2000年1月25日号(No.306)
目次
*『今週の問題』
*『やりメシ雇用倍増作戦3』
*『C&Kワールドの旅2』
*『ピアノ・バー覆面座談会9』
*『今週の歌』
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『今週の問題』
再び在外投票シール物語。今回で終わりだけど。
ブラック・ハーレムからブルックリン(私のコンピューターで”ぶるっく
りん”を変換したら”部ルック林”。ダサくないかこいつ)へ。
かみさんが「この辺がいいんじゃねえか」と教えてくれたところだ。名前
は忘れたが、パーク・スロープのちょっと北。
でも、地下鉄降りて地上に出たら、ただの道だった。人なんか歩いてねえ
んでやんの。こんなとこに張ってもしょーがないから、私はトットと地下鉄
に乗ってチャイナタウンに向かった。
チャイナタウンに来た目的はシール張りではない。メシを食うためであ
る。バワリーのヌードル屋に入って、牛スジ入りの麺を食う。3ドルぐらい
だったかな。
そのままバワリーを北上。シール張りはボチボチ。デランシーに出て、次
は最近オシャレなラドロウへ。ここは気合い入れて張ったよ。1本の電灯柱
に3枚ぐらい。交通標識の裏にも背伸びして張った。だって他のシールも
張ってあったんだも〜ん。この辺は、シールに寛大なネイバフッドと見た
ね。
ハウストンに出て、アベニューAへ。もう張る張る。1ブロックに2、
30枚。西側だけだけど。
7丁目まで来て左折。最近できた日本のマンガ屋さんに寄ってファース
ト・アベニュー。セント・マークスを歩きながらシールを張り、サードに出
たところで本日は完了。サンライズ・マートで弁当買って帰ったのである。
そんなこんなで、2回目の2千枚はなくなってしまった。すでに3回目の
オーダーは入れてある。先週の金曜日に印刷屋から「でき上がってるから
トットと取りに来て」と電話があった。シャイなチャイニーズの娘さんだっ
た。娘さんか。言い方がすっかりジジイ。
今度のシールはいろんな人に配って張ってもらおうと思う。ニューヨーク
州外にも送る。近々日本に行くから、向こうでも張ってこようかと思った
が、日本に関しては、「こっちで在外投票Tシャツを流行らせて、それを日本
人観光客がお持ち帰り」という方法を使って攻めるつもりだ。
急がないと漢字ブームが終わるぞ。オマケに私自身、この作戦に飽きてき
た。サッサとやることやって終わらすことにしよう。
ひろ
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『やりメシ雇用倍増作戦3』
先週宣言した通り、私は日系旅行業界を起爆剤とすることによって、
ニューヨークの日本人雇用数倍増を目指すのである。
ここでその簡単なプロセスをご説明しておこう。アメリカ人がいっぱい日
本に行く→日系旅行代理店に金落ちる+仕事増える+人雇う→雇用増える。
小学生レベルの説明だが、これで十分だろう。
つまり一番最初のステージ、「アメリカ人がいっぱい日本に行く」がクリ
アーされれば、あとは雪ダルマ。「いや、やめて」と言っても仕事は増える
のである。
というわけで、「日系旅行業界を起爆剤」案の運命は、その「アメリカ人
がいっぱい日本に行く」にかかっている。
雇用倍増に関する話はこれでいいとして、あとはこの案の「やりメシ=い
かにしてやりたいことでメシを食うか」との関係である。アメリカ人をいっ
ぱい日本に行かせることは、「やりたいこと」になりえるのか。
私は「なりえる」と見ている。だってアメリカ人マーケットって大きい
じゃな〜い。だれもまだテエつけてないじゃな〜い。下手したら失敗しそう
じゃな〜い。そんな緊張感があるじゃな〜い。
未開拓のマーケットに突入して行くおもしろさ。少なくとも「やりがい」
度は高いだろ。
ニューヨークに住む日本人(駐在員及びその家族は除く)の多くは、「安
定」を求めてここに来たわけではない。「そろそろオレも落ち着くか」的な
着地点がニューヨークである場合は少ない。どう考えても。
そこで登場するのが、「やりたいこと」さんや「やりがい」くんたちだ。
在ニューヨークの日本人の胸の中には、堂々と、あるいはひっそりと「やり
たいこと」さんや「やりがい」くんたちが住んでいたりする。
