2002年1月1日号(No.381)




目次

*『今年の作戦』
*『どうするローカル情報力』
*『表面ナメナメNYJJ』
*『おせえよ「がんばれNY」2』
*『たわごとコラム』
*『今週の歌』
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『今年の作戦』

 明けましておめでとうございます。今年もよろしく。
 さて、毎年恒例の『今年の作戦』である。
 いつもはそれぞれの作戦についてうだうだ語ってしまうのだが、今回は、 先週号の『今年の反省』と同じようにポイントだけおさえて簡単に終わらせ ることにする。
 最初に今年のラインナップ。
 1)NYJJ基礎体力作り
 2)NYJJ雇用倍増作戦
 3)日本救出2兆円作戦
 4)L.I.C. ジャパンタウン化作戦
 5)在外投票作戦
 少ないでしょ。かなりすっきりしたわね、と自分では思っている。
 まず、2002年度のNutsの軸になる「NYJJ基礎体力作り」である。 同作戦の「基礎体力」の詳細を紹介すると:
 ・ビザ発行力
 ・行政活用力
 ・雇用創出力
 ・不動産所有力
 ・法律展開力
 になる。
 前記の在外投票以外の作戦は、これらのナントカ力にすべて絡んでいる。 正確には、それらの強化を目的とするものばかりだ。
 「NYJJ雇用倍増作戦」=雇用創出力+ビザ発行力。
 「日本救出2兆円作戦」=雇用創出力+ビザ発行力。
 「L.I.C. ジャパンタウン化作戦」=不動産所有力+雇用創出力+ビザ発行 力。
 以上のように、基本は「NYJJ基礎体力作り」になる。同作戦をやっつける ためにNutsは存在していると言っても過言ではない。
 ちょっとだけ説明しておくと、「NYJJ雇用倍増作戦」はニューヨークにお ける日本人用の仕事の数を倍増させることを目的としている。「日本救出2 兆円作戦」は、アメリカ人を含む外国人の訪日観光を推進することによって 日本に2兆円を落とすことと、訪日観光ビジネスをニューヨークに根付かせ ることによる関連雇用の創出がそのゴールである。「L.I.C. ジャパンタウン化 作戦」はその名の通り、ニューヨークのL.I.C. (Long Island City)をジャ パンタウン化することを目指しており、だからこそ不動産所有力が関係して くるわけだ。
 ビザ発行力は雇用創出力とパッケージなので、いつも雇用創出力のあとに +でくっついてくるカタチとなる。要するにビザ発行力というのは「ビザを できるだけたくさんバンバン出す」パワーということであり、その「できる だけたくさん」は雇用創出力がないと実現しないため、ふたつは組で扱わね ばならない。
 行政活用力と法律展開力があまってしまったが、これらをどうやって強化 するかについてはそのうちお話しする。
 在外投票作戦に関しては、もう腐れ縁というか、どこまでもお付き合いさ せていただきます、という感じなのである。背後霊みたいなもんですな。
 以上である。あとはやるのみだ。
 それが一番むずかしいんだけど。
                         ひろ
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『どうするローカル情報力』

