1999年2月2日号(No.256)




目次

*『NYJJクール作戦99・その2』
*『ジパングに続け!2』
*『今週の歌』
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『NYJJクール作戦99・その2』

 さて、先週から始まりました「NYJJクール作戦99」の続きなのでありま す。
 前回お話ししましたように、今年Nuts軍団は以下の4つのニューヨーク在 住日本人軍団を応援する予定なのであります。
 「American Book Jam軍団」「ジパング軍団」「イタショー・グループ 軍団」「劇団浜田軍団」
 これらの4つのグループに共通するのは、それぞれが新しいフィールドに チャレンジしているということなのであります。「新しいフィールド= ニューヨークの日本人がこれまでトライしてこなかった分野」でありまし て、なおかつそのフィールドはかなりの広がりを持っております。そこを私 たちNuts軍団は評価して、彼らを応援することにしたのですね。
 各グループの紹介は、これからジワジワしていくことにしまして、今回は とりあえず、私たちが彼らをどうサポートしていくかを簡単にご説明したい と思います。
 まず最初は「広告」ですね。彼らの活動や商品の広告を積極的に「週刊 Nuts」及び「ぶりてんNuts」紙上に掲載していきたいと思います。
 今後、Nuts軍団の出版物上で上記の4グループの広告を頻繁に目にされる と思いますが、それらはすべて無料掲載の広告になります。したがって「彼 らが広告出してくれたから応援してるんだ」という解釈は間違っておりま す。その点、勘違いのないようお願いいたします。
 次に、「週刊Nuts」を使って「運動」を起こしてしまうという方法も考え ております。「このグループをサポートしよか。そのために・・・運動を始 めようやないの」というノリの運動になります。
 でもその運動は、「署名運動」などのおカタイものに走る危険性はありま せん。あくまでも明るく楽しく誰でもできるイベント型の運動を予定してお ります。
 続いては、先日お話しした「Nuts塾」を活用する方法です。
 一応、念のため再びご説明しますと、この「Nuts塾」は、何か新しいこと を始めようとしている人や実際に始めて成功した人などを呼んで話をしても らい、ついでに参加者とのディスカッションもやってしまいましょかという 企画なのであります。これに4グループのどれかをスピーカーとしてお呼び するのですね。なかなかシブイ案だと思うのですが、いかがなものでしょう か。
 他には、今現在「週刊Nuts」紙上で掲載している「ジパングに続け!」シ リーズのようなカタチで、彼らがやってること、やろうとしていることを 「週刊Nuts」紙上でコーナー化してサポートするという方法があります。
 これは私たちが得意とする方法でして、内容的にも結構おもしろいです し、読者と一緒にいろいろ考えながらやれるのも、「週刊Nuts」の作り手と すれば魅力なのであります。
 最後に、彼らをサポートする方法として、今月から動き出す「Nuts TV」 を使うことも考えております。
 上記の4グループから1組を選び、ドキュメンタリー形式で彼らの活動を 追うのです。ただ、ドキュメンタリーというと、どうしても暗くなりがちで すから、そこのところは十分気をつけて、できるだけ明るい物語に仕上げる よう努力するつもりです。
 撮ったものを編集し、それを2話ぐらいに分けて「Nuts TV」で放映しま す。放送日時などは、「週刊Nuts」及び「ぶりてんNuts」を使ってお知らせ する予定です。
 おそらくそのドキュメンタリー作りについては、この「週刊Nuts」紙上で 制作過程ルポをお届けするつもりですから、詳細はそちらのほうで逐一おわ かりになると思います。
 てなところでしょうか。
 今回取り上げた4グループは、NYJJ(ニューヨーク在住日本国籍日本人) の未来にとって非常に重要な人たちであると私たちは信じております。彼ら をサポートすることは、同時に私たちNYJJの未来を創ることになるはずで す。
 ま、そんなにうまく行くかどうかはわかりませんが、とりあえずやってみ ましょう。
 では。
                「週刊Nuts」編集部
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『ジパングに続け!2』

