2000年8月1日号(No.326)




目次

*『今週の問題』
*『日本の問題』
*『異性泊めの問題2』
*『VOICE』 ・投書『彼氏(彼女)が異性の友人を泊めたらどうするか?:ウチの場合』
*『編集後記』
*『今週の歌』
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『今週の問題』

 今週は「あたし、ニューヨークに住んでるんです」と女性側からニュー ヨーク在住の事実を白状する場合について考えてみたい。
 これまではすべて、ニューヨークに住む日本人男性が日本に帰った際の勧 誘のおねえさん等とのドタバタについての話だった。一方でニューヨーク在 住の日本人女性たちの身にはどんなことが起こっているのだろう。彼女たち が日本に一時帰国し、自分がニューヨークに住んでることを他人に打ち明け るとき、一般に日本のソサエティーはどのようにリスポンスするのか。
 あなたはニューヨークに住む日本人女性である。今、夏休みを使って日本 に一時帰国している。渋谷のスターバックスでひとりコーヒーをすすってた ところ、隣に座った男性が声をかけてきた。ヒマだったのでカンバセーショ ンに付き合うことにした。
 こういう場合、「仕事ナニやってんの?」とか「どこに住んでんの?」な どの質問は、カンバセーションの最初のほうに出てくるのがフツーである。
 というわけで、その男性も早速聞いてきた。
 「どこに住んでるんですか」
 「今、ニューヨークに住んでるんです」
 そう答えたときの男性の表情を想像してほしい。彼は一体どんなリスポン スを見せるのだろうか。
 私が取材したところによると、そのような場合、一般に男性側は「ビビ る」。「引く」と言ってもいかもしれない。特に「どこに住んでんのぉ 〜?」といきなりタメ口でくるタイプがビビるようである。で、「今、 ニューヨークに住んの」とか答えた日には、「あ、そうなんですか」と突然 丁寧語で返したりするらしいからカワイイではないか。
 在日日本人男性たちがビビる気持ちも、同じ日本人男性としてわからない ことはない。そりゃいきなり「ニューヨーク」と来られりゃ、多少はビビる よね。私の熊本時代、沖縄時代を考えても、あの頃にいきなり目の前に ニューヨークに住んでる女の子が現われたりしたら、やっぱり私もビビりな がら「あ、そうなんですか」と答えたと思う。
 もしこれ=「日本人男性ビビり現象」が事実だとすると、ニューヨーク在 住の日本人女性軍にとってはちょっと厄介なことになる。要するに、日本に おいてニューヨーク在住の日本人男性軍が在日日本人女性に対して使う 「ニューヨークに住んでるボク」という武器が、彼女たちの場合はその逆効 果のために使えないということになるからだ。
 私は個人的に日本で「ボク、ニューヨークに住んでんだよね」と白状する のを極力避けているのだが、彼女たちは避けるというよりも「言えない」と いう要素のほうが強いかもしれない。相手をビビらせないためにもね。
 でもニューヨークに住む日本人女性なら、「そんなビビるような男は最初 から相手にしてないわよ」とか言っちゃいそうだよなあー。きっと言うね。 逆にニューヨークに住んでることを白状したときの相手の男の反応を見るの が楽しみになったりして。最初は相手にガンガンしゃべらせて調子に乗らせ といてから「住んでるとこ? ニューヨーク」でトドメを刺すのである。あ りがちだなあ。
 日本で「ボク、ニューヨークに住んでんだよね」を連発するバカ男どもの 話も聞きたいが、私はどちらかというと「あ、そうなんですか。ニューヨー クなんですか」のビビり男どものほうに興味がある。
 ニューヨーク在住の日本人女性軍の皆さん、在日日本人男性を前記のよう なカタチでビビらせたことはありませんか。ニューヨークに住んでることを 打ち明けた瞬間に、まるで引き潮のようにスーっと引いていく男性に遭遇し たことはありませんか。それとも最近は、ニューヨークに住んでることを白 状したぐらいじゃ相手はビビらんか。
 その辺の経験談をこの「週刊Nuts」紙上でシェアしてくれたら幸いだ。 ついでに紙面を埋めるのも楽になるしな。
 投書の送り先はnynuts@rcn.com。心よりお待ちしております。
                     ひろ
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『日本の問題』

