1997年8月19日号(No.180)


                     Nutsの表紙です



目次

*『Nutsライター募集』
*『永田町にもNutsを』
*『VOICE』 ・投書「予測と決断の30手」 ・投書「Nuts編集部諸君!」
*『グリーンカードへの道』
*『編集後記』
*『今週の歌』
☆☆☆ Nutsライターまだ募集中「ただ今13名」 ☆☆☆
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『Nutsライター募集』

 「Nutsライター募集」のお知らせを本格的にかまさせていただきます。
 先々週ぐらいにチョロっとお話ししましたが、現在、Nutsでは、定期的に 書いてくださるライターの方を募集しています。別にニューヨークに住んで ない方でも構いません。年齢制限もナシ。下記の条件に同意及び添う方であ れば、どなたでもNutsライターになれます。
「Nutsライターの条件」
1)文は、必ず750字以内
2)文章力を向上させたいと思っている人
3)最低、月イチで書ける人 
 Nutsライターになられた方には、ご自分のコラムを持っていただきます。 そのコラムの名前は、自分でお決めになって結構です。
 書くネタは、なんでもアリ。Nutsライターの皆さんに独自の嗅覚で拾って きていただきたいと考えております。編集部側から、「このネタについて書 いてみない?」と依頼することもあるかもしれませんが、基本的には、ライ ターの皆さんにお任せします。
 上記のように、文章は、必ず750字以内となります。ちまたには、 「ちょっと多く書き過ぎちゃったから、適当に削ってちょうだい。」という ようなことを言う書き手の方がいますが、Nutsの場合は、それはお断りしま す。必ず「自分の手」で750字以内にしてください。それが、自分の文章 に対する礼儀ってもんです。
 また、そういう姿勢の人というのは、自分の文章力を向上させたいとは 思っていません。もし文章力の向上を目指しながら、そういうことをするの であれば、その方はかなりのトンチンカンです。
 Nutsライターの皆さんに対する編集部からの希望としましては、できまし たら、自分の得意な分野というものを確立していただけたらなあーと思って おります。
 この「自分の得意な分野」というのは、「教育」だとか「セックス」だと か「政治」とかだけではなく、「むずかしいことを分かりやすく書くことに 関しては、ワシは誰にも負けんよ。」や「ちょっとした話をおもしろく書く ことが、私の得意技なのだ。」のような、”料理法”的な部分も含んでいま す。
 ただ、これは、「大急ぎで自分の”料理法”を見つけてきな。」と言って いるわけではありません。私たち編集部は、それを見つけようとすること が、いいライターになる第一歩であり、ライターの皆さんの”料理法”探し をお手伝いすることが、編集部の役目であると考えております。
 また、ライターの皆さんの「文章の書き方」についても、編集部ではでき るだけアドバイスしていきたいと思います。でも、それは、あくまでもゴク ゴク基本的なことに関してのみです。
 編集部が描く理想的Nutsライター像は、”うまい”ライターではなく、” 個性的な”ライターです。短所を直すのではなく、長所を伸ばす方向で行き たいと考えております。
 これまでは、元編集人一色の「週刊Nuts」でしたが、今後は、いろいろな ライターの方々が活躍できる紙面作りを目指します。「あの人のコラムが大 好きなんです。」「みんなおもしろいけど、この人が一番イイですね。」と いうコメントを読者の方々からいただけるように努力したいと思います。
 以上、「Nutsライター募集」のお知らせでした。
                     「週刊Nuts」編集部
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『永田町にもNutsを』