 さて、先週から始まりました「ジパングに続け!」シリーズの第2弾なの であります。
 今週は、前回掲載しました鈴木孝志さんの「まず組織を作ったらどうで しょ」投書について長々とお話ししたいと思います。
 まず組織を作る。うむ、なかなかいいアイデアですね。一応、最初に私た ちNuts軍団のそのアイデアに関する感想をご紹介しますと、「非常にいい案 ですね。誰かやるのであれば、私たちは喜んでお手伝いしたいと思います。 ただ、私たちはその組織に入るつもりはありませんし、私たち自身が作る気 もありません。やりたい人がやってください」というものになります。
 その理由を以下にご説明します。
 まず、大枠の話として、私たちNuts軍団がこの「ジパングに続け!」シ リーズに期待するものは、「ニューヨークに住む日本人の中で、ニューヨー ク・タイムズやその他の米系マスメディアの日本報道に対して”そりゃアン タ、おかしいんでないの”と考えている日本人の皆さんが、日常の生活の中 で無理をしない範囲で行動していける方法を考えること」なのであります。
 なぜ「日常の生活の中で無理をしない範囲で行動していける方法」なのか と申しますと、現在のNYJJ(ニューヨーク在住日本国籍日本人)は、まず何 よりも「行動する」ということに慣れる必要があるのであります。
 NYJJの中には、口だけの人間が山ほどおります。口では言うけど行動しな いという人々です。
 日本にもそういう人たちは大勢いるはずなのですが、比率的にはNYJJのほ うが多いような気がします(おそらくNY病に関連してると思うのですが、そ れはまた別の話)。
 要するに、私たちが何を言いたいかといいますと、そういう口だけ人間が いくら集まっても結局は何もできんよ、だから最初はひとり一人が「実際に 行動する」ということに慣れていって、それが全体的に高まり、そういう行 動できる人間が集まった結果としての組織でないとすぐに潰れるよ、という ことなのです。
 私たちは、これまで多くの日本人グループがここニューヨークで潰れるの を見てきました。で、ほとんどのグループの「潰れた原因」というのが、そ ういう「口だけ人間」の存在だったのであります。
 彼らはグループ内で、いかにもヤル気がありそうな発言を繰り返します。 でも、実際にはなーんもやらんのです。やることと言えば、他のメンバーの 批判とかグループの運営に関する文句ばかりです。
 こういうグループは基本的にボランティア団体ですから、一般の企業のよ うに「金」というひとつの明確な契約があるわけではありません。普通、上 司も部下もないのであります。
 そういう集団では、人々は好き勝手な発言をしがちになります。それを 「自由に発言できる」というふうに捉らえる人もいるかもしれませんが、 この場合、「自由」というのは「責任」という言葉と同義語でありまして、 つまり「自由に発言できる=責任を持って発言する」ってことなのですが、 世の中にはそれをうまく理解できない人がおります。その無責任型自由発言 者というのが問題なのであります。
 ここニューヨークには、そういう人たちが意外に多く、そして彼らがこれ までいくつものグループを潰してきたのです。
 話を戻しますと、前記のようなアホンダラ、失礼しました、口だけの無責 任人間たちが多いニューヨークの日本人社会で、いきなり組織を立ち上げる のは、明らかに自殺行為であり(彼らに振り回されるだけよ)、それよりは ひとり一人の行動力を高めていくのが現実的な方法なんじゃないかしら、と 私たちは考えるのであります。
 てなわけで、組織作りはあとのお楽しみにして、とりあえず「日常の生活 の中で無理をしない範囲で行動していける方法」から始めたいのですね。
 口と身体がつながってる人間が増えて、その結果として自然発生的にグ ループができればと私たちは考えています。
 「そんなにうまく行くわけねえじゃねえか」という意見もあるかもしれま せんが、私たちはまず「個人」にフォーカスを置きます。「組織」作りはま だまだ先の話です。
 私たちが米系マスメディアの日本報道をチェックする組織を作りたがらな いもうひとつの理由は、そういう批判や攻撃のみを目的とする組織は大体長 続きしないからなのであります。
 例えば、今ニューヨーク・タイムズの日本報道をチェックするグループを 作ったとしたら、それは単なる「文句の場」になるだけでしょう。毎回集 まって「こんなふうに書きやがった」「あんなふうに報道しやがった」など の文句だけで終わるはずです。
 ニューヨークの日本人社会では、そのタイプのグループのほとんどがそう でした。そして最終的には空中分解するのです。
 批判的攻撃的なグループには、どちらかと言うと批判的攻撃的な人間たち が集まりがちです(そして彼らのほとんどは非行動的)。通常、彼らはマジ メに組織を運営しようとしている人たちの邪魔をします。外に対してだけで なく、内に向かっても批判的攻撃的になるのですね。
 私たちは、「批判や攻撃のみを目的とする組織」はあんまりよくないねと 考えております。特にニューヨークの日本人社会において、それは自殺行為 になりえます。
 もし組織をオーガナイズするのであれば、その組織の目的の中に何か生産 的建設的なテーマを設定する必要があります。でないと、まず長続きしませ ん。
