1999年11月9日号(No.295)




目次

*『今週の問題』
*『VOICE』 ・投書『V6・TOKIOを取り巻く環境について』 ・投書『Perfect Curve』
*『編集後記』
*『たわごとコラム』
*『今週の歌』
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『今週の問題』

 「ピアノ・バー」座談会はまだよ。そんなわけで今週は、再び「在外投票 の問題」話をかましてみたい。最近ネタがないな。
 まずは在外投票シールの話から。
 またシールをオーダーした。例の在外投票シール。2千枚で130ドル。 チャイニーズの印刷屋さん、ありがとう。
 以前お話しした通り、10月の「日本の祭り」にて約千枚を配ったのだ が、その効果はまだ現われていない。あんまし見ないってこと。やはり千枚 ぐらいではどうにもならんな、ならば・・・と新たに2千枚をオーダーした というわけよ。
 で、問題はその2千枚プラス残りの千枚=合計3千枚をどう使うかだ。
 前回は、「日本の祭り」というイベントを使って在外投票シールをばらま いたわけだが、次は第2段階として、その辺に「勝手に取ってちょうだい」 と設置してしまうのも手よね、などと私は考えている。と言うか、すでに設 置してしまった。
 設置場所は、サンライズ・マートとサッポロ・レストラン。シールを透明 の袋に入れて掲示板に張る、という方法を取った。これでいろんな人間が自 由にシールをGetできるようになったわけだ。
 「なんで東京ビデオとかJBCの掲示板には張らないの?」という声もあるか もしれないが、そこはそれ、「アメリカ人が喜んで持っていく」というのが 基本であるからして、訪れる客のほとんどが日本人の「東京ビデオ」と 「JBC」には置けない。
 シールに関してはこれでヨシ。あとはちまたにシールを張りまくるのみ だ。
 ところで、11月6日付の朝日新聞に在外投票の登録状況に関する記事が 掲載された。見出しは、「米の登録まだ2%」。
 最近、日本の新聞に掲載される在外投票記事は、なんだか怒っているみた いだ。「おめえら、自分たちがやりたいって言ってたのに、じぇんじぇん登 録しねえじゃねえか」てな感じ。怒ってる、怒ってる。
 一応、私も在外投票運動の関係者のひとりとして、それなりの責任は感じ ている。だから在外投票シールなのだ。でもその程度では、日本のマスコミ や政治家、官僚の皆さんも納得してくれそうにない。「シール作って遊んで るだけじゃねえのか」とか言われたらその通りだし。
 こうなったら、別の在外投票の宣伝手段をクリエイトせねばなるまい。 何か他にいい方法はないものか・・・
 と、そこまで考えたとき、私は以前この「週刊Nuts」に書いたあるアイデ アのことを思い出したのである。それは、こちらの朝のテレビ番組に生出演 してしまう、という案だった。
 その詳細は、「在外投票」とデカデカと書いたビニール・シートを自分の アパートの屋上に置いて、それを中継ヘリコプターがうまく映してくれたら ラッキー、というものだったのだが、とりあえずこのヘリコプターの件はな かったことにしてほしい。無理そうだから。
 ヘリコプターの代わりに私が思いついたのは、キャスターのうしろでウロ ウロしてる看板持った田舎者になってしまう方法だ。
 ニューヨークにお住まいの方はよくご存知だが、ロックフェラー・セン ターの紀伊國屋書店に近くにNBCのスタジオがあるじゃないの。ほら、朝、 そこから生放送してるヤツよ。
 日本で言うと「ズームイン!!朝!」型スタジオ。司会者のうしろの窓ガ ラスの向こうで田舎者が手書きのサインを振ってたりするではないか。あれ と似たようなヤツ。
 私は今、あそこに「在外投票」と漢字でデカデカと書いたボードを持って 登場しようと考えている。
 となりには、テキサスとかから来た田舎者が、「Mom, I Love You!」なん て書いたボードを持って立っているかもしれない。その横に、私は「在外投 票」ボードを並べる。田舎者が私のことを変な目で見る。でも、私はその自 然を静かに無視し、そのボードを高く高く掲げるのである。
 このインパクトはすごいぞ。全米ネット。シールどころの話ではない。オ マケにコストはほとんどゼロ。おそろしい費用対効果だ。
 詳しいことは、また来週お話しする。よって次回も「ピアノ・バー」話は お休みよ。
                      ひろ
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『VOICE』

