2000年4月18日号(No.315)
目次
*『今週の問題』
*『日本の問題』
*『在外投票の楽しみ方1』
*『VOICE』
・投書『おじさん・中編』
*『今週の歌』
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『今週の問題』
ブックオフがとうとうオープンした。日本で500店舗を展開している古
本屋だ。場所は41丁目の5とマディソンの間。「やぐら」の並びだ。
古本屋と言っても、ほとんど普通の本屋とかわらない品揃え。でも値段は
安い。日本円で740円の本が3ドル99セントだった。ついでにほぼ新品
だし。他の本屋なら10ドルはするところが、たったの4ドル。大変な事態
である。
店舗も3フロアーもあって、なおかつキレイ。店員もシャキシャキしてい
る。「いらっしゃいませ」「ありがとございました」の連呼。寿司屋でウエ
イターしてた頃を思い出してしまう。そして私はここを強調したいのだが、
「サービスがいい」。
ニューヨークにお住まいの皆さんに聞きたいのだが、ここの日系のビジネ
スで「あそこはサービスいいよ」と自信を持ってお届けできる店がどのくら
いあります? あんましないでしょ。そのサービス砂漠に上陸したブックオ
フ。単に本が安いだけでなく、サービスに関してもブックオフは、ニュー
ヨークの日本人社会に突然現われた「黒船」なのである。
まず旭屋書店はリーチだな。ブックオフの影響でかなりヤバくなると見
た。立ち読みの花園、OCSブックストアーは大丈夫だろうか。旭屋はこの
「週刊Nuts」を置かせてくれなかったから別にどうでもいいのだが、OCSは
長年Nutsを置かせてもらってることもあってちょっと心配。紀伊國屋書店は
わが道を行ってるから、多少影響はあるにしてもなんとかなるだろう。
何度も言うようだが、ブックオフのニューヨーク進出のインパクトは大変
なものである。これでこの街に住む日本人の日本語読書量は激増するだろう。
いいことだ。
今までは、ホントに読みたい本しか買えなかったが、これからは軽い気持
ちで本が買える。私は早速、昔激しく読んでいた夢枕漠の本を3冊買った。
沖縄の北大東島で彼の本を読んだのがキッカケで、私はタイにムエタイの修
行に行き、インドにガンジス河を見に行ったのである。
彼の本を買ったのは、約8年ぶりだ。こっちに来てからほとんど買ってな
かったからなあ。その3冊の本をレジに持って行ったとき、わたくしウルウ
ルしちゃいました。それほど海外に住む日本人は、日本語に不自由している
のである。その感覚は、日本に住む日本人にはわからんね。
ブックオフでは、立ち読みも座り読みもアリらしい。こういうの、パラダ
イスっていうんですか。日本人たまるね。あそこ。
また、1階にマンガと日本のCDを置いたというところが、ニクイという
か、挑戦的でひじょーによろしい。紀伊國屋のCD売り場とマンガ売り場を
のぞいて見ればわかるように、この2つのアイテムは非日本人に人気が高い
商品だ。日本人だけでなく、非日本人も取り込もうという姿勢が見える。そ
して、純日本風の「いらっしゃいませ」「ありがとございました」。日本人
&非日本人の両方狙いの品揃えに、日本直輸入のサービスを加えたブックオ
フ。成功するぞ彼らは。いい感じだ。
ちょっとホメすぎた感があるが、私は彼らのような切り口の日本発のビジ
ネスを待っていたのである。
ボーリングなここの日本人社会が、少しはおもしろくなりそうである。楽
しみだ。Nutsも負けずに暴れましょ。
ひろ
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『日本の問題』
今週も東京で気がついたことをちょっと。
元NY寿司屋ウエイターの私とすれば、東京の飲食店の風景について語らね
ばなるまい。
コーヒー高いぞ日本。むちゃくちゃ高い。1杯4、5ドルしやがるからな
あ〜。私のニューヨークでの朝食は、ドーナツ・カートで買う「ドーナツ+
コーヒー」セットなのだが、それが1ドル。コーヒー1杯が私の4、5日分
の朝食代ということだ。そんなコーヒーでいいのかみんな。
ま、それはいいとして、私は今回、渋谷のユーハイムという喫茶店に行っ
たのだが、話それるけど行くとき道に迷ったよ。渋谷駅のまわりで。完全に
田舎者モードだったな。空見て、太陽の位置でどこにいるか確認しようとし
てやんの。東京でサバイバル術使ってどうする。
そうそう、ユーハイムの話。
なんと言うんですか、日米の文化の違いを見たって感じでしたね。まず、
ユニフォームがかわいい。日本人の繊細なセンスが表れている。1着持って
帰りたいと思ったぐらいだ。あれを着て今年のハロウィーン・パレードに出
る。絶対ウケるな。でも、「1着ちょうだい」と聞く根性が私にはなかっ
た。修行します。
