1999年9月7日号(No.286)
目次
*『今週の問題』
*『NYJJ2000作戦・その6』
*『NYJAは滅びるよ18』
*『VOICE』
・投書『8月31日号の「今週の問題」について』
*『今週の問題のオマケ』
*『今週の歌』
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『今週の問題』
「V6とTOKIOの問題」である。
先日、かみさんの実家に行ったときのことだ。おかあちゃんが作ってくれ
たヒスパニック・フードを食ったあと、私とかみさんはソファーでケーブ
ル・チャンネルを観ていた。
イースト・ビレッジのわがアパートにはケーブルがない。映るのは、2、
4、5、7、9、11、13だけだ。CNNもNY1も観れないのである。
だから、いつもかみさんの実家では、私たちはむさぼるようにケーブルを
観る。その日もほとんどホテル気分でチャンネルをピコパコさせていた。
すると突然、あるチャンネルで日本の番組が始まったのである。それは毎
週1度放送される日本のニュース番組だった。
日本人のおねえちゃんがテレビの中でしゃべっている。画面の下の部分に
は英語の字幕が出ていた。
「日本のニュース番組なんか観んの、久々だよなあ」
なんてことを考えながらしばらく観ていると、今週の日本のヒット・
チャートを紹介し始めた。
ニセモノの歌謡曲は友人たちとカラオケに行くときによく聴くが、本物の
日本の歌謡曲なんてここ数年聴いてない。特にジャパニーズ・ミュージシャ
ンたちのミュージック・ビデオなんか、10年近く観てないのである。
見たこともない人たちが次々と登場する。毎日、日本の新聞を読んでるの
で、一応名前ぐらいは知っていたが、実際にそのお姿を拝見するのはこれが
初めて、という人ばかりだった。
V6とかいうトマト・ジュースみたいな名前のグループが、何やら歌いなが
ら踊っていた。次に出てきたTOKIOとかいうグループも似たような感じで、
歌ったり踊ったりしていた。
かみさんは何も言わずに横で観ている。
私は次第にはずかしくなってきた。
このとき、私が感じた「はずかしい」は、深くいろんなことを考えた上で
の「はずかしい」ではない。それは、無意識のうちにジワジワ盛り上がって
きた「はずかしい」だった。
私はV6やTOKIOがはずかしかった。どうにもこうにもはずかしかったので
ある。
私が思うに、それは、彼らが画面の中で一生懸命がんばってるにもかかわ
らず、その姿はとってもみっともなく、「こんなのアメリカのテレビで流し
ていいのかよ。はずかしいからやめてくれよ」的な感情から来るはずかしさ
だった。
これはハッキリ言えるのだが、私は日本の音楽業界を「アメリカに比べて
たら、子供の遊びよね」などとルック・ダウンする人間ではない。アメリカ
と日本のミュージシャンを比べることもあまりないし、どちらかと言うと、
「日本のマスコミはアメリカのミュージシャンをやたらとチヤホヤし過ぎる
ぞ」とか「アメリカを異常にありがたがって、アメリカ進出を試みる大物
ミュージシャンがいたりするけど、そんなヒマがあったら中国あたりを攻め
たほうがずーっといいんじゃない」というタイプである。
アメリカに住む日本人の中には、自分がまるでアメリカ人側に所属するか
のように、ジャパニーズ・ミュージシャンのことをボロクソに言う人間が存
在する。「アメリカのミュージシャンに比べたら、やつらなんかどうのこう
の」。それが彼らの口癖だ。
私だって、すべてのジャパニーズ・ミュージシャンを愛しているわけでは
ない。特にアメリカに進出しようとして見事にコケた久保田利伸氏やドリカ
ムの皆さんには、言いたいことがたくさんある。たとえば「あんたら、マー
ケティングが下手くそなんよ」とかご本人たちに言ってみたい気がする。で
も、彼らをアメリカのミュージシャンたちと比べて、「あんたらの歌、みっ
ともないから、トットと日本に帰ってよ」と言うつもりはない。
そんな私が、V6やTOKIOを観て「はずかしい」と思ってしまったのだ。
これには自分自身も驚いた。
なぜ私はV6やTOKIOを見て「はずかしい」と思ったのか。
知らない間にアメリカ的美的感覚や価値観で物事を見る人間になってし
まったのか。それとも、V6やTOKIOには、ホントに「はずかしい」何かが存
在するのか。
そこで私は読者の皆さんに聞いてみたい。
ここアメリカでV6やTOKIOのミュージック・ビデオを観たとき、無意識の
うちに「ゲエッ! はずかしい!」と思ったことはありませんか。もしあっ
たとしたら、あなたはなぜそのとき、はずかしかったのですか。
私は、V6とTOKIOのことを愛してもいないし、嫌ってもいない。でも、
心のどこかで「彼らははずかしい」と感じてる自分がいる。
その原因が自分にあるのか、それともV6とTOKIOにあるのか、私は知りた
いと思う。できれば彼らが消えてなくならないうちに・・・
ひろ
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『NYJJ2000作戦・その6』
久々の「NYJJ2000作戦」なのであります。
ご報告が遅れましたが、以前連載していた「カレー屋」話はすでに終了し
ております。で、この号から新しいネタに突入するのであります。
今回のは、ちょっと話が大きくなります。
それでは、早速本題に入ることにいたしましょう。
