1998年4月7日号(No.213)




目次

*『日本語読み読み事情3』〜「LAJJ & SFJJ」シリーズ4〜
*『アメリカでは・・・』
*『Nutsコラム』 ・コラム『人間動物園アメリカ』〜大変愛(後編)〜
*『グリーンカードへの道・第35話』
*『今週の歌』
* 『在外投票"もうひと押し"キャンペーン』     〜今週の攻め攻め理事議員・参議院編2〜
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『日本語読み読み事情3』〜「LAJJ & SFJJ」シリーズ4〜

 さて、「LAJJ & SFJJ」シリーズ第4弾、「日本語読み読み事情パート 3」なのであります。今回は、LAの強力無料誌、「Bridge USA」 「Lighthouse」「Gateway」についてお話ししたいと思います。
 初めに、ニューヨークに住む日本人の感覚から言いますと、「なんでLAに はそんな強力な無料誌がいっぱいあるわけよ」ということになるのでありま す。
 まったくその通りなのですね。OCSニュースよりもちょっと薄いぐらいの 無料誌が隔週で3誌もボコボコ出されてる状態というのは、うらやましいと 思う以前に、「なんで、なんで、いや〜ん、わかんな〜い」という感じなの であります。
 そこで、私たちはその謎に迫ってみたいと思うのであります。
 これら3誌をぼんやりながめますと、その広告の多さにビビってしまう、 標準語で言いますと、ビックリしてしまうのですね。レストランの広告ア リ、髪切り屋の広告アリ、車屋の広告アリ、人材派遣屋の広告アリなど、あ りとあらゆる広告が掲載されております。
 まあ、これは当然と言えば当然でして、それらは無料誌ですから、お金を 稼ぐ方法というのは、広告を載せることしかないのであります。だからいっ ぱいいっぱい広告が載っているのですね。
 でも、広告というのは、基本的に広告主側に「載せたいわ」という気持ち がないと載らないわけでして、これら3誌から判断しますと、LAには「うち の広告、載せたいわ」と思ってる広告主、特にJJ(日本国籍日本人)系の広 告主が山のように存在しているのであります。
 「ニューヨークにだってJJ系のビジネスがいっぱいあるんだから、広告集 めようと思えば集まるんじゃないの」というふうに思う方もいるかもしれま せん。確かにニューヨークにもJJ系のビジネスはあるのですが、圧倒的に 「駐在」型ビジネスの方に片寄っておるのですね。要するに、銀行や証券会 社、商社などの日本からのJJビジネスがマジョリティでありまして、それら のビジネスは基本的にNYJJのことは相手にしておらんわけでして、となると そこから、つまりJJビジネスのマジョリティからの広告というのはまず期待 できないのであります。
 その点、以前にもお話ししましたように、LAのマジョリティというのは、 駐在員ではなく、地元組の皆さんなのであります。彼らは通常グリーンカー ドを持ってまして、自分でビジネスを始めた方も大勢おります。
 ここでインポータントになるのが、その「自分でビジネスを始めた方」な のですね。こういう人たちがたくさんおるということは、JJ系のスモールビ ジネスもたくさんあるということでして、その類いのビジネスは一般にそこ に住む日本人を相手にしている場合が多く、当然彼らに対して広告を打つ必 要も出てくるのであります。
 その結果、LAの無料誌はそれらのスモールビジネスの広告で一杯になって しまうのですね。
 また、スモールビジネスがそのくらいの数ありますと、同業種間での競争 が始まります。お客さんをGetするための競争ですね。
 これがまた無料誌業界の方々を幸せにしてしまうのです。なぜなら、その 競争が「広告の出し合い合戦」というカタチで行なわれるからです。
 ニューヨークでは、そういう「広告の出し合い合戦」というのはあまり見 かけません。スモールビジネスの数がLAに比べると少なすぎるのでしょう。
 もうひとつ、LAの無料誌に広告がいっぱい載ってる理由としましては、LA がだだっ広いということが考えられます。
 ニューヨーク市、特にマンハッタンは狭いですね。物事が非常にコンパク トにまとまっております。また、マンハッタン内はいつも渋滞状態。ですか ら、ここの人々はよく歩きます。昼メシを食いに行くのに車を使うような人 は、ほとんどおりません。そして、街中をテクテク歩いてるときに新しい日 本食レストランなんかを発見して、「お、こんなところに新しいレストラン ができてるじゃないの。今度来ようっと」ということになるのであります。
 反対にLAは完全なる車社会なのであります。だってアナタ、広いからね。 昼メシ食うのにも車が必要だったりするのであります。
 こういうだだっ広いところで新しい日本食レストランがオープンしたとし ます。その時、問題となるのは、「オープンした」という事実を未来のお客 さんたちにいかにして伝えるか、ということになります。
 マンハッタンの場合ですと、そのレストランの前を通る人々が、工事して る最中からヤジウマ的に「お、日本食レストランじゃないの」というふうに のぞいてくれたり、メニューが表に貼り出されたりすると、「どれどれ、ど んな感じじゃ」とまるで暗記でもするかのようにジロジロナメ回すように見 てくれるせいで、本格的にオープンする前からある程度の宣伝はできている のですね。
 これがLAではなかなかむずかしいのであります。だだっ広いですから、新 しい日本食レストランも見つけづらいですし、もし車で走ってる時に工事中 の日本食レストランをみつけても、「お、日本食レストランじゃないの」と 急ブレーキを踏んで、キキキキーとタイヤを鳴らしながらハンドルを切り、 そのレストランの前に車をつけて、メニューをジロジロナメ回すように見よ うとするんだけど、ちょっと手元が狂ってそのままレストランに突っ込んで いく・・・とまあ、そんなことはないでしょうが、マンハッタンの場合に比 べますと、事前の宣伝効果というのがそれほど期待できないのですね。
 そこで大切になるのが広告です。人々におのれの存在を知らせるための広 告を打つのです、いや、打たねばならんのです。
 で、LAの無料誌には、そういうスモールビジネスの広告が溢れんばかりに 載ってしまう、という寸法なのであります。
 というわけで、LAというところは、日系無料誌業界にとって、とっても恵 まれた環境を有しているのであります。うらやましい限りですな。
 以上、LAの無料誌についてのお話でした。
 では。
                 「週刊Nuts」編集部
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『アメリカでは・・・』

