2002年4月23日号(No.392)




目次

*『”ところで、僕の車はBMW”』
*『ガレージでしみじみ考えた』
*『「ジャパニーズ物価」破壊』
*『VOICE』 @投書『NYに日本人観光客を…の件』
*『たわごとコラム』
*『今週の歌』
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『”ところで、僕の車はBMW”』

 今週は、「ところで、僕の車、BMWなんだけどさ」とか言ったりする男た ちのメンタリティーについて少し考えてみたい。
 まずそのセリフには、明らかに「BMWを持ってるボクってすごくない?」 という思いが隠れている。隠れているというか、頭隠して尻隠さずというか、 まあオビアスですな。
 その思い、つまり「BMWを持ってるボクってすごくない?」の出所は、 奇妙なモノ信仰である。
 彼らは少なくとも、女性をBMWで釣れると考えている。でないと、「とこ ろで、僕の車、BMWなんだけどさ」などとは言ったりしない。
 では、実際にBMWで女性を釣ることは可能なのか。
 答えはイエスでもあり、ノーでもある。
 一般的に言って、自分がBMWを持っている場合、その事実はガールGetの 際にプラスに働くはずだ。
 「BMWなんておじさん臭くてやだ」とか言ってる女性も、目の前にホレと BMWを出されたら、通常は黙るもんである。
 というわけで、ガールGetのためにおのれのBMWを活用すること自体は間 違いではない。
 しかしポイントは、その活用の仕方になる。
 「ボクの車はBMW」という事実は、できるだけ自然に、流れるように、 そこはかとなく、そよ風のような登場の仕方をしなければならない。
 「ふと気づいたら、彼の車はBMWだった」
 なんか詩みたいだな。
 でも世の中、そんな詩人みたいな男ばかりではない。いきなり大胆に「ボ クの車はBMW」と宣言してしまう野郎どもも少なからずいるのである。
 前述のように、そういう突撃野郎たちは、モノで女性が釣れると信じてい る。ある意味、大したもんだと思う。そこまで信じられるなんて。ここまで 来れば、才能だろう。
 しかし、もう21世紀。モノで女性が釣れる時代は、次第にフェードアウ トしつつある(と私は考えているが、これについてはいろんな意見がありそ うよね。うふふ)。
 なのになのに、いまだにモノで釣ろうとする男たち。
 なぜなのだろう。他にエサになるものはないのか。
 次回は、その辺のことについて考えてみたい。
                        ひろ
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『ガレージでしみじみ考えた』

 いきなりだが、去年の夏頃、我が家のボロ車が突然壊れた。うちのかみさ んが運転してるときにいきなりボンネットから煙がもくもく出てきたのであ る。当然修理に持って行かねばならなかった。
 我が家では、この手の問題を解決するのは、かみさんのおやじさんの役目 となっている。おやじさんの行き着けのガレージに持って行って修理しても らうのが通常のパターンだ。
 そのときもいつものように、おやじさんと一緒にイーストニューヨークの ガレージに車を持って行った。
 イーストニューヨークはブルックリンの奥のほうにあるネイバフッドで、 治安はよくない。いまは引っ越したが、かみさんの実家も長い間イースト ニューヨークにあった。
 だから、おやじさんはその辺りのガレージをよく知っており、いまでも車 が壊れたらイーストニューヨークまで持って行くのである。場所が場所だか らして、修理代も安かった。
 私たちが車を持って行ったのはヒスパニック系のガレージだった。スペイ ン語が飛び交い、修理工も全員ヒスパニック。おやじさんもヒスパニック系 (キューバ)だからして、コミュニケーションは問題ない。ガレージのオー ナーとスペイン語でなにやら話していた。
 彼らの姿を見ながら、私はしみじみとこんなことを考えた。
 「ニューヨークの日本人社会には、こういうビジネスってないよなあ」
 「こういうビジネス」というのは、ガレージという意味ではない。ニュー ヨークに日系のガレージは存在する。
 私が考えたのは「料金がニューヨークの平均価格と同じ、あるいはそれよ りも安い」ビジネスのことである。
 皆さんご存じの通り、ニューヨークの日系ビジネスの料金は通常、ちまた の非日系ビジネスよりも高い。ガレージがいい例だ。「日系のガレージで修 理したら、すんげえ高かった」という話をよく聞く。ビザ申請のための弁護 士代にしても、日本人を相手にしてるところは、他に比べると異常に高かっ たりする。
 このようなつり上げられた料金設定を私は「ジャパニーズ物価」と呼んで いる。「ジャパニーズ物価=一般の市場の値段より高い」となる。
 「アメリカで日本語のサービスを提供してるんだから、高くなるのは当た り前だ」という声もあるかもしれない。でも、そうか。他のマイノリティ・ コミュニティでは普通は逆だ。
 たとえば、チャイニーズ軍団。彼らは、ただでさえなんでも安いのに、 身内に対してはもっと安くする。それはヒスパニック系にも言える。
 身内からぼったくろうとするのは、日本人の得意技なのである。ったくア ホくさい。
 車修理のエピソードから話がズレズレになってしまったが、要するに私た ちが行ったカレージのような、「コミュニティの中に存在しながらも、料金 が適正あるいは普通より安いサービス」を提供するビジネスが、日本人コ ミュニティには少ないということなのだ。
 そのことは結果として私たちに無意味な出費を強制することになる。  やなコミュニティよねえ。
 というわけで、ニューヨークを日本人にとってもっと住みやすい街にする ためには、前記の「ジャパニーズ物価」をどうにかして破壊しなければなら ない。
 ここまでの話、おわかりいただけただろうか。
 それでは次の話に進むことにしよう。
                         ひろ
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『「ジャパニーズ物価」破壊』

