2002年2月12日号(No.386)




目次

*『わしらで作る日本語図書館』
*『NYJJ基礎体力作り4』
*『NY”グサリ”シリーズ2』
*『「リスペクト」やっと登場』
*『編集後記』
*『今週の歌』
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『わしらで作る日本語図書館』

 日本語図書館を作ってはどうかいな、と考えている。考えてるというか、 もうすでに動き出してるんだけど。
 日本語図書館と言っても、正確には「ニューヨークの公共図書館の中に日 本語セクションを作って、だれでも借りれるようにする」になる。いきなり 図書館は作れんからね。
 Nuts読者の皆さんは特にご存知のように、53丁目の5と6の間にある公 共図書館の3階には日本語のセクションがある。蔵書は約5千冊。単行本だ けでなく、文庫本もある。ここ5、6年のベストセラーや話題になった本は だいたいあるはずだ。
 一応、New York Public Library(マンハッタン及びブロンクス、スタッ テン・アイランドをカバー)の日本語の基地はこの53丁目の図書館になっ ている。ちなみにクイーンズとブルックリンの公共図書館は、それぞれ別の 組織だ。
 その53丁目の図書館に行けば日本語の本が山ほどあるわけだが、たとえ ばイーストビレッジに住む人たちにとっては結構不便だったりする。わざわ ざミッドタウンまで行くのも面倒だからね。
 一番ベストなのは、イーストビレッジの公共図書館でも日本語の本が借り れることだ。ただ、いまのところは置いてない。あったとしてもハナクソ状 態。借りに行く気にもならない。
 それをどうにかしよう、というのが今回の「わしらで作る日本語図書館」 のココロなのである。
 日本人が比較的多く住む地域の公共図書館に日本語の本のセクションを作 る。それがこの「わしらで作る日本語図書館」のゴールである。ニューヨー クの日本人コミュニティのインフラ整備の一環と取っていただいて結構だ。
 日本人にとって住みやすい街作り。「わしらで作る日本語図書館」はその 流れの中にある。
 で、ここからが具体案である。
 まず狙いたいのは、イーストビレッジだ。2アベのセントマークスと9丁 目の間にある図書館。そこから行きたい。
 その次はクイーンズの予定だが、まだQueens Public Libraryと話がつい てない。在クイーンズの皆さん、もう少しお待ちください。
 さて、イーストビレッジの図書館だが、そこに日本語のセクションを作る ことは可能なのか。
 答えはイエスだ。ただ、在イーストビレッジ日本人軍団のサポートが必要 になる。
 そのサポート方法だが、いたって簡単だ。同図書館に行って、「日本語の 本はあるか?」と聞いてもらうだけなのである。それをできるだけ多くの日 本人にやってもらう。あとは私のほうでやるから大丈夫。「日本語の本はあ るか?」だけお願いしたいのである。
 ちょっとその仕組みについてご説明しておこう。
 先に書いたように、マンハッタンの公共図書館の日本語本はすべて、53 丁目の図書館が管理している。たとえば、マンハッタン内のある公共図書館 が「うちも日本語のコレクションを持ちたい」と考えた場合、まず53丁目 の図書館に「日本語の本を100冊ぐらい送ってくんない?」と依頼を出 す。すると、53丁目から日本語の本が100冊送られるのである。
 したがって、それぞれの図書館が「うちも日本語のコレクションを持ちた い」とさえ思えば、それを実現すること自体は簡単なのである。
 クリアーかしら。
 問題は、図書館側が「うちも日本語のコレクションを持ちたい」と思うこ とのみだ。イーストビレッジの皆さんに図書館に行って「日本語の本はある か?」と言ってほしい理由はそこにある。ニーズを感じれば、図書館側も動 く可能性があるからだ。
 全体のシナリオはこうなる。
     *     *     *
1)日本人軍団の「日本語の本はあるか?」攻撃
         ↓
2)「うちも日本語のコレクションが必要かしら」とイーストビレッジの図 書館
         ↓
3)53丁目の図書館に日本語の本を発注
         ↓
4)日本語の本が到着。日本人が借り始める
         ↓
5)借りる人が増える。もっと本が必要ということで53丁目に再び発注
         ↓
6)日本語のコレクションがどんどん充実。みんなハッピー
     *     *     *
 この計画に関して、53丁目の図書館とはすでに話をつけてある。送るだ けの本も十分ある。さらに、イーストビレッジは若い衆が多いから、そうい う人向けの本を多めに送ることも可能だ。あとはイーストビレッジの図書館 からの「日本語の本、送ってよ」依頼を待つのみなのである。
 そんなわけで、イーストビレッジの皆さん、よろしくお願いします。
 9ー11が原因で、公共図書館の予算も大幅に削減された。毎年1万ドル ぐらいある日本語の本の購入予算も見事にカット。しばらくはその状態が続 くと私は見ている。
 でも、予算がなくてもやれることはある。たとえば、みんなで読み終わっ た本を図書館に寄付するとか。そうすることによって蔵書数を少しずつ増や すのである。
 ベストなのは、近所の公共図書館に日本語のセクションがあって、同時に その図書館に日本語の本を寄付することもできる、という状態だ(New York Public Libraryの場合は、寄付された日本語の本はすべて、53丁目に送ら れでカタログ化される)。
 いきなり近所の図書館に日本語の本を寄付することもできるが、向こうも 日本語の扱いに慣れてないのでどう処理していいかわからない可能性が高 い。
 だからまずは、日本語コレクションからスタートして、53丁目とのしっ かりした関係を築いてもらい、それから日本語の本の寄付へと入っていった らどうだろう。
 クイーンズに関しては、New York Public Libraryの53丁目的な役割を 果たしているのはフラッシングの図書館らしいのだが、それがNew York Public Libraryと同じような仕組みなのかはまだわかっていない。おそらく 今月中には判明すると思う。そしたら方法を考えて、アストリアやフォーレ ストヒルズの図書館を対象に仕掛けてみる予定だ。
 そんなわけで、「わしらで作る日本語図書館」である。よろしく。
                        ひろ
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『NYJJ基礎体力作り4』