   しかしながら、もしそういう「批判や攻撃のみを目的とする組織でもいい から作りたい」という人がいましたらNuts軍団は全面的に協力します。この 「週刊Nuts」の紙面も喜んで提供します。
 ただ、私たちはそのグループには参加しません。ついでに、私たちが「そ りゃおかしいんでねえの」と感じるところがあれば、容赦なく批判します。
 つまり、行動したいという人には全面的に協力しますが、それは私たちも 一緒にやるということではなく、ついでに言いたいことは言わせていただき ます、という姿勢です。
 ところで、先週の鈴木さんの投書の中に在外投票に関する一文がありまし た。以下に引用します。
 『在外居住者の参政権が実現したのも、やはり緩やかながら「組織」が あったからですよね』
 それは、3分の1は「アタリ」ですが、3分の2は「ハズレ」です。
 在外投票運動を引っ張ってきたのは、シドニー、ロス、ニューヨークの3 グループでした。ただ、3グループとは言っても、シドニーとニューヨーク に関しては、「組織」というよりは「個人」でした。
 この2ヵ所においては、最初から「組織」というものを否定していまし た。一見、組織っぽかったですが、実際その2つを動かしていたのは、それ ぞれひとりの人間でした。ニューヨークにおけるその理由は、「世の中、特 にニューヨークの日本人社会には口だけ人間が山ほどいる。日本攻めに集中 するためには、彼らを避ける必要がある。だったら、ひとりでやりましょ」 というものでした。シドニーの場合も似たようなものだと思います。
 ですから、少なくともニューヨークの在外投票運動が実際にその法案が成 立するまで続いたのは、それをやってたのが、「ここでそういう組織作った らおしまいよ」とニューヨークにおける問題やっつけ型組織作りを完全に否 定していた人間だったからです。
 要するに、組織を作らなかったからこそ、ニューヨークでの在外投票運動 は、法案成立までの4年半の間、続けることができたのであります。
 私たちは思うのです。今回のニューヨーク・タイムズの問題や在外投票問 題などは、別に「できるだけ多くの人に参加の場を提供すること」が目的で はなく、「それらの問題を実際にやっつけること」が本来のゴールなのであ ります。組織を作ることは、それのひとつの手段にしか過ぎないのです。
 しかしながら、ちまたには「問題をやっつけること=組織作り」というふ うに勘違いしている人が大勢おりまして、彼らは概して「あたなが会長で、 私は副会長、キミが会計で、彼が書記ね」と単なる組織ゴッコに走り、本来 の目的はそっちのけで、みんなとのワイワイガヤガヤで満足してしまうので ありました。
 はははははは。
 そろそろまとめに入ることにしましょう。
 私たちが今回お話ししたのは、一般的な問題解決型組織論ではありませ ん。あくまでもニューヨークの日本人社会における問題解決型組織論です。
 米系マスメディアの日本報道をチェックする組織を作ろうという案、なか なかすばらしいと思います。私たちNuts軍団はやりませんが、やりたい人が いたらやったらいいと思います。その場合、私たちは全力で応援します。
 しかしならが、同時に私たちは、日本人はもう「・・すべき論」ばかり言 い合うのはやめたほうがいいんじゃないかしらと考えるのであります。
 これは、そういう「・・すべき論」を完全に否定するという意味ではあり ません。物事のゴールを設定する上において、「・・すべき論」というのは 非常に重要ですし、これからもそれについてはいろいろと議論されるべきだ と思います。
 でもですね、日本人というのは、この「・・すべき論」というのが大好き でありまして、それですべてを終わらせてしまう傾向にあります。「こうす べき」「ああすべき」だけになっちゃうのですね。
 これから日本人は、「・・すべき論」の「should」ではなく、「これはで きる」「あれはできる」の「・・できる論」、つまり「can」を第一に考えら れるようになればいいわね、と私たちは考えるのであります。
 「We should」「They should」と理想論ばかりを主張し合うのではな く、「We can」「They can」というふうに小さな「can」を積み上げていく ことによって、「should」の位置に到達するのです。
 私たちが今回の米系マスメディアの日本報道問題について、なぜ「日常の 生活の中で無理をしない範囲で行動していける方法」から始めようとしてる か、皆さんおわかりになりましたでしょうか。
 というわけで、Nuts軍団には、そういう組織を作る気はまったくありませ んし、今やるべきなのはそれじゃないのよねと考えるのであります。
 もうひとつ、「組織はちょっとね・・・」と思う理由があるのですが、 それについては来週お話しいたします。
 以上です。
 今週はカタイ話ばかりでゴメンナサイ。
 では、また来週。
                「週刊Nuts」編集部
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『今週の歌』

「かみさんに ”ゴキブリ野郎!”と 怒鳴られて
           ついにここまで 来たかと思う ひろ」
 

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