1996年10月1日号(No.134)
Nutsの表紙です
目次
*『とうとう訴訟です』
*『VOICE』
・投書「チップについて」
・編集人「カツ電、その他」
・「ひとりごと」
*『今週の歌』
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『とうとう訴訟です』
さて、とうとう「訴訟」です。
いきなり「訴訟です。」と言ってもお分かりにならない方も多いはずです。
そこで、本題の「訴訟」に入る前に、少しばかり私たちの「在外投票権運動」の
経緯についてご説明したいと思います。
あれは、もう3年も前の話なのよね。
93年10月、わたくしたち、ニューヨーク日本人大学生軍団(別にそういう
団体があったわけではない)は、「海外に住む日本人も日本の選挙に参加
させろ!」という主旨の署名運動を始めたのであります。また、この運動、
オーストラリアでもほぼ同時に始まりまして、とりあえずは、ニューヨークと
オーストラリアで署名集めがスタートしたのです。
その後、この運動は、タイ、ロス、フィリピン、フランス、ブラジル、
ハワイてな具合に世界中に広がっていったのであります。
ま、これは、海外に住む日本人の中に「在外投票権の問題、なんとかせねば
ならんね。」という思いが、潜在的にあったことを如実に示しておるのであります。
その運動の結果としまして、最終的に28カ国から約1万4千人の署名を
集めました。で、それを衆参両議長に提出したのであります。
その他にも、永田町に行って、政治家や官僚の方々に下げたくもない頭を
下げたり、自民党総裁(あの頃は河野の洋平ちゃんでした)に抗議の手紙を
出したり、この問題について愚かな発言をした議員にインターネット上で
抗議メール運動などをやってきたのであります。
しかし、です。この問題、未だに解決しとらんのです。
まあ、その理由は、いろいろあるのですが、強いてひとつだけ挙げると
すると、日本の大部分の政治家、官僚、マスコミ及び一般大衆、要するに、
日本中の「外のことなんか、わしら知ら〜ん。」という態度が原因なのであります。
わたくし、以前は、政治家及び官僚の「外のことなんか、わしら知ら〜ん。」
という態度だけを攻撃してきたのですが、この運動をやってる間に、残りの2者、
マスコミ及び一般大衆の大部分もこの問題に対して、「なあ〜んも知らし、知った
ことかいな。」という姿勢であるということを発見するにいたりました。それで、
この2者を新たに付け加えたのであります。
話を本題に戻しましょう。
というわけで、わたくしたち、「海外有権者ネットワーク(これが正式な
軍団名ね)」は、これまで、できる限りのことをやってきたのであります。
そして、とうとう「伝家の宝刀」を抜くことになったのであります。
それが、「訴訟」です。
ここで、この「訴訟」の裏話を少しお話ししましょう。
現在、この「海外有権者ネットワーク」は、世界8都市に基地を持つのですが、
その中のオーストラリア、ロス、そして、ニューヨークが、独自に、この訴訟の
ためにジリジリ動いておったのであります。
スペースの関係上、ここでは、ニューヨークについてのみ、お話しします。
あれは、今年の夏の初めの頃だったわ。
こちらに住んでいる、ある日本人弁護士の方から、E-mailを頂きました。
その内容は、「在外投票に関する訴訟のことでお話ししたい。」というものでした。
この訴訟の件は、このNuts紙上で、かなり前から「やるぞ、やるぞ」と言って
ましたので、それを見てのE-mailだったのであります。
で、わたくし、その方とお会いしました。
「在外投票権問題」だけでなく、いろんなことについてお話ししました。
その方、私と同い年ということもありまして、なにかと話が合い、二人で楽しく
おしゃべりしたのであります。でも、もうすぐ日本に帰るとのことでした。
そして、別れる時、その方が言ったのであります。
「んじゃ、日本に帰ったら少し動いてみますよ」。
そしたら、アナタ、彼ったらホントに動いちゃったのよ。
この方のおかげで、訴訟のプロセスが、ドミノ倒しのようにパタパタパタと
急速前進いたしまして、現在の、「訴訟します。」と私が言ってしまうような
状況になったのであります。
実際、オーストラリア、ロス、そして、ニューヨークが、別々のルートで