 不動産の世界に飛び込む準備を始めたよ。ほれ、基礎体力のリストの中に 「不動産所有力」というのがあったじゃない。それを強化するために、とり あえず不動産の学校に通い始めたのである。
 それにしても、「衣食住」とはよく言ったもんだ。どれも人間にとっては 重要なのよね。不動産の学校に行い始めて以来、特に「住」の重要性を痛感 している。
 「不動産というのは血なまぐさい」。それが私の正直な感想だ。
 ついでに汗の臭いもする。ウサンくさいと言っても構わない。だからおも しろいのである。
 不動産は、「不動」って言うぐらいだから、土地や建物などの動かない物 のことだ。
 土地というのは、なかなか厄介な存在である。以前の戦争の原因は、ほと んどが土地の取り合いだった。そのために多くの人間が血を流し、命を失っ た。
 土地にはそういう悪魔性がある。人を狂わせる魔力がある。
 だから、土地に関してはいろんな法律が存在する。決め事がなかったら、 上や下へのお騒ぎになるからである。
 法律がいっぱいあると、その法の目をかいくぐって悪さしようとするヤツ が必ず出てくる。法と悪党の知恵比べだ。
 そのように、法律が山ほどあって、悪党がウロウロしている世界というの は、通常おもしろい。もめ事がたくさんあるからだ。
 また、先に書いたように、「住」というのは人間にとってはすんげえ大切 な生活要素である。だからこそ人をひきつける魔力を持つのである。
 ニューヨークでは、頭がキレて学歴のある人間が行くのがウォール街で、 頭はキレるが学歴のない人間が行くのが不動産業界と言われている。
 その世界をのぞいてみることにした。まずは学校だ。
 次回からその様子をレポートしたい。
                        ひろ
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『NY”グサリ”シリーズ2』

