2001年5月22日号(No.359)
目次
*『AERAフォーラムの話』
*『日本救出2兆円作戦16』
*『グリーンカードへの道GOGO・その15』
*『VOICE』
@投書『駐在員はなぜエライのか?』
*『編集後記』
*『今週の歌』
■■■■■■ 投稿募集 → nynuts@rcn.comまで ■■■■■■
********************************
『AERAフォーラムの話』
いきなりだが、Nutsのライバルはだれか、皆さんご存知だろうか。
「知らねえよ」という乾いたアンサーが聞こえてきそうだ。そうかそうか
知んか。知らんよね。知りたくもないって感じか。
ちなみにニューヨークにNutsのライバルはいない。最近「週刊ジャピオ
ン」なる出版物が発行され、そこら中に派手にバラまかれておるようだが、
彼らはライバルではない。弟子だ。そこまで言うか。ま、競争相手でないこ
とは確かなのである。
ニューヨークの他の日本語出版物に関しても、別にライバルではない。な
によりもまず、競争しようと思う読み物がないのである。切り口がみんな違
うしね。ミニコミミニコミしてるのはウチしかないわけだし。
実を言うと、Nutsのライバルは日本にいる。AERAだ。ほら、朝日新聞が
出してる週刊誌。「アエラ」っていうヤツよ。
皆さんご存知のようにAERAはミニコミではない。その認知度や社会的地位
もNutsとは比べものにならないくらい高い。しかし私の心の中では、AERA
こそがNutsのライバルなのである。
ちょっとコジつけになるが、AERAもNutsも英語じゃない。う〜ん、苦し
い。それと、週刊っていうのも同じだし、切り口もなんとなく似てない?
また、ニューヨークにおける発行部数でも、AERAもNutsも似たようなも
のなのである。というか、ここでの発行部数で言えばNutsが余裕で勝ってい
る。はっはっは。当たり前か。無料だからね。
というわけで、NutsのライバルはAERAだと勝手に決めてしまっているの
だが、今度そのAERA絡みのイベントがニューヨークで開催される。その名も
『AERAフォーラム』。対象はここに住む日本人女性。テーマは「わたしの帰
国再就職〜日本に帰って仕事ある?〜」だそうな。詳細は以下の通りだ。
* * * *
『AERAフォーラム』
テーマ:「わたしの帰国再就職〜日本に帰って仕事ある?〜」
日時:6月4日(月)午後6時より
場所:紀伊國屋書店
スピーカー:浜田敬子記者/AERA編集部
参加費:無料
* * * *
「わたしの帰国再就職」の「わたし」は、女性を指し示すためにひらがな
になっている。そして、もうひとつのポイントは「再就職」。「就職」では
ないところに、「いまニューヨークで働いてて、これから日本に帰って仕事
探しする予定の日本人女性の皆さんへ」というメッセージが見え隠れする。
ただ、「初就職」組の女性軍が来ても問題ないと思うけどね。
『AERAフォーラム』が『AERAフォーラム』である理由は、スピーカーが
AERAの女性記者だからである。そこがこのイベントの売りだ。
と、やたらとわたくし、このイベントに詳しいわけですが、いやね、今回
の『AERAフォーラム』には私もちょっと絡んでいるのよ。だから成功させた
くて、ここでシコシコと書いているのである。
先にお話ししたように、AERAはNutsの最大のライバルである。ただ、
ライバルだってことは、似てる部分があるってことでしょ。今回のテーマ:
「わたしの帰国再就職〜日本に帰って仕事ある?〜」は、AERA的でもある
し、Nuts的でもある(先日まで「帰れ」シリーズやってたしね)。ホントは
Nutsがやりたいぐらいよね。でも、NutsじゃAERA記者は呼べんから、とり
あえずAERAでやってもらって、私はラクしよう、という作戦なのである。
そんなわけで『AERAフォーラム』、皆さんご活用ください。
ひろ
*****************************
『日本救出2兆円作戦16』
前回は、「”食”映画祭」の結果報告をやってるうちに話がどんどん説教
調になって、最終的には日本の自治体がニューヨークでイベント等をやる場
合のコツみたいなことをお話ししてしまったのだが、今週もその続きだ。
参ったか。
ただ今回は、コツではなく、「こうしなさい」とはっきり言ってみようと
思う。サジェッションというより、ほとんどオーダーですな。
オーダーする相手は、日本の自治体軍団。「ニューヨークやアメリカでお
国自慢のイベントをやる場合はこうしなさい」。そういうネタを2つばかし
お話ししたい。
では早速、始めることにしよう。
まず最初に「金を使うな」。いきなりか。
このことは先週もお話ししたが、金はできるだけ使おうとしないほうがベ