 さて次は、「アメリカでは・・・」の話なのであります。
 最初にこの話の主旨をきっちり申しておきますと、アメリカにいた日本人 が日本に帰って、まわりの人たちと話す時に、「アメリカではああなのよ」 「でもアメリカではこうなのよ」というセリフを使ってしまうのを禁止しよ うではないかというのが、私たちがこの文で訴えたいことなのであります。
 題して「”アメリカでは・・・”は言わないで」キャンペーン。ホントに そのままですな。
 この件につきましては、すでに日本に帰った人たちの方がよ〜くお分かり だと思うのですが、とりあえず説明しますと、アメリカで生活した日本人が 日本に帰りまして、友達とかと話す際に、会話の途中で思わず「アメリカで はこうだけどね」と言ってしまうことがあります。
 そのセリフを使ってる方も、別に「あたし、アメリカ帰りだから」と威 張ってるわけではないと思うのですが(たまにそういうタイプもいますけど ね)、つい口にしてしまいがちなのですね。
 私たちNuts軍団は、これは非常に危険な行為だと考えております。
 まず、それを聞く方、つまり在日日本人たちの大部分は、「へー、アメリ カではそうなんだ」と素直には取らずに、「ケッ、偉そうに」というふうに ネガティブ系に解釈することが予想されます。
 それはそうです。もしニューヨークに住む私たちが、フランスに住んでた 日本人に会って、そいつに「パリではどうのこうこ」と言われた日には、 やっぱり「おのれはパリジェンヌか。だったらトットと帰らんかい」と思う に違いありません。
 アメリカ帰りの日本人の中には、自分の「アメリカでは・・・」癖を棚に 上げて、「日本の日本人って、人の話、素直に聞けないのよね」という人も いますが、それはその人の方がオメデタイとしか言いようがありませんな。
 これまで、アメリカ帰りの日本人たちが日本においていろんなカタチで叩 かれてきましたが、この「アメリカでは・・・」というセリフこそ、在日日 本人の怒りに火を付けてしまった原因のひとつではないでしょうか。
 そこで私たちNuts軍団は、「アメリカ帰りの日本人」叩きを無くし、彼ら が日本の中枢に忍び込みやすくするために、このセリフを禁止してしまうこ とを考えたのであります。それが「”アメリカでは・・・”は言わないで」 キャンペーンなのであります。これは、日本に帰った日本人及び海外に住む 日本人全体にとってもプラスになると私たちは信じております。
 こういうことを言いますとですね、「お前は在日日本人に屈するのか」と いうふうに物事を感情的に捉らえてしまう人がいるのですが、屈するも屈し ないも、誰だって、どっかから来た日本人に「どこどこではね・・・」と偉 そうに言われたら、いい気持ちはしないのであります。
 それはアメリカ人だってブラジル人だってケニア人だって同じでしょ。よ そから来た人間に、そこのことを偉そうに自慢されたら、人類皆兄弟的にイ ヤな感情を持つはずです。
 「そんなことはない。私たちはもっと広い心を持って、誰かに”どこどこ ではね”と言われても、素直にウンウン聞いてあげるべきなのだ」というご 意見をお持ちの方は、できましたら宗教方面に走っていただきたいと思いま す。
 ところで、「アメリカでは・・・」を言わないための具体的な方法です が、一番簡単なのがアメリカの話を一切しないというやり方です。
 在日日本人と話してる間、絶対にアメリカの話をしてはいけません。話題 ができるだけ太平洋を越えないように踏ん張ります。
 ただ、話がどうしても太平洋を越えてアメリカ大陸に雪崩込んでしまうこ とも考えられます。その際も「アメリカでは・・・」とは言ってはいけませ ん。きっとあなたは、「アメリカではこうなんだよ〜!」と叫びたくなるで しょう。でも、そこでもぐっと我慢します。
 最悪のケースは、相手が「ところで、アメリカではどうなの?」と聞いて きた場合です。しかしながら、ここでも「アメリカでは・・・」と言うのは 禁物です。
 この場合の対処法としましては、「う〜ん、よく分かんないけど、おそら くこうなんじゃないかなあ」とボカしてしまう方法と、「アメリカではこ う」というのを「私の意見ではこう」というふうにすり替えてしまう方法が あります。
 後者の具体例とすれば、話がホームレスに対する福祉についてであれば、 「アメリカではどうなの?」という相手の問いに対して、アメリカについて はシカトしといて、「私はこうした方がいいんじゃないかと思うんだけど」 的に、自分の意見としてプレゼンテーションを行なうのです。
 でも、これは、あくまでもアメリカのやり方や考え方を自分が「いいわ ね」と思ってる場合に限られておりまして、もし「ダメね」と思っている場 合は徹底的なアメリカ叩き発言を行なうべきでしょう。その際は「アメリカ では・・・」というセリフを使っても構いません。「アメリカはこうだけ ど、最悪だね。日本の方がずーっといいよ」とでも言ってあげたら、相手は あなたのことを喜んで仲間として迎え入れてくれることでしょう。
 てなわけで、この「週刊Nuts」では、これから「”アメリカでは・・・” は言わないで」キャンペーンをチンタラ展開していきたいと考えておりま す。この他にも「日本語の中に英語をあんまり混ぜないで」キャンペーンや 「郷に入りては郷に従え」キャンペーンなども考えておるのですが、とりあ えずは「”アメリカでは・・・”は言わないで」から参りましょう。
 でも、ホントにチンタラしかやらないからあんまり期待しないでね。
 では。
                    「週刊Nuts」編集部
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『Nutsコラム』