「ニューヨークにはジャパン・タウンはないのか」「どっかにジャパン・
タウンを作る予定はないのか」
昔からニューヨークにはそういう声があります。
ニューヨークにお住まいの方はよ〜くご存知ですが、この街にはジャパ
ン・タウンと呼ばれる場所は存在しません。
一時期、イースト・ビレッジがジャパン・タウン化するのではないか、と
期待されておりました。日本で出版されたある本の中でも、イースト・ビ
レッジのことを「ジャパニーズ・ハーレム」と呼んだりなんかして、ちなみ
にそれを読んだニューヨークの日本人は大笑いしてしまったのですが、一部
にそういう盛り上がりがあったにもかかわらず、現実には未だにジャパン・
タウンにはなっておりません。
一応、私たちNuts軍団は、イースト・ビレッジをジャパン・タウン化する
のは不可能だと考えております。
イースト・ビレッジのジャパン・タウン化は、言い換えますと、東京のイ
ラン人たちが六本木をイラン・タウンにしようとするみたいなものでして、
実現にはかなり無理があるのですね。
まず第一に土地代が高過ぎます。これまでの法則から言って、土地代がバ
カ高いところに自分たちの街を作ろうとする移民はいません。
地価が高いということは、つまりみんなに人気があるということです。マ
ジョリティまでもが住みたいと思うようなところをマイノリティの街にする
のは、ちとむずかしいのであります。
さらに、イースト・ビレッジの場合、住みたい人間だけではなく、そこで
店を開きたいという人間も山ほどおります。ビジネスという点から見ても、
かなりおいしいロケーションですから、土地探し競争も当然激しくなりま
す。力のないマイノリティが、そういう競争に勝てるわけがありません。
そんなこんなで、私たちNuts軍団は、イースト・ビレッジのジャパン・タ
ウン化には賛成しかねるのであります。
それでは、どこをジャパン・タウン化するか。
私たちが狙っているのは、イースト・リバーの向こう側のL.I.C.(Long
Island City)です。Long Islandではなく、Long Island Cityになります。
ここをジャパン・タウン化したいと考えております。
プロジェクト名は、「L.I.C.ジャパンタウン化」作戦。
続きは、来週お話しいたします。
「週刊Nuts」編集部
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『NYJAは滅びるよ18』
さて、「NYJAは滅びるよ」シリーズの第18弾なのであります。
先週お話ししましたように、私たちNuts軍団は、ニューヨークの日系旧移
民一世・二世の方々の「記録」を残さねばならんのう、と考えております。
私たちがそれをやる理由につきましては、前回ご説明しましたのでここでは
繰り返しません。
記録を残す。と言いましても、それにはいろんな方法があるわけでして、
たとえば本のようなカタチで残すこともできますし、映像でキープしてしま
うことも可能なのであります。
私たちとしましては、本はイヤですね。面倒くさいですから。それに文章
は「週刊Nuts」とか「ぶりてんNuts」で書きまくってるせいもあってか、
ちょっと飽きがきております。
となると、残りは映像になるわけでして、ちょうどいい具合にNuts軍団で
は「Nuts TV」作戦というのを繰り広げておると言いますか、以前繰り広げ
ておって最近はご無沙汰じゃないの一体どうしたってわけ?状態なのです
が、それをこの「記録」作戦のほうに振ってしまおうではないか、と考えて
おります。
日系旧移民一世・二世の語りをテレビで放映してしまう。すばらしいです
ね。ホントにやれればの話ですが。
実を言いますと、この「記録」作戦につきましては、「次第に亡くなりつ
つある日系旧移民一世・二世の方々の記録をなんとか残さねばならんのよ」
という声を日系人会のほうでも聞いておりました。で、私たちも「そんなら
何とかせんといかんのう」と考えて1年2年3年が簡単に過ぎ去っておった
のであります。この辺でそろそろ動き出すことにいたしましょう。
というわけで、「NYJAは滅びるよ」シリーズは最終的に、日系旧移民一
世・二世の方々の「記録を残す」というカタチに落ち着きまして、そのまま
「Nuts TV」作戦のほうに引き継がれてしまうのであります。
このシリーズには、来週トドメを刺します。お楽しみに。
では。
「週刊Nuts」編集部
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『VOICE』
@投書『8月31日号の「今週の問題」について』
>一方、本家本元のチャイニーズの皆さんは、その意味がしっか
>りわかってしまうにもかかわらず、「なんでこんなもんがこん
>なところに貼ってあるわけよ」と頭をひねる。ただ、彼らのす
>ごいところは、ナニがナニやらわからなくても、とりあえず金
>にしてしまおうとするところだ。特に海賊版を作らせたら彼ら
>にかなう民族はいない。
けちとずるい癖に、中国人を利用して、中国人を侮辱するな。卑怯なや
つ。Fuck Yourself
日本も贋物の天国ですよ。見栄見栄で、ブランド好きで、買えなくて、
Prada, Gucciの贋物が町中に溢れているよ。日本人こそ成金主義です
よ!!何を自慢できるの?最低ですよ。Just fuck yourself!!
