2002年3月12日号(No.388)
目次
*『フラッシングのもめごと』
*『日本救出2兆円作戦18』
*『VOICE』
@投書『アメリカ人のジェスチャーについて』
@投書『道のり』
*『今週の歌』
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『フラッシングのもめごと』
クイーンズのフラッシングでもめごとがあったらしいぞ。大変だ。
と、最初からあおってみましたが、いかがでしょうか。
フラッシングは、7番電車の終点。クイーンズの奥のほうにある街だ。最
近はアジア化が激しく、チャイニーズ軍団とコリアン軍団の人口がぐんぐん
伸びている。
20年ぐらい前までは、日本人駐在員もかなり住んでいた。そのあとを追
うようにして、チャイニーズ軍団とコリアン軍団が移り住んできた、と一般
には言われている。
現在では、ニューヨークに4つあるチャイナタウンのひとつとカウントさ
れるまでになったフラッシング。そこで一体何が起こったのか・・・
もめごとを起こしたのは「Korean Times」。コリアン・コミュニティを
対象とした韓国語新聞だ。
その「Korean Times」が2月9日付紙面に掲載した1本の記事。そいつ
がもめごとの犯人なのである。
同記事の見出し&小見出しを英訳すると以下のようになる。
「Chinese Merchants Penetrate Korean Consumer Market」
「Selling clothing and general merchandise at low cost...」
「Flushing Korean Store lose 20% of revenue during the last two
years」(クイーンズで発行されている英字無料紙「Queens Chronicle」よ
り引用)
要するにですね、「Korean Times」がフラッシングのチャイニーズ軍団
に喧嘩を売ったわけよ。「おめえらのせいで、おれたちコリアンは損してん
だよ」。これは思い切った発言だ。
記事本文を読むと、もっとキツイことが書いてある。
「Chinese restaurants and banks are marketing not only with
Korean language brochures and menus, but also Korean employees
assigned especially for Korean markets. Bakeries and jewelry
shops are also running advertisements in Korean media.」
「Mr. Jonghak Hong from Hanmi Real Estate Agency says that
"Koreans must block the Chinese penetration with unique
marketing strategy and lower pricing, otherwise we will lose the
whole Flushing market to the Chinese."」(同じく「Queens
Chronicle」より引用)
人種ネタに関しては、私もギリギリのところに斬り込むほうだが、こいつ
には完敗。最初の文章なんか、完全に言いがかりだ。そんなもん、韓国語で
宣伝して何の問題があるのだろう。韓国語の新聞に広告を出そうが出すまい
が、そんなのは人の勝手。それをここまで書いてしまうのだから、感心して
しまう。
あとの文の「Mr. Jonghak Hong」の発言もすごい。「Chinese
penetration」だぞ。penetrationは「侵入・浸透・伸張」などの意。チャ
イニーズ軍団が競争相手なのはわかるが、何もそこまでねえ。
当然のようにこの記事は反発を食らった。足元のコリアン軍団内でも「こ
んなこと書いてどうするんじゃ」との声が上がっている。
ただ、テーマとすればおもしろいのも事実だ。私もフラッシングに行くた
びに、チャイニーズ軍団とコリアン軍団の関係について考えていた。
「うまくやってんのかなあ」
「喧嘩とかしないのかなあ」
「住み分けとかあるのかなあ」
「チャイニーズ軍団がコリアン・レストランに行ったりとか、コリアン軍
団がチャイニーズの食料品店に行ったりすることってあるのかなあ」
私たち日本人は、「ジャパニーズとチャイニーズ」や「ジャパニーズとコ
リアン」の関係については比較的詳しいが、「チャイニーズとコリアン」に
関しては意外に知らない。
「敵の敵は味方」という考え方で行けば、日本嫌いの両者は、仲がよくて
もおかしくない。でも、どう見ても仲がよさそうではない。
たとえば結婚。
「ジャパニーズとチャイニーズ」「ジャパニーズとコリアン」という組み
合わせはよく見るが、「チャイニーズとコリアン」にはあまりお目にかかれ
ない。それは、やはり私が日本人だからだろうか。実際にはいっぱいいたり
するのか。知ってる人がいたら教えてほしい。
また私は、ニューヨークの中国系メディアと韓国系メディアの人間も何人