 今回は日本での、なんとも納得できない出来事をご紹介したいと思う。
 あれは私が6月に沖縄に帰ったときのことだった。
 友達の車に乗って那覇から宜野湾方面に向かっているとき、ラジオからあ るCMが聞こえてきた。
 「こんにちは。ブルース・ウィルスです」
 それは間違いなく日本語だった。
 ブルース・ウィルスと言えば、あの「ダイ・ハード」、近くは「シック ス・センス」のブルース・ウィルスに違いない。
 そのブルースがまったくアクセントのない日本語で「こんにちは。ブルー ス・ウィルスです」と言っているのだった。
 ナゾはすぐに解けた。そのラジオの中のブルース・ウィルスは、いつもブ ルース・ウィルスの日本語の吹き替えをやってるブルース・ウィルスさんな のであった。
 その声優さんの名前はわからない。でもそのラジオCMの中では彼はブルー ス・ウィルスだったのである。
 この方法で行くと、アメリカのすべての有名人たちを日本のラジオCMに出 演させることが可能になる。
 「こんにちは。ブラッド・ピットです」
 「こんにちは。ハリソン・フォードです」
 「こんにちは。メル・ギブソンです」
 などなど。
 ただ、これらの超有名俳優だと担当している声優さんというのがだいたい 決まっているから、その声優さんたちを出演させないことにはCMは成り立た ない。俳優の場合はそこがちょっと面倒だ。
 こういう場合はその他の職業に逃げるに限る。たとえば:
 「こんにちは。サミー・ソーサです」
 「こんにちは。ハルク・ホーガンです」
 「こんにちは。マーク・マクガイアーです」
 「こんにちは。タイガー・ウッドです」
 「こんにちは。ビル・クリントンです」
 でも、これってサギだよな。正直な話、最初の「こんにちは。ブルース・ ウィルスです」も私はサギだと思う。
 あのCMはブルース・ウィルス本人に許可を得ているのだろうか。もし許可 を得てるとしても、本人に一体どういうふうに説明したのだろうか。
 「ブルース。いいかい。よく聞きたまえ。キミは日本のラジオCMに出演す るんだ。でも実を言うと、キミは出演しなくてもいいんだよ」
 「はあ〜?」
 ブルースが「はあ〜?」と答えるかは私は知らない。でもこれってベ リー・コンフュージングよね。
 やはり今回のブルース・ウィルス吹き替えラジオCMは、私は掟破りだと思 う。「わたし、チューゴクジンのチェンさんあるヨ」とか「わたし、イン ディアンのマウンテン・ホース。インディアンうそつかない」などの中国人 CMやインディアンCMなどの市場解放をまねく危険性もある。
 「納得できん・・・」
 私は車の中でコブシをかたくしながら、静かにそうつぶやいたのだった。
                        ひろ
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『異性泊めの問題2』

 先週お話しした「彼氏あるいは彼女のうちに異性の友達が泊まる場合の問 題」だが、ぶっちゃけた話、皆さん経験あります?
 私の場合は、東京に住んでた頃(ついでに彼女もいなかった頃)に一度、 女友達を自分の東北沢のアパートに泊めたことがある。
 結果を先に言うと、別に何も起こらなかった。私にもその気はまったくな かったし、向こうもそうだった。
 彼女がいないときでもそういうことが可能なのである。つまり手を出さな いってことね。ということは、彼女あるいは彼氏がある身であれば、それ以 上に手が出しにくいということにならないだろうか。だから異性の友達を泊 めても別に問題ない・・・ってことにはならないのが人間のサガってやつな のである。
 昔、沖縄の離島に住んでるときに、同じダイビングショップで働いてた女 の子と沖縄本島まで買い出しに行くことになった。
 泊まったのは、そのダイビングショップが那覇市内に借りていたアパー ト。そこでその女の子と一夜を過ごすことになったのである。
 これも結果を先に話すと、そのときは、え〜と、なんて言うんですか、 ハハハハハハハ。笑ってごまかすな。
 いやね、プロレスしてたんですよ。四の字固めとか。そしたら知らない間 に始まってたんですなあ〜これが。まったく世の中、ナニが起きるかわから んからな。一寸先は闇というか、気がついたときには電気が消えていた、と いう感じだった。
 だからやはり異性を泊めてプロレスするのは危険だと思う。だれがプロレ スするんだ。
 なんちゅーか、私がここで言いたいのはだね、ひとつ屋根の下で男と女が 一緒に一夜を過ごすっていうのはやっぱリスキーちゃうか、ということなの である。
 「そんなことないわよ。あたしなんかタダシくんとこにしょっちゅう泊 まってるもん。でも別になーんもないよ」なんてことを言う日本人女性が、 少なくともこのニューヨークに34人いることを私は知っている。
 こういう「ただの友達だから」的なことをヌカすのはだいたい女性であ る。でもいざ彼氏のところに女性が泊まるとなった場合、その女性が彼に とっての「ただの友達」である可能性を冷静に考えられる人は少ない。
 反対に男性の場合は、自分たちが動物であることを知っているから、彼女 が「今度、男の子の友達泊めるから」と言っただけでその危険性に凍り付く のである。要するに「うちの彼女がそいつとプロレスとか始めたらどうしよ う・・・」とか思うわけだ。
 私は「あ、だれだれはただの友達だから」論を信じない。私はこの世に 「ただの友達」の異性は存在しないと考えている。
 私にとってすべての女性は「女」である。ただこれは「すべての女性とや りたいと思っている」という意味ではない。友達であろうとも「女」は 「女」なのである。「いや、あいつのこと、オンナとは思ってないからね」 なんてことをヌカす男性もいるかもしれないが、そんなふうに性を否定する のは相手に対しても失礼というものだ。
 したがって私は、彼女がいる状態のときは、できるだけ女友達をうちに泊 めないように努力した。あのプロレスの一夜が忘れられなかったからである。 そのかわりシングルのときは結構泊めたような気がする。もちろんあの プロレスの一夜を覚えていたからだ。
 話がそれた。
 私の基本スタンスは「異性泊めはリスキー」である。ついでに私は「ただ の友達だからさあ」とかホザくやつを信用しない。特に男。
 女性の皆さん、男は基本的にケダモノですからね、「心配すんなよ。ただ の友達だって」とかいう言葉にだまされないように。世の中、知らない間に プロレスが始まることだってあるんですから。ねえよ。
                        ひろ
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『VOICE』