 「Nuts在外投票部」では、この「週刊Nuts」を今週から日本の政治家の皆 さんにインターネットを通してお送りします。正確に言いますと、Eメール版 の「週刊Nuts」を彼らのアドレスに強引にお送りするのであります。
 最近では、Eメール・アドレスを持つ政治家の方々も増えまして、とりあえ ず、最初は、42名からのスタートとなります。ただ、この数字は、これか らドンドン増える予定です。
 在外投票法案は、この秋の国会で審議されます。その際のプッシュの意味 を込めての「Nuts送り」となります。「海外に住む私たちは、あなたたちの ことを見てますよ」的効果を狙っております。やはり、そういう一種の緊張 感は必要ですからね。
 また、政治家の人たちにとっても、この時点で私たち海外の日本人がどん なことを考えているかを知ることは、決して無駄ではないと思うのでありま す。なぜなら、もしかしたら、私たちは、もうすぐ日本の「選挙民」になる かもしれないからです。
 ただ、今のところは、彼ら側からの積極的な動きは見られません。おそら く日本のことだけで手一杯なのか、あるいは、海外に日本の選挙民が生まれ ることをまだ正しく理解してないからでしょう。ちょっとニブいですな。
 まあ、そういう意味では、感の良い政治家、悪い政治家を見分けるいい機 会かもしれません。私が政治家だったら、海外票に関して、そろそろリサー チを始めますね。
 ところで、例の「在外投票訴訟」の方ですが、順調に進んでいます。3月 27日に第1回公判、6月12日に第2回公判を終えました。
 公判の内容ですが、イヤイヤこれがかなりむずかしいのであります。是非 とも知りたいという方には、お教えしますが、ここでは一応説明しません。 その内容をおもしろおかしく書ける方法を探しますので、それまでちとお待 ちください。
 ちなみに、次回の公判は、9月18日になります。
 この在外投票運動軍団の間には、前国会で与党が提出した”不完全な”在 外投票法案について、未だに意見が分かれております。片方は、「このチャ ンスを逃したらヤバイから、とりあえず作ってしまおうぜ。」という意見で して、もう片方は、「一回作ってしまったら、なかなか変えられないから、 最初から完全なものを作ってもらわなきゃダメよ。」というものです。
 もし、運動側に与党の法案を変えてしまえる戦略があれば、それを突き進 めるべきですし、変えられそうもないのであれば、表面上は、政府に歯向か いながらも、裏で別の手を考えねばなりません。一応、Nutsは、後者の考え です。打つ手は、いろいろあります。お楽しみに。
 「永田町にもNutsを」のお知らせでした。
                      Nuts在外投票部
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『VOICE』

「予測と決断の30手」
 4日、ニュージャージー州プリンストンにあるNEC北米研究所で、オセロ世 界チャンピオンの村上健さんと世界最強のオセロプログラム『ロジステロ』 の対決が行なわれた。オセロは比較的新しい日本発祥のゲームでまだアメリ カではなじみがないせいか、当日会場に集まったのは報道関係者とNEC関係者 の約30人ほど。村上さんと『ロジステロ』開発者マイケル・ブロさんのお だやかな笑顔と丁寧な対応で、会場の空気は終始なごやかだった。よほど対 決らしくない雰囲気の中、コンピューター対人間のオセロ決戦は始まった。
 事実、オセロは簡単なゲームである。石を盤に交互に足していき相手の色 を自分の色に変え、勝負は自分の持ち石の数で決まる。チェスや将棋のよう に取ったり取られたり、または加えたりの駆け引きがないぶん、単純である ともいえる。このゲームをする時、たいていの人は自分の石の数を多く取る ことに集中し、それ以外の追及はしないだろうと思う。しかしオセロとは、 記憶力と頭の回転のよさが不可欠な、知力と忍耐力が勝負のゲームだ。
 ゲーム開始後すぐに、自分の今までのオセロに対する観念の不正確さを 知った。まず驚いたのは、村上さんが一手を打つ前におく時間の長さだ。最 長時で、それは30分近くにも及んだ。ある目に石を置いた場合におきる変 動の全展開を予想し、ひとつの手を決断するための深く長い思考を繰り返 す。かなりの想像力と集中力を持っていないと、ただ盤の目と石の動きのこ とだけを30分も考えるのは不可能である。
 オセロの一手が盤面に与える影響は絶大であるため、慎重に先を読み局面 の動きを予想し把握して、平均12ある目の選択の中からたったひとつを選 ばなければならない。局の初盤での読み違えが勝負を分ける。「たとえそれ がその時の最善策であっても、負けにつながる手は打たない」と村上さんは 言う。いつでも結果を考えなければ、先には進めない。気が遠くなるほどの 決断までの道程がある。
 ものを極めるというのはこういうことなんだと、盤面を真剣な眼差しで見 詰める村上さんを見ていて思った。2戦目は中盤まで互角の戦いだったが、 ひとつの勘違いがゲームの展望を変えた。敗因はそれだったといえる。残念 だった。村上さんが言った通り「人間には完璧がない」から、機械に勝つの は無理なのだろか。しかし、完璧を求めてそれを生み出し、制御するのは人 間だ。機械に独自の発展性はないが、人間には思想と創造と、無限の可能性 がある。「コンピューターは良い先生です」とは試合後の言葉。村上さんの オセロに対する真摯な態度とやさしい眼差しに、心が温まった。
                        Juri
@Nuts編集部諸君!
 週刊誌を作るそうな。喜んでいいのか、悲しむべきなのか?それを教えて ほしい。
 ニューヨークに幾つの雑誌が存在していると思うかね? 十誌、いや、そ れ以上あるかもしれない。しかし、どれも面白くない。例えばO誌。いいライ ターがいるのに、宝の持ち腐れ。なぜ、それほどに専門家に頼る。ビジネ ス、医療の専門家は、文を書くことのエキスパートではない。例えばコ誌。 アマチュア主義などとは、ジャーナリズムを知ってこそ言えること。誤字脱 字のマニュアル雑誌ではないのだから、文を勉強し、校正能力をつけたま え。例えばビ誌。内容がどんなによくたって、個性のない記事は新鮮さが欠 ける。足を生かして生の声を記事にするべき。
 さて、Nuts週刊誌は、楽しめる一冊となるのだろうか? 足でかせぐ記 事、文を勉強している真のライターが書く記事、そんな内容を期待してい る。ライターとは、文の職人である。ニューヨークに溢れている自称料理職 人の轍を踏まないよう切瑳琢磨したまえ。自己満足の雑誌にならないよう、 新鮮で味見したくなる完成品を作るのだよ。
                       風神より
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『グリーンカードへの道・第6話』