訴訟に関するアプローチをやっておったのですが、最終的には、それらが合体
ロボ状態になりまして(要するにひとつに収束したってことね)、「日本政府」
という怪獣にみんなで立ち向かうことになったのであります。
すばらしい。
では、ここで、今回の訴訟のことをご説明します。できるだけ簡潔にまとめました。
1)訴訟形態:「国家賠償法に基づく損害賠償請求」
2)訴訟理由:「在外投票制度を制定しないという国家の不作為行為のために
海外在住者が損害を受けている」
3)損害賠償請求額:未定
4)訴訟時期:11月頃
5)弁護士団:ほぼ出来上がりつつある。全員、ボランティア。弁護士団は日本で
構成される
6)原告数:今のところ10人前後(海外有権者ネットワーク中心)。
ニューヨーク地区では、現在、原告募集中
7)訴訟費用:原告一人当たり200〜300ドルの予定
以上です。
さて、(6)にありますように、現在、ニューヨーク地区では原告を募集して
おります。ただ、今回は、署名のボランティアのような比較的軽めの動機で参加
できるものではありません。一応、お国相手の訴訟ですから、それなりに覚悟的
なものが必要となります。それと、金もかかります。ですから、フラフラした
気持ちでは、到底やっていけないはずです。
とりあえず、今のところ、ニューヨークからの原告は、私だけです。もし、
「私も是非参加したい」という方がいましたら、Nuts編集部までご連絡ください
(でも、本気の人だけね)。
てなとこでしょうか。
ここまで来るのに3年もかかってしまいました。ま、「3年しか・・・」という
ふうにも考えられますけどね。
なにはともあれ、「訴訟」です。
楽しくなりそうです。
では。 編集人
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『VOICE』
@「チップについて」
昔話しで申し訳ないのですが、私に面白い経験があります。私がある日本食
レストランでウエイトレスをして働いていた頃のものです。
ある日のこと、ブランド品で身をかためた4人の女性が私のテーブルに座られ
ました。そして食事が終わりデザートも終わったので、テーブルをかたづける
私の耳に4人のはしゃいだ声が響きます。
C夫人 「本当に今日は楽しゅうございました。」
B夫人 「まことに、こういう事は、連れて来て頂けなければ、とても経験出来る
ことではありません。ありがとございました。」
A夫人 「そろそろ出ましょうか。アメリカには、チップというやっかいなものが
あって、イヤでございますわね。」
と、A夫人は何かしかのチップをテーブルの上におきました。
D夫人 「あら、奥様がそれだけ置かれるならわたしは・・・」
と言って、その額より低めの小銭を置き、それぞれご主人の会社でのランクに
従って別額の小銭が出され、テーブルの上に小さな山が出来ました。
そこで私は奥様方に言いました。
「どうぞチップのご心配はなさりませんように。結構です。」とにこやかに
上品に言いました。そうしましたら皆さんは嬉しそうに小銭の山からそれぞれ
自分の出した分を拾いました。
私は後でヘッドウエイトレスにこっぴどく叱られ、長々と小言を言われました。
よっぽど弁償しようかと思いましたが、チームワークという仕事を考え、神妙な
態度をとりました。
私の言いたいことは、一銭でも出したくない客にいかにして自分の望む額を
出させるか、これは一種のアート(Art)でチャレンジしてみる値打ちはあると
いうことです。たとえサービスの対象が一杯のラーメンでもです。又、払わぬ客を
追うことはやめて、その前に自分の心を決めてください。
「チップを払わせるのか、無料で恩を売るか。」
ただし、日本からの団体客は別途に考えて下さい。これは店主の仕事です。又、
ご主人は、ウエイター、ウエイトレスのArtを正しく評価し、それにきちんと
報いることが出来れば、そのレストランは、すばらしい繁昌を迎えることになるで
しょう。頑張って下さい。
マンハッタンのオバサンより
@編集人です。
久々の「カツ電(生活相談電話)」の話なのであります。
さて、「カツ電」が、とうとう出発します。一発目は、10月6日(土)、
正午から午後4時までとなります。
電話番号は、
(212)840ー6942
これから毎土曜日のこの時間帯に実施します。
「時間がやたらと短けえじゃねえか」という意見をお持ちの方もいることと
