1998年1月13日号(No.201)




目次

*『7200ドルのココロ』
*『VOICE』 ・投書「ミスターチェンの問題について」 ・投書「ミスターチェンの問題について」 ・投書「甘党」
*『グリーンカードへの道・第26話』
*『今週の歌』
***********************

『7200ドルのココロ』

 さて、「98年度の作戦たち」第2弾なのであります。
 今回は、「コミュニティ・ラジオ(コミラジ)作戦」「Nutsムービー作 戦」「ポストカード作戦」についてお話ししたいと思います。
 ところで、タイトルの「7200ドルのココロ」の「7200ドル」というの は、これら3つの作戦を実行するための費用の合計金額なのであります。こ れまでは、大して金のかからないことばかりやって参りましたが、なんと 言っても今年のNuts軍団のテーマは「そろそろいいかな」でありますから、 金のかかることにも手を出さんといかん状況に追い込まれてしまったのであ ります(自分で追い込んだんですけど)。
 それでは、「コミラジ作戦」から参りましょう。
 去年、「Jam Jam(1380AM・火ー金・11PMより)」という日本語のラジ オ番組が始まりました。私たちNuts軍団も以前から「ラジオやりたいのう」 と言っていたのですが、完全に先を越されてしまったのであります。
 で、その「Jam Jam」を聞いてですね、わたくしども、正真正銘ココロの 底から「ラジオやらんといかんのう」と思ってしまったのであります。
 作戦は、こうです。週1回の30分番組、音楽ナシのトークのみ。このカ タチのラジオをやりたいと考えております。
 ラジオをやるためには、当然お金がいります。時間を買うのですね。私た ちの計算によりますと、上記のラジオ番組をやるには、月に1000ドルほどか かります。ということは、3ヵ月で3000ドルということです。
 以前からクドイほど言っておりますが、ここニューヨークで日本語のラジ オビジネスを成立させるのは、異常にむずかしいのであります。スポンサー が付かんのです。なぜスポンサーが付かんかと言いますと、日本語のラジオ を聞く人が少ないからです。
 そういう状況の日本語ラジオ・ワールドに本気で突っ込むのは、とっても 危険なことなのですね。
 そこで、わたくしどもも考えました。そして、最終的に「まずは3ヵ月間 の実験コミラジで行こか」ということになりました。
 つまり、リスナーやスポンサーの反応を見るため、及び、自分たちがどの くらいおもしろいラジオ番組を作れるかということを発見するために、最初 に3ヵ月分の3000ドルを用意して、それを捨てるつもりでブッ込んでみよか、 というものなのであります。
 というわけで、コミラジで3000ドル。
 続いては、「Nutsムービー作戦」について。
 勘違いのないように言っておきますが、これは「Nuts軍団で映画作ん どー」という作戦ではありません。
 ニューヨークには、「わたくし、映画作りたいです」という日本人の方々 が山ほどおります。この「Nutsムービー作戦」は、彼らに映画制作の機会を 提供することを目的としたイベントなのであります。
 わたくしどもが最初に狙っているのは、30分ほどのビデオ・ドキュメン タリーです。テーマは「ニューヨークの日本人若い衆」。
 それについての企画を一般公募するのです。で、いただいた企画書の中か ら「これよね」という内容のものに、Nutsムービー奨励金3000ドルをブッ 込むのです。
 映画を得意技にする方々から、「3000ドルじゃ、ロクなもの撮れないよ」 というコメントを多くいただいたのですが、はっきり申し上げて、それ以上 の金は、私りゃには出せません。まずは、やれるところから始めます。
 できた映画は、いろんなところで上映するよう努力します。日本にも当然 進出します。その際、東京だけではなく、地方もガンガン攻めます。
 今のところは、そんな感じで考えております。
 このNutsムービーで3000ドル。
 最後は、「ポストカード作戦」についてです。
 以前、「アメリカのクリスマスカードはダサい」という話をした時に、 「ニューヨークの日本人は、ポストカード業界に進出したらどんなもんか い」という提言を行なったのですが、皆さん覚えてらっしゃいますでしょう か。
 その提言を現実化するための策が、この「ポストカード作戦」なのであり ます。
 ここで話がちょっとズレるのですが、作家の丸谷才一さんの著書「男ごこ ろ」(新潮文庫)に「小を愛す」というタイトルのエッセーがあります。そ の中で丸谷さんは、「日本文化の特質として、小さいもの好きといふことが ある」てなことを話してまして、例として雛人形、盆栽、カルタ、文庫本な どを挙げています。
 実際、非日本人の方に日本の文庫本を見せますと、「いや〜ん、きれいな 本じゃな〜い」という感じで結構驚きます。あんな小さい本なのに、カバー なんかホント凝ってますからね。
 そういうふうに考えますと、日本人というのは、小さな空間の中で物事を 表現するのが非常にうまいのではないか、ということになります。最近でい うとウォークマンなんかがいい例ですね。
 そこで、「ポストカード」なのであります。
 上記の例と同じように、日本人はポストカードという小さな空間で物事を 表現することが、きっとうまいだろうと、わたくしどもは考えるのです。日 本人には、アメリカで売られているものに負けないほどオシャレなポスト カードを作る才能があると読んだのです。
 同時に、私たちには、「ニューヨークの日本人アーティストたちは、現在 その実力を発揮できずにいるのではないか」という思いがあります。
 簡単に言いますと「機会に恵まれていない」ということです。その実力を 表現する場が非常に限られてるような気がします。
 そこで、私たちは「ポストカード」という表現の場を考え出したのです。 これだったら、アメリカ人マーケットに直接働き掛けることができますからね。
 ところで、「ポストカード作戦」を実行に移す際に最初にやるべき事は、 いいアーティストを見つけることではなく、「売るルートの確立」であると わたくしどもは考えています。アーティストを集めて、ポストカードだけ 作っても、売れなければ何にもなりません。
 まず手初めに、3種類ぐらいのポストカードを作ります。そして、それを 持って「売りルート」を探します。それがうまく見つかったら、もう7種類 ぐらい作ります。全部で10種類ですね。
 ちなみに、10種類のポストカードを各500枚ほど作るのに、およそ1200 ドルほどかかります。
 最初の3種類のポストカードについてですが、これらは「週刊Nuts」の表 紙絵担当の「ひ氏」に依頼することになっております。なぜ「ひ氏」になっ たかと言いますと、もし「売りルート」が確立できなかった場合、「ひ氏」 の絵であれば、一応「Nuts絵」ということで、少なくともNuts読者の方々に は買っていただけるのではないかという、恐ろしく不安な理由によるものな のであります(その時は、何卒よろしくお願い申し上げます)。
 トドメの「ポストカード作戦」が1200ドル。
 てなわけで、Nuts軍団としては初めての「うまく行くかは知らんけど、や らにゃ始まらんから、金ブッ込みます」作戦=「コミラジ作戦」「Nutsムー ビー作戦」「ポストカード作戦」に必要な資金の合計は、7200ドルになるの であります。
 問題は、この金をどこから持ってくるかということになるのですが、それ はアナタ、先週お話しした「モモコはニューヨーカー作戦」や「Nuts本作 戦」で入って来る金を使うのです。いや、正確に言いますと、入って来る” 予定”の金を使うのですね。
 「もし入って来なかったら」ですって? そんなこと怖くて考えられない ざます。
 とりあえず、今週分の「98年度の作戦」はこれにて完了。
 では。
                「週刊Nuts」編集部
*******************
 

