2002年2月5日号(No.385)
目次
*『日本人観光客が消えた4』
*『パニックについて2』
*『たわごとコラム』
*『今週の歌』
◆◆◆◆◆◆ 投稿募集 → nynuts@rcn.comまで ◆◆◆◆◆◆
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『日本人観光客が消えた4』
今週もまずは投書から始めることにしよう。
では、どうぞ。
* * * *
はじめまして。いつも楽しく読んでます。
ときどきメールしたいなと思うときもあったのですが、今日は時間があっ
たせいか、つらつらと書いてしまいました。それにしても、長くなりすぎま
したね〜。今、読み返して気づきました・・・。無責任にもそのまま出して
しまう私ですが、参考になれればと願いつつ・・・・。
>1)テロ後、ジュリアーニ前市長らが訴えていた「ニューヨー
>クを訪れることによるサポート」案は日本に届いていたのか。
あんまり、日本人には届いてないです!やはり、宣伝不足かな・・・。と
いう気がします。日本でもCMやれば、それなりに、そういうこともサポー
トになるんだ〜と思う人も増えると思うのですが・・・。
それよりも、正月あたりは、ハワイがけっこう宣伝していました。やは
り、観光客が減ってしまったのを、呼びもどすために、ハワイの各ショップ
などが、日本式の福袋まで作ったという話です・・・。
>2)もし届いていないのなら、なぜ日本のマスコミはそのこと
>を伝えなかったのか。
たぶん、一時的には伝えてるはずだと思うのですが、日本人の中に焼付く
ほどではなかったのかもしれないですね。
もちろん、NYの人達を応援する気持ちはあるし、いろんなNYの今を伝える
番組もたくさん目にしましたが、今はむしろ、アフガン復興の方に、目が向
いているような気がします。この間も、日本で復興会議があったということ
もありますが。
9月11日以降、いろいろと気になって、テレビ漬けっぽく、テレビ見てた
んですが、空爆がはじまってから、やはり、アフガン情勢が毎日かならず
ニュースになったり、アフガンの人々がどうしているかの特集も、けっこう
あったように思います。個人的には、こっちのほうが、焼付いてしまった感
じです。
その間、もちろんNY関連も取り上げていましたが、気になったこともあ
りました。
日本の各マスコミは「どうしてアメリカがテロの標的なったと思います
か?」という問いを、アメリカ人にしていたのですが、「豊かな国だから、
嫉(ねた)んでるんだと思う」とか「そんな質問するなんて失礼だ」と怒っ
てる人も見ました。
「そんな質問するなんて失礼だ」と怒る人がいるのは分かるような気がし
ますが、意外に多くの人が、どの番組のインタビューでも「嫉んでる」とい
う意見をいっていたのが、個人的には、正直なところ少し残念な気持ちに
なったのも確かです。
そこのとこってどうなんでしょう? 日本にいると分かりにくいですが、
やぱりそういう感情がメインなのでしょうか?
話がそれてしまいましたね!(汗)
>3)届いていたとしたら、なぜ日本人観光客はニューヨークに
>戻ってこなかったのか。どうして日本人だけにそれが起こった
>のか(他の国の観光客は戻ってきた)。それは国民性のせいな
>のか。
ずばり、国民性です!(断言)
この間も友達と話してた話題なのですが、事件後、ツアーでベトナムに4人
申し込んでたうち、3人が高いキャンセル料を払ってまでキャンセルしたそう
です。テロが怖いからというのが理由らしいのですが、友達と出した結論
は、やはり国民性だよ〜というところに落ち着きました。きっと、島国だけ
に、外の出来事に対して保守的なんだと思います。
この間も電車の中で女の子が、「海外行こうとしたら、親に止められたか
ら沖縄にした〜〜」といってるのも耳にしたし。
やっぱり、観光客が少ないのは、今、NYにいくのは腰が引ける、もしく
は、周りから止められるっていう人がほとんどなんだと思います。
それにしても、なんでメッツは新庄を手放してしまったんでしょうね〜。
彼が日本人客を導いてくれたかもしれないのに!!
