1999年6月22日号(No.275)




目次

*『今週の問題』
*『NYJAは滅びるよ11』
*『NYJJ2000作戦・その4』
*『VOICE』 ・投書『Moving Sale にモノ申す!』
*『編集後記』
*『今週の歌』
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『今週の問題』

 今週はカタく「君が代」の話でもしてみることにしよう。
 今、日本の永田町では、「”君が代”を歌え運動」が激しく行なわれてい る。「私たちは”君が代”を歌え運動なんかやってない」と言う同運動推進 派の政治家の方もいるかもしれないが、彼らがやってることは要するにそう いうことなのである。
 私は「君が代」を歌わない人間である。ガキの頃はボーイソプラノで「き 〜み〜が〜あ〜」とやってたが、アメリカに来てからすっかり歌わなくなっ てしまった。
 別に歌詞を忘れたから歌わなくなったわけではない。好き好んで歌わなく なったのである。
 理由は簡単、歌う気になれないからだ。
 私は個人的には天ちゃん(天皇)は嫌いではない。皇居に行って日の丸を 振ろうとは思わないが、その辺で会ったら「こんにちは」ぐらいは言うつも りである。
 ただ、私は天ちゃんのために生きたくもないし、天皇制が永久に続いてほ しいとも思っていない。
 皆さんご存知の通り、「君が代」というのは天ちゃんのための歌である。 え? 知らなかったの? もしかして、「君が代」を「くんがだい」とか読 んでたんじゃない。
 まあ、それはいいとして、天皇制なんてどうでもいい私が「君が代」を歌 うのはやはり失礼である。心の中で思ってもないことを歌うのは、精神衛生 上もあまりよくない。
 だから私は「君が代」を歌わないよう努力している。
 ところが、である。今、永田町で展開されている「”君が代”を歌え運 動」がうまく行くと、私は犯罪者になりかねないのだ。
 同運動推進派の政治家の方々は、「歌いたくなければ歌う必要はない」と 言うかもしれないが、だったらそんな運動なんかやるなよ。
  「”君が代”を歌え運動」が行き着く先は、「”君が代”を歌わないヤツは 日本国民じゃあねえ」論である。ということは、私は日本国民ではなくなる わけだ。
 幸い日本の法律が適用されないアメリカに住んでるおかげで、私はこれか らも「君が代」を歌わなくてすみそうである。ラッキー。
 「君が代」を歌いたくない人は、トットと海外に移住しちゃいましょう。 でないと犯罪者にさせられますよ。
                       ひろ
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『NYJAは滅びるよ11』

