集人 
  *********************************

『VOICE』


       @こんにちは。
 NO.123のチップについてのお話しですが、私自身の意見を述べさせて いただきます。(私はウエイターではありませんが、13年間サービス業です)
 まず、私達はチップの多い少ないを論議する前に、アメリカにおけるチップの 定義を知っておく必要があります。私なりに調べた結果、チップとは「サービス してくれる人に対しての感謝の気持ちであり、反面、その仕事ぶりをお客様が 判定できる唯一の方法である」。そして、チップの金額は決定権が(残念ながら) お客様だけにあるということです。こう言われると、若いウエイター、 ウエイトレスの方は、「それってひどく不公平」と言われるでしょうが、 10年以上もサービス業をやっている私共にとっては、「それがサービス業 なんですよ」と答えるしかありません。
 でも、勘違いしないで欲しいのは、ウエイター、ウエイトレスもサービスの 技術をみがき、プロフェッショナルの域に達すれば、常に20や30%の チップをもらうことも可能だと言うこと、つまり、どの世界も一緒、”努力次第” なのです。
 ちなみに、サービス=注文を聞いて料理を運ぶこと、と思い込んでいる人が 多くいますが、それはレストランのサービスにおいては、ごく基本的な子供でも 出来ることで、私共からすれば、これをサービスとは言いません。
 では、質問の答えですが、私の答えは、「(2)貝になる。」です。チップを 少なくおいていく理由は、恐らく次の2つです。
1.「お客様がサービスが悪かったと判断した場合」
2.「お客様がサービスの良し悪しやアメリカの習慣を無視して、ただのドケチ だった場合」
 1. の場合には、恐らく自分にも何か思い当たることがあるでしょう。仕 方ありません。素直に貝になりましょう。ハマグリが良いでしょう (失敗は成功のもとです)。
 次に、2. の場合。くやしいですね〜、これは。一生懸命サービスして、 お客様がトイレに立ったら、ナプキンをきちんとたたみ直し、再びおしぼりを渡し、 お茶が冷えてきたかなぁと思ったら、素早く新しいお茶に替え、 テーブルがお皿で一杯にならぬ様、常に気を配り、笑顔でお客様を送りだし (手まで振ったりして)、テーブルに戻ってみたら、たったの数ドル。う〜ん、 胸ぐらつかんで「チ・ッ・プ・が・足・り・ま・せ・ん」と言いたい気持ちは 分かります。が、しかし、ぐっとこらえて貝になりましょう。ハマグリ程の 上等な貝になりましょう。間違ってもヤドカリと化し、お客の後をつけて闇夜で ポカリ!などということはしないようにしましょう。
 さて、「ただのケチ」に対して貝になる理由ですが、それは単に「(1)チップが 少ないと言う」の方法を取ってしまうと何ひとつ良いことが起こらないからです。
 確かにその場で(1)の方法を取るとお客様の何割かの人は払ってしまう でしょう。払ってしまう人は、気の弱いケチの人達です。そして、残りの大部分の ケチは態度を硬化させ大魔王ケチと化し、こう言うでしょう。「なんでチップを 要求されなあかんねん。チップは心づけやろう。法律で決まってんのか〜」。 このような場合に六法全書を持ち出しても無駄です。柱の陰でスネましょう。
 この(1)作戦を取った場合、意外な落とし穴があります。それは、 ウエイター、ウエイトレスとお客様の両方の側が不快な思いをすることです。 そして、この気の弱いケチも大魔王ケチも友達に会う度にこう言うでしょう。 「○○レストランで食事をしたらウエイトレスが”チップが少ない”と言って 追っかけて来たんだよ。最低だよね。」
*最初のセリフが大阪弁で、後のセリフが東京弁なのは、最初が大魔王ケチ、 後が気の弱いケチのセリフだからです。
 この手のセリフは、ちまたではよく聞かれるのですが、必ずと言っていい程、 いくらの料金に対していくらのチップを払ったという細かい部分は含まれて いません。又、絶対に「自分は本来ドケチでレストランでチップを払うこと自体 大嫌い!」などという言葉などあろうはずはありません。自分に不利な発言には、 すでに麻原同様、拒否権を発動しています。
 そうです。すべてがレストラン側にとって不利に働いてしまうのです。 経営者の方々は、ご注意を!
 そして、私は海を見つめてこう言うのです。「みんな、貝になろうよ。 立派な貝に、ハマグリに」
 世の中には、どうしようもない人がどこの世界にもいるものです。そして、 ありがたいことに、こういう人達は少数です。もし、この手の人に当たったら、 「運が悪かった」位に受け流しましょう。
 そして、この手の少数の人々に目くじら立てて(1)作戦を取って柱の陰で 何度も悲しい思いをするよりは、賢く貝になり自分の器の大きさを見せましょう。
 以上は、常にお客様に対して良いサービスを心がけ、たとえそれがただの アルバイトであっても日々努力を続けて一生懸命生きているウエイター、 ウエイトレスの方々の対する私の答えです。ただ料理さえ運べば、当然チップを 要求できるなどと安易に考えているバカなウエイター、ウエイトレスに対しての ものではありません。
               Koji Kabashima
@編集人です。
 最初に事務連絡を。
 今度の土曜日、7月27日に国際結婚軍団「Apple Couples」のピクニックが 催されます。パートナーも道連れイベントです。興味のある方は、編集部まで ご連絡ください。
 先週末、マサチューセッツの山の中に Seiji Ozawaさんの指揮する オーケストラの演奏を聴きに行きました。
 いや〜、よく寝ました。(おいおい)
 やっぱ、わしゃ、ああいうのは、アカンね。
 では、また来週。           編集人
**********************************

『今週の歌』


「”結婚か・・・”  芝生の上に寝ころんで
                見上げた空は Marriage Blue   ひろ」

下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ

Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net