1997年8月12日号(No.179)


                     Nutsの表紙です



目次

*『Nuts軍団大改革』
*『VOICE』 ・編集後記 ・「グリーンカードへの道・第5話」
*『今週の歌』
☆☆☆ 投稿募集「ひとりで書かせないで。お願い。編集人」 ☆☆☆
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『Nuts軍団大改革』

 さて、「Nuts軍団大改革」なのであります。
 やたらと派手なタイトルですが、要するに「これまでNutsがやってきたこ とを将来の展開のためにちょっと整理しよか」という主旨のものです。
 私の予想によりますと、Nutsが現在仕掛けている、あるいは、これから仕 掛けようとしている作戦は、今後ドンドンおもしろい展開を見せるはずで す。
 例えば、在外投票権問題の件は、そろそろカタがつき、次の段階に移りま すし、本やテレビ、ラジオなどの話もジワジワと動き出しています。
 また、「ぶりてんNuts」の方も少しずつ育ち始めておりまして、その紙版 は、現在、部数五百の隔週発行となっております。
 さらに、最近は、日本の新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、そして、一般の方 からの問い合わせも多く、「みんなでおもしろいことできそうな雰囲気」と いうのが、次第に出来上がりつつあるのです。
 そこで、今後の激しい展開に備えまして、Nuts軍団の方もちょっとは整理 整頓せんといかん状況になったのであります。そのための「Nuts軍団大改 革」なんですね。
 大改革と言いましても、Nutsとしてやることを単に5つの部に分けただけ です。その5つをご紹介しますと、
 1. 「週刊Nuts部」
 2. 「ぶりてんNuts部」
 3. 「在外投票部」
 4. 「電子電波部」
 5. 「出版部」
となります。いやいや、かなり大雑把な分け方ですなあ。
 ではここで、一つひとつの部署についてご説明しましょう。
1. 「週刊Nuts部」
 その名の通り、この「週刊Nuts」の面倒を見る部です。
 先週もお話ししましたように、「週刊Nuts」では、今後は専属ライターを 揃え、これまで以上に「書きたいヤツが書く紙」色を強く打ち出していこう と考えております。
 また、その編集システムに関しても、現在の「編集人」体制から「編集 部」体制へと移行します。わたくし、竹永も編集人の座を追われ、単なる一 書き手として、この「週刊Nuts」に関わっていくことになります。でも、こ の性格ですから、相変わらず派手にやると思いますが・・・。
 「週刊Nuts」が始めた作戦、例えば、「ガンバレ地方連合(ガン地連)」 「ニューヨーク発信作戦(ニュー発作戦)」「出ろ出ろニッポン作戦」「た だいまニッポン作戦」「Nuts井戸端会議」「政治の虫研究会(政虫研)」な どは、今後も「週刊Nuts」が担当します。もし、それぞれの作戦がひとり歩 き始めたら、それはそれで独立した「部」にする予定です。まあ、世の中そ んなにうまくは行かんから、しばらくはこのままでしょうけどね。
2. 「ぶりてんNuts部」
 先日、読者の方から「ぶりてんNutsって、Nutsの中の" New Hope"って感 じですね」というコメントをいただきました。実際、まったくその通りなの であります。
 今現在、「ぶりてんNuts」紙版は、隔週発行の五百部ですが、できれば来 年中には、この五百部を三千〜五千部まで持って行きたいと考えておりま す。最終的には、一万部まで行きたいのですが、それにはあと2、3年はか かりますね。
 また、「ぶりてんNuts」は、一応「クラシファイドとコラムの紙」ですか ら、コラムニストも探さなくてはならないのですが、できたら「週刊Nuts」 の専属ライターをスカウトしてきて、書いてもらえたらなー、などと考えて おります。
 以前お話ししましたように「ぶりてんNuts」には「東京・大阪進出作戦」 というものもあります。それもこの部が担当します。
 「週刊Nuts」とはちょっと違って、この「ぶりてんNuts」では、積極的に と言いますか、絶対的に広告を取る予定です。でないと、隔週で三千、五千 など発行できません。
 今後のNuts軍団全体の将来において、システム的にも財政的にもこの「ぶ りてんNuts」が基軸となります(でもこれは、ぶりてんNutsでやたらと儲け ようという意味ではないのよ。第一、そんなに儲かんないって)。そのため にも、キチンとした「続く体制」というのを作らねばなりません。
 そういう意味で、この部はまだまだ小さいですが、とっても大切な「新人 さん」なのでありました。
3. 「在外投票部」
 これまで在外投票については、私が他でやってる「海外有権者ネットワー ク・NY」絡みで、この「週刊Nuts」にいろいろと書いてきましたが、今回、 Nuts軍団の中にこの件に関する独立した部を作ることにしました。
 この在外投票は、ネタとして、今後かなり注目されるはずですし、将来的 にも非常に楽しみなテーマなのであります。そのうち、この「在外投票部」 を「”政治を笑おう”部」に変えたいのですが、ま、先のことは分かりませ んな。