 さて、「NYJAは滅びるよ」シリーズの第11弾なのであります。今回は、 私たちNuts軍団が日系アメリカ人に対して持つ「?」についてお話ししたい と思います。
 私たちNuts軍団はいろんな絡みがありまして、ときどきここの日系人会の お手伝いをしております。この日系人会ですが、ニューヨークの日系人及び 日本人を対象にさまざまなサービスを提供しておりまして、その中でもイン ポータントなのがシニアの方々のお世話です。
 私たちもたまーに手伝ったりするのですが、その際にボランティアしてる 人たちを見て気がついたのが「おや、日系の若い衆ってあんましいないのね」 ということでした。
 そのボランティア軍団のほとんどは日本人の皆さんでして、構図とすれ ば、「日本から来た何の関係もない日本人が、ここに長く住むシニアの方々 のお世話をしている」という感じでしょうか。シニア軍団の子供たち・孫た ちである日系アメリカ人の姿はそこにはありませんでした。
 比較的根性の悪い私たちNuts軍団としましては、そういう風景を見ます と、「アンタたち、自分たちのじいちゃん・ばあちゃんの世話もしねえで何 やってるわけ。日本から来た日本人に任せててどうすんのよ。自分でやって よ、自分で」とつい思ってしまうのであります。
 ボランティアというのは、自分がやりたいからやるものでありまして、他 の人がやらないからと言ってそのことをとやかくいうのはルール違反になる のですが、でもフツーに考えても今の状況=「日本人が日系シニアの世話し て、日系のガキどもは知らんぷり」はおかしいのではないでしょうか。
 思わず「日系の若い衆はどうした!」と言いたくなってしまいます。
 ただ、その責任はシニア側にも十分あると私たちは考えます。
 多くの日系シニアの皆さんは、自分の文化や言葉を子供や孫に伝えるのを 怠(おこた)りました。その昔、アメリカにとって日本は敵国だったわけで すから、その文化や言葉がアメリカで生きていくのに邪魔になったことは私 たちもきっちり理解しておるのですが、でも結果的にはそれが「日本に親近 感を持たない日系アメリカ人」を山のように生み出す原因となりました。
 「日本に親近感を持たない日系アメリカ人」が日系人会みたいなところに 来るわけがありません。同時に日系人会をはじめとする諸団体に日系アメリ カ人の若い衆を受け入れる準備があるかという問題もあります。
 今から1年ぐらい前に私たちNuts軍団は日系の方々に対して、一度プッツ ンしたことがあります。あれは、毎年日本で開催される海外日系人大会での 「日本政府への要望」についてでした。
 この海外日系人大会というのは、毎年5月のアタマに東京にて開催される 「世界中の日系の皆さん大集合」的イベントでありまして、そこでは毎回日 系軍団からの「日本政府への要望」ってヤツが発表されることになっており ます。
 去年、その「要望」の中に「海外の日系2世、3世への日本語教育の支援 をお願いしますね」というものがありました。
 それを新聞で読んだとき、私たちNuts軍団はプッツンいたしました。 「ふざけんじゃねえ」と。
 正直申しまして、私たちはそれを見て、「自分たちが日本語をしっかり教 えなかったくせに今ごろになって日本政府に泣き付いてどうすんのよ。そん なの、自分たちでやるのが基本でしょ。日本の人たちの血税を使って、なん でアンタたちの尻ぬぐいしなくちゃいけないわけ。それよりもまず第一に” なぜ日本語が次世代に伝わらなかったのか”ということを考えないと、また 同じことが起きるわよ」と思いました。
 ちまたでよく「日本語をどうやって次世代に伝えるか」という議論やイベ ントを見かけます。その「どうやって伝えるか」というポジティブな姿勢は ひじょーにいいと思うのですが、でもそのテーマのダークな部分、つまり 「なんでこんなこと議論したりイベントやったりしなくちゃいけない状況な のかしら。日本語がしっかり伝わってないからやるわけでしょ。そんならな んで日本語が伝わんないわけよ」という部分を直視せずにはこの問題は解決 しないというのが私たちNuts軍団のスタンスになります。
 別に私たちは日本語を継承できなかったことに関する大ザンゲ大会をやれ と言ってるわけではありません。ただ、その点を一度しっかり議論しない と、単なる時間の無駄、金の無駄になるわよ、ということを言いたいのであ ります。
 日本語が日系アメリカ人の2世、3世に伝わらなかった原因については、 以前この「週刊Nuts」紙上でも書きました。が、やはり当事者の皆さんがこ の問題についてきっちり話し合ってみる必要があるのではないでしょうか。 私たちが力強くそう考えます。
 今回はこんなもんで。
 では。
                  「週刊Nuts」編集部
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『NYJJ2000作戦・その4』

 さて、カレー屋作戦の第3弾なのであります。
 今週は、私たちNuts軍団が「これなら行けるだろう」と考えるカウンター 式カレー屋のオペレーションについて熱く語るはずだったのですが、ある読 者の方から興味深い投書が届きましたので、予定を変更してその投書ネタを 取り上げてみたいと思います。
 それではまずその投書をご紹介いたしましょう。
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 何年前かははっきり覚えていないけど、少なくとも7年はたってるかな あ。以前ミッドタウンにカレー専門店があった。結構な広さでカウンターも あった。経営は個人か企業か忘れたけど・・・。あの頃は日本のパスタ屋と か 日本風の専門食店がミッドタウン近辺に進出し始めた時だったと思う。 値段もそこそこだったと思ったけど知らないうちに消えていってしまった。 2年持たなかったんじゃないかと思う(持っていたらゴメンナサイ!!)。 このカレーショップの事を知っている人を募って意見を訊いてみては?
                   まんがきっど
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 そうなんです。「まんがきっど」さんが言われてるカレー屋かどうかはわ かりませんが、実を言いますと53丁目の2アベと3アベの間にその昔、カ レー屋さんがあったのであります。この投書をいただいて私たちも思い出し ました。
 「その昔」という表現でわかりますように、今その店は存在しておりませ ん。ということは、「つぶれた」わけです。
 「まんがきっど」さんのおっしゃる通り、その店はカレー専門のレストラ ンという感じの店でした。安いカレーをガンガン売りまくるという店ではな かったはずです。
 ただ、Nuts軍団の中にはその店に行ったことのある人間がひとりもおりま せんので、それ以上のことはわかりません。もしNuts読者の中で詳しいこと をご存知の方がいましたら、是非とも教えていただきたいと思います。
 そう言えば、昔ミッドタウンに日本の洋食屋さんがありましたよね。これ も50何丁目かの1アベと2アベの間でした。ハンバーグ・セットとかあっ た店です。皆さん、覚えてますか。
 もしニューヨークで日本風の洋食屋が成功するようであれば、ここの日本 食進化度もかなりのものなのですが、悲しいかなその店もつぶれてしまいま した。
 敗因は一体何だったのか。「あの店は、なにはともあれマズかった」と 言ってしまえばそれまでなのですが、例えば「アメリカ人にあんまり受けな かった」とか、「値段がやたらと高かった」などの理由があるに違いありま せん。
 その2つの店、「ナゾのカレー屋」及び「ナゾの洋食屋」で昔働いてたと か、客としてよく行ってたという方がいましたら、「週刊Nuts」編集部まで ご連絡ください。その敗因をじっくり考えてみたいと思います。
 では。
                 「週刊Nuts」編集部
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『VOICE』

