2003年5月13日号(No.419)



目次

*『今週の問題』
*『マネジの問題3』
*『日本救出2兆円作戦43』
*『編集後記』
*『今週の歌』
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『今週の問題』

 花粉症である。
 一般の人間たちに比べると異常に身体が丈夫な私なのだが、花粉症だけはど うしようもない。今年もしっかり花粉にやられている。鼻水が滝のように流れ る日々である。
 ただ、これも人並み以上に鼻水に愛着を感じているせいか、そんなに苦には ならない。目がかゆいのもノープロブレム。春の風物詩として自分の中では認 識していた。
 しかし、花粉にやられっぱなしというのも腹の立つ話だ。そこでちょっと対 策を練ってみることにした。
 医者にかかるのはイヤなので、早速インターネットでリサーチ。
 その結果、見つけたのが「甜茶(てんちゃ)」と「鼻うがい」の2品だっ た。両者ともちまたでは「結構効く」と言われている。
 私が興味を持ったのは後者、「鼻うがい」のほうだった。「鼻うがい」とい うサウンドに惹かれるものがあった。
 塩をちょっと加えたぬるま湯を鼻から流し込み、口から出す。ただそれだけ の行為なのだが、なんとなく未知の世界感が伴ってデンジャラス。ちょっと痛 そうなのも気に入った。
 まずデカめのコップに塩をドッサリ入れる。それにぬるま湯を追加。箸でか き混ぜ、それを持ってバスルームに。
 裸になり、バスタブの中に立つ。左手の指で鼻の左穴をふさぎ、右穴にコッ プをあて、一気に流し込む。
 「グ、グ、グエ」
 鼻の奥に激痛が走った。い、い、痛い。
 でもそれは、懐かしい感覚だった。
 子供の頃、海水浴に行った水俣(みなまた)の海。毎日のように潜りまくっ た沖縄の海・・・
 クイーンズのアパートのバスタブの中で、私は2秒ほど思い出にひたった。 そして痛みによって現実に引き戻された。
 水を鼻から口に出すという行為は思ったよりむずかしかった。どうしても水 を鼻から出してしまう。無理して吸い込むと、そのまま口を通過して胃に一直 線。塩水はまずかった。
 どうやっても塩水を飲み込んでしまう自分と格闘しながら、私はあることを 思い出していた。
 いまから10数年前、私は塩水を鼻から飲む日々を過ごしていたのである。
 その頃私は、沖縄でダイビングの仕事に従事していた。ダイビングというの は、海に潜るダイビングね。
 お客さんを連れて、来る日も来る日も海に潜る。二日酔いのときも体調が悪 いときもダイビングである。
 「耳抜き」ってあるでしょ。飛行機に乗ったときとかにもやる、鼻つまんで 「フーン」とするヤツね。
 海に潜る際は気圧の関係であれをしょっちゅうやる必要がある。数メートル 潜って「フーン」、また数メートル潜って「フーン」。やらないと、鼓膜が破 れちゃうのである。
 ただ風邪を引いてたりすると、その耳抜きがなかなかできないのだ。「フー ン」と踏ん張っても抜けない。当然、耳に激痛が走る。でも、お客さんを連れ ているため、絶対に潜らねばならない。鼓膜がパリパリ音を立て、いまにも破 けそうだ。
 いや〜ん。
 そんなとき、無理やり耳抜きをするために私が使ったのが、「海水を鼻から 飲む」という方法だった。
 水中マスクの中に海水を入れ、それを鼻から一気に飲む。
 ゴクン。
 痛いよ。ホント。
 しかし、効き目は抜群。飲み込んだ瞬間に耳がパコーンと抜けるのである。
 ああ、懐かしい。
 再びクイーンズのアパートのバスタブの中である。
 塩水をゴクンゴクン飲み込みながら、私は少しずつだが鼻入れ口出しのテク ニックを身に付けつつあった。
 バスルームに潮の香りが漂う。正確には塩の香りだったが。
 ゲボゲボやりながら、なんとかコップ1杯分の塩水を鼻の穴に流し込んだ。 鼻の中も口の中も塩だらけである。ちょっと塩を入れすぎたのかもしれない。
 結果的にそれは「ちょっと塩を入れすぎたのかもしれない」どころではな く、「どう考えても入れすぎだよ」レベルで、その後2日間、私の鼻水は塩味 がききまくり、自家製塩辛状態だった。
 で、問題の効き目だが、鼻水がかなり楽になったのは確かだった。くしゃみ も減ったしね。
 なによりも、潮の香りを一日中楽しめるというのが、海系人間の私にとって はありがたかった。
 鼻うがい、皆さんにもおすすめする。でも、塩の入れすぎにはご注意くださ い。
                    ひろ
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『マネジの問題3』