ターだ。下手に金があると間違える。すべて金で済まそうとするからだ。去
年、大阪や京都がニューヨークで地元紹介のイベントを開いたが、まさに税
金の無駄使いだった。じぇんじぇん効果なんてないんでやんの。
話がズレるが、私たちニューヨークに住む日本人やマスコミは、もう少し
そういうくらだない金の使い方をウォッチしたほうがいいと思う。そしてパ
ブリックに発表するのである。「大阪の税金がこういうしょーもない使い方
されてまっせ」「ニューヨークで無駄使いするくらい京都っていうのは金が
余ってますの?」。そういう情報をニューヨークからチクるべきだ。
さて、「金を使うな」の話だが、私が日本の自治体に対してそう言うの
は、「金を使うな」的なしばりをかけないと頭を使おうとしないからであ
る。特に自治体の場合、最初にお金(予算)があって、それからアイデアを
考えるみたいなところがあるから、まず金を使うことを否定し、その代わり
頭を使いましょう、というふうに持っていく必要があるのである。
また、金があるとハイエナどもが寄ってくる。「ニューヨークのことなん
てどっちみちぜんぜんわかんねえはずだから、適当にぼったくっちゃえ」て
な感じで、くだらないことに山ほど金を払わされたりするのである。そうい
う日本人がニューヨークにはたくさんいるのだ。
だから死んでも「金はあるんですがね」などと言ってはいけない。「金が
ない」「金がない」と連呼し続けるのである。そうするとハイエナどもは自
然と姿を消す。で、彼らが去ったあとに残った人たち、つまり「金がない」
と伝えても「じゃあ金をかけずにこんなことしませんか」という提案ができ
る人、あるいは会社は、各自治体にとって結構おいしい人たちなのである。
というふうに、「金を使わない」と決めることによって、その代わりに頭
を使い、同時にハイエナどもを追い払う。これまで金を使って、ことごとく
失敗してるわけだから、ここはやはり反対に走る必要があるだろう。
だから、自治体の皆さん、お金使っちゃダメよ。
続きは次回に。
ひろ
*************************
『グリーンカードへの道GOGO・その15』
「グリーンカードへの道GOGO」の第15騨である。例の「ニューヨーク採
用組がエラくなる」話の続編だ。
これまでご説明したことを簡単に言ってしまうと、ニューヨーク採用組の
現状、たとえば地位とか給料とか、そういうものを改善するためには、そし
て、これからニューヨーク採用組になろうとしている人たちにできるだけい
い環境を提供するためには、いま現在ニューヨーク採用である日本人軍団が
がんばって、それぞれの会社でエラくなるべきなのである。
むずかしいことはとりあえず横に置いといて、それが実現すればNYJJ社会
全体がいまよりはずっとよくなるはずだ。「NYJJ社会全体がいまよりもよく
なる」という答えを導き出す方程式もあることはあるのだが、ここでそれを
説明すると、またやたらと長くなってしまうので、その件については別の連
載でお話しすることにする。
先週お話ししたように、実際にエラくなるために必要な能力:
1)「異常に仕事ができること」
2)「政治力」
3)「戦闘力」
のうち、「政治力」と「戦闘力」に関しては別の方法(組合作るとか)で解
決するつもりである。問題は「異常に仕事ができること」だ。
ニューヨーク採用組の皆さんには大変申し訳ないのだが、皆さんの中には
なあなあで仕事してる人って多くないですか。毎日遅くまで仕事してるよう
で、大して会社のためにも自分のためにもなってないって人、山ほどいるん
じゃないですか。
「でも駐在員よりマシよ」という人もいるかもしれない。でもそれは違
う。駐在員は新入りであるために市場を知らないのである。そういう人間に
期待するほうが間違っているし、比べるのもおかしいのだ。
現在、ニューヨーク採用組を取り囲む環境は、どう見てもよくない。それ
はすべて、私のような昔から住む日本人がなあなあでヌボーっとしてたから
である。要するにおバカさんだったわけね。
基本的に駐在員には罪はない。彼らは一種の”旅人”であるからして、社
会を作る能力も時間もないのである。であるからして、現在のNYJJ社会の状
況を作り出したのは、あくまでも私のような自由意志居座り組なのである。
ただ、駐在員組に罪があるとすれば、それは彼らがNYJJ社会での主導権を
行使したことだろう。
先にも書いたように彼らにはコミュニティを作る能力も時間もない。そん
な彼らに主導権を握らせたこと自体が間違っている。でも、それも私のよう
な自由意志居座り組が「いえいえ、やはり駐在の皆さんに」と勝手に押しつ
けたのである。駐在の皆さんにとっては、とんだありがた迷惑だ。
