2003年4月15日号(No.417)



目次

*『マネジの問題』
*『日本救出2兆円作戦41』
*『NYJJ構造改革6』
*『編集後記』
*『今週の歌』
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『マネジの問題』

 長らくあたためてきたネタである。
 その名も「マネジの問題」。「マネジ」というのは、マネージメントのこと ね。
 いきなりだが、私は「ニューヨークの日本人コミュニティはシャキっとして ませんね」と考えている。抽象的な言い方で申し訳ないが。
 熱がないよね。ホットな感じがしないのよ。
 原因はいろいろあるのだが、ニューヨークの日系企業界にフォーカスする と、そこには「マネジの問題」というのが、ズデンと寝そべっている。
 最初私は、ニューヨークの日系企業群に元気がないのは、「人事の問題」だ と考えていた。「有能な人間を活用し、無能な人間をどうにかする」。それが うまく行ってないから、光らない。それが私の読みだった。
 しかし、「ニューヨークの日系企業群、元気ナシ」問題を突き詰めていくう ちに、単に「人事の問題」だけでないことに気づいたのである。
 たとえば、新しい市場に参入しようという意志もあまり見られないわけです よ。なによりもヤル気が感じられないのよね。
 「こりゃ、人事の問題だけじゃないな」と気づいた私は、「では、なんなの よ」を探す旅に出たのである。
 そして今年に入り、その旅を終えることができた。つまり、見つけたわけ よ。「ニューヨークの日系企業群、元気ナシ」の原因をね。1年ぐらいかかっ たけど。
 それが「マネジの問題」である。
 ニューヨークの日系企業群の足を引っ張っているのは、それぞれの企業のマ ネージメントだ。それが悪いから、会社が輝かないのである。
 ま、ある意味、当たり前の話ですな。
 ただ、こういうふうに「マネージメントが悪い」なんて言うと、「やっぱり 駐在員が悪いのよ」と解釈してしまう人もいるかもしれないが、それは違うと 私は考えている。
 ここで話がズレる。
 はっきり言ってしまうと、「駐在員が悪い」「ニューヨーク採用(現地採用 のこと)が悪い」という議論は不毛である。駐在員にも仕事ができる人はいっ ぱいいるし、ニューヨーク採用にもボンクラはたくさんいる。「駐在員VS ニューヨーク採用」という考え方自体がナンセンスなのよね。もう少し本質的 な問題を見つめるべきだと私は思うのである。
 通常、企業の目的は、利益を出すことだ。自社のゴールとして「人を創る」 とか「社会に貢献する」などを挙げる企業もあるが、そんなのは利益を出して るからこそ言えるのであって、金も稼いでないのに「なによりもまず社会貢 献」などとはまず言えない。
 そういう考え方でいくと、ニューヨークの日系企業に関しても、「駐在員」 とか「ニューヨーク採用」などの採用地による分け方ではなく、「利益を稼ぐ ことに貢献している社員」と「そうでない社員」という分類のほうが、明らか にインポータントなのである。
 たとえば一般的に、企業にとって一番迷惑な人材ってどんな人よ?
 「高い給料もらってて働かないヤツ」。働かないだけなら、まだかわいいか もしれない。「高い給料もらってて仕事ができないヤツ」。それもまだキュー トだ。やはり最悪なのは、「高い給料もらってて利益を出すことを邪魔するヤ ツ」だろう。
 「高い給料もらってて利益を出すことを邪魔するヤツ」と「安い給料もらっ てて利益を出すことを邪魔するヤツ」を比べた場合、明らかに後者のほうがマ シだ。だって、給料安いんだし、どうしようもないならクビにすればいいじゃ ん。
 繰り返しになるが、企業にとって、最も警戒しなければならない人材という のは、「高い給料もらってて利益を出すことを邪魔するヤツ」である。それは ニューヨークの日系企業界でも同じだ。
 ただ、「高い給料もらってて利益を出すことを邪魔するヤツ」=「駐在員」 とすることは誤りである。ニューヨーク採用にだって「高い給料もらってて利 益を出すことを邪魔するヤツ」はいるかもしれないからだ。
 あくまでも純粋な意味での「高い給料もらってて利益を出すことを邪魔する ヤツ」。それ以上でも、それ以下でもない。採用地問題は忘れるべきだ。
 話を「マネジの問題」に戻す。
 会社の調子がいいか悪いかは、すべてマネージメントにかかっている。兵隊 たちが「働かない」「ヤル気がない」「アホばかり」なのも全部マネージメン トの責任である。下を育てたり、鍛えたり、取り替えたりするのも彼らの仕事 だからだ。
 となると、「ニューヨークの日系企業群、元気ナシ」問題の原因も、当然マ ネージメント側に問題があることになる。人事もビジョン創りも、結局は「マ ネージメント」でくくれちゃうのよね。
 ニューヨークの日系企業群に元気がないのは、マネージメントに問題がある からだ。それにつきる。
 だから「マネジの問題」。
 パンドラの箱を開けてしまったような気もするが、まあいいか。
                    ひろ
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『日本救出2兆円作戦41』