 一部で異常に盛り上がってる『マネジの問題』。早速投書をいただいた。ご 紹介しよう。
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@投書『マネジの問題について』
 「Nuts」のマネジ問題を読みながら、私はこの問題は実にニューヨーク日系 に限ったことではないと痛感しています。この私、アメリカ企業で20年近く 働いていますが、先日のAmericanAirの経営陣のあまりに破廉恥な行動を見る までもなく、こちらの経営者が自分のこと(および自分の子分の重役何人か) のことしか考えていない例が、むしろ多いはずです。
 日本だと、何かにつけ主体がはっきりしない「全体責任」ですから、経営が 悪くなると、会社全体のことを考えて重役がまず給料カットです。でもアメリ カは、なぜかこれだけはしません。我が社も経営不振なのですが、アメリカの ほかの例にもれず、下の人間ばかり切っていますから、残された人たちは今ま で以上の仕事を抱えて大変です。
 我が社の経営者トップ数人は「いったいこの人たち、どうしてこの地位にい て、クビにもならずに安泰なの?」と思うほかない無能で、高給取りで、でき る人をサポートしないばかりか、会社の利益のあがることを邪魔する奴らばか りです。
 なぜかというと、自分のことしか考えない、ビジョンも何もなく、今現在、 自分が楽しければよいという精神年齢の低い人たちだから。自分が悪者になっ たり、わりの合わないことはしたくないのです。そういえば我が社に女性重役 はいなくて、私が女性だからこう思うかもしれないのですが、そういうことは 女性の方が、そんなことは仕事の一部じゃないと引き受けてしまいます。女性 はせいぜい中間管理職だから、トップの馬鹿な男性たちは嫌なことは女性にさ せて、ますます彼らは馬鹿になるのではないでしょうか。
 でもどうしてこんな情けない、人間として二流、三流の人たちしかトップの 座にいないのでしょうか? 私なりに一所懸命この理由をここ数日真剣に考え てみた結論は、その人たちを今の地位に雇った人たちも二流、三流の人物だと いうことです。まず彼らは人を見る目がないから、本当に会社のためになる人 なんか取り立てないし、自分たちの身を守るために自分より上の人も雇わない でしょう。
 この「二流・三流の人間たち」の地位を守る権力機構が堅く守られるしくみ があるのです。取締役会は? 多分忙しくてそんなことかまっていられない か、各自それぞれの権益に絡んでいるのかもしれません。
 では、会社のことも考え、嫌な仕事も引き受ける生産的な人はマネジのレベ ルまで出世できないのでしょうか。わが身を振り返って分析してみると、責任 感を持って、他人のことも考えて仕事をしていると、マネジの馬鹿たちにごま をすっている暇がないのです。仕事があまりできない人は、朝早くからほぼフ ルタイムでごまをすっているから、そういう輩たちに、「仕事ができる人た ち」は、肝心な仕事をしているうちに先を越されてしまうのです。私の心の慰 めは、我が社では出世できないけれど、会社を超えたところの仕事先で、優秀 で立派な人たちと仕事ができる喜びが得られることです。
 こんな馬鹿なマネジがいる会社でなぜ長く働いているか、というと、友人知 人の話では、中には例外もありますが、多かれ少なかれどこでもマネジは馬鹿 だということなので、どこへ行っても同じという気がするのです。
 でもこれだけマネジが馬鹿とすると、どうしてアメリカ経済がまだ崩壊して いないのか、という疑問が沸きますが、多分私の知らないほかの業種では、会 社全体のことを考えたり、できるマネジもいるのでしょう。
 それから、私の日本にいる弟が昨年小学校の同窓会に出たら、いわゆる一流 企業とされているところに勤めている人たちが一人残らず「うちの株は買わな いで欲しい」と言ったそうです。いかに自分の会社の内情がひどいか知ってい るから、自分の会社なんて危ないと思っているのでしょう。マネジの問題はイ ンターナショナルですね。
                  匿名子
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『日本救出2兆円作戦43』

 訪日観光の基本方針話の続きである。
 これまで、私が掲げた5つの心得:
 1)基本的に私たちは知らんのよ
 2)なによりも金儲けを優先
 3)結果が出んとどうにもらなん
 4)答えは現場にある
 5)とりあえず連れてこよか
 の(1)と(2)の説明が完了した。
 というわけで、今回は「結果が出んとどうにもらなん」話をしてみたい。
 この「結果が出んとどうにもらなん」だが、まずその「結果」とは「訪日観 光客」のことである。
 いくら日本政府が訪日観光推進に数十億円をぶっ込もうとも、実際に日本を 訪れる外国人観光客の数が増えないことには話にならないのである。
 3大ネットワークにCMを流すことはできる。ニューヨークタイムズにデカデ カと日本の広告を載せることも可能だ。しかしそれで日本を訪れる観光客が本 当に増えるのか。
 答えはノーだろう。
 確かに3大ネットワークやニューヨークタイムズに広告を出すのは気持ちい いと思う。ボンクラは、そういうどうでもいいことに陶酔しがちだ。名の知れ たメディアに広告を出すことがゴールになってしまうわけである。
 でも、それは本当のゴールではない。
 目指すのは「訪日観光客数を増やす」であり、ゴールはそれのみである。
 ただ世の中、なにかとアホが多いため、油断するとすぐに「有名メディア」 の方面に突っ走ってしまうのだ。
 そんなアホたちをウォッチするための「結果が出んとどうにもらなん」なの である。
 どんなサウンドのいい案に対しても、冷酷非常に「結果」を求める。
 実際に訪日観光客の増えない案は×。また、結果が見えづらい案も×。だっ て、日本の国民の血税を使ってんだからね、1円も無駄にはできない。
 結果に対する緊張感ってやつですか。それを保たない限り、税金の無駄使い が続出するだろう。
 そのための「結果が出んとどうにもらなん」。
 この「結果が出んとどうにもらなん」話、次回も続きます。
                   ひろ
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『編集後記』

 Nutsもそろそろ正念場を迎えつつあります。創刊10年目ですからね。
 「10年もやってんだから、なんか結果出せよ」。簡単に言うならそういう ことです。先の「結果が出んとどうにもらなん」と同じですね。
 この10年、一体なにをしてきたのか。なにを考えてきたのか。それらをリ ビューする必要があります。
 さて、どうしましょうか。
                  ひろ
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『今週の歌』

「5月から 夏服で行くと 決めたため
         肌寒くても 半袖を着る ひろ」



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