 一応、在外投票問題は、この秋ぐらいにカタがつく予定です。ただ、油断 すると、また無視されたり、決着がつかなかったりすることも考えられます ので、ここはじっくり永田町を監視する必要があります。この部の最初の” 仕事”は、それになりますね。
4. 「電子電波部」
 略して電電部と言います。Nuts軍団のインターネット、そして、テレビ・ ラジオに関する部分を担当します。
 これまでのNuts軍団の活動の中で、インターネットは非常に重要な武器と なりました。例えば、現在「週刊Nuts」読者の80-90%は、インターネット を通して読む人たちです。
 「ぶりてんNuts」に関しても、インターネット上の「ぶりてんNuts」ホー ムページが基本となっておりますし、Eメールでの情報交換の場である「NY Nuts メーリングリスト」の参加者もすでに300人を越えました。
 このように、金のないNuts軍団は、ほとんどタダ同然のメディアであるイ ンターネットを徹底的に使ってまいりました。そして、今後も大いに活用さ せていただくつもりなのであります。
 また、先にも書きましたように、最近、日本のテレビやラジオからのアプ ローチというのが、結構あるのであります。Nutsでは以前から「NYでのテレ ビ・ラジオ進出」を吹いておりましたが、それと合わせて、テレビ・ラジオ 絡みの作戦がこれから増えそうな予感がしてるヒロピーなのでありました。
 てなわけで、今回、そのインターネットとテレビ・ラジオの係である「電 電部」を設置することにしたのであります。
5. 「出版部」
 先日発表しましたが、今度Nutsの本が出ます。それをテイクケアするの が、この出版部になります。とりあえずは、この本のNuts側における編集、 宣伝、販売等を担当します。
 わたくし、個人的に「本」というメディアが大好きなのであります。その ココロはと言いますと、「出版さえ決まっちゃえば、媒体主を比較的気にせ ずに好きなことが書ける」という点なのであります。
 新聞や雑誌に書く場合は、どうしても「アパート借りて住んでる」って感 じがして、いつも管理人さんや大家さんに気を使いながら住むことになるの ですが、本の場合は、基本的に「我が家」感覚でして、家を立てることさえ 決まれば、あとは結構好き勝手できるのでありました。
 というわけで、Nuts軍団のような、普通とはちょっと違ったネタを、 ちょっと違ったスタイルで扱ってる情報発信体にとりましては、「本」とい うのは、今後、とってもありがたいメディアとなるはずです。
 すでにNuts本に続く「本企画」も浮上してきております。また、以前から 「やるやる」言ってる「NYウエイター物語」の方も出版に向けて動きださね ばなりません。
 今のところは、この「NYウエイター物語」と、もうひとつの「Nuts絵本作 戦」を中心に動いて行きたいと考えております。ちなみに、何を絵本にする かは、まだ内緒ね。
 このように、Nuts軍団では、この「出版部」を先頭に「本の世界」にも積 極的に絡んで行く予定です。
 以上です。
 ここでちょっと話がズレます。
 この「Nuts軍団大改革」について、先に「これまでのことを整理しよー」 的改革と書きましたが、本当のところは、「キチンとした情報ゲリラ軍団作 り」が目的なのでありました。
 今回ご紹介した「部署分け」を見て、「なんか会社みたいで、いや〜ん」 という感想を持たれた方もいるかもしれません。「ある目的を達成するため に、それに合わせた体制作りをする」という点では、おそらく会社もNuts軍 団も同じだと思います。ただ、Nutsの場合は、「メジャー化」ではなく、 「すんごいゲリラ化」を目指してるところが、ちと違います。
   私は、ミニコミというのは、一種の「情報ゲリラ」だと思っています。情 報界のボス、「マスコミ」に対するゲリラです。
 Nutsの基本精神は、そのゲリラ性です。それは、このNutsが本やテレビ・ ラジオに関わる際も同じです。目標とするのは、「メジャー」ではありませ ん。その「メジャー」を刺すゲリラです。
 ただ、ゲリラだからチンタラしてていいかと言うと、そうではありませ ん。「メジャー」と戦うためには、それなりの力が必要です。ゲリラはゲリ ラなりに”キチン”としておくべきです。その”キチン”とする作業が、今 回の「Nuts軍団大改革」なのであります。
 「ゲリラ」という言葉を多用しましたが、それは、ちまたを騒がしている 「ゲリラ」とは違います。「現時点における日本の多数派にこびない少数 派」というふうに捉らえていただければ幸いです。
 また同時に、「なにがなんでも反体制」という考えでもありません。そう いう盲目的な思考というのは、このNutsがもっとも嫌うところです。「なん でもアリの複眼姿勢」が、Nutsの精神なのであります。
 話を戻します。
 てなわけで、来週からNuts軍団は、新体制でのスタートとなります。今後 とも、皆さんのご支援、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
 たまにはマジメにまとめてみました。
 では。                  編集人
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『VOICE』