私が店に入ったとき(夕方だった)、テーブルはほぼ一杯だった。ふたり
用のテーブルがひとつと、4人用のテーブルがひとつだけ空いていた。
気立ての良さそうなウエイトレスの女の子が私に聞いた。「何名さまです
か」「ふたりです。あとでもうひとり来ます」「そうですか。こちらとあち
ら、どちらがよろしいですか」。彼女は、その2つのテーブルのほうを見な
がらそう言った。「え? どっちでもいいですけど・・・」。私はちょっと
驚いた。
普通ニューヨークなら、有無を言わさずふたり用のテーブルに連れていか
れるところだろう。おそらく「こちらとあちら、どちらがよろしいですか」
なんてことも聞かないと思う。そのココロは、売上&チップが少なくなるか
らだ。
ヒマな時間なら、ニューヨークでもそういうチョイス:「ふたり用と4人
用、どちらがよろしいですか」を与えてくれる可能性はある。でも、夕方の
忙しいときにそんな選択肢を提供してくれるレストラン&カフェは少ない。
4人用のテーブルにふたりしか座らせなかったら、売上も、それに比例して
置かれるチップも、少なくなるのは目に見えている。さらに、私のあとにも
し4人組の客が来たら、座るテーブルがないではないか。これがニューヨー
クであれば、やはり私は自動的にふたり用のテーブルに連れて行かれたはず
だ。私がウエイターでも、そうするだろう。
ところが、その女の子は「やっぱり広いほうがいいですよね」と言いなが
ら、私を4人用のテーブルに案内したのである。
ボクは彼女を抱きしめたかったね。まったくもってナイス・ガール。チッ
プはずむか。あ、チップねえんだ。
このときも根性なくて、彼女をハグすることはできなかったのだが、それ
にしてもこの客配置の違いはなんなのだ。ニューヨークでこんなことしたら
マネージャーに怒られるぞ。やはりチップ制のせいか。自分がチップで食っ
てれば、こんなことはしないだろう。もろ収入に響くわけだし。でも、座ら
せてもらうほうはラッキーだわな。もちろんその彼女のベリー・ナイス性と
いうのも当然関係している。あの〜、あなたってベリー・ナイスですね。日
本に帰ってきて、「やさしさ」ってモノに触れた気がします。ありがとう。
ハグしていいですか。ハグハグ。
ここでも根性ナシの私は、「ハグしていいですか」とは聞けなかった。4
人用のテーブルに座らせてくれた彼女にハグ。自然な思いだ。そうだろみん
な。違うか。おじさん入ってるかオレ。
4人用のテーブルにひとりで座った私は、「彼女をユニフォームごと持っ
て帰るか。でもかみさんになんて説明しようか」などと考えながら、窓越し
に夕暮れ時の渋谷の街をながめていた。
ひろ
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『在外投票の楽しみ方1』
先週予告した「在外投票の楽しみ方」の第1回目である。
最初に宣言しておくが、このシリーズでは、あまりむずかしいことは書か
ないつもりである。タイトルにもできれば「在外投票」という言葉は使いた
くなかったのだが、この連載用のホームページとメールマガジンを立ち上げ
るにあたり、どうしても「在外投票」と明記しておく必要があったのであ
る。ただ「ざいとー」と書いても、Nuts読者以外にはわからんからね。
早速本題に入るが、「在外投票の楽しみ方」の基本は、自分がやりたいこ
とにいかにして日本政府を絡めるか、というところにある。
もう少しわかりやすく言うと、たとえば日本からこんなものを持って来て
アメリカで売りたいとか、アメリカ人の英語の先生を日本にもっと送りたい
とか、こっちとアメリカでビジネスしたいとか、こうやって日本をもっとい
い国にしたいなど、そういう「ナニナニしたい」系の話を在外投票を利用し
て政治家に伝えて、実現に持ち込もうというのが、この「在外投票の楽しみ
方」の基本的な主旨なのである。おわかりいただけただろうか。
ポイントは、自分がやりたいことを「こんなことやったらどうですか」と
日本の政治家に伝える、というところにある。なんと言っても今回から私た
ち海外に住む日本人は、「清き一票」を持つ有権者ですからね、政治家の皆
さんも完全無視というわけにはいかんだろう。少しは聞く耳を持ってくれる
はずだ。その機会を利用して、これだというアイデアを日本の政治家たちに
ぶつけるのである。
Nuts軍団からは4つのアイデアを彼らに提示する予定だ。まず「ニュー
ヨークにお風呂屋を作ってほしい」。次に「安くておいしい定食屋を作って
ほしい」。3つ目が・・・というのはウソで、それらのアイデアについては
また別の機会に話すつもりである。
政治家へのぶつけ方についてだが、やっぱり今はインターネットでしょ
う。送り先等は追々紹介する。
アイデアをNutsのほうに投書として送ってもらうのもアリである。まずこ
の「週刊Nuts」に掲載し、それから日本に送るつもりだ。でも、投書の場合