 訪日観光とか言ってる状況ではなくなってしまった。
 戦争にSARS。観光どころではない。
 と、なりがちなのだが、こういうときこそ、先のことを考えるべきだと私は 思う。
 いやね、状況は悪いのよ。いくら戦争が終わったからって、いきなり日本人 観光客がニューヨークに戻ってくるとは考えられない。でも日本は、あと2週 間でゴールデンウィーク。つまり日本人観光客が例年に比べるとかなり減って しまうわけである。
 9−11のときはまだよかった。ゴールデンウィークのときはある程度復活 してたからね。
 でも今回は、影響大。夏休みや年末並みに日本人観光客がニューヨークを訪 れるゴールデンウィーク近くに、戦争だなんだってドタバタしてるんだから。 あんた、どうすんのよ。
 観光客が来なければ、金が落ちない。金が落ちないと、仕事がなくなる。仕 事がなくなると、ニューヨークにいられなくなる。
 9−11後と似たような状況が再登場する可能性大なのである。要するに ニューヨーク日本人コミュニティの危機なわけですね。簡単に言っちゃいます が。
 ただ、その危機を「チャンス」と捉えることもできる。これまでのコミュニ ティをリセットするチャンスってことね。
 言っておくが、ここでの「リセット」というのは「仕事のないヤツはトット と日本に帰ってもらってメンバーチェンジ」という意味ではない。日本人のた めの新しい職種、新しい業種、新しい産業を考える、という観点でのリセット である。
 とりあえずいまは耐えるしかない。そのとき、「やってられねえよなあ」と 足元だけを見るのか、それとも「嵐が去ったら、今度はこうしよか」と先を見 るのかによって、未来の展開はだいぶ違ってくるのである。
 前者は明らかに何も生み出さない。でも後者は違う。少なくとも可能性らし きものが生まれるのよね。
 だったら、なんとか耐えながら、先のこと考えるほうがいいに決まってい る。そう思いません?
 ここで話が訪日観光に戻る。
 陳腐な言い方だが、日本にとって訪日観光は21世紀を代表する産業になる はずである。
 そしてそれは、ニューヨークの日本人コミュニティにとっても同じだと私は 見ている。つまり、訪日観光関連のお仕事がかなり増えるってことね。という か、増やすべきである。
 訪日観光は、ニューヨークに住む日本人の未来なのだ。と、そこまで言って しまうと語弊があるから、「未来のひとつである」とトーンダウンしましょ う。
 ここ10年でおそらく最悪のゴールデンウィークを迎えようとしている私た ち。辛気臭くなりがちだが、こういうときこそ明るいことを考えるべきであ る。
 だから訪日観光。
 こんなときに観光の話なんか書いてる理由を述べてみた。
 ま、言い訳ってことで。
                    ひろ
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『NYJJ構造改革6』

 長々とお休みしてしまった『NYJJ構造改革』シリーズである。失礼しまし た。
 「駐在員激減で大変よ」がキッカケとなって始めた同シリーズだが、そのあ と戦争がおっぱじまったりして、状況は嫌がらせのように悪化の一途だ。
 今回の戦争は、この国に住む日本人にとっては完全にマイナスである。大部 分の日系ビジネスはしぼんじゃうわけだし、報復テロの可能性もあるからね。
 まさに「どうすんのよ」状態。ホントにどうすんのよ。
 ニューヨークの日本人コミュニティの構造改革をスピードアップしなければ ならない。「急ごか」ってことね。このシリーズを数カ月お休みしといて言う セリフではないが・・・。
 ここで『NYJJ構造改革』のメニューを復習しよう。
 1)「内から外へ」のマインド改革
 2)日本の「柔らかいモノ」売りビジネス探し
 3)「柔らかいモノ」売りビジネス起業の嵐
 4)NYJJのアメリカ人市場乱入能力の向上
 5)グリーンカードバンバンサポート運動
 6)「柔らかいモノ」売りビジネスのアメーバ的増殖
 (1)の『「内から外へ」のマインド改革』については前回お話しした。今 回は(2)『日本の「柔らかいモノ」売りビジネス探し』をご説明したい。
 以前、この『週刊Nuts』紙上でもお話ししたが、あたし、「柔らかいモノ」 売りビジネスっていうのが好きなのね。好きっていうか、将来の可能性を感じ るのである。
 日本産の「柔らかいモノ」とは、食い物やサービス、観光、コンテンツ(ア ニメや映画)などのことである。反対に「硬いモノ」というのは、車、テレ ビ、ウォークマンなどだ。
 ここまで書けばおわかりかと思うが、これからアメリカにおいてブレイクす る可能性があるのは、明らかに「柔らかいモノ」のほうである。だれが考えて もそうなるはずだ。
 ニューヨークでの日本人用の仕事の数を確保、あるいは増加させるには、そ れらの「柔らかいモノ」ビジネスがどうしても必要である。
 では具体的に、どのような「柔らかいモノ」ビジネスを始めればいいのか。 結局それがポイントなのよね。
 というわけで続きは次回に。
 逃げました。
                    ひろ
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『編集後記』

 『週刊Nuts』の発行ですが、なかなか本来の週刊に戻りません。なんでなん でしょ。忙しいのでしょうか。ひとごとみたいですが。
 ただ、部数は増えてるんです。41丁目のZAIYAにも置いてますし、今週号 からサンライズマートにも復活します。
 以前、サンライズには毎号200部ぐらい置いてて、それが1週間でなく なってたんですよね。あの頃は、全体の部数も1000部ぐらいありました し。毎週折るのに1時間かかってましたね。
 その懐かしのサンライズにカムバック。イーストビレッジの皆さん、お久し ぶりです。『週刊Nuts』、まだ生きてました。再びよろしくお願いします。
 内容は相変わらずですんで、ご心配なく。
 では、また来週。
                   ひろ
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『今週の歌』

「戦争が 早く終わって よかったと
         喜びたくても 喜べなくて ひろ」



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