1997年7月22日号(No.176)


                     Nutsの表紙です



目次

*『Nuts本作戦発進!』
*『VOICE』 ・投書「不倫について」 ・投書「不倫について」 ・投書「オハイオより」 ・編集後記
*『グリーンカードへの道・第2話』
*『今週の歌』
☆☆☆投稿募集!「文うまくなりたいなら、まず書かんとダメよ。」☆☆☆
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『Nuts本作戦発進!』

 皆さま、お待たせいたしました。Nuts本の出版が決定いたしました。いや 〜、すばらしい。ひじょーにすばらしい。やっと物事が動き出すのでありま す。
 出版元は、大阪の「さいろ社」という出版社になります。このNutsによく 投稿してくれた石井政之さんが、日本に帰って就職した出版社です。現在、 医療関係の雑誌と本の出版を行なっています(ホームページ:http:// www2.osk.threewebnet.or.jp/~sairo)。
 今回のNut本出版話をさいろ社に持ち込んでくれたのも、当然、その石井さ んなのであります。人の縁ちゅうのは、ホントにおもしろいですのう。この 紙面を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとさんでした。
 で、早速、本の話なんですが、一応、今のところは、シリーズ化して出し ていただく予定です。要するに、1冊だけじゃなくて、Nuts本1号、2号と かいうふうに分割して出版するってことね。こちらとしましても、そっちの 方が、すんげえありがたいのであります。Nutsの場合、基本的にテーマは何 でもアリですから、ネタがやたらといっぱいあるのです。「それを1冊にま とめるのは、やっぱ大変やね。」と私も考えておりました。そしたら、偶 然、さいろ社さんの方でもそういうお考えでして、両者の息がピッタリ合っ ての「シリーズ化」となったのでありました。
 いや〜ん。どんな風に色分けしようかしら(気持ちだけが先走る私)。
 出版の時期は、今年の終わり頃を予定しております。もうすでにドップリ 夏ですから、あっという間に出版ということになりますな。今年の初めにこ のNuts本作戦をブチ上げた時、「今年中に出版したいもんじゃのう。」と 言ってましたから、とりあえずは予定通りの展開なのであります。ええ感じ やね。
 ところで、出版に関して問題がひとつあるのであります。それは「部数」 についてです。つまり、「一体何部ぐらい売れるか」ということですな。さ いろ社さん側としましても、これは商売ですから失敗は許されないわけです し、私としましては、できるだけ多くの人たちに読んでいただきたいと思う のであります。
 ただ、Nuts本の出版が決まった際に、「さいろ社には、本を大々的に宣伝 したり、販売キャンペーンを行なったりするだけの金力、人力がない」とい うことをお聞きしています。例えば、日本の新聞にバーンと本の広告を出す ようなことは不可能ですし、日本の出版流通システムの問題などもあり、日 本中の本屋さんにNuts本をドバーっと並べるのも、ちとむずかしいのであり ます。
 しかし、売らねばなりません。では、どうやって宣伝するか。
 そこで重要になるのが、このNutsなのであります。NutsでNYも日本も宣伝 しまくるのです。「こんな本が出たぞー。みんな、注目してちょーだい な。」とわめきまくるのです。要するに、お祭りですな。
 一応、わたくし、さいろ社さんの方には、「3万部売ります。」と豪語し てしまっております。一般の方と同じように、私も出版業界には疎(うと) いのですが、この「3万部」という数は、今回のNuts本のようなマイナー本 にとっては、夢のような数字らしいのであります。それを知らずに、わたく し、「3万部は行くよ、ハッハッハ。」と何の罪の意識もなく言い切ってし まったのですな。ハッハッハ。
 でも、私は、本気で3万部売りたいと考えています。先にお話ししました ように、「日本の出版流通システムの問題」のために、日本では、マイナー 本がなかなか売れないらしいのであります(この問題については、別の機会 にじっくりお話しします)。そんなら、その流通システムへの挑戦という意 味も込めて、3万部売ってみようでないの。
 Nuts本を作るのもイベントにしたんだから、それを売るのもイベントにし よか。名付けて、「Nuts本売り売り作戦」(そのまんまかい)。ま、その前 に作るもん作らんとしゃーないけどね。
 なにはともあれ、Nuts本作りのはじまりはじまり。おもしろくなります。
 では。                  編集人
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『VOICE』