すっかり話がそれてしまったが、そんなわけでニューヨーク採用組は、ま
ずはなにがなんでも仕事をしなくてはならない。そしてできるだけ早く「異
常に仕事ができる」レベルに持っていくのである。なあなあ&ヌボーっとし
ているヒマはないのだ。私みたいな昔からいる人間のせいでこんなことに
なって誠に申し訳ないのですが。
続きは次回に。
ひろ
****************************
『VOICE』
@投書『駐在員はなぜエライのか?』
Nuts5月8日号の「NYJJの分け方」を読んでいて発見したんだけど、ひ
ろさんの区分けの「意思」の部分を「お金」に換えても十分意味は通るんで
すよね。すなわち:
駐在員=他人のお金(意思)でNYに来た人
そうでない人=自分のお金(意思)でNYに来た人
ってな具合。いかがですか? 互換性あるでしょ。
なぜ一般に「駐在員がエライ」と信じられているかと言うと、この「他人
の金で来る」という部分が大きいと思う(ちなみに個人的には駐在員を見て
可哀相だと思ったことはあるけど、エライとかうらやましいと思ったことは
一度もありません)。つまり自分の手は汚さずに(?)会社の金で渡米する
ところから「エリートなんだ」という揣摩憶測が生まれ、そして平均的に高
いと信じられている彼らの学歴がその神話をさらに拡大するというわけで
す。
ところで日本のオーデションやミスコンなどでよく使われるコトバに「自
薦」「他薦」っていうのがありますよね。自分のシダレヤナギのように頼り
ない過去の記憶をたぐってみると、ミスコンなどで選ばれた人というのはほ
ぼ例外なく「他薦の人」だったように思います。例えば「友達が勝手に応募
しちゃって」「知らない間に母が応募して」といった具合に。まあ、コトの
真偽は置いとくにしても、僕がここで問題にしたいのはこの“他薦を重んじ
る日本人の美意識”というやつです。
あるいは“自薦を軽侮する美意識”と言い換えてもいい。そうした観点に
立つ人間から見れば、自我をむき出しにして自分の意思(お金)でアメリカ
に来るというのはいかにもスマートじゃない。このことは留学に関しても言
えます。いまだに多くの在日日本人は「私費留学より企業派遣や奨学金で来
た人間の方がエライ」と思っているんじゃないでしょうか。その結果、留学
生どうしの間でも渡米方法一つでグレード(=差別)が生まれてしま
う・・・このことを僕は日本人社会における「他薦の美学」と名付けようか
と思う。
今さら言うまでもないけれどアメリカはこれとはまったく逆です。この社
会では生き残るためには自分の意思をガンガン前面に押し出さなければなら
いし、そういう人間の方が当然周囲からも尊敬される。他薦とか自薦とかは
全く関係ない。そもそも英語には「駐在員」に相当する訳語(=概念)もな
いし、会社から派遣されて海外に滞在している米ビジネスマンが羨望の眼差
しで見られることもない。それはそれでハッキリ言って疲れるけど、実力が
モノを言うという点では渡米の仕方一つ(=会社=学歴=入学試験の成績)
でグレードが決まってしまう社会よりずっとフェアだと思うし、少なくとも
自分にとっては暮らしやすい。
ここで注意してもらいたいのは、上で述べた事はあくまで最大公約数的な
見解であって、すべての駐在員にあてはまるわけではないということ。中に
はどうしてもアメリカ(あるいは海外)に行きたくて、社内の熾烈な競争を
勝ち抜いてきた人もいるでしょう。そういう人は駐在員と言えども「自分の
意思で来た」と言える。でも彼らは少数派であり、実際は会社の辞令を受け
て来た人が大半だと思う。そして妙にプライドだけ高く、夜はピアノバーに
通いながら、英語もろくに話せないくせに自分をエリートだと勘違いして私
費留学生や現地採用組を暗に見下しているのは、この多数派駐在員なので
す。まったく鼻持ちならない!!
いかん、ついボルテージが上がってしまった。(深呼吸)
この「駐在員はなぜエライ」問題、考え出すとなかなか奥が深いですね。
珍来
***********************
『編集後記』
久々の編集後記だ。皆さん、お元気ですか。私は元気でやっております。
Nutsのi-modeサイトとi-mode用のメルマガも好調です。ちなみにアドレ
スは、http://www.nynuts.com/i/になります。おヒマなときにでものぞい
てみてください。
では、また来週。
ひろ
***********************
『今週の歌』
「かみさんが ”これがアンタよ”と 針持って
刺そうとしている ブーデゥー人形 ひろ」
下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ
Return to Home Page