はできるだけ短くまとめてね。
いろんなアイデアを出してもらうのが一番だが、その他の参加の仕方とす
れば、「うん、そりゃいいアイデアだ」と思ったネタをコピー&ペイストし
て、「このアイデア、いいと思います」とひとこと書いて、日本にメールを
送るという方法もある。要するに、なんらかのカタチで自分の考え、あるい
は自分の考えに近いもの、同意できるアイデア等を日本に伝えればいいので
ある。
手順とすればこんなものなのだが、今回の作戦の場合はある程度の準備が
必要になる。その準備とは、政治家たちにこっちを向いてもらうことだ。
日本にお住まいの方はよくご存知かと思うが、日本ではまだ「今回の選挙
から在外投票ができちゃうんだよー」という報道がほとんど行なわれていな
い。政治家の中にも「へ? 在外投票? なにそれ?」という人が少なくと
も37人はいるはずだ。要するに、みんな(政治家+マスコミ+国民)在外
投票のことにまだ気がついてないのである。
というわけで、まずは彼らにこっちを向いてもらわねばならない。「スイ
マセン、こっち向いてもらえますか」「おい、こっち向けよ」など、言い方
はどうでもいいのだが、とりあえず彼らのアテンションをGetするのが先決で
ある。
これまでの話をまとめると以下のようになる。
* * * *
1)日本のみんな(特に政治家とマスコミ)に「こっち向いてよ」と言
う。
↓
2)彼らがこっちを向き始めたら、政治家(政党)にアイデアを投げる。
↓
3)投げて投げて投げまくる。
↓
4)アイデアを受け止めてくれそうな政治家(政党)があったら、その名を
公表する。
↓
5)各党の受け止め具合を総括し、「どの政党に投票しようかしら」の際の
材料にする。
↓
6)そして投票。
* * * *
一応スジは通ってると思うのだが、いかがなものだろうか。こんな感じで
進めるつもりだ。
先に「このシリーズでは、あまりむずかしいことは書かないつもりであ
る」と書いたが、十分むずかしいのは自分でもよくわかっている。もっと工
夫が必要よね。がんばりま〜す。
今回は以上。
ひろ
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『VOICE』
@投書『おじさん・中編』
でも素敵なオジサンたちもどこかにいるはずなんだ。金も女も情報も25
の若ぞうがどうあがいても勝てっこない、こっちはただ若いだけ、その若さ
も見方によってはそろそろ終わってもいいもので、いちばん中途半端なとき
だろう。そんなやつの生活や行動範囲内にカッコイイオジサンたちが現われ
るわけないし、わざわざ下りて来てくれるとも思わない。25の若僧はその
オジサンたちから何か得ようと這い上がっていくべきだろうな。ほとんど不
可能だろうけど、今は。こっちの行動範囲内にいた、こつこつやってきて
パッとしない偉いオジサンたち、こういう人達を無視すべきなんだろう。
でも今回無視できなかったのは、こういう人たちが日本人の又はAsianの顔
ではないかと思ったからだ。アメリカ人に日本人の姿を想像してくれと頼ん
だら、きっとあのパッとしない偉いオジさんたちが出てくるんじゃないかと
思う。ハリウッド映画にどれだけの価値があるか知らないけど(最近下だら
ないの多過ぎないか?)、あれは1つの象徴だと思う。最近は黒人の主役も
増えたし、最後まで生き残るようになった。別にマイノリティの日本人を主
役にしたものをどうして作らないんだ、なんて言ってるんじゃない。そんな
もんだれも見ないだろう。ただちょこちょこ出てくる日本人Asianだ。どうし
て彼らはあんなに醜くて、うっとうしくて、邪魔でしかないのだろう。1番
のハイクラスは「ダイ・ハード」のナカトミ社長だろう。すぐ殺されたけ
ど。
映画はArtだけどBusinessでもあるから、人が見たいものを作らなければ
いけないはずだ。そんな中カッコイイ日本人のオジサンががんばっているア
メリカ映画なんてだれも見たいと思わないし、普通の日本人が普通にアメリ
カで生活しているのもゆるせないんじゃないか? だってシコシコ働いて
パッとしない日本人オジサンたちがアメリカにはウジャウジャいて、そうい
う人たちが1番目につきやすい日本人というイメージを作っているだろう。
ハリウッド映画は最後にはアメリカ人がハッピーエンドでくくられるのが
ほとんどだけど、そういう意図とは別に、認識されている日本人となるとあ
んなオジサンたちが自然に選ばれるんじゃないかと思う。 つづく
匿名希望
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『今週の歌』
「熊本と 福岡 シアトル ニューヨーク
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