 そんなわけで、早速「ジャパニーズ物価」の破壊話である。
 私たちニューヨークに住む日本人の生活費をできるだけ安くするために は、前記の「ジャパニーズ物価」をなんとかして破壊しなければならない。
 日系のサービスをまったく使わないという方法もある。そうすれば、 「ジャパニーズ物価」とも戦わずにすむわけだが、でもやっぱり日本人であ るからして、どうしても日系ビジネスのお世話になってしまう。
 その弱味につけこむ「ジャパニーズ物価」。許せないわよね。
 おやじさんとイーストニューヨークのガレージに行って以来、「とりあえ ずジャパニーズ物価をどうにかせんといかんね」という意志が私の心に芽生 えたのである。
 でも、なにしていいのかわからずに早数ヵ月。知らん間に春になってし まった。
 そんなある日、私が働く会社に1通の手紙が届いた。アテンションはな く、ただ会社名が書いてあるだけだった。
 うちの会社では、得体の知れない手紙が届いた場合、それらはすべて私の ところに来ることになっている。
 その手紙もアテンションがなかったため、私のところに届けられた。開け ると、中から1枚のチラシが出てきた。
 「なんだ、またDMか」
 そう思いながら、折り畳まれたチラシを開くと、ある日本語の一文に目が とまった。
 「日系の整備工場の価格にご不満はありませんか?」
 それは、車のガレージのチラシだった。そして、このガレージは明らかに 他の日系整備工場に喧嘩を売っていた。
 「ほほお〜」
 そうなのである。私は車整備業界で「ジャパニーズ物価」を破壊しようと しているガレージを見つけたのだ。
 そのガレージが本当に安いかどうかはまだわからない。しかし私は、少な くとも、その志(こころざし)は買う。
 何事もまず踏み込んでみることが大切である。そして、「ジャパニーズ物 価」破壊は、踏み込むのにそれなりの覚悟を必要とする。一度破壊してしま えば、もう後戻りはできないからだ。
 「パチパチパチパチ」
 私は心の中で拍手した。大したもんである。
 ここで、そのガレージの名前と住所、電話番号をご紹介しよう。
 『Woodside Auto Repair』
 50-23 70th Street, Woodside NY 11377
 718-639-0500(イイダさんまで)
 私はこのガレージを応援する。私の車がまた壊れたら、持って行くのはこ こだ。もう決めた。
 ニューヨークの日本人社会には、志のある会社というのが異常に少ない。 まあそれは、日本も同じだとは思うがね。
 「ジャパニーズ物価」を破壊するためには、『Woodside Auto Repair』 のようなところが、もっと出てこなくてはならない。
 クラッシャーたち、出てらっしゃい。あたしも応援するから。
 Nuts読者の皆さんもぜひご協力いただきたい。
 結局、得するのは私たちなんだから。
                        ひろ
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『VOICE』