『VOICE』

  『ミスターチェンの問題について』
 俺も昔, Upstateのスーパーのレジで呼ばれたことがある。レジに並んでい たら隣のレジへ行けと言われたが、そこには一人の客とClosedサインが。ま あいいかと思い、そちらへ行くと高校生らしきバイトのがきが一言、"Hey, I am done for the day. Why did you assign Mr. Chen to me."と同僚にの たまう。瞬時にブッツンときてしまい、俺も思わず言ってしまった”What did you call me,huh? " そいつの回答がこれまたむかついた"I'm not talking to you." なかなか低級に属する白人系アメリカ人らしい回答であっ た。 スーパーのマネージャー呼び付けて説教かまそうかとも思ったが、短気な 私は一発で決着をつけるのが好き。胸ぐらつかんで一言大声で言った "Don't FUCK with me."
                     破綻金融機関職員より
『ミスターチェンの問題について』
 私も同じような状況下では、やっぱり怒髪天をツク状態だと思います。
 私の場合、理由はダントツ、「ジャパニーズとチャイニーズ(含コリア ン)を一緒にするな、ボケ!!」という、これは大阪育ちのおじいちゃん、 おばあちゃんの時代から受け継いだ完全な人種差別のバックグラウンドから きています。
 チャイニーズもコリアンもメキシカンもいっぱい仲のいい人はいます。で も、まだ街で”ニーハオ”とか”カムサミダ”といわれるより、”フジヤ マ”とか”ハラキリ”といわれる方がマシです(これもだいぶイヤだけ ど)。
                       SAKURA
  『甘党』
 あたしはいちお大学生です・・・、そして大学生には授業というお勤めが あります。アメリカは出席にとても厳しいので(大体の学校は・・)ちゃんと 授業にでなくてはなりません。
 この間授業で台湾人の友達とおもしろい話題でもりあがりました。それは ですねぇ、なぜ女の子は男の子より一般的にいって”甘いものがすきなの か!”これですよ、これ!甘いものといいましても、一般に色々ありますが まず糖類!これが女の子の好きなもんでしょう。
 例えばケ〜キ、チョコ、クッキィ、マフィン、ほとんどのスナック菓子、 そして基本の主食!主食にも色々ありまして、特にアメリカならまずパン、 ピザ、パスタなどが基本ですねぇ、それに都市部の人は日系のお店でお米も 手にはいります。勿論レストランなんかも沢山ありますしね。どちらかとい うと女の子(または女性)のほうが毎日糖質(主食)類を沢山食べると思う んですが・・・これはあたしと私の周りの女友達だけの傾向でしょうか?
 そこでわたしとその台湾人の友達は考えました。基本的に女は糖質、男は 蛋白質類が好きなんじゃないのか、という傾向があがりました(勿論独断と 偏見で、ですが・・・)。
 ここで何故男が糖質より蛋白質がすきかというと、男の人って女の人より は、あまり甘いものが好きじゃないじゃないですか・・・。とはいえ好きな 人もいますよ・・多々。が一般的にいって”〜〜っていうアッパイ〜ストに すごい美味しいケ〜キ屋みつけたよぉ”なんて話しはまぁ男同士ではしない でしょう、またしてたらちょっと気味悪いかも・・。それよりは、“あぁ〜 近頃肉くってねぇよ、肉くいてぇ〜”とかいうじゃないですか。でうちらは どうして男より女が甘いものが好きなのか!という根本をつきつめて考えま した(授業中に・・です)そこであたしと友達のだした答えは、こうです。
1:女は生理があるから。(これは生理前には甘いものが欲しくなるという 一般的な現象を友達が”だから女は甘いものが好きなんだ!”と勝手に言っ てみれば繋いだもので、どこにも理由が見出せません・・・)
2:古代より男は狩り、女は家を守る、という動物的習慣が男にすぐエネル ギー源となる蛋白質を、女は丸みをおびた体にするための糖質を(なんか ちょい怪しい説得ですが・・。)生理学的に取らせた、というものです。
3:女の甘いもの好きは昔より女のストレス発散の場所がないために、” 食”にはしった、というもの。男は昔より酒・女といいますからね。それに たいし昔の女はほんとにない、今の女性ならそれこそ男以上に(場合によっ ては)酒・男といけることでしょうが・・。
 以上まぁだいたいここらで答えに窮しました。・・・ので!誰か斬新な意 見やアイデアをお持ちの方、めんどくさいでしょうがどうかE-Mailでご一報 を・・・。宛先はAFTER_EIGHT@msn.comですのでよろしくねぇ♪お待ち しております〜2〜3行の意見でもWelcomeですのでぇ。
                        みっしぃ〜
**********************