 地下鉄がなかなか来なくて、イライラするふたりであった。
 やっと来た6番電車に乗った。行き先は、City Hall。移民局は、そこから 歩いて5分ぐらいだ。
   駅に着いた後、地下鉄の出口を間違えたと言って、かみさんが吠えてい る。テンションが上がりつつあった。
 移民局は、ビルの中に入るのに、エラい待たされるので有名なのだが、今 回は、アポイントメント(約束)があるから大丈夫。と、偉そうに入って いったら、「おめえらの入口は、Worth Street側だ。アポイントメントの紙 にそう書いてあるだろ。」と冷たく言われる。後ろでその様子をジッと見つ めていたかみさんの目は、それよりもっと冷たかった。
    今度は、なんなく入ることができた。私たちの面接か予定されてるのは、 8階のオフィス。そこまでエレベーターで上がる。
 その途中でかみさんがこんなことを言った。
 「友達(弁護士)が言ってたけど、8階と10階じゃ、10階の面接官の 方がイジワルなんだって。」
 このニューヨークの移民局では、グリーンカードの面接は、通常、8階か 10階で行なわれる。かみさんが言うには、10階の面接官の方が、8階の 面接官よりもイジワルらしい。
 8階に着いた。人々が歩いて行く方に私たちも歩いて行く。そこは、待合 室みたいなところだった。かなり広い。100名ぐらいは座れるだろう。た だ、その時は、20名ほどしかいなかった。
 正面にカウンターがあった。私たちは、とりあえずそこに並んだ。
 私たちの番になり、アポイントメントの紙を渡すと、書類を差し出され、 「こことここにサインして。」と言わる。それが終わると、今度は指紋取 り。2ヵ所に指紋を押し付ける。ちなみに、それらをやらされたのは、私だ けで、かみさんは横で心配そうに眺めてるだけだった。ただ、指についたイ ンクを取るためのパック入りナプキンを私が2パックもらった時は、すかさ ず横から手を出し、1パックをかっさらい、それを自分のバッグに忍び込ま せた。
 「じゃあ、座って待ってて。」
 係りの黒人女性にそう言われ、私たちはイスに腰を下ろした。
 私たちのアポイントメントの時間は、午後2時だったが、実際、私たちが その部屋に入ったのは、午後1時半だった。少し早く来過ぎたような気もし たが、その場の風景を観察するには、丁度いい待ち時間だった。
 周りを見回すと、明らかにインタビュー待ちのカップルが、数組座ってい た。ヒスパニック、チャイニーズ、コリアン、ロシアン。弁護士連れのカッ プルが多い。
 スーツを着ているカップルもいるし、Tシャツ+短パンの勇気のある人たち もいる。寄りによって、なんでTシャツ+短パンなのかと考えないこともない が、そこはそれ、自由の国アメリカである。なんでもアリなのね。
 そんなわけで、しばらくの間、その待合室の風景を観察することにした。 周りをジロジロなめ回すように見ている私に向かって、となりのかみさん が、こう言った。
 「Nutsに書くんだろ。」
 いやいや、分かるもんですのう。       Hiro
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『編集後記』

 事務連絡です。
 毎月行なっております「Nuts井戸端会議」は、今月はお休みとなります。 また来月からキッチリと開きますので、よろしくお願いします。
 また、「ぶりてんNuts」紙版は、来週の8月25日(月)の発行予定で す。情報掲載ご希望の方は、下記の「ぶりてんNuts」ホームページにご投稿 ください。
 では、また来週。
                    「週刊Nuts」編集部
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『今週の歌』

「この1年 ためたすべてを ブチまける
            朝から喧嘩の Anniversary  ひろ」

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Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net


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