 今年は、去年のテロ事件の際にあらためて気づかされた問題についても、 対応策を練るとか、具体案を実行に移すなんてことをやらねばいかんねえ、 と考えている。
 911によって、私は多くのことを学んだわけだが、特に日本人コミュニ ティに関してはそのローカル情報力のなさを痛感させられた。
 ニューヨークの社会で一体何が起きているのか。それを知る力やツール が、ここの日本人コミュニティは著しく不足している。
 テロ後の数週間を思い出してほしい。結構情報Getに苦労しませんでした か。「日本語のローカル情報があればなあ」とか思いませんでしたか。
 この話をするときに必ず出てくるのが「地元の新聞を読めばいいではない か」論である。特に日本人は『New York Times』に巨大なコンプレックス を抱いているため、「Timesを読め。私は毎日読んでるぞ。ははははは」と いう話になりやすい。
 そして結論はだいたい「地元紙を読むだけの英語力がないキミが悪い」と いうところに落ち着く。
 Timesを読むのはいい。読めるに越したことはないからね。ただ、私がこ こでポイントアウトしたいのは、できるだけ吸収のいい方法でできるだけ多 くの日本人がニューヨークのローカル情報をGetするにはどうしたらいいか、 ということなのである。
 たとえばチャイニーズ&コリアン軍団だが、彼らは私たちジャパ軍団に比 べると、はるかにローカル情報に強い。では彼ら全員がTimesを読んでいる のか。そんなことはない。彼らは、中国語あるいは韓国語のメディアを通し てローカル情報をGetしているのである。
 ちなみにニューヨークのチャイニーズ・コミュニティ&コリアン・コミュ ニティには、日刊のローカル新聞が数紙存在している。さらにローカルのラ ジオもテレビもある。うらやましい限りですな。
 となると、ここの日本人コミュニティのローカル情報力を高めるには、 そういう日刊紙やラジオ・テレビが必要ということになる。
 しかしながら先週号でお話ししたように、ニューヨークの日本語「紙」メ ディアはほぼ飽和状態だし、ローカルのラジオ・テレビが出現する可能性も ほとんどない。
 では、どうするか。
 ここで登場するのがインターネットである。
 「日々のニュースをできるだけ安いコストでできるだけ多くの人に向けて 発信する」ということにおいて、インターネットに勝るメディアは、現在の ニューヨークの日本人コミュニティには存在しない。
 ただ問題は、「だれがやるの?」ということなのである。そんな物好き、 いるんでしょうか。
 ふむ。おらんやろ。
 てなわけで、とりあえず今は、一番発行頻度の高い、週刊の『読売アメリ カ』や『ジャピオン』にローカル情報の充実に励んでもらって、その間に どっかの物好きがインターネットでの情報発信を始めてくれるのを願うしか ない。
 非常に他力本願な結論になってしまった。結局、私たちにできるのは 「Timesを読む」「地元紙を読む」ということなのだろうか。
 英語読むの、ツライんですけど。
                       ひろ
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『表面ナメナメNYJJ』

 先のローカル情報力につながる話なのだが、この街の日本人って、ホント にニューヨークの実社会に刺さってないよね。テロ後、そのことを痛感し た。
 特に政治に関しては無力。市政や州政府へのパイプもない。NYPDなんかと もほとんどコミュニケイトしてないしね。
 ほれ、例の「観光ジュリアーニ作戦」というのがあったでないの。ジュリ アーニ市長に日本のメディア向けに記者会見してもらうという作戦。
 実をいうと、いろいろと動いたのである。でも、まったく届かなかった。
 結局、テロ後に日本人関係でジュリアーニに会えたのは、彼の任期がもう 切れちゃいそうな12月27日にシティーホールに寄付金を届けた日系人会 の人たちだけなのではないだろうか。
 コリアン軍団はもっと前に彼に会っていた。なのにジャパ軍団は最後の最 後。考えさせられるよね。
 ま、ここの日本人コミュニティには、ニューヨーク社会に関与してるとい う手ごたえがほとんどないからね。まさに一時的に滞在しているヨソモノっ て感じ。日本の著名人がニューヨークにちょろっと来て書くエッセイみたい なもんで、とりあえず何事も遠足気分。ニューヨークを構成するメンバーの 一員であるという意識はあまり感じられないのである。
 誠に申し訳ないんだけど、日本の著名人軍団もニューヨークの観察日記み たいなフワフワしたもん書くの、いい加減やめてくんないかな。そういうも のばっか出回ってるから、読んだ日本人が同じようにフワフワした目でしか ニューヨークのことを見ねえじゃねえか。
 もう少し日本人もニューヨーク自体に突き刺ささんないとダメだろ。「住 まわせてもらってます」感覚とはできるだけ早くサヨナラして、「住んでん だ」あるいは「住んでやってます」の方向に走る必要がある。
 ニューヨークの表面だけをナメナメしてても仕方がない。ちゃんと噛んで 消化して、ウンコまですべきだろう。
 そろそろ自分たちの無力さに我慢できなくなってきた。なんとかニュー ヨーク社会に食い込んで、ここに住む日本人が当事者感覚を持てるようにし たい。
 まずはNYPDに入るか。でも、かみさんに怒られるよなあ。「あぶねえから やめろよ」とか言われちゃって。
 でも、NYPDに日本人をもっと入れるとか、日系の市会議員を出すとかいう ことをしないと、この問題はおそらく解決しない。
 どこから始めるか。むずかしいところだ。
                       ひろ
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『おせえよ「がんばれNY」2』