思います。
そうなんです。短いんです。そこのところは、大変申し訳ないと思うのですが、
でも、とりあえず始めたいと思います。後のことは、走りながら考えるつもりです。
出発と同時に、ボランティアの方々も募集します。興味のある方は、編集部まで
ご連絡ください。
「カツ電」が、難産の末、やっと生まれます。この難産っ子をこれから少しずつ
育てていくつもりです。ニューヨークの日本人の皆さん、今後とも、この「カツ電」
をどうぞ暖かい目で見守ってあげてください。よろしくお願いします。
話が変わります。
先日、このNutsに掲載した投書に関して、ちょっとしたモメ事がありました。
簡単に言いますと、「Nutsは、どんな投書でも載せるのか」ということについて
でした。
そこで、ちょうどいい機会ですので、このNutsの投書に関する姿勢について少し
お話ししたいと思います。
このNutsの表紙には、こういう言葉が書いてあります。
「書きたいヤツが書く紙」
そうなのであります。このNutsは、「書きたいヤツが書く紙」なのであります。
つまり、「書きたいヤツが書」いたものを載せる紙なのです。
ということは、当然、来た投書は、基本的にはすべて掲載することになります。
これまで、来た投書の99%は掲載しました。残りの1%の投書というのは、
大部分の読者の皆さんが、文章として理解できないであろうと思われたものです。
また、スペースの関係で掲載できず、結局、その内容がやたらと古くなってしまい、
最終的に掲載できなかった投書というのが、今までに1通だけありました。
しかし、これまで、ほとんどの投書は、掲載してきました。
そして、このポリシーは、今後も変わりませんし、変えるつもりもありません。
今後も、来た投書は、基本的にはすべて掲載します。
しかしです。もし、誰かを、あるいは、組織・団体を批判する投書がNutsに
掲載され、それについて、「こういう投書を掲載するミニコミ及び編集人は、
最低である。」と批判なさる方に、「だって、何でも載せるんだからしょうが
ないじゃない。私のせいじゃないわよ。」と言うつもりは、私には毛頭ありません。
ご批判は、正面からお受けします。そして、そのご批判を投書として頂いた場合は、
当然、それも掲載します。
また、ここで同時に強調しておきたいのは、ある批判の投書が掲載されたとして、
その批判された側が、反論を投書として送ってきた場合、その投書も当然掲載される
ということです。もし、批判されたことに対して反論したいのだが、書くのが苦手、
という方がいましたら、私がその思いを伝えるお手伝いをしても構いません。
要するに、「裏でゴチャゴチャやるんじゃなくて、表でやろや。」ということなの
です。
私は、「来た投書はすべて載せる」というのも、ひとつの編集のスタイルだと
考えます。当然、それについての批判もあるはずです。批判したい方は思う存分
批判して頂いて結構です。
でも、今後もNutsは、これで行きますよ。
そんなとこです。
では、また来週。 編集人
@結婚して驚いたことがひとつある。
それは、その「落ち着き」感である。
この「落ち着き」感は、家庭におさまるという意味での「落ち着き」感ではない。
どちらかというと、生物学的に考えた場合の「落ち着き」感である。
オスとメスが子孫繁栄のため、対になる時になんとなく感じる「落ちつき」感。
結婚と聞くと、事務的書類的なものと考えていたオレは、結婚にそんなものが付録と
して付いてくるなんて予想もしなかった。いや、それが本来の結婚の目的なかも
しれない。結婚というシステムが、長い間、人間という生物によって受け継がれて
きた理由を、オレは今、実感している。
以前、オレは結婚を「足かせ」の一種と考えていた。
でも、フタを開けてみると、それはオレにとって、「ロケットの発射台」のような
ケツの座りの良さがあった。
外で本気で暴れるための、内の「落ち着き」感である。
しばらくは、離婚しないと思う。 ひろ
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『今週の歌』
「寝返りの ついでに決まったヒジ打ちで
口からタラリと血を流す 君 ひろ」
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