『グリーンカードへの道・第26話』

 夫婦喧嘩は、イヌも食わない。
 しかしながら、それはかなり興味深いものであることも事実である。
 夫婦喧嘩というのは、おもしろいもので、一旦戦闘が開始されたら、その 戦いの原因に関することだけでなく、お互いの一挙手一投足までニクたらし くなってしまうからスゴイ。
 信号機の渡り方から、コーヒーの飲み方、果てには、相手が吸ってる空気 までイマイマしく思えてしまうのである。
 さらには、過去の記憶をさかのぼって、3ヵ月前に起こった「残しておい たアイスクリームを勝手に全部食べやがって」事件等まで引きずりだしてく るからたまらない。そして、通常そこまで来たら、「”私たちの結婚”否定説」 にまで発展する場合が多い。
 さて、舞台はまだチャイナタウンである。
 本来なら見事に「インタビューはパスしたわよ」のスタンプをもらって、 チャイニーズ・レストランにて予算20ドル以内の祝賀パーティをふたりで とり行なう予定だったのだが、お互い「気分は最悪、食欲ナシ、喧嘩の最中、 こいつが悪い」という状況だったため、中華料理はキャンセルされる雲 行きだった。
 その時、私たちは、ブロードウエイとカナル・ストリートの南西の角にあ るシティバンクの前に立っていた。
 「どうすんの、チャイニーズ食べるの」
 「食欲ない」
 「じゃあ、何食うのよ」
 「わからん」
 「ちょっとシティバンクに寄るわ」
 「なんで」
 「金下ろすのよ」
 「なぜ先に下ろしておかん」
 「いいから、入んなさいよ」
 「・・・・・」
 「イタッ、ちゃんとドア、ホールドしといてよ!」
 「甘えるんじゃない」
 この時、積極的に喧嘩を売ってたのは、明らかに私の方だろう。
 その他にも、やれ金下ろすのが遅いだの、金がないから金くれだの、今度 からオレが我が家の大蔵省になるだの、「なんでこんな時にそれを言うか い」的不条理の限りをつくした感がある。
 一方のかみさんは、その卑劣な言葉にじっと耐えて・・・・なんてことが あるわけがなく、さすがネイティブ・イングリッシュ・スピーカーらしく、 私の英語のボキャブラリーの隙を突いて、様々なる攻撃を仕掛けてきた。
 雲ひとつない夏空の下、シティバンク・チャイナタウン支店では、夫婦喧 嘩の暴風雨が吹き荒れていたのであった。
                       ひろ
*********************

『今週の歌』

「本年の 抱負は”疑う” 世の中の
          すべてをハジから 疑ってみたい  ひろ」
 

下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ

「週刊Nuts」編集部


Return to Home Page