1998年4月28日号(No.216)




目次

*『在外投票とりあえず完了』
*『日系人とはオサラバよ2』〜「LAJJ & SFJJ 」シリーズ5〜
*『Nutsコラム』 ・コラム『日本政治の馬々虎々』〜第15回「禅問答」〜
*『VOICE』 ・投書『北野監督の花火について』 ・投書『日本人男性達へ』
*『編集後記』
*『今週の歌』
***********************

『在外投票とりあえず完了』

 さて、在外投票のゴタゴタが一応完了いたしました。
 先週の金曜日にこの件に関する「号外Nuts」を発行しましたので、詳細に 関しましてはそちらの方をお読みいただきたいと思います。
 とりあえずここでは、これまでご協力いただいた方々へのお礼と今後の作 戦について軽くお話しさせてただきます。
 93年10月以来、私たちは在外投票の実現のためにさまざまな作戦を実 行してきました。署名運動、アンケート、抗議ハガキ作戦、模擬投票、そし て「もうひと押しキャンペーン」。その際、実に多くの方々にご協力、ご支 援いただきました。中には強力にご批判いただいた方もいましたが、そうい う人たちにつきましては、その意見に耳を傾けつつ軽やかに無視しました。 でも、ご意見をちょうだいしたという点については「ありがとう」せねばな らんでしょう。
 そんなわけで、この運動に対してポジティブに対応してくださった方にも ネガティブに対応してくださった方にもお礼申し上げたいと思います。
 誠にありがとうございました。そしてご苦労さまでした。
 で、今後の作戦についてですが、まずこの時点での私たちの姿勢はといい ますと、「やっとスタート台に立ったわね」というものになります。
 すべてはこれから始まります。この4年半というのは、単に準備期間だっ たわけです。
 ですから、別の言い方をしますと、「まったく在外投票作るのに4年半も かけさせやがって、日本って国はホントに物事変えるのに時間がかかりやが るなあ」ということになるのですね。
 今後の具体的な作戦についてですが、ネタ的にはいろいろありまして、そ のうちのいくつかをご紹介しますと、「在外党を作ろうぜ」「海外選挙区な んか作ったらおもしろいんじゃないかしら」「海外から議員や秘書などを日 本の国会に送って私たちの力で政治関係者の育成に励もうでないの」 「ニューヨークで出張国会やってちょうだい」「自分の地元じゃなくて”日 本”のことを考えられる政治家をサポートしようでないの。だってそんな政 治家って、大体選挙に弱いんだもの」「海外の日本人子女問題について ちょっと検討してもらいたいわね」海外に住む日本人のメンタル面でのサポー ト、例えばカウンセリング・センターみたいなものの設置を日本政府が 支援してくれたらいいなあ」「第1回目の投票の時はニューヨークの総領事 館に全面的に協力するつもりだから、そのことについてもボチボチ話さんと いかんね」などなどがあります。
 ねっ? すべてがスタートするのはこれからでしょ。
 また、在外投票が成立したことによる経済的効果もこれからジワジワと現 われてくることでしょう。なんせ海外には約百万人の日本人がおるわけでし て、在外投票の成立をきっかけにそれをひとつのマーケットと見てアプロー チをかけてくる在日本の企業もあるかもしれないといいますか、もうすでに あちらこちらで現われ始めておりまして(特に私たちが日本政府を相手に訴 訟を起こしたあたりから出現し始めた)、また一方で海外の私たち側に日本 の金が流れ込んでくる可能性もあるわけでして、特に海外に住む日本人の情 報を売りものにする方々は、これから忙しくなるはずですのでお気をつけく ださい。
 まあ、これまで何もなかったところに新しいビジネスが生まれるのは、非 常にすばらしいことなのであります。雇用の創成というヤツですね。
 ただ、新しいビジネスがいろいろと出てくるのはいいのですが、中にはお 客が知らないことをいいことに無茶苦茶な暴利をむさぼるビジネスも現われ る可能性もあります。例えば、永住権宝くじの申請代行だけで数十万ぼった くるとかね。
 「週刊Nuts」では、そういうウンコタレ・ビジネスが出現したら、誠心誠 意、徹底的に邪魔していきたいと考えております。周りを煽って価格競争を 起こさせて値段を下げたりだとか、永住権宝くじのケースであれば、「そん なもん、自分でやったら数百円でおさまるよ」てな情報をやたらめったらバ ラ撒くとか。
 いつまでたっても「あまのじゃく」なボクたち。
 はっはっは。まあ、楽しくやろか。
 てなところです。
 在外投票の誕生で、いろんな新しいことが私たち日本人の目の前に飛び出 してくるでしょう。そのことに気づいてる人は、日本の政治家、マスコミを 含めてそんなにはいません。
 こういうのは先手必勝やからね、油断したらアカンよ。
 なにはともあれ、在外投票が実現したことで、やっと「お祭り」の準備が 出来ました。お楽しみはこれからです。
 では。
                   Nuts在外投票部
***********************