@投書『V6・TOKIOを取り巻く環境について』
 V6やTOKIOに対するひろ氏の「はずかしさ」は、彼らの歌の下手さや演 奏技術のいたらなさといった表面的なものに対してよりもむしろ、それらを 取り巻く特殊な風景に対してこそあるのだと思います。
 彼らの特徴は、先に挙げたような技術の不完全さ、すなわちパフォーマー としての未熟さにあるのですが、実はそれこそが彼らの人気の秘密なので す。
 その未熟さにもかかわらず、彼らは歌い踊る。特技はダンスです、などと 言ってはその幼稚な踊りの技術をおしげもなくさらす。しかし彼らは心から 楽しそうで、本当に踊り(演奏)が好きなんだな、と思ってしまいます。同 世代のこどもたちは彼らのこのような部分を身近なものに感じ、共鳴・同化 していき、また年上の女性たちはたとえば「応援してあげたい」とか、その 若さゆえの「脆さ」を「見守ってあげたい」などと思うかもしれません。 「僕たち、一生懸命踊るから、みんな応援しててね!!」という姿勢こそ大 事なのです。
 つまりうますぎてはいけないのだ。未熟だからこそ、彼らは操り人形の状 態に甘んじていられるのですから。ジャニー喜多川を頂点とし、作詞家・作 曲家・振付家といった大人たちがわきからかため上げる特殊な世界において それぞれの役割を演じきることこそが彼らの仕事であり、その枠からはみで ない限りにおいてファンのみんなはついてきます。
 ダンサーとしての自我、ミュージシャンとしての自我を主張しだしてはい けない。それはすなわち周囲のそのような大人たちがかけた一種の魔法の効 力からはみでることになる。大人たちから与えられた踊りを踊り、与えられ た歌詞を歌わなくてはならない、心から楽しそうに。自分で歌詞を書いても よいが、枠からはみでない程度になさい。さもなくば、同様に魔法にかかっ ているファンたちがついてこれなくなる、同化できなくなる。自我に目覚 め、自らを主張しはじめた彼らは、やがて大人たちが巧みに利用しようとし たファン心理というものからしだいに遊離していくだろう。TOKIOは男闘呼 組の愚を犯してはならない。
 基準として、V6はヒガシよりも踊りがうまくなってはいけません。 TOKIOはヨッチャンよりもギターがうまくなってはまずいですね。
 V6やTOKIOのファンのこどもたち、応援してしまう大人たちもまたすな わちこの魔法の効力内にいる人たちであり、そのような人々がつくりあげる 独特な風景を、NYに生活し、その魔法の範囲の外にいるひろ氏が眺めると き、それが滑稽に見えてしまう、すなわち「はずかし」くなってしまうのは 至極当然のことのように思います。
             原田 昌幸
@投書『Perfect Curve』
 その曲線はあまりにも完全だった。不自然なほどに、完全なものを目の前 にして、私の視線は、はるか彼方を彷徨ながら、その前の物体を忠実に捉え ようとした。
 夏も終わりに近い朝のことである。家を出て国道94号線のハイウェ−に 乗るとほどなくウエストチェスタ−郡とブロンクスとの境界線にさしかか る。秋晴れに近い青空が目の前に広がり、長い下り坂を右の脇道へとそれ る。次の路地を右へ曲がると、ちょうどマクドナルド店の裏側に着く。毎朝 家内が出掛けにリセットした目覚ましで9時半に起きなければならないのだ が、例によって目覚ましを止めた後、再び心地よい眠りに就いてしまう。当 然出勤を急ぐことになるのだが、朝食時間節約のため、車を運転しながらの 食事となる。そこで立ち寄るのがマクドナルドである。ドライヴスル−は時 間がかかるので、私はいつものように裏口から(大学もそうだったが?)店 内に入り待ちの一番少ないカウンタ−へと足を進めた。冒頭に述べたよう に、そこで完全なる曲線に遭遇したのである。
 歳のころまだニ十歳にならぬその女性は、二つ右隣のカウンタ−に立って いた。5〜6歳の子供を伴い、その隣に母親とおぼしき女性が一緒に立って いる。若い女性のまとっている伸縮性のあるコ−ルスパンの白地のT−シャツ は、その形を崩すことなく上半身をやさしく包み、まるで素肌のように見事 な曲線を描いていたのである。このような状況の場合、当然のことながら公 衆道徳上、毅然とした態度で目を右往左往させてはならない。しかしながら 俳優座の養成を受けていない私には、苦渋に満ちた憮然とした態度をとるの が精一杯だった。とは言いながら、用も無いのに遥か彼方を見るように入り 口の方を見たり、はたまた体の向きを変えてみたりと非常に苦痛を強いられ る結果となったのである。願わくは、ミロのヴイ−ナスのように彫刻であっ たなら、いかに心行くまで観賞出来たものか、、、、、。さりとてその曲線 は、あまりにも魅力的且つ誘惑的で生々しすぎた。その形状たるや、大き目 のピ−ナッツが白地の布からまさにはみ出んとし、その2点は30度斜め上 方を指し、またその2点から両脇下への完全なる曲線と首筋からのゆるやか な逆放物線とが交差し、もう筆舌しがたいほどの完璧さであった。Perfect  Pitch(完全音階)がある以上、それはまさしくPerfect Curve(完全 曲線)であった。
 この種類の女性には恥じらいが無くむしろショ−オフ願望が強いのではな いだろうか。立ち振る舞いなど、背筋を伸ばし堂々と胸を張っており、男性 の視線に優越感を持つのかもしれない。
 東洋人の我々にとって、それはあまりにも刺激的すぎる。日本で以前"おし ん"という朝のTV小説があり、いざ出陣という時に出鼻をくじかれ、暗く落ち 込んだ雰囲気を最終回まで毎日引きずった経験がある。この時の刺激は、涙 腺であった。所変わればである。朝から前立腺を刺激される。これは脳に充 分な血液が行き渡らない。仕事の能率が落ちる。もう少しましな刺激を与え てほしい。
 帰り際にカウンタ−の奥のマネ−ジャ−と目が合った。目配せをして軽く 送りだしてくれた。
 車について付け加えると、こちらでは外車のホンダアコ−ド85年型であ る。1988年のブラックマンデ−以来、アメリカは驚異的経済復興を遂げ 今尚成長をし続けている。今では80年代の車はごくわずかである。考えて みると、いや考えなくともミレニアムがもう数ヵ月先に控えているのであ る。しかしなんといって天下のいや世界のホンダである。何年も前だがTVコ マ−シャルで、故障知らずのホンダに乗り換えた乙女が、車のトラブルによ る人との出会いふれあいがなくなり、嘆いていた姿をご記憶だろうか。それ ほどに信頼性の高い車であり且つステ−タスも上がったのである。とは言う ものの実は義理の弟のお下がりである。私が以前乗っていたジ−プチェロキ −(やはり85年型)を見るに見かねて、新車購入時、下取りに出さずにプ レゼントしてくれたのである。もちろん$500の心づけを渡したが。走行 距離は既に15万マイルに迫ろうとしているが、今尚新車のアメ車を寄せ付 けない機敏性と信頼性を確保している。
 驚異的経済成長を続けるアメリカとメディアは言う。しかし庶民レベルに までその潤いが回ってきていないと感じてきたのは、実は米国に住みながら 日本経済圏の中で生活してきた所以かもしれない。俗に言うバブル経済後遺 症なのである。そしてその象徴が85年型のホンダアコ−ドであり、威風 堂々と胸を張るアメリカ女性への畏敬の念なのかもしれない。しかし私はこ れでよかったと思う。無理に背伸びをすると、怪我をする。
                    おい川
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『編集後記』