@投書『NYに日本人観光客を…の件』
 いつも楽しく拝読しております。
 さて、以前の記事を読んでつねづね思っていたことなんですが、NYを訪ね る日本人観光客の数が激減した「らしい」ことまでは分かったのですが、こ れには何か明確な数字の裏付けはないのでしょうか?(たとえば、「ドイツ 人は前年比90%まで戻った、韓国人は前年比…てな具合に)
 日本人って、「世界中で日本人だけが○○していない! ひどい!」とい うのに弱いじゃないですか。具体的な数字があれば、より説得力があると思 います。
 また、9/11の後、日本のマスコミ各社は、一斉に海外取材禁止令を出し ましたよね。なので、この半年、日本のグラビア誌に載ったいわゆる「最新 ニューヨーク情報」というのはすごく少なかったのではないでしょうか。
 雑誌に載ってない=ニューヨークの存在を忘れている、ということはおお いにありうるし、せいぜい出たのは、3月の「テロ半年後」という新聞の特 集記事ぐらいだったので、まだまだ日本では、「ニューヨーク」=「怖い」 というイメージが強いのだと思います。
 今日、たまたま、41丁目のカフェ前を通りかかったので、入ってみまし た。とても小綺麗で、外から見て目立つし、店員さんに可愛らしい日本の女 の子が多かったので、なかなかよかったです(ちなみに私は女ですが…)。
 お客さんは、日本人9割、アメリカ人1割という感じでしたが(やはりや ぐらとBOOK OFFから日本人が流れて来るのでしょう)、結構足を止めて中を 眺めているアメリカ人も多かったです。値段もまあ手頃だし、コーヒーが飲 み放題なので、定着するといいですね。
 あと、先日アメリカ人(60代の大学教授)と、チップの話で盛り上がり ました。
 日本ではタクシーでもレストランでもマンションの管理人にも基本的に チップは払わないというと、すごく驚いていました。割高感の高い日本です が、そういった「お得感」も伝えられるといいですね。たとえば、新聞の投 稿で、ジョーク混じりに、「日本人の僕にはチップのシステムが全然わかり ませーん」といったものはいかがでしょうか?
 というわけで、これからもがんばってください!
                    カワノケイコ
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『たわごとコラム』

 子供を作ろうとしてて、なかなかできないとする。
 そういう場合、どちらが責められるのか。
 アメリカか日本かによって違うと思うが、日本ならば、やはり女性のほう だろう。昔は明らかにそうだったが、最近はちょっと変わったかな。
 私のイメージでは、男が種ナシかもしれないのに、とりあえず責められる のは女性、という感じがするが、いかがなものだろうか。
 その点、アメリカは比較的男女平等で、男の種ナシ問題もタブーではな い。
 そう、「タブーじゃない」というのがひとつのポイントなのである。
 日本では、男の種ナシ問題というのは昔はタブーだった。
 姑に「ヨシコさん、赤ちゃんなかなかできないのね」とか嫌味を言われて も、「もしかしたらマサオさん、種ナシかもしれませんね」などとは死んで も言えなかった。いまでもむずかしいけど。
 最近は、少なくとも夫婦間においては、種ナシ問題はタブー視されなく なってきているようだ。いいことである。
 ただ、いまでも妻側から「あなた、種ナシかもね」と切り出すのには、 それなりの勇気がいりそうな気がする。女性の皆さん、いかがでしょうか。
 「あなた、種ナシかもね」と妻に言われたとき、日本人夫はどのように反 応するのか。
 「うん、ちょっと病院に行って調べてもらおうかと思って」なのか。それ とも「なに〜! お前のほうこそ、どっかおかしいんじゃないか!」と逆上 するのか。
 アメリカ人夫の中にも「なに〜! お前のほうこそ、どっかおかしいん じゃないか!」タイプは必ずいると思う。ただ、日本のほうが多いね。
 そういう意味では、日本人妻たちのほうがツライ立場にあるわけである。 特に日本の場合、まわり(親類)からの攻撃が結構キツイからね。
 世の中で男の種ナシ問題がタブー視されなくなれば、女性陣のツラサも少 しは軽減できるかと思う。
 一番いい方法は、種ナシ問題が出てくるテレビドラマを作ることだろう。 そのドラマの中で登場人物に言わせるのである。
 「あなた、種ナシかもね」「うん、ちょっと病院に行って調べてもらおう かと思って」
 「ヨシコさん、赤ちゃんなかなかできないのね」「もしかしたらマサオさ ん、種ナシかもしれませんね」「そうねえ。マサオさんも病院に行って調べ てもらいましょ」
 日本のテレビ局の皆さん、作ってもらえませんでしょうか。
                       ひろ
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『今週の歌』

「かみさんの 髪の毛アフロで 寝起きには
         総立ち状態 ドン・キングになる ひろ」

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「週刊Nuts」編集部


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