『日系人とはオサラバよ2』〜「LAJJ & SFJJ 」シリーズ5〜

 先週お話ししました「LAJJ & SFJJ 」シリーズ第5弾、「日系人とはオサ ラバよ」の続きなのであります。
 一応、このシリーズではLAとSFについて語るはずだったのですが、知らな い間に話がズルズルの別の方向にずれて行っております。その点につきまし ては、あまり気になさらずに笑ってお済ましください。
 今回の「日系人とはオサラバよ」の話は、「日系人という言葉をなくして しまおや」という意志が基本となっております。で、先週は、毎年5月に日 本で行なわれる「海外日系人大会」の話の途中で終わってしまいました。
 この「海外日系人大会」ですが、参加するのはOJ(Overseas Japanese= 在外日本人)と日系ナニナニ人の方々になります。参加者の平均年齢はかな り高いですね。おそらく50後半か60ぐらいでしょう。ちなみに、若いOJ はほとんど参加しておりません。
 そこで何をやるかといいますと、日本の政府に提出する要望書について話 し合ったり、総理官邸でパーティ開いたり、政治家の挨拶を聞いたり、など などです。
 Nuts軍団の中にこの大会に参加したことのある人間がいるのですが、その 感想は「お年寄りOJ及び日系ナニナニ人のために慰労イベント」というもの だそうです。
 勘違いのないように言っておきますが、私たちは、「そんなもん、やめて しまえ」と言っているのではありません。慰労イベント的な要素が必要であ ることはよくわかります。ただ、はっきり言いまして、このイベントに未来 はありません。これから少しずつ縮小して行って、最後にはなくなるでしょ う。
 私たちNuts軍団は、その衰退・消滅の原因は「海外日系人大会」という ネーミングにあると見ています。
 若手OJの中で自分のことを「海外日系人」と認識している人間は皆無に近 いでしょう。実際、彼らは日系人ではなく、日本人です。したがって、「海 外日系人大会」と聞いても「あっそ」で終わってしまいます。
 また若手日系ナニナニ人の中でこのイベントに興味のある人が多いとは思 えません。もし参加したとしても、その実態を見たら2度と参加しないで しょう。だって、彼らにとって生産的なことなんか、なーんにもないんです から。
 というわけで、「海外日系人大会」はこのまま行けば消滅します。
 でも、それはあまりにもさみし過ぎますよね。
 そこで、このイベントを将来的に継続させるためにそのタイトルの中の 「日系人」という言葉を潰してしまおうぜ、ついでに内容もちょっと変えて みようぜ、というのが私たちのオピニオンなのであります。
 ここでやっと本題の「日系人とはオサラバよ」に戻ってくるのでありま す。長い前置きで誠に申し訳ありません。
 で、戻ってきて早々、この話は来週に続くのですね。ごめんなちゃ〜い。
 では。
                   「週刊Nuts」編集部
**********************

『Nutsコラム』

  『日本政治の馬々虎々』〜第15回「禅問答」〜
 来週、ニューヨークに新「民主党」の菅くんがやってきます。数人の議員 を引き連れてNYとワシントンを訪問し、米国関係者に民主党の政策を説明 するんだそうです。しかし、そもそも政策を軸に結集したのではない政党に 本当の意味での「政策」を語ることができるのか、少々疑問が残ります。
 93年に「非・自民」が結集した細川連立政権も同じでしたが、結局、彼 らの最大のアイデンティティが「非・自民」あるいは「反・自民」というこ とにある間は、最大の「政策」が「自民党に替わって政権を握ること」であ るというおかしな展開になってしまいます。
 もちろん、これは細川くんや菅くんたちだけに問題があるわけではありま せん。かつてある日本の学者が、自民党のことを「非・反自民」と形容し、 自民党自身が「政権党であり続けること」自体に最大の価値を置く政党であ ると指摘しましたが、野党が「反・自民」である以前に自民党が「非・反自 民」であったとも言える訳です。
 つまり、今の日本の政治は、自民党がリードしつつ
与党= 自民 野党= 反・自民 与党=非・反・自民     ・    ・     ・    ・
と際限なく続く禅問答の迷宮の中で政治が方向感覚を失っているように見え てくるのです。
 有名な禅問答にこういう問いかけがあります。お師匠さんが両方の掌をあ わせてパーン!と拍子を打ちながら、「これは左右どちらの掌から発した音 か?」と。弟子たちは困惑しながら、いろいろ理屈をこねては左や右やと思 案します。
 この問答は、「左」(=有)や「右」(=無)に執着する弟子たちに、そのどち らでもない「掌の間の空気」(=空)こそが音を発しているということを教えて オチとなるのですが、日本政治も、「自民」か「反自民」かの対立に執着す ることなく、「国民」(=空)の声に真剣に耳を傾けることからすべてが始まる のではないでしょうか。
*今回のまとめの詩(うた)
 「反自民 非反自民と 禅問答
         しているうちは ちと厳しいわ 勝人」
********************