か知ってるが、私の観察によると、両者間の交流はほとんどないようだ。た
だ、お互いに悪口を言い合ってるわけでもない。「眼中にない」。そう言っ
たほうが正確だろう。
不思議な関係だ。
その2人種間のリレーションシップを観察・分析するには、フラッシング
はベストな場所である。そこで起こった今回の事件。
私がこの事件を知ったのは、前述の「Queens Chronicle」上でだった。
同紙は、クイーンズで発行されている週刊の英字無料紙。ただ、彼らが
「Korean Times」の記事をどうやって知ったかはわからない。
フラッシングのチャイニーズ軍団とコリアン軍団の奇妙な関係。これから
静かに、でもときどき身を乗り出しながら見守っていきたい。
ひろ
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『日本救出2兆円作戦18』
前回は、小泉の純ちゃんがその演説の中で訪日観光に触れたのよ、という
話だった。ホントはその際に演説の一部もご紹介するつもりだったのだが、
演説のコピーをなくしたため延期となったのである。ははははは。
というわけで純ちゃんの演説の一部である。この演説、一般には施政方針
演説と呼ばれているが、漢字ばっかりでよくわからんので、ここではただ
「演説」と呼ぶことにする。
純ちゃんが訪日観光に触れたのは、演説の最初だった。「はじめに」の部
分ですね。
あとのほうにチョロっと出てきたのではなく、いきなりトップに登場した
のである。ワールドカップ絡みということもあるが、純ちゃんの訪日観光に
対する意気込みが一応感じられる。ホントにやる気なのかどうかは、まだわ
からんけど。
以下がその部分だ。
『今年は、ワールドカップ・サッカー大会が開催されます。大会期間中
は、世界中の注目を集め、多くの人々が訪れます。日本に関心を持ち、日本
について理解を深めてもらう、またとないチャンスです。我が国の文化伝統
や豊かな観光資源を全世界に紹介し、海外からの旅行者の増大と、これを通
じた地域の活性化を図ってまいります。この大会が、経済面への波及効果も
含め、日本と日本人が元気を取り戻す機会となることを、強く期待していま
す』(参考:2月5日付朝日新聞)
ま、話の中心はワールドカップだが、「海外からの旅行者の増大」「地域
の活性化」「経済面への波及効果」などの訪日観光関連の重要なキーワード
も散りばめられている。ラブリーだ。
問題はこれからである。ワールドカップを起爆剤にして、訪日観光のあり
がたみを日本の政治家&国民が噛みしめ、「こりゃいいや」ともっと力を入
れる。ベストシナリオはそうなる。
訪日観光の未来は、今年にかかっている。
純ちゃん、がんばれ。こっちもがんばるから。
ひろ
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『VOICE』
@投書『アメリカ人のジェスチャーについて』
こんにちは。いつも楽しく読んでます。
さて、『たわごとコラム』のアメリカ人はジェスチャーや表情が豊かとい
う感想について。
私のアメリカ人彼氏がここ6ヶ月間私に言い続けてるのは、「アジア人は表
情に乏しい。アジア人同士なら何考えてる、何感じてるって分かるんだろう
けど、僕には分かりづらい」です。
日本に居た時何の支障もなかった「表情による意思表示」が彼にはそのま
までは通じないのです。時々私の顔を揺すって「Hello? Any expression?」
とか言われちゃいます。
確かに日本人は特にアメリカ人ほど大げさに感情をあらわにしないだろう
し、第一骨格が違う。「忍」の文化はここには日本ほどないですもんね。
とはいえ、中国人・韓国人といった大陸系アジア人は日本人に比べて声も
デカイしよく喋るという印象がありますが。私もこちらの様子にだいぶ慣れ
てはきましたが、やはり彼らの表現方法はかなり「うるさい」事には同感で
す。
まさこ
@投書『道のり』
渡米して、11年になろうとしています。私は、かなり重度の脳性麻痺
で、電動車いすを運転し、字を書くにも、パソコンは左手の人差し指だけ
で、ゆっくり綴っていきます。言葉は言語障害がひどく、初めての人には聞
き取ってもらうのが難しく、英語はトーキング・マシンを使っています。身
の回りのこともアテンダントの方に手伝ってもらっていました。
そんな私がアメリカでの生活を一人で、まあ、よくもここまで生き長らえ
てきてしまったというのが、実感です。でもこれからも続きそうです。辛い
こともあるけど、『成果』という満足感もあり、『これなら、できるか
も?』と言う手応えを頼りにして、やってきました。
コミュニティ・カレッジのディアブロ・バレー・カレッジを経て、カリ
フォルニア大学バークレイ校を卒業して、働きはじめ5年が経とうとしてい
ます。アメリカは、物理的アクセシビリティは格段に進んでいます。気軽に
助けてくれる人も多いです。行動という面から一人でどこでも行きやすいで
す。仕事でボスと2人だけで、ニューヨークまで出張したり、一人で零下
30度にもなるミネソタまで行き、犬ゾリ・キャンプツアーに参加したりし
ました。