『投書』〜Moving Sale にモノ申す!〜
 わたしがNYに来たばかりの頃、日本語恋しさもあって、よく日系食料品店 や本屋などの掲示板を眺めていました。NY新参者にとっては、そこでのさま ざまな情報交換は、見ているだけで心強く思えたからです。
 とくに「引越しセール」の張り紙は、入れ替わりの激しいNYにおいて必然 的に生まれたものであることが容易に推察できました。そして「同じ日本人 同士、持ちつ持たれつ」の頼もしさを感じるとともに、「イザとなったら自 分たちも利用しよう」と思っていました。
 その「イザ」がやってきたのは今年5月のこと、サブレットさせてもらって いたアパートの契約が終り、帰国まで1年と半年を残して引越しすることに なったのです。
 今までの家具・家電付き生活から一転、何もかも用意しなければならなく なりました。つまり、ベッド・机・掃除機・アイロン・電話機・炊飯器・TV にビデオ……。ただ、一年半しか使わないものだからと、最初から買い物は 「引越しセール」と決め、あちこちのめぼしい広告の電話番号を片っ端から ちぎり、電話をかけ、下見に行く日がしばらく続きました。
 そうしているうちに気付いたこと。「なんか…あんまり安くないなあ」で す。
 まだ充分使えるものとはいえ、「中古」で「不要」なものですよね。一概 に言えないけれど大方のひとたちは「商品」を自分が買った値段の6〜8割く らいで捌こうとしているのではないでしょうか。
 もちろん、$5・$10の投げ売りに近い方たちもいました(これこそ正し い方向だと思うのですけど、ごくごく少数です)。
 ある広告で$200の値段をつけたTV/ビデオがありました。もちろん $200のTVなんて買うつもりはなかったのですが、他の品物の問い合わせを するついでにその人につい聞いてしまいました。
「TV/ビデオって、どこのメーカーのなんですか?」(まあ、SONYくらい だったら許せるかな)
「えっとー、どこだったっけなあ、あっ* * * *です」(聞いたことのないと ころだったので忘れました)
「…定価はおいくらだったんですか?」
「ええっとー、いくらだったけ?ハハ…250…$260?」
 こんな感じでした。もちろん、早々に電話を切りました。
 また、$20で広告していた扇風機とまったく同じモノがKマートで$19.99 で売り出されていたり。引越しでいろいろ大変でしょうけど、あー、もう皆 さん元を取ろうなんて思っては行けません。$160で買った掃除機を$120 で売ろうなんてダメですよ。そんなシロウトのくせに「店で買うよりは安い でしょ?」なんて、商売っ気を出すのはおかしいです。
 重ねて言いますけど「使い古して」できれば誰かに「引き取ってもらいた い」ものでしょう?捨てるのももったいないなんて殊勝な考えをおもちなの でしたら、どうぞその分値段に還元してください。掲示板に出す広告には メーカーなり簡単な紹介文と、できれば定価を記しておいてくれると良心的 ですよね。更に言わせてもらえば、自分が「引越しセール」で買ったもの に、定価で買ったような値段をつけるのも……(古本屋で買った本を、別の 古本屋に売った経験のある私の意見ですが)。ちなみに買い手の希望として は、せいぜい元値の1/5〜10くらいです。よろしくお願いします。
 それでは。
                   嵯曾屋鯛屈
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『編集後記』

 今週は、「グリーンカードへの道」はお休みです。
 例のAmerican Book Jam軍団の講演会が近づいております。是非多くの 方に来ていただきたいと思います。詳細については、右下の広告をご参照く ださい。
 そんなとこでしょうか。
 では、また来週。
                「週刊Nuts」編集部
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『今週の歌』

「寝返りを うったらひじが ミゾオチに
     決まってかみさん ”グエッ”とウナる ひろ」

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「週刊Nuts」編集部


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