『人間動物園アメリカ』〜大変愛(後編)〜
 前編で紹介したような武(仮名)の鼻ほじり癖と放屁癖には慣れてきた が、未だに奴は非日常的な行動で私を脳溢血寸前に追い込む。その行動の一 例としては酒癖の悪さが挙げられる。
 私が武の酒癖を初めて目の当たりにしたのは日本に帰国する先輩の家で送 別会をしていた時だった。普段から多弁で落ち着きの無い武は、酒が入ると さらにパワーアップしてウルトラ変態野郎になる。周りの反応とは関係なく 踊りだし、それに飽きると自分がブルース・リーだと思い込んで喧嘩を仕掛 ける。誰もかまってくれないとパーティの主役を捕まえて「おっさん、帰国 しても俺のこと忘れんなよ。手紙書けよ」などと散々からんだあげく、寝て しまう。私が叩き起こして連れて帰ろうとすると「なんで?疲れたか?」と いう呆けた答えが返ってきて、人の家で大の字になって寝ていたことも忘れ ている始末だ。結局帰国した「おっさん」は手紙を送ってくれたが、からん だ張本人は返事を出し忘れた。
 他にも、酔って目が覚めると布団にパンが散乱していたり、宴会で先輩を 怒らせて次の日も追いかけまわされるなど、次々と敵を作っている。自らの 酒癖のひどさに気づいた武は「俺も自分の限度を学ぶ」と人並みのことを 言った。
 それから数日後、友人の家でホームパーティが開かれ、武はいつもどおり 酒を飲み始めた。しかし奴のピッチは一向に下がる傾向がなく、次々と酒を 注いでは流し込んでいた。忠告しようとした矢先、奴は突然狭いクローゼッ トの中に入っていった。私が訳を尋ねると、「俺は酔った。だからしばらく ここに隠れている。」と叫んだ。そうすることで人に危害を及ぼさないと考 えたらしい。確かにそれは名案だが、それで彼がパーティを楽しめたか?と いう疑問が私の胸をよぎった。それと同時に武にとっての「限度を学ぶ」と いうのは酔ったら身を隠すという意味だったことにも気づき、改めて彼の変 態性の深さに感嘆した。
 このような行動を見るにつれ、このままでは日本に帰ったら苦労するだろ うと思い武の文明化を進める一方で、次々とネタを提供してくれる人材とし て自然保護したいという葛藤に悩む毎日だ。
                                              文人無行
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『グリーンカードへの道・第35話』

 今週はスペースがほとんどない。でも、あんまりストーリーがタラタラし てるのもなんだから、ちょっとだけでも進めることにする。
 話の舞台は私たちのアパートに移っている。
 ふたりとも疲れきっている。
 なにはともあれ、服を着替える。そして、私は電話に、かみさんはキッチ ンに向かう。私の目的は弁護士に電話すること。かみさんの目的はベーグル を食うことである。
 そして私は電話を取り、ダイヤルを押した・・・と今週はここまで。いや いや、かなり進んだから、来週はおやすみしようかな。
                         ひろ
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『今週の歌』

「白人に 捨てられそれでも 別れない
     " I want to believe him " 信子という女(ひと) ひろ」
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『 在外投票"もうひと押し"キャンペーン』    〜今週の攻め攻め理事議員・参議院編2〜

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