 ニューヨークに住む日本人が、この街に突き刺さる(だから”グサリ”) ための案をいろいろと考える『NY”グサリ”シリーズ』。今回はその第2 弾になる。
 というわけで、早速そういう案をひねり出さねばならないのだが、まずは そっち側じゃなくて、突き刺さるのを邪魔してるものについて考えてみた い。いきなり寄り道ですな。
 日本の著名人たちがニューヨークにちょろっときて、これまたちょろっと 書いてしまうエッセイ。私はそれらをまとめて「遠足エッセイ」と呼んでい る。
 ちなみに私はニューヨークに関する「遠足エッセイ」が大嫌いだ。いろん な理由があって大嫌いなのだが、その中で最も大きな理由は「日本人の”グ サリ”を邪魔してるから」になる。
 ニューヨークの表面をナメナメしただけの「遠足エッセイ」ばかりが出る せいで、多くの日本人がそれらと同じような見方しかできなくなっているの である。
 「遠足エッセイ」の場合、視点はあくまでもヨソモノ、態度は見学。そう いう姿勢が読者にも乗り移っちゃって、彼らが実際にニューヨークに来て も、どうしても「遠足エッセイ」風の切り口でしか物事が見れなくなるのよ ね。
 皆さんもおわかりかと思うが、「遠足エッセイ」は”グサリ”の対極に位 置している。”グサリ”の場合は、ヨソモノではなく「当事者」、見学では なく「参加」になる。
 この「週刊Nuts」で何回も書いているように、ニューヨークの日本人に今 後必要なのは、「ヨソモノではなく当事者、見学ではなく参加」の姿勢であ る。でないと、いつまでたっても表面ナメナメ日本人のままだからだ。
 そのとき、「遠足エッセイ」の存在は、邪魔以外の何物でもない。
 確かに、ニューヨークに関する「遠足エッセイ」にも功績はある。多くの 日本人をニューヨークに行きたい気分にさせたのはそれらのエッセイ群であ る。ホメてあげよう。パチパチパチ。
 でも、そろそろ勘弁してほしい。「なくせ」とは言わないが、あんまし出 してほしくないわね。「ヨソモノの見学」文は。
 それと著名人の皆さん、ニューヨークにちょろっといたぐらいでウダウダ 書くの、いい加減やめたら? もうそんな時代でもないだろ。読者のほうが ニューヨークのこと知ってるって。著名人なら、その立場を活用して、もっ とおもしろいこと書きなさい。
 よろしく。
                       ひろ
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『「リスペクト」やっと登場』

 しょーもない話だが、すぐ終わるので我慢してほしい。
 アメリカに住んでいると、「この英語がそのまま日本語として使えるよう になったらありがたいけどな」と思うことがときどきある。別にアメリカ& 英語かぶれということではなく、その英単語の意味にうまく合う日本語が見 つからないからだ。
 私の中で長い間、「この英語がそのまま日本語として使えるようになった らありがたいけどな」リストの1位は「リスペクト(Respect)」だった。 リスペクトを、日本語の中でそのまま「リスペクト」と言える日が来るのを 心待ちにしていたのである。
 そして、とうとうその日が来た。最近やっと日本の雑誌等の中で「リスペ クト」という言葉を見るようになったのだ。
 イエ〜イ。
 話はそれだけなんですけどね。
 ちなみにリスペクトを辞書で調べると「尊敬・敬意」と出てくる。でも実 際は、日本語の「尊敬・敬意」ほど重くはないというのが私の意見なのだ が、いかがなものだろうか。
 日本語のカンバセーションの中で「尊敬・敬意」はそんなに頻繁には使わ ない。使う人もいるかもしれないが、そういう人とはあんましお友達になり たくないわね。ウザイから。
 一方のリスペクトは結構頻繁に使う。たとえば「She doesn't respect time(彼女は時間を守らない)」。明らかに「尊敬・敬意」よりも軽いので ある。
 私たち在米日本人は、リスペクトを日本語のカンバセーションの中で「○ ○に対するリスペクトがちょっと足らないよね」みたいな感じで使う。そう いう使い方が日本で広まるのは時間の問題だと私は見ている。
 リスペクトは結構インポータントな日本語になるよ。なんとなくそんな感 じがする。リスペクトって、日本人に一番足りないもののひとつのような気 がするのよね。
 とりあえずリスペクトを日本語の中に導入できてよかったよかった。とい うか、もしかしたら時代が欲しがってたのかも。
 リスペクトがこれから日本でどう広がるか、楽しみですな。
                    ひろ
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『編集後記』

 なんか久々の編集後記だなあ。
 皆さん、お元気ですか。私は相変わらずかみさんに虐げられてます。
 なが〜いことお休みしてるNuts井戸端会議ですが、そろそろ復活させま しょうか。
 これまでは及川レストランの場所をお借りしてたのですが、今度からシ ティーコープ・センターのパブリック・スペースでやろうかなあと考えてお ります。どっちみちそんなに人は集まりませんので、あそこで大丈夫だろ、 と読んでるんですが、いかがなものでしょうか。
 ま、とりあえず1回やってみましょうか。近々告知します。
 では、また来週。
                      ひろ
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『今週の歌』

「マスコミは 五輪五輪と 大騒ぎ
      タリバンはどこ? アフガンはどこ? ひろ」

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「週刊Nuts」編集部


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