@Dear Editor
 私は”アンチ不倫派”を堅持しているし、これからもずっとそうであるつ もりです。結婚(一般に言う一夫一婦制)は、人間の自然に逆らっていると いう説もありますが、精神的な道徳モラルがあってこそ、”人間”であるの ではないでしょうか? あえて断わっておきますが、一夫多妻等の宗教や国 を指して、それを人間的ではないと言っているのではありません。そういっ た慣習は、それなりにリスペクト(編注:敬意を払う)されるものだと思い ます。
 毎日の生活を送っている中で、自分のSpouse(夫/妻)以外の人を精神的 に好きになってしまうコトは、避けられない事だと思いますが、そこから先 のステップを踏んでしまうか否かは、個人の精神力の問題にあると思いま す。
 結婚という”コミットメント(編注:誓約)”の意味は、意外と個人に よって理解が広範囲に渡っていて、結婚したカップル間のコミットメントの 認識にギャップがある場合、そこに悲劇が生じる事もあるようです。
 私の結婚(コミットメント)の認識は、”リスペクト”です。あくまでも 相手(パートナー)には正直であり続け、問題解決に日々努力し、思いやり を持つけれど、ここで、もし事故で(時々、人間は自制心を失ってしまう事 もあることは、みんなもご存知の通り)、万が一、Spouse以外のヒトと一夜 を共にしてしまい、それはあくまでも一夜のあやまちであったという場合、 いくらパートナーには正直でありたいとしても、私は、死ぬまで事故のこと は、パートナーには言うべきでないと思います。
 それがあやまちであるなら、おかしな疑惑や不信感を相手に持たせること 自体が、リスペクトの精神に反すると思うからです。
 結婚は努力が必要だし、そこに人間の成長が見られるのでは?!
 だから不倫をしてる友人たちを横目に(ちょっと冷めた目で)”ぬるま湯 につかっていたいんだなあ”と思っています。
               エアロスミスの大ファン K子より
@NO.174の「不倫について」を読んで書いております。
 私の父親も不倫をしておりました。もしかするといまだに現在進行形かも しれませんが。相手は母と結婚する前に、結婚を前提としてお付き合いして いた女性でした。なんで結婚しなかったのかというと、「当時貧乏だったか らふられた」とのこと。
 子供の立場から言わせてもらうと、結構ハードなものがありました。相手 の女性からは、母の職場に「私があなたよりも早く、おたくのご主人とお付 き合いしていたのだから」という筋の通らん電話がかかってくる始末。
 結局、家族にばれても父は母と離婚もせず、数年がたちました。お互いい い年した男女だし、良識を持ち合わせてもいるだろう、なーんてことはな く、相手の女性には何百万と貢いでおりました。言わずとしれたことで、一 時家族はめちゃくちゃになりました。
 「好きな相手と結ばれなかったから」「結婚したあとに好きな人ができた から」など、多々そこにいたるまでの理由はあるでしょうが、不倫は不倫で す。当事者が傷つくのは勝手ですが、不倫は周囲の人間をも強く傷つけるも のだということを、進行形で不倫している人たちは認識してほしいもので す。
                     M.Kawamura
@「オハイオより」
<実話・その1>
 私の住んでいるアパートには子供たちが多く、この時期閑をもてあまして いる。先日もドアを叩くので何かと出てみると小学生らしい女の子が2人、 ハプユーシーンマイキャット?と聞く。最初は本当に猫を探しているのかと 思いアイドントノーと答えていたが、どうも変だ。オイラが珍しいのか繰り 返しやってくる。まあこの田舎町のこと東洋人なんて希だ。変な発音の私に 興味を持ったのか、しつこくやってくる。こうなると迷惑だ。彼女らがいた ずらをやるならこっちも見ていろとばかりある事を考えた。
 いつものように来た彼女らハブユーシーンマイキャットときたので、ユ アーキャット?、アイエイトユアーキャットと言ってやった。彼女らびっく りしたぞ。全身で驚きを表現しながらハブユーエイテンキャット?などと 言っている。ざまあみろ。
 後日談:日本人は猫を食べるなんて誤解されたままではいかんので、後に 彼女らには日本のコースターをプレゼントし、あれはジョークだって説明し ておいた。今は奇妙な友達だ。
<実話・その2>
 いつも親しく付き合っている米人家族6人とディナーを楽しんだときのこ と。スーパーに小さいシュランプがあったのでそれで天ぷらを揚げ彼らの家 に持っていった。
 さてその天ぷらを口に入れた彼ら突然シェルがあると叫んだ。小さいエビ だったのでシェルのまま天ぷらにしてやったのだ。ジャパンではこんなエビ はシェルのまま食べるよ。カルシウムだって言ったら、かれらカルシウムは ミルクで取るからこれはノーサンキューだって。
 数日後彼らとキャンプファイヤーを楽しんでいたらスモアーとやらを始め た。ソーセージなどを枝に挿し焚き火であぶるのだ。それは良いがマシュマ ロやチョコレートサンドまであぶりだした。私もマシュマロを試したら火が つき真っ黒になった。
 こんなのカーボンじゃないかって言ったら、彼らノートラブルお前は前に カルシウムだって食べたじゃないかって言われた。
                                  伊藤 幸一
@編集人です。
 最初は、事務連絡を2発ばかし。
 国際結婚の会「アップル・カップルズ」では、来る7月25日(金)午後 6時半より日系人会(15 West 44th St. 11th Fl.)にて、「アップル・ カップルズ井戸端会議」を開きます。ちなみに、これは「Nuts井戸端会議」 とは違います。
 会費3ドル。国際結婚に興味のある方ならどなたでも参加できます。ちな みに私は、グリーンカードのインタビューが近づいておりますので、そこら へんのところを経験者の皆さんに聞いてみたいと思っております。
 続いては、「Nuts井戸端会議」のお知らせ。
 7月31日(木)午後6時半より同じく日系人会(住所:上記参照)に て、恒例の「Nuts井戸端会議」を開きます。いつものようにチンタラやりま す。
 最後に、投書についてですが、Nutsでは、基本的にいただいた投書はすべ て掲載するという編集方針を掲げております。長すぎるとか、文章が意味不 明のためにお断りすることもありますが、それ以外はすべて掲載します。で すから、ここに載る投書は、いただいた投書の中から編集部が選んだもので はなく、読者の声がそのまま紹介してあるのであります。
 まあ、なんていい加減な編集方針ざましょ。でも、結構気に入ってます。
 今週は、そんなところです。
 では、また来週。            編集人
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『グリーンカードへの道・第2話』