jas
* * * *
jasさん、投書ありがとうございました。
拝読して気がついたことを列記すると:
・ニューヨーク市自体も日本のメディアや日本に住む人たち対して、ハワイ
がやったようなアプローチをしなかったのではないか。「日本」というマー
ケットが彼らの眼中になかったという説。
・「アフガン」という要因がかなり効いているということ。それと「炭そ
菌」。『日本人観光客が消えた』の影の主役はおそらくこのふたつだろう。
・「アメリカ、ちょっと態度がデカイんじゃねえか」という思いが、多くの
日本人の心の中に生まれている。反米・嫌米感情ってヤツね。
・日本人の場合、やっぱりナチュラルに「ニューヨークなんてアブナイから
行きたくな〜い」という気持ちが強かったのだろう。ニューヨークを「行
く」ことによってサポートするとかいう考え方はあまりなく、純粋に「恐
かったから引いた」。そういう意味では、わかりやすい国民性だ。
という感じである。
『日本人観光客が消えた』理由がどんどん見つかるなあ。嬉しいような悲
しいような大変なような。
もし他にも「ニューヨークに行かなくなった理由」がありましたら、Nuts
編集部(nynuts@rcn.com)までお寄せください。
ひろ
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『パニックについて2』
このコーナーでもまずは投書2通をご紹介しよう。
* * * *
『投書』その1
いつも楽しい文体を堪能しています。
さて、パニックについて、僕の少ない珍しい体験からお伝えしたいことが
ありここにメールします。
あれは、1999年のワールドカップで沸くパリでした。フランスが決勝で優
勝し、パリ中がドンチャン騒ぎと化していました。
僕もソルボンヌ大学の近くのホテルから歩いてルーブルあたりに行き、
さらにシャンゼリゼを練り歩く人々に合流しようとしていました。ホテルの
人は「馬鹿フランス人しか集まってないから、シャンゼリゼにだけは行かな
い方がいいよ」などと忠告してくれましたが、それゆえに行ってみたくなり
ました。
着いてみると、深夜1時ということもあり、すでに人出は下火になり、
ゆったりと余韻を楽しむ程度でした。しかしなぜか警官は多かった。
とその瞬間。あるグループがブティックのショーケースに鉄製のゴミ箱を
投げつけ始めました。それに触発された別グループは、鉄パイプのようなモ
ノで別のショーケースを割り始めました。
ここで、警官隊(日本で言う機動隊クラス)がチンピラたちを捕獲に走り
ます。チンピラ逃げます。一般人逃げます。というわけで、滅多に見られな
い本物のパニックを見ました。
多くの人は、最初はゆるゆる、徐々にすたすた、最後はダーッシュになっ
てました。しかし、悲鳴をあげる余裕などなく、ひたすら無言で走りまくる
人々でした。
僕もその中の一人で、無言で逃げまどう中、バッグをひったくられ、携帯
電話と財布を盗まれました。
あのとき初めてパニックを実感しました。人々は急にパニックになるので
す。
その一瞬前まで、「まあ、OKでしょ」というニュアンスなのが、急に
「わーーーおーー」となってパニックになるんです。きっとNYでもそんな
だったのではないでしょうか。
シャンゼリゼで暴動のきっかけが起き始める。
人々、「お、なんか起きてるじゃん。おもろいかも」(ワクワク)。
で、警官隊突入。
「お、すごそー」が「やばいかも」。
で、ギャングが一斉に走り始める。警官追う。
「わーおー」。
パニック。
ひたすら逃げまどう人々。
となります。
有名なショットで、WTCが崩壊してその瞬間をとらえて爆雲が迫ってくる
サイドウォークにカメラを構え、その脇を一目散に走り去るビジネスマンの
映像がありますが、あれもやはりレポーターはギャーギャー言ってますが、
走り去るビジネスマンはとにかく走るだけ。一目散に。黙ってました。
これは、僕がシャンゼリゼで体験したのと全く同じであり、人類はパニク
ると黙るのではないかと思ったのです。
鮫に見つめられたら、ぎゃーっていったらその場でパクですよ。黙ってれ
ば、まだチャンスはあるかもって事です。
映画ではギャーギャーいいますが、実際には無口なんですよ。だって、
そんな極限状態で自分にアテンション欲しいですか?
Nick
* * * *
『投書』その2
パニくるって話ありましたけど、あれは以前TVの特集でやってたことがあ
りますよ。
本当に死んでしまうんじゃないかという恐怖にかられたとき、人はいつも
通りの行動をとってしまうそうです。
たとえば船が沈没しそうになったときなんか、漁師さんたちは協力して水
をかきだしたりするわけじゃなく、思わず通常の持ち場にいたりするそうで
す。
精神のバランスをはかるためにまずいつも通りの行動をしてしまうとか何
とかだったと思います。
私もいつも地震がきても戸を開けに走るより、イスにすわったままかた
まってたりすることがあるから、テロ事件のときもやっぱり歩いてても相当
恐怖心をいだいてたのではないでしょうか?