S.S.
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『今週の問題のオマケ』
例の「在外投票Tシャツ」ネタがNuts読者の間で盛り上がっている。
まだその件に関する投書は届いてないが、私に直接いろんなコメントをぶ
つけてくるからうれしかったりする。で、これがなかなかおもしろいのであ
る。
ある読者は、ニューヨークで在外投票Tシャツを売りまくることのメリット
を私に説明してくれた。
「ニューヨークには、世界中から観光客が来る。もしその人たちが在外投
票Tシャツをここで買って、自分の国に帰って着てくれたりしたら、在外投票
Tシャツが他の国の道端を歩き回ることになる。在外投票Tシャツ効果が海外
にも伝染するのだ、あっはっは。オマケにニューヨークで在外投票Tシャツが
流行ったりしたら、日本人もきっと買ってくはずだし、"ニューヨークでこん
なTシャツが流行ってる"って聞いただけで日本でもそれを着る人間が続出す
るに違いない。そしたら日本の日本人ももっと在外投票に興味を持つように
なるのだよ。うん、すごいぞこれは」
また別の読者は、Tシャツ以外の方法を提案してくれた。
「Tシャツだけじゃなくて、"在外投票"刺青を作るっていうのはどうかし
ら。ほら、テンポラリーのタツゥーってあるじゃない。あれの漢字で"在外投
票"って書いてあるヤツを作るわけ。絶対アメリカ人にウケるって」
いいぞいいぞ。
読者の皆さんにアイデアをもらってばかりいるのもなんだから、私も一応
また考えた。
こんなのはどうだろうか。
まずでっかいビニール・シートを用意する。大きさは3m×3mぐらいが
グッドだ。色はホワイトで行くことにしよう。
それに漢字でデカデカと"在外投票"と書いてしまう。"在外"及び"投票"と縦
書きで横並びにする。
それを持ってイースト・ビレッジにある自分のアパートの屋上に上がる。
遠くにエンパイアーやワールド・トレード・センターが見えていや〜眺めが
いいですなあだが、とりあえずそんなことはどうでもいい。
そこにその在外投票シールを広げる。これで準備完了。
次の朝、各テレビ局の番組をチェック。NBCとかABCとかは、朝っぱらか
ら必ずヘリコプターをブンブン飛ばして、上空からの風景をときどき流した
りする。その映像に注目。
ヘリ軍団がイースト・ビレッジの上空を通過する。「おや、あそこに変な
文字があるぞ」。これが英語で書いてあったら、彼らにその意味が分かって
しまうため映されない可能性が高いが、漢字だったら油断すると私は見てい
る。
彼らは軽い気持ちでその文字を映してしまう。「在外投票」。通常、NBC
とかABCの朝の番組は全米ネットで放送してるから、その文字が全米中のテ
レビに映ることになる。
朝の食卓で牛乳をゴクゴク飲んでる日本人のお父さん。突然テレビの画面
に出てきた「在外投票」という文字を見て、その牛乳をブハーと吹き出して
しまう。そしてその吹き出した先にお母さんが座ってたりするからさあ大
変。「ひえ〜」とお父さん悲鳴を上げる。牛乳顔のお母さんは静かに彼を見
つめる・・・という具合なのだが、いかがなものだろうか。
ところで、「週刊Nuts」でこんだけ書けば、「ああ、そう手があったか」
と漢字を使ったうまい宣伝方法を編み出す日系企業が出て来てもいいはずな
のだが、未だに動きがない。
アイデアとすれば、本質を突いてるはずだ。オマケに漢字を自由自在に扱
えるのは、中国人と日本人だけである。こんなにおいしい話はないと思うの
だが、ふむ、困ったもんだ。
漢字ブームが終わる前にそのことに気づいてくれればいいのだが・・・
ひろ
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『今週の歌』
「振り向くと 鏡にうつる おやじひとり
それが自分で ある現実 ひろ」
下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
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