 グリーンカードのインタビューまでにやらなくてはならない事のひとつに 健康診断がある。こいつが、結構問題なのだ。
 貧しい私たちにとって、この健康診断は、値段が高すぎるのである。ただ でさえ、いつもかみさんに「チッ、黄色いケツした移民なんかと結婚したも んだから、金がかかってしょうがねえや。」と言われているのに、これ以 上、金をブッ込むことになったら離婚されてしまう。友人から「グリーン カードの健康診断は300ドルぐらいかかる」という話を聞いて、そのこと をかみさんに話すと、案の定、「300ドル? もっと安いとこ探してき な。」と言われてしまった。
 グリーンカード用の健康診断をやってくれるお医者さんは決まっている。 私は、そのリストを手に入れ、チョロチョロと電話し始めた。
 平均の基本料金が150ドル。それと注射を数本打たなくてはならない。 この注射の値段が馬鹿にならない。1本70ドルもするとんでもないものも ある。
 となると、やっぱり合計は、約300ドルぐらいか。再びその調査結果を かみさんに報告すると、「気合いが足らん。」と喝を入れられた。またまた 私は、リストをにらみ付けながら、電話をかけ始めた。
 基本料金100ドルというところを見つけた。チャイナタウンだ。他の チャイナタウンのお医者さんに電話すると、同じく100ドル。ついでに、 どちらも予約ナシの「いつでもドーンと来い」態勢らしい。さすがはチャイ ニーズである。根性がちがう。
 残る問題は、例の注射である。でも、よく考えてみると、こちらの大学に 入る時に何本か注射を打った記憶がある。そして、「この注射打ったことが あります。」という黄色い証明書みたいなものをもらったような気がする。 その証明書のことをかみさんに話すと、「死んでも見つけろ。」との指示。
 なかなか見つからなかったが、書類の奥の奥の方から、この黄色い証明書 を見つけ出した。これで、注射代がかなり浮いた。その時の安堵感は、言葉 では表現できない。
 早速、その証明書を持ってチャイナタウンへ乗り込んだ。
 さっさと済ませたかったから、朝10時の開院にもかかわらず、9時半頃 には、オフィスに到着した。そしたら、すでにオフィスはオープンしてて、 そのお医者さんも「じゃ、やっちゃおか。」という話になり、チョチョイの チョイと血を採り、注射を打って、10時前にはすべてが完了してしまっ た。
 お愛想をお願いすると、締めて170ドル。結果は3日後に出るとのこ と。待合室は、人で埋まりつつあった。
 仕事に向かうチャイニーズたちの間をすり抜けながら、私は、6番電車の 駅へと向かった。
 その日、用意した現金は200ドルだった。お釣りの30ドルは、ポケッ トの中だ。少し得した気分。でも、頭の中でかみさんの「その30ドル、よ こせ。」という声がこだまする。
 「堪えるのよ、ひろピー。」
 朝っぱらから魚屋の前に並べられたナマズを見つめながら、私はひとり、 そうつぶやいた。
                            Hiro
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『今週の歌』

「母からの 手紙の中で そこだけは
            英語で書いた 妻の名を見る  ひろ」

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Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net


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