 去年の12月18日号(NO.379)で書いた『おせえよ「がんばれNY」』に 関する投書を先週号に掲載した。投書ありがとうございました。
 気持ちはわかる。「今はニューヨークよりアフガニスタン」というのも理 解できる。アフガニスタンへの支援金をニューヨークに回す必要などない。 ただ、ニューヨークとアフガニスタンを天秤にかけ始めたら話が複雑になる だけだ。特に「どちらを助けるか」という考え方はここではまったく関係な い。だから私は「ニューヨークVSアフガニスタン」論争には突っ込まない。
 私が『おせえよ「がんばれNY」』を通して問題提起したいことは至ってシ ンプルだ。
1)テロ後、ジュリアーニ前市長らが訴えていた「ニューヨークを訪れるこ とによるサポート」案は日本に届いていたのか。
2)もし届いていないのなら、なぜ日本のマスコミはそのことを伝えなかっ たのか。
3)届いていたとしたら、なぜ日本人観光客はニューヨークに戻ってこな かったのか。どうして日本人だけにそれが起こったのか(他の国の観光客は 戻ってきた)。それは国民性のせいなのか。
 たとえばテロ事件後、ニューヨークだけでなく、ハワイや沖縄を訪れる観 光客数も激減した。それは「アフガニスタンを助けるため」なのか。旅行を 取り止めて、その旅費をアフガニスタンの支援金に回したのか。答えは明ら かにNOだ。私が「どちらを助けるか」という切り口をパスする理由はそこに ある。
 日本人観光客がニューヨークに来なくなった原因は、はっきりしている。 ビビったからだ。ただ、ビビったのは他の国も同じだった。
 しかし、そのあとの展開が日本だけ著しく違うのである。
 ニューヨーク側は最初からジュリアーニ前市長を中心に「ニューヨークを サポートする一番の方法は、ニューヨークを訪れることです」というメッ セージを外に向けて発信していた。つまり「がんばれNY」のベストな形は 「ニューヨーク旅行」だったのである。
 その結果、ビビった観光客たちも少しずつ戻り始め、外国人客も次第に増 え始めた。日本人以外はね。
 当然、なぞが残る。「なんで日本人だけ戻ってこんのよ」。
 その原因を考える際に浮かんでくるのが、前記の3つの点だ。
 そして、日本のテレビ局が今ごろになって「がんばれNY」的な番組を作っ たという。『おせえよ「がんばれNY」』は、そういう動きに対するひとこと だった。
 クリアーかしら。
 たとえば、アフガニスタンに爆弾を落としまくる米国に対する反感で 「ニューヨークには行かない」という人もいるかもしれない。でも、そうい う人は他の国にもいるだろ。日本だけ反発派が多いとは考えづらいのであ る。
 なのに、日本人観光客だけがニューヨークに戻ってこない。どうして?
 その辺の原因をこれから探ってみたいと思う。ご意見等がありましたら、 お気軽に送ってちょうだいませ。
                        ひろ
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『たわごとコラム』

 この前、アスタープレイスのスターバックスで、近くのパン屋さんで買っ たカレーパン食べながら、私は数年前のことを思い出していた。
 今から5年以上前、そのスタバはちんけなダイナーだった。昔からあるよ うな顔をして、偉そうに振る舞っているアスタープレイスのスタバだが、数 年前までそこには存在しなかったのである。
 で、ある日突然、私たちの前に姿を現わしたスタバ。あれがスタバ・イン ベーションの始まりだった。
 カレーパンを食べながら、現在のスタバ店内を見回す。
 待ち合わせする人。ソファーに座ってイチャイチャするカップル。ひとり で黙々とニューヨーク・タイムズを読む人。
 この人たちは、スタバができる前は、どこで待ち合わせとかイチャイチャ とかタイムズを読んだりしてたのだろう。
 スタバができるまで、ニューヨークにはオープンスペースのうだうだでき る場所というのが意外に少なかった。
 ニューヨークに来たばかりのころ、私は「この街にはドトール・コーヒー が必要だ」と真剣に悩んだりした。そんな時代があったのよ。
 それが今ではスタバがあるお陰で、ドトール・コーヒーが懐かしくなるの は年に2回ぐらいだ。また、うだうだする場所に関して困ることもなくなっ た。
 スタバ・インベーションは、物理的な意味だけでなく、私たちの生活スタ イルにも起こったのである。スタバは私たちにお手軽なうだうだをもたらし たのだ。
 「だからどうした」。
 そう言われちゃったらオシマイなんだけど。
                     ひろ
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『今週の歌』

「二日から 働くことに 抵抗を
          感じる自分に 日本を感じる ひろ」

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「週刊Nuts」編集部


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