1997年6月10日号(No.170)


                     Nutsの表紙です



目次

*『VOICE』 ・投書「とんでもない南米夫」 ・編集後記 ・ひとりごと「Nutsの未来の問題」
*『今週の歌』
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『VOICE』

@前略
 5年越しの付き合いを実らせて、10才年下の南米男と結婚したのはい いけれど、半年もたたないうちに若いこれまた南米女ができて、家にも帰 らないし生活費も出さない。半年ほど様子を見ていたけれど、女が帰国し たら彼も後を追う様に初めての結婚記念日に帰国。それからまた半年たっ た今、突然現われ今度は離婚の請求。それも貸した百万円も結婚前に買っ た車も取られての無条件協議離婚の要求。不貞や外泊や生活費の未払いの 話合どころではない。彼の国にいる友人の話では、母国で会社を設立し家 まで購入しているという。
 ここまで好き勝手にされてはたまらないと在日領事館に問い合わせたと ころ、なんと彼の国側では私たちの結婚の事実は何も無いという返事!  日本ではあんなに華々しく披露した結婚だったのに、何度も領事館に出向 いて行ったのはいったい何のためだったんだろう? 彼の不利になること はできないという領事に食い下がって聞けば、なんと帰国直前には金髪女 性を伴って来館していたと言うではないか。領事館も裁判所も弁護士も皆 口をそろえて、本国で入籍がされていなければ彼の妻としての権利は何も なく、帰国する彼にたいして何の請求も訴えもできないという返事。法律 の違いはあって当然だが、こんなことが人道的にまかり通って言い訳がな いと憤りながらも、何もできずに時間だけが過ぎて行く。
 彼が日本人だったらこんな勝手は許されるはずもなく、妻はもっと保護 されているはずだ。何かできる事はないかとチリのLEY DE MATRIMONIO CIVILを読みあさっている毎日。興味をもたれた方、助言をして下さる方、 至急連絡を下さい。e-mailは、enrique@ja2.so-net.or.jpです。
       Yoshiko Basulto.
P.S. 騙されたんだ。こんな男とは早く手を切って前向きに人生やりなおし たほうがいい、お金も車もちょっと痛いけど、それがまた踏台になるでしょ う。頑張ろう!という声が聞こえてくるような気がしますが?!052-824- 8068.
@編集人です。
 さて、今さっき、「日本の祭り」から帰ってきました。いやいや、楽しかっ たですなあ。
 いい天気でした。「これ以上の天気は望めない」というほどの天気でした。 空も青かったでし、川向こうの「ペプシ・コーラ」のサインもきれいな赤でした。
 祭り自体もすばらしかったです。すごーくオーガナイズされてました。サク サクサクって感じで物事が進んで、見てる方としても、また、手伝ってる者と しても、とっても気持ちよかったです。
 また、人もいっぱい来ました。広報期間がちょっと短くて、どのくらい祭り のニュースが行き届いているか、少し心配してたのですが、これまた予想以上 の観客数でしたね。
 一方で、確かに、過去の「日本の祭り」よりは、おもしろくなくなった部分 もありました。例えば、食べ物を売るブースが減ったこと。でも、これは、以 前の「祭り」が、言うなれば”変則”だった(つまり、食品を扱う許可書のな い人は、ホントは食い物売っちゃいけなかったのです)わけありまして、また 、非食品を売るにしても、本来は、そのための許可書をニューヨーク州に申請 する必要があったのですが、そういう意味では、今回の祭りから正常な状態に 戻ったとも言えるのであります。
 この「日本の祭り」、去年、ニューヨーク青年会と離婚しまして、そして今 年、Japan Societyと再婚したのですが(要するに、主催者が変わったってこ とね)、私としましては、これはすごくいい再婚だったと思っています。
 イーストビレッジの皆さんには、大変申し訳ないのですが、「日本の祭り」は、 もうダウンタウンに戻って来ずに、このまま再婚先のミッドタウンに落ち着い た方が、”彼女”にとっても幸せだと、私は今回の祭りに参加して思いました。
 今日の”彼女”は、とっても幸せそうだったんです。
 それを見て、おじさんは、嬉しかったです。
 はい。
 そういうわけで、私たちも彼らの再婚をやさしく見守っていきましょや。
 Japan Society及びボランティアの皆さん、ホントにご苦労様でした。そして、 「Nutsオタスケ隊」隊員のみんな、ありがとさんでした。
 今週はそんなところです。
 では、また来週。
                       編集人
@さて、今週は、「Nutsの未来の問題」についてグダグダと語ってみたい。
  今回は、わたくし、かなり吹くよ。