アメリカ人を日本に行かせるための「分析・アイディア・行動・成否にド
キドキ」のパッケージは、今までだれもやらなかったということも手伝っ
て、それぞれの「やりたいこと」さんや「やりがい」くんたちを刺激する可
能性は高い。私はそう考える。
よって、今回の「アメリカ人がいっぱい日本に行く」ことによる「日系旅
行業界を起爆剤」案は、やりメシ上、合格。だれがなんと言おうと合格。自
分でそう決めた。
というわけで、みなさんのOKが出たところで・・・出てないけど出たとい
うことで前に進みたい。シャラップ。
でも、ちょうどキレがいいから今週はこの辺で失礼したい。続きは次回
に。
ひろ
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『C&Kワールドの旅2』
メディアというのは、そのコミュニティの「レベル」というのをよく表わ
す。まとまりのいいコミュニティには、必ず情報発信力の強いメディアが存
在し、反対にバラバラ・コミュニティのメディアは、悲しいくらいに貧弱
だったりする。
あるコミュニティを調べる際にそのメディアから始めるのは、とてもいい
方法だと私は思う。なんでって? なんとなく。深く聞くな。
先週お話ししたように、私はこれからC&K(チャイニーズ&コリアン)
ワールドに潜ろうとしている。それならば当然、両コミュニティのメディア
をまず第一に調べねばならんだろう。
ウワサによると、CもKも新聞が強いらしい。他のメディア(雑誌、ラジ
オ、テレビ)に比べても新聞がナンバー・ワン。それならば新聞からスター
トするか。
調べ方は簡単だ。チャイナ・タウンとコリアン・タウンに行って、ニュー
ス・スタンドのおじさんに「どの新聞が一番売れてるの?」と聞けばいいの
だ。あるいはチャイニーズとコリアンの友達に「あんたたちの間で一番読ま
れてる新聞ってなによ?」と質問する。
では、まずはCワールドから。
「世界日報」という中国語新聞がある。これは統一協会が出してる「世界
日報」とはなーんにも関係のない「世界日報」である。発行場所は、アメリ
カ全土。日刊紙だ。
ニューヨークの地下鉄に乗るとき、ナナメ前に座った中国人のおじさんが
読んでる新聞。それが世界日報だ。表紙のカラーがやたらと赤だったり黄色
だったりする。ニューヨーク・タイムズなんかよりずっとカラフル。毎日が
チャイニーズ・ニュー・イヤーのような色使いだ。
7番の地下鉄でよく見る世界日報。日本人だから見出しが読めてしまうこ
ともある。ひとめで意味が理解できなくても、ひとつひとつの漢字の意味を
つないでいけば、なんとなくわかってしまう。「え〜と、美・・・
國・・・」なんてやってるスキにページをめくるんじゃねえオヤジ。
他にも中国語の新聞はあるのだが、世界日報が一番強い。ブッちぎりの
強さだ。部数、厚さと共に世界日報のひとり勝ち。
次回は、そのひとり勝ちの詳細についてお話しするつもりである。
ちなみに、このC&Kのメディア話は「やりメシ雇用倍増作戦」にもズッポ
シ関係してくるネタだ。見た目には、まだ接点が見えないかもしれないが、
そのうちズッポシ。楽しみだな。そう思わんかね。思わんか。さびしいヤツ
だ。
とりあえず、この話にも油断せずについて来てほしい。
ひろ
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『ピアノ・バー覆面座談会9』
ー:ピアノ・バー業界に関して俺がヤベエなあって思うのは、自分がこの業
界から出たいという意識があっても、出れなくなるような状況。意味わか
る?
女A:水商売の中で?
ー:ピアノ・バー業界に関して、一般のイメージってあるわけよ。はまっ
ちゃって出れなくなるとか。
男:まあ、”今更ウェイトレスも出来ないしね”っていう子はいると思う
よ。
ー:”日本にも帰れないし”
男:”日本に帰ってもやる事ないし。歳もいっちゃったし、手に職もない
し。だったらNYにいようかな、水商売でもいいかな”っていう。
ー:でも俺が聞いてるとね、俺たちが思ってるほど危機感ないと思う。
女A:危機感ない。
男:でも昔に比べると、水商売もやり易くなったよね?
女A:なっただろうね。
ー:あー、そう。なんで?