『VOICE』

   投書『北野監督の花火について』
 世界のニューヨークはミュージカル、オペラ、ナイトクラブはもちろん、 あらゆる”文化的なもの”と娯楽がありますよね。まあ、ものぐさの私は最 初にNYを訪ねた観光客の時こそあれこれ見にお出掛けしたものですが、住人 になった今はダンナがあまり文化的なヤツじゃない(まあ、似たもの夫婦な のでしょう。でも自分の方がちょっとだけ上だと思ってる)+お金がないと いことで、これらの恩恵をうけることもなく、とっても地味な生活をしてい ます。でも夕方ひょいと気軽に行ける映画だけは(うちにTVがないため)よ く行くようになりました。
 先日もマーティン・スコセッシ監督の20年くらい前の「ミーン・スト リート」という(少なくとも私の感覚では)オタッキーな映画を「フィル ム・フォーラム」に見に出掛けたのですが、なんとソールド・アウト。リバ イバルが平日の夕方に売り切れとはさすがNY、奥が深い(?)と妙に感動し てしまいました。
 で、かわりに見た北野武監督の「花火」。皆さんはどう思われました?  ベネチアでグランプリと聞いた時は北野作品を見たこともないくせに、無責 任に「やっぱ日本の評論家はわかってないよねー。外人の方が良いものを素 直に認めるってことかな」とか思ったものですが、観終わった後の感 想・・・期待したほどじゃなかったなー。ずい分おセンチでかっこつけの作 品だなあ、と正直思ってしまいました。映画のことはド素人なのでエラそう なことは言えないのですが。
 NY Times & New Yorkerも絶賛ですよね。科白が少ないのも観客自身が そこから想像力を広げ、抑圧した沈黙の中にこそ深い真実が・・・というこ とかもしれないのですが、私にはビートたけしのアップの沈黙の度に、なん だか彼の自意識過剰が伝わってくるようで、こちらの方が赤面してしまうそ うでした。単に彼が俳優としては今ひとつということかもしれませんが。
 あと人間誰もが潜在的にもってる暴力性を描きたい、ということだけど、 ストーリーに今いち説得力がなく、その凶暴性というテーマにもあんまり共 感できなかったなあ。私が保守的な人間だからか、やくざに自分から関わっ といて皆殺しにしてるんじゃあ、もう勝手にやってよって思っちゃう。
 アメリカ人のダンナは、結局アメリカの評論家も沈黙とか不可解を全部異 文化の(未知の)エキゾチズムに還元して好意的に解釈しちゃってるんじゃ ないの?と言ってましたが、そう言われると急に愛国者になって北野監督を 弁護したくなっちゃうんですよね。
 とにかく他の人の感想を聞きたいです。特に映画通の人、御教示下さいま せ。
                   Sleepy Head
投書『日本人男性達へ』
*この投書はおそらく4月7日号(NO.213)に掲載しました 「白人に 捨てられそれでも 別れない    " I want to believe him " 信子という女(ひと) ひろ」 という歌に対する反応ではないかと考えられます。そのことを頭に置いてお 読みください。
                    「週刊Nuts」編集部
       *************************
 100年後も、白人男性&日本人女性のカップルに”ひがみ”、”やっか み”をもっているであろう日本人男性達へ。
 日本人男性が、白人好き日本人女性を皮肉る、批判する、馬鹿にしても、 私たち日本人女性には、”ひがみ”、”やっかみ”、もしくは犬の遠吠えに しか聞こえません、言ってろよ!ってなもんです。
 どうして日本人女性が好きか、それは日本人男性なんかよりずーっと女を 肉体的にも精神的にもいい気持ちにさせてくれるからです。その才能が先天 的にない日本人男性に勝ち目はありません。お気の毒!! 日本人男性が (一般に)白人女性にモテないのは、彼女達をいい気持ちにさせることがで きないからってことに気付かないのでしょうかね。あなた達は。
 決定的なのは、日本人女性は白人男性からモテるが、日本人男性は白人女 性にモテないってことでしょう。モテない奴のやっかみなんて、私たちはこ たえないのです。ごシューショー様! 悔しかったら、日本人女性に、「ど うして日本人男性は白人女性とばっかりくっつくのぉ」と私たちをひがませ てみてはどうですか。できるものなら、ね。
                  ナッティ・ピンク
**********************

『編集後記』

 今週は、『コミラジNuts』と『グリーンカードへの道』はお休みです。ど うもスイマセン。ちょっと在外投票について書き過ぎちゃいました。
 先週の金曜日に在外投票法案成立ニュースを掲載した「号外Nuts」を出し たのですが、皆さんご覧になりましたでしょうか。
 その「号外Nuts」の中で、これまで各紙に掲載された在外投票に関する記 事を集めてみたのですが、いや〜、これがなかなかおもしろいのでありま す。4年半の在外投票大作戦の流れがきれいに見れて、私たちも編集しなが ら思わずフムフムと読み込んでしまいました。
 この「週刊Nuts」を発行し始めた時の目標のひとつが、在外投票をやっつ けることでした。で、今回それが実現しました。
 これでひとつ。次は「Nuts本」作戦です。
 では、また来週。
                   「週刊Nuts」編集部
**********************

『今週の歌』

「法案の 成立祝いに 食事して
          夫婦ともども 下痢するむなしさ ひろ」

下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ

「週刊Nuts」編集部


Return to Home Page