 「Nutsの未来」と言っても、この「週刊Nuts」をどうのこうのしようとか、 「Nuts本作戦」とか「NYウエイター小説執筆」などの話ではない。「週刊Nuts」 に関しては、当分の間はこのままのカタチで行くつもりだし、本とか小説の話 は、あくまでも単発の作戦なのである。
 「そんなら一体なんなのよ。」という話になるのだが、ここで言う「Nutsの 未来」とは、ニューヨークにおいて、「Nuts」という名前のつく新たな長期の 作戦のことなのだ。
 これからお話しするのは、今後5年間の作戦である。その名を「Nuts第二次 展開期」と言う。「週刊Nuts」を始めたのが、今から3年チョイ前で、その間が 「Nuts第一次展開期」だったのである。
 ついでに少し説明すると、この「展開期」というヤツは、おそらく合計10 年ほどの長さになるのではないかと、私は考えている。10年というのは、 「週刊Nuts」を始めてから10年ということでである。
 この「展開期」という意味についてだが、それは、その言葉通り、単なる 「展開期」なのである。いろんなところに網を張り巡らせ、ニューヨークにお いて”一応”の立場を確立する時期という意味なのだ。別に言い方をすると、 「足腰を鍛えるための準備期間」ってヤツね。間違っても、何かを”完了させ る”という意味ではない。そこのところ、勘違いのないように。
 というわけで、「Nuts第二次展開期」の説明なのである。
 まずこの「Nuts第二次展開期」を3つの段階に分ける。1.「クラシファイド とコラムの週刊紙”ぶりてんNuts”作り」、2.「”ぶりてんNuts”伝染病作戦」、 3.「ラジオ&テレビ進出」。これらを順番にやっつけて行くわけである。とり あえず、今週は、1.「クラシファイドとコラムの週刊紙・ぶりてんNuts作り」 についてお話ししようと思う。
1.「クラシファイドとコラムの週刊紙”ぶりてんNuts”作り」
 先日の「日本の祭り」の際に「ぶりてんNuts紙版」テスト版第1号を発行 した。これは、5月25日から6月5日までの間に、インターネット上の「NY 生活情報掲示板”ぶりてんNuts”」ホームページに掲載された「求人」とか 「売ります」なんちゅう情報を紙に落としてきたものである。大きさは、レター サイズで、発行部数は500部。このテスト版は、97年度中は毎月発行して いく予定である。
 今のところは、「クラシファイドとコラムの月刊紙”ぶりてんNuts”」であ り、大きさもこのNutsと同じなのだが、計画としては、今年中はこのスタイル で通して、来年ぐらいからはタブロイド版にして、その後、様子を見てから隔 週に、そして、最終的には週刊に持っていきたいと考えているのである。
 それでは、ここで、その「クラシファイドとコラムの週刊紙”ぶりてんNuts”」 の発行目的をお話ししよう。
 この「ぶりてんNuts」紙版の目的のひとつは、「できるだけ多くの情報をで きるだけ多くの人たちにできるだけ早く提供する」ということなのである。
 その名の通り、この「ぶりてんNuts紙版」は、「クラシファイドとコラム」 の発行物である。
 クラシファイド欄は、主に、ニューヨークに住む日本人間のいろいろな生活 情報の交換に使われる予定である。また同時に、他の地域に住む日本人からの 情報も掲載できる。例えば、日本から「そちらの”たまごっち”を日本に送っ てくれる人を探しています。」でも構わないのである。
 このクラシファイド欄は、明らかに営利目的の場合を除いては、基本的に 「タダ」で情報が掲載できる。そのココロは、「できるだけ多くの情報」を 集めるためである。
 一般的に考えて、「有料」のクラシファイド欄よりも「無料」のクラシファ イド欄の方が、人々はハッピーだし、その方がより多くの情報が集まりやすい のである。
 現在、ホームページに掲載された情報を紙に落とすという方法を取っている が、そのうち、Faxでも掲載したい情報を受け付けられるようにするつもりである。
 ちなみに、ニューヨークのほとんどの日本語出版物のクラシファイド欄は、 「有料」だ。
 また、この「ぶりてんNuts紙版」は、無料で配布される。最終的な目標発行 部数は、約1万部。できることなら、2万部でも3万部でも発行したいところ なのだが、ニューヨークで週刊の発行物を配るなら、おそらく1万部が限界で ある。でも、少なくとも、「買う」という行為を伴なわないわけだから、読者 にとっては比較的手に入れやすい発行物ということになるはずだ。
 そして、発行サイクルは週刊。ニューヨークの日系地元紙の中で、発行サイ クルが最も短い発行物は、「週刊Nuts」である。ここニューヨークで、情報の 新鮮さでは、週刊が一番なのである。というわけで、当然、「ぶりてんNuts紙 版」も毎週発行でいくのである。
 以上が、「できるだけ多くの情報をできるだけ多くの人たちにできるだけ早 く提供する」という目的の説明なのだが、私がこういう目的を持つに至ったのは、 「ニューヨークの日本人社会をもっとおもしろくするためには、できるだけ多く の情報をグルグル回す必要がある」と考えたからなのである。