男:どんどん若い子が入ってくると、歳いってる子はやっぱり居辛くなって
くわけじゃん。そしたら若い子のジェネレーションのカルチャーがそのまま
上がってくるわけでしょ? そしたらドロドロしなくなってくる。
ー:なるほどね。
男:現にいまホストの友達と連絡取っても、俺25歳じゃない?だからホス
トの中ではそこそこ中堅なわけよ。となると一応新しいのも受け入れられる
けど、古いのも知ってるからっていう葛藤があって。結構仕事もやり辛いっ
ていうのもあるんだって。それで今の若い子って、言葉使いも行儀作法もど
うでもいいでしょ?
女A&B:そう。
男:楽しければいいって思ってるから。だから自分たちが古臭い人間みたい
な。
ー:何が?
女B:若い子って、ホステスしててプロじゃなくても、最低限の事って絶対
あるんですけど、それさえも・・・
女A:ホステスじゃなくってもそうだけどね。
女B:ただの友達と席で一緒に飲んでるノリ。
男:合コンじゃないけどそういうノリ。今日初めて会って、一緒に飲みま
しょうよ、みたいに。あくまでも接待してるっていうところがないのね。
ー:それは何歳ぐらいの子たち?
女B:20歳・・・
女A:いやー、22ぐらいでもいるよ。
女B:で、タバコ吸って、お酒飲んで、お客さんの接待もせずに、女の子同
士でしゃべってる子もいるし。
女A:”あそこ嫌だ、つまんない”って。
女B:ふーっとサボってるし。
男:接客してるっていう子はいなくなった。
女B:お金貰ってるっていう感覚が無くなってるのかな?
ー:そうかもしれない。その22と24の中でも世代差があるの?
3人:あるー。
女A:だって私さぁ、初めてこの仕事をやった時18歳だったけど、それで
も同じ歳ぐらいの中ではまぁまぁ敬語とかもしゃべれて、そういう気もまわ
る方だったけど、それでもビシビシ言われてた。
ー:あー、そう。
女A:それでこの間たまたま、日本でお店やってる子としゃべったら”日本
でもそうよ。すごいわよ、もう”って。
ー:でもそれって言わないの、その子たちに? あーしなさい、こーしなさ
いって。
女B:聞かないんじゃん、若い子って。
女A:言うのも何か、カッコ悪いじゃない?
男:そうそう、自分がババ臭いみたいになるよね。そしたら”もういい
や”って感じ。ホントに接待って、ホスピタリティって感じなんだけど。
若い子たちは合コンって感じ。
ー:あー、そう。
女B:でも、それを好きなお客さんも増えたよね?
女A&男:そうなんだよね。
女A:だから仕方ないんだよね。
ー:好きなお客さんって(そのお客さんの)世代に関係なく?
女A&B:うん、関係なく。
女A:”いいね、若いっていいね”みたいな。
男:山の手線ゲームとかで盛り上がってるおじさんもいる。まぁそれはお客
さんに合わせなきゃいけないんだろうけど。でも、騒いでてもやらなきゃい
けないことってあるでしょ。タバコの灰皿もそうだし、お酒も作らなきゃい
けないし。友達のように騒いでても、ある程度の敬語は使わなきゃいけない
し。
ー:でも、そういう子ってどんどん増えてるんでしょ?
女A:うん。
女B:増えそうだよね?
女A:そっちのが楽だもんね、やり始めたらきっと。
ー:だろうなー。
女B:最初、そういう子たちが増えた時にすっごい気になってて、すっごい
歳下なのに、最初からタメ口きいてくるしさ。タメ口がダメなんじゃなく
て、私は初めて逢った時から馴れなれしくして欲しくないのね。
男:多少のね。
女B:多少の距離はもって欲しいじゃん?
男:最初だけはっていう。
女B:最初だけ、そうそう。だけどそれもないし。だから最近気にしてる自
分が馬鹿なんだという事に気づいて、どうでもよくなった。
女A:ホントそうだよね。
男:最初からノリノリだよね。
ー:その子たちって経験があるわけ?
3人:ない。
女B:日本であったらもうちょっと・・・
ー:その子たちって何やってんの、ここで? 英語学校行って、フラーっと
してる子多い?
3人:うーん。
女B:だから変わったんだよ、時代は。って私は。
ー:あんたが言うなよ。俺が言うならわかるけど、あんたが言うな。
次回終わる
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『今週の歌』
「人生で 初めて5年も ニッポンを
離れて暮らした 結果が出る日 ひろ」
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