匿名希望
* * * *
パニック時の「キャーキャー走り」問題についてだが、この前実験したと
ころ、全力で走りながらキャーキャー叫ぶのは、かなりむずかしいですな。
全力で走ってたら声出せないよね。
それはさておきパニックについてだが、投書にもあるように、人間はパ
ニックに陥(おちい)ると普通の行動を取ってしまう可能性もあるわけだ。
ということは、私がツインタワー崩壊時に見た、人々の余裕カマセ歩き&
走りは、彼らがパニクった結果だったのだろうか。
私がその「人々の余裕カマセ歩き&走り」にこだわるのは、ドーっと全力
で逃げる人たちの「絵」より、チンタラしながら逃げてる「絵」のほうがリ
アルなんじゃないかしら、という思いがあるからだ。
少なくともあの場では、「ドーっと」組より「チンタラ」組のほうが多
かったのである。したがって多数決で行けば、「チンタラ」のほうがよりリ
アルだったわけだ。
なのにメディアは好んで、ドーっと全力で逃げる人たちの「絵」を使う。
私は、「それはウソなんじゃない」と思うのである。自分もそういう
「絵」を使っといて言うのもなんですがね。
今回つくづく思ったのだが、テレビのニュースや新聞・雑誌の写真、そし
て映画などの「絵」は、その出来事のほんの一部、それもすごく誇張された
部分なのである。
メディア側は、視聴者や読者の期待に合う「絵」を選んで、それを流した
り載せたりする。「期待」というのは、英語で言うならExpectation。その
ベースになってるのは、テレビ番組や映画で見るシーンだ。
たとえば、人々がパニクっている「絵」ならば、彼らは走ってなくてはな
らない。キャーのひとつでも叫んでくれたらラッキー。まさに求められてい
るのは、フィクションの世界で作られたイメージなのである。
そこには、「多数決ならチンタラ歩き&走りが本当なんですけど」という
思考はない。あくまでも期待されてるのは、テレビや映画で見るような
「絵」だ。
そして、それらの極端な「絵」、一番激しい「絵」ばかりが発信されるこ
とにより、受け手の脳ミソ内に現実とはかけ離れたものすごいイメージがビ
ルドアップされるのである。
だんだんニュースとか見るのが恐くなってきたな。
テロ事件以降、私はラジオやテキストのニュースに無意識のうちにシフト
していたのだが、根っ子には、そういう「絵」に対する恐怖感があったので
ある。
いま気づきました。
ひろ
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『たわごとコラム』
かみさんに話したらまったく相手にされなかったので、ここで書くことに
した。
最近、身体の調子がちょっとおかしいのである。名指しするなら肛門がヘ
ンなのだ。
具体的には、肛門が背中のほうに移動してるような気がしてならないので
ある。
これはあくまでも「肛門が背中にある」という意味ではない。肛門自体は
まだ尻の割れ目の奥にあるのだ。しかしそれが以前に比べて、背中のほうに
移動しているのである。
どう猛な下痢をしたときに私はそのことに気がついた。いつもなら便器内
のほぼ真下に発射されるはずのものが、背中側に着地していたのである。
ちょっと前かがみになってたからではないか、という説もある。そのせい
でシブキが後ろに飛んだのである。
しかしその現象が起こったのは1回だけではなかった。ここ最近、毎回そ
うなの。直立不動でも後ろに飛んじゃうの。
となれば、あと考えられるのは「肛門が移動した」説のみである。
もしかしたら、男は35を過ぎると肛門が背中側に移動するのではない
か。でも、だれにも告白できずに、その秘密を心の奥に秘めたまま墓場まで
持っていくのではないか。
ま、普通おおっぴらには言えんよね。「最近さあ、肛門が背中のほうに移
動しててさあ」とか。酒の席でそんなこと告白されても困るし。
てなわけで、私がイケニエとなって言ってみることにした。
どうだ。みんなそうだろ。吐け。
吐いたからってどうにもならんけど。
ひろ
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『今週の歌』
「デモしてた 若い衆たち なんとなく
オタクに見えて なるほどと思う ひろ」
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