 まず、情報がグルグル周り始めれば、そこに住む日本人にとって、いろんな 面で便利になる。職探し、アパート探し、仲間探し、などなど。また、それに よって人の出会いが発生する。またまた、それによって、今までなかった新し いことが生まれたりするのである。
 要するに私は、「便利になって、人と人が出会って、新しいことが生まれる」 状況をここニューヨークの日本人社会に作り出すために、「ぶりてんNuts紙版」 を始めるのである。
 もうひとつの「ぶりてんNuts紙版」の発行目的は、「いいコラムニストを 育てる」ことなのである。
 「クラシファイドとコラムの週刊紙」の名の通り、この「ぶりてんNuts紙 版」には、毎回いくつかのコラムが掲載される予定である。内容は、政治、文 化、映画、ファッションと、基本的には何でもアリだ。
 なぜ私が、いいコラムニストを育てたいかというと、日本には、しびれるよ うなコラムニストがいないからなのである。反対に、アメリカには、いいコラ ムニストが山ほどいる。
 ここでちょっと「コラムニスト」について熱く語ってみたいと思う。
 私が考えるコラムニストとは、新聞・テレビなどで流れるニュースを比較的 頻繁に読者のために短い文章で「料理」してくれる人たちのことである。彼ら は、新聞記者とは違う。新聞記者は、情報の「運び屋」さんである。また、コ ラムニストは、作家でもない。作家は、あくまでも本を書く人たちだ。コラム ニストは、ちょうど新聞記者と作家の中間に位置する人たちなのである。
 日本には、そういうコラムニストが、いることはいるのだが、「いいコラム ニスト」というのがあんまり見当たらんのである。
 ちょっと極端な言い方をすると、今現在、多くの日本人が、政治シラケ病に かかっているのは、日本にいい政治コラムニストがいないせいなのである。政 治のように、一見むずかしそうなことを分かりやすく、そして、おもしろおか しく書けるコラムニストというのが、日本には皆無なのだ。そのせいで、多く の日本国民が、「政治なんか、つまんね〜。」と言い始めたのである。
 確かに、新聞記者の人たちも政治のことをできるだけ分かりやすく伝えよう と努力している。でも、まあ、今のままでは、日本人の政治シラケ病は、伝染 する一方である。だって、あなた、政治の記事には、漢字が多すぎるもの。あ んなむずかしい言葉並べられたら、誰だって読む気なくすわよ。
 ところが、日本の政治ライターたちというのは、このへんのことをまったく 理解しておらんのである。既存のむずかしい政治用語などをそのまま持ってきて、 ただそれらを並べとるだけなのだ。あんたら、ホントにそれらの言葉の意味が 分かって使っとんのか。
 政治コラムニストの例だけをあげたが、基本的に日本には、むずかしいこと を分かりやすく書けるライターというのが、非常に少ないような気がする。そ の結果として、ちまたには、チョーつまんない文がゴロゴロしているのである。 そしたらやっぱ、多くの日本人が、カタくてむずかしいネタにケツを向けてサッ サと逃げ出してしまうのも分かるわな。
 そういう状況をやっつけるために、カタくてむずかしい素材でもうまく料理 できるコラムニストをここニューヨークで育てたいのである。そして同時に、 私も勉強したいのよね。
 ところで、「ぶりてんNuts紙版」のコラムニストには、ひとつの制約がある。 それは、「将来、プロの書き手になりたい人じゃないとダメよ。」というもの なのである。
 なぜ、こういう制約をつけたかというと、自分の書いた文に関して批判が来た 時に、それを受け止める覚悟みたいなものを持っている人に書いてほしいと思う からである。そして、そういう人が書く文には、心地良い緊張感があるものである。
 また、「私たちは、将来、プロになりたいの。遊びじゃないのよ、本気なの。 」というふうに読み手側が分かっていれば、それらを読む目もかなり厳しくな るはずである。プロを目指す書き手にとって、それはすごく幸せなことなので ある。チンタラできんからね。
 てなところである。
 今回は、「ぶりてんNuts紙版」のコンセプトについてお話しした。技術論など の細々した話は、また別の機会にでもご紹介するつもりだ。
 あー、吹いた吹いた。また来週も吹こか。
                          ひろ
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『今週の歌』

「”コンドーム 日本製のを 買ってこい。”
        てめえー それは 失礼じゃねえか   ひろ」

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Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net


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