 先週の「今週の問題」でご紹介した板越ジョージ氏の講演会について。
 講演会の日時、場所は以下の通りです。
Japan Society「ひろば」  ”「落ちこぼれ」から起業家への道”  日時:11月18日(木)午後6時半より  場所:Japan Society     333 East 47th Street(bet. 1 & 2 Ave.)  入場料:会員8ドル、一般10ドル、学生5ドル  予約:212-752-3015
 楽しみですね。
 さて、今年も忘年会の季節が近づきつつあります。Nuts軍団でも「そろそ ろ忘年会の準備せんといかんなあ」と考えているのですが、まだやるかどう か、はっきり決めたわけではありません。
 毎年多くのNuts読者の方々に来ていただくのですが、実際あんまししゃべ れないんですよね、読者の皆さんと。中には、「聞きたいことがいっぱいあ るんだけど・・・」という方もいるのですが、「でも他の人たちと話してて 忙しそうだし・・・」と気を使って、結局Nuts軍団のメンバーと何も話せな かった、というケースが多いのですね。パーティという形態に問題があるの かもしれません。
 そこで今年は、まず最初にNuts軍団員によるハナクソ講演会(ハナクソに ついての講演会じゃなくて、”しょーもない”という意味でのハナクソ)を やって、そのあとに参加者との質疑応答、そしてトドメに軽食パーティ、と いうのはどうかなあー、てなことを考えております。その名も「軽いパー ティ付き年末ハナクソ講演会」。そのままかい。
 もしこのイベントをやるのであれば、あまり一般には公開せず、「週刊 Nuts」紙上だけでコソリと宣伝するつもりです。できれば秘密裏にやりたい ところなのですが、一応読者のためのイベントですから、そんなわけにも行か ず、しかしあくまでも「基本的には内緒よ」という、まるでKKKの集会の ようなイベントにしたいですね。そして、そのハナクソ講演会では、Nuts読 者でないとわからないようなコテコテのNuts絡みの話をします。
 どんなもんでしょうか。
 ですから、正確には「軽いパーティ付きコソコソと年末ハナクソ講演 会」。すごいな、何か。
 とりあえず、詳しいことが決まったらお知らせします。
 今週はこんなもんで。
 では、また来週。
                  「週刊Nuts」編集部
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『たわごとコラム』

 クイーンズに引っ越して困ってること。それは、ディナー。選択肢が5つ しかない。マクドナルド、タコベル、ボストン・マーケット、チャイニーズ のテイクアウト、そしてピザ。そのことに私は、引っ越して6日目の夜に気 がついた。いきなりリーチ。イースト・ビレッジが懐かしい今日この頃。
                      ひろ
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『今週の歌』

「今月の 終りになんと かみさんが
       メキシコ出張 サンキュー・ブッダ ひろ」

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「週刊Nuts」編集部


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