@投書『彼氏(彼女)が異性の友人を泊めたらどうするか?:ウチの場合』
 泊める側に「異性の友人に対する下心」があるかどうかで、状況はだいぶ 異なると思う。以下、ウチは下心がなかった(と思う)ことで丸く収まった ケースだろう。
 「来週から大学時代の友達がニューヨークで仕事探しに来るんだけど、 落ち着くまで泊めるから」
 彼氏からその話を聞いた時、私は耳を疑った。相手の見当はすぐについ た。一度だけ私が電話を取ったことのある、かわいらしい声の女性だった。 だけど、そーゆー大事なこと無断で決めるか、普通。
 彼氏の部屋は2 bedroomで、一部屋は物置同然だった。私は近所といえる かぎりぎりの歩いて20分のところに自分の部屋があったが、荷物もペット も彼氏のところにあって、ほとんど通い妻ならぬ居候同然。そんな状態に なったのも、広い部屋を借りたくせに彼氏が私とはいっしょに住みたくな い、とゴネたからだった。なぜ私とは住めなくて女友達ならいいんだ?釈然 としないまま1週間が過ぎ、相手の女性がやってきた。
 だがしかし。彼女は私よりもずーっと大人だったのだ。
 何年もの付き合いになる彼氏より、「もしかして」と疑心暗鬼になってい る私と仲良くするための時間と努力を惜しまなかった。他愛もないことで深 夜まで話し込み、彼氏を置いて二人で出かけたり、ということも多かった。 「あなたの彼氏に友情以上のものを感じていない。でも、ニューヨークに頼 る人もいなくて不安」。
 ・・・みたいな話も何度かした。彼氏も変に疑われるのが面倒か、私に 「自分の部屋に帰れ」とは言わず、奇妙な3人の同居関係が結局1年も続い たのだった。
 今や彼女は、ただでさえ友達のいない私にとって、だいじなニューヨーク での友人の一人なんである。考えてみれば私も学生時代、男性の友人をよく 泊めた。旅行に来た、アメリカに来たけどアパートが見つかるまで、などな ど。しかし、色っぽい話にはこれっぽっちもならなかったし、当時遠距離恋 愛だった彼氏(別人)に報告はしていたけれど、それであれこれ文句を言わ れたことはなかったな。彼女のことも、嫉妬に負けて短気を起こさなくて良 かった・・・とは思う。「俺のおかげで友達できてよかったじゃん」と彼氏 がにんまりしている様子を見ると、無性に腹立たしくはなるのだが。
                   M Kawamura
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『編集後記』

 Nuts軍団のサイバー基地、「nynuts.com」に掲載していた「その辺の ニューヨーク」という写真コーナーが最近復活いたしました。結構いいペー スで更新してます。一度のぞいて見てください。
 では、また来週。
                   ひろ
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『今週の歌』

「かみさんの 小銭を数枚 盗んだら
         カウントしてて バレてやんの ひろ」

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