ただ、いい面ばかりでなく、アメリカでは個人主義の行き過ぎからか、本
当に障害者を理解している人もさほど多くはいないように感じます。どこで
も、たとえ健常者の中でも平気で入っていってしまう私を見ると、アメリカ
人でも驚きます。でも、今、振り返ってみると、やはり大学の課題・宿題や
仕事の中で、人と対話を重ね、心を合わせ、物を作り出していくことに価値
があるように思います。
大学はコンピューターサイエンスが専攻でした。クラスは、普通のアメリ
カ人の学生でも、睡眠時間を削って、山のような宿題を片づけている状態で
すが、パズルを解く根気とキーボードを叩くことさえできれば、何とかやっ
て行けると感じていました。もちろん、障害者ゆえのサポートも必要で、ク
ラスメートの中から有志を募り、小額ではありますが、有償のノート・テイ
カーになってもらいました。
問題はハードウェア(デジタル回路)の設計のクラスでした。私の苦手な
マウスを使って設計図を書かなければなりません。担当教授は、はじめは相
手にしてくれず、マウス操作を楽にしてもらおうと、クラスが始まる前に相
談に行きましたが、だめで、クラスが始まった後で自分で使うマシンに特別
のソフトウェアを入れ細工しました。これを見ていた、その教授は驚いてく
れたのか、それ以降、親切にしてくれました(最近では、こういった補助
ユーティリティはパソコンやワークステーションには標準装備になっていま
す。)。
設計さえできれば、このクラスは、何とかなります。クラスのファイナ
ル・プロジェクトでは、幸いにも、戦友とも言うべき最良のプロジェクト・
パートナーにも恵まれ、コンピューターのチャットでキー・タイピングが遅
い私相手に何時間も議論を重ね、二人でラボで夜通し何日も何日も作品制作
に費やし、2ヶ月かけて、プロジェクトでの作品を完成させました。さすが
にこのプロジェクトが終わったあとの数日は、戦場から返ってきた兵士のよ
うに放心状態でしたが。
ちなみに、作った作品は、デジタル・シンセサイザーで、おもちゃの電子
オルガンのようなものです。ただ、メモリー・チップを入れ替えるだけで、
ピアノ、バイオリン、ベル等、さまざまな楽器の音が出ます。
大学に通っている時、父の仕事の関係で紹介してもらったコンピューター
会社でインターン(見習い実習)をしました。これがきっかけとなり、この
会社に就職させてもらい、約4年間、日本担当の部署でおもにインターネッ
ト関連のソフトを中心に仕事をしました。そして去年の夏からエンジニアリ
ング部門に移動して、OSのメンテナンスの仕事をしています。
前の部署では、格段の配慮を頂き、自宅勤務でした。これは有り難い反
面、一日中、全くの一人なので精神的にも参ってしまいます。
だから、新しい部署では、ボスに頼んでオフィスをもらい、週3日は出社
して仕事をしています。移籍当初は私自身、本場のアメリカのオフィス(職
場)で、本当に仕事がこなせるか、不安でしたが、半年経ち、少しばかり、
できるのではないか?という自信が湧いてきました。これは、実際に仕事を
やってみて、判ってきたことです。
アメリカでは、まず仕事を与え、仕事の仕方で評価されることです。日本
のように、はじめいろいろ研修などで教えられ、決まった形で仕事をやらな
ければならないということはありません。だから、まず与えられた仕事をこ
なせればいいのです。
反面、経験が浅いものにとって、自分の判断で仕事を進められるというこ
とは厳しいことでもあります。”誰でも、間違えは冒す”というのが、アメ
リカのオフィスでの考え方で、”間違えから学べる人がえらい人”というわ
けです。
私も、かなり痛い思いはしてきました。私は言語障害があり、同僚とは、
ほとんどEメールでコミュニケーションを取っていますが、まだ、いろいろ
質問のメールが絶えません。”質問しまくり状態”です。「ISAMUはコ
ミュニケーションが上手だ」とおだてられることもあるので、うれしく思い
ます。
今年に入り、会社の技術研修(Technical Training)を1週間、受けまし
た。この研修は、(UNIX, LINIX, Window 98等の)オペレーティング・シ
ステムの内部構造に関するもので、とても興味を持ちました。今、この分野
で仕事をしていければいいな、と考えています。私のアメリカでの生活は、
これからが本番です。
茂森 勇
P.S.:上の文章、なにか格好ばかりつけていますが、生活面においては、ここ
半年、アテンダントを取らず、気楽にやっています。週末は、お掃除とお買
い物、たまにお掃除?に費やしています。夕食は、自分で炊いたご飯と、出
来合いのサラダと、フライド・チキンやサーモン・ステーキ、ピーマンの肉
詰めなど電子レンジで温めたメイン・ディッシュです。たまには、ウナギの
蒲焼きや、中華の酢豚も食べます。(笑)
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『今週の歌』
「懸垂を 5回やったら ボロボロに
体重のせい? 年齢のせい? ひろ」
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