@編集人です。
 さてさて今週は、やたらと大味なNutsになってしまいました。誠に申し訳 ありません。
 先の「大改革」の中にありましたように、私が「編集人」の名で書くの は、今週が最後になります。これにはいろんな事情があるのですが、それつ いては、いつかお話しします。
 では、また来週。              編集人
  @「グリーンカードへの道・第5話」
 その日は、ド快晴のいい天気だった。
 朝8時頃、私はかみさんに叩き起こされた。
 「ちょっとアンタ、気合い入れるために、朝メシ買ってきてよ。」
 私は、5ドル札をつかまされ、寝癖爆発アタマのまま、近くのマクドナル ドへと向かった。気合い入れるための朝メシが、「マクドナルド」というの がイマイチ理解できなかったが、大切な一日なので、あえて逆らわなかっ た。
 買ってきた朝メシを二人で食いながら、かみさんは言った。
 「うちのパパの名前は何?」
 「・・・・・・・・」
 「ギルでしょ、ギル! 昨日あれだけ練習したのに、まだ覚えてない の?! ったく・・・。じゃあ、ママの名前は?」
 「・・・・たしかマドンナの赤ちゃんと同じ名前の・・・」
 「ローデス! 間違っても”マドンナの赤ちゃんと同じ名前”なんて言う んじゃないわよ!」
 私は、昔からカタカナの名前を覚えられない人だった。だから、中学・高 校の頃、世界史が大嫌いだった。
 カタカナの名前が覚えられないのは、今でも同じ。義理のおやじさんやお ふくろさんの名前もあやふやなままだ。心配性のかみさんは、それをインタ ビューの時に聞かれるんじゃないかと思って必死に私に覚えさせようとし た。でも、このざまよ。
 朝メシの後、シャワーを浴びようとする私をかみさんが呼び止めた。
 「ちょっと来てよ。」
 かみさんは、書類の束と一緒にベッドの上に座っていた。
 「これからもう一度確認するわよ。アンタもそこに座って。」
 インタビューに持っていく書類の確認作業であった。その前の晩もやった のだが、石橋を叩いて叩いて叩き割る性格のかみさんとすれば、当然もう一 度確認する必要があったのだろう。
 それにしても、こういうところだけは几帳面な女(ひと)だった。今回の インタビューに必要な書類のほとんどは、かみさんが用意したものだ。その 性格を表わすかのように、書類もキッチリバッチリまとまっていた。
 ただ、それは、この準備を”喜んで”やったという意味ではない。かみさ んが電話で友達と話してる時に「死んでも移民なんかと結婚すんじゃないわ よ。結婚するなら、絶対アメリカ人だからね。」と言っているのを何度か耳 にした。おそらく本気でそう思っているのだろう。
 書類は、すべて揃っていた。写真も準備OK。
 実を言うと、インタビューに持って行くための写真を探している時、私 は、バハマで撮ったカメの写真を見つけたのである。それを是非インタ ビューに持って行きたいと思い、かみさんに許可をお願いしたのだが、まっ たく相手にされなかった。そういうわけで、用意した写真の中に、カメの写 真は含まれていなかった。
 シャワーを浴び終わった私は、コンピュータの前に座り、しばらくの間イ ンターネッていた。その横でかみさんは、おふくろさんとか友達の弁護士な どに電話をかけまくり、自分がいかに緊張しているかを強く訴えていた。で も、よく考えてみたら、かみさんが緊張する必要はあまりないのである。お ふくろさんやその友達も「アンタが緊張してどうすんのよ。」と言っていた のだが、かみさんの方は、すでにそれが理解できないほど緊張していた。
 一方の私も、それはそれなりに緊張していた。ただ、かみさんが自分の分 も緊張してくれてるような気がして、気分的には楽だった。
 正午過ぎ、私たちは出発の準備に取り掛かった。
 前夜の取り決めで、「明日の服装は両者ともスーツ」ということになって いた。「まあ、インタビューする側としても、短パンで来られるよりは、 スーツの方がいいだろう」という読みの上での選択であった。
 二人でスーツを着込み、アタマをセットし、私はリステリンでウガイし て、かみさんは鏡の前で眉毛を強めに書いて、必要なものをバッグにブチ込 み、それをどっちが持つかで一喧嘩し、結局私が持つことになり、「そのか わりトークン代くれ」と言ったらあっさり却下され、一応の準備が整った。
 午後1時前、私たちはアパートを出た。インタビューの予定は、午後2 時。うちからダウンタウンの移民局まで歩きと電車で30分ぐらいだ。
 かさみんは、駅の途中にあるGAPのショーウィンドウで、そこに映る自分 を最終チェックしていた。とりあえず、自分もチェックした。そこには、緊 張した面持ちのスパニッシュの女とアジアの男が映っていた。
 ガラスに反射する日差しは強かった。
 暑い一日になりそうだった。        Hiro
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『今週の歌』

「吹き出物 ふたりでつぶす 日曜日
           肌のヌメリは 夏ド真ん中   ひろ」
                       

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Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net


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