2003年9月30日号(No.431)



目次

*『今週の問題』
*『NYJJ構造改革13』
*『VOICE』 @投稿『2003年8月15日の靖国神社・その4』
*『今週の歌』
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『今週の問題』

 再びインターン話である。でも今度は、日本から来たばかりの インターンじゃなくて、ビザ欲しさのために日系企業で死ぬほど こき使われてるインターンたちのことね。
 最近、インターンを死ぬほどこき使う日系企業が多いと聞く。
 「死ぬほど」というのはホントに死ぬほどで、栄養失調に追い 込まれた若い衆もいるらしい。ここまで来れば一種の犯罪ですな。
 「がんばれば、ビザサポートしてあげるから」
 これが殺し文句だそうだ。
 罪もない若い衆は、その言葉に踊らされ、朝から晩まで死ぬほど 働き、殺されかかるのである。
 いま、ニューヨークの日本人コミュニティには仕事があまりない。 この街に住んで11年になるが、これほど仕事がないのは初めてだ。
 ちまたにあふれる日本人求職者たち。特に大学を卒業したての若 い衆たちは、ビザを確保するために血眼になって職探しに励んでいる。
 彼らとすれば、どうにかしてビザが欲しいわけだ。無給インター ンであっても「がんばれば、ビザサポートしてあげるから」とか言 われた日には、思わず飛びついてしまうのである。
 そして朝から晩までこき使われ、最後はポイと捨てられたりする のよね。
 冷静に考えれば、ビザサポートの可能性が限りなく低いことはすぐ にわかるはずである。そういう悪徳企業は、だいたい儲かってないか らね。「会社自体がヤバいのに、なんでビザサポートなんかできるん だよ」てな話だ。
 しかし被害者となるインターンたちの多くは、そのこと(=ビザサ ポートの可能性が低いこと)を直視しようとしないようだ。現実にフ ェイスするがコワいみたいね。「いや、きっとビザサポートしてくれ るって」と自分をごまかし続けるのだ。その結果、被害を受けるのは 彼ら自身。なんかアホくさい話である。
 また、実際そういう被害に遭ったとしても、文句の言いようがない のも事実だ。別に「がんばれば、ビザサポートしてあげるから」とい う契約書を交わしているわけでもないし、ビザが切れたら当然帰国で ある。帰国=邪魔者の口封じ。悪徳企業側とすれば、ラッキーですな。
 要するに、困ってる若い衆の弱みに付け込んだ、あくどいインター ン制度が存在するってことなのよね。
 で、対策である。
 対策として考えられるのは「脱出」。これしかないね。そんな企業 とはできるだけ早くオサラバしてしまうに限る。
 朝から晩まで死ぬほど働いてると、そのパターンにハマってしまい、 なかなか抜け出せなかったりする。
 そんな人たちに言いたい。「逃げろ」と。
 あなた、いま幸せ? 充実してる? 充実してると思いたいだけな んじゃないの? 
 いい加減、目を覚ましなさい。朝から晩までタダ働きする必要など ないのである。「がんばれば、ビザサポートしてあげるから」なんて ウソっぱちよ。あなたが働く会社の社員の人たちの顔を見てごらんな さい。死相が出てるでしょ。雇ってもらったとしても、あなたもそう なるんだから。ホントに。
 こういう不景気の際は、どうしても雇う側=会社の立場が強くなる。 世の中には、その強くなった立場を利用して、罪もないインターンた ちを利用しようとするバカどもも確実に存在するのである。
 みんな、気をつけてね。
                    ひろ
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『NYJJ構造改革13』

 皆さんもすでにご存知かと思うが、アメリカの読売新聞及びその 現地版である読売アメリカが9月30日で休刊となった。
 理由はいろいろあるのだろうが、それはどうでもいい。私が興味 を引かれたのは、他の日系メディアの反応だった。
 私の中で最もヒットだったのは、USフロントラインが掲載した 「もう、新聞はいらない!!」という広告。
 同コピーは、正確にはUSフロントラインの「フロントライン・ デイリー」というFAXニュースサービスの広告内に掲載された一文 だったのだが、読売の撤退が決まってから、同誌のバックページに デカデカと掲載。まさに「読売さん、さようなら。朝日、日経もトッ トと消えろ」というメッセージが込められていた・・・と私は読ん どるのだが、いかがだろうか。
 いやね、ニューヨークの日系メディア界って意外と静かだから、 たまにはこういうのもいいよね。刺激があるじゃない。なんとなく。 「おおお、ケンカ売ってますねえ」って感じでラブリーだ。
 そんなわけで、読売が撤退した。それはニューヨーク、そしてア メリカの日本人コミュニティにとって、明らかに事件だった。
 でもよく考えたら、銀行とかはバンバン撤退してるわけだからね。 それが新聞だっただけなのだが、そこはやはりメディアの影響力と いうか、日本人コミュニティへのインパクトとしてはかなりのもん だった。
 『週刊Nuts』紙上で何回もお話ししたように、やっぱり日本人コ ミュニティの構造自体が崩壊し始めているのである。もう「し始め」 じゃないね。見事に崩壊中なのだ。
 私は今回の読売撤退を「本格的な日系メディアの世代交代の始ま り」と見ている。
 どの世界にも世代交代はある。というか、必要なのよね。時々メ ンバーを入れ替えないと、沈滞しちゃうでしょ。
 それがニューヨーク及びアメリカの日系メディア界でも本格的に スタートしたのである。
 これからもいろんな日系メディアが登場すると思う。そして既存 メディアはリニューアルしてなんとか生き残ろうとするだろう。そ れに失敗したメディアは、消え去るのみだ。
 『週刊Nuts』を始めてもうすぐ10年になるが、ミニコミを含め ると、これまで20コ以上の日系メディアの死を見てきた。その中 でも今回の読売事件は、インパクトとすれば最大だった。
 アタシ思うんだけどさ、日系メディア界って、ここ5年ぐらいで 激しく変わるよね。そんな予感がする。
 『週刊Nuts』も生き残りを賭けて、ライバルたちに負けないよう にがんばらねば。非力すぎてライバルもいないんだけどさ。
 さびし。
                    ひろ
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『VOICE』

@投稿『2003年8月15日の靖国神社・その4』
5、参拝者の数。
 一日中雨が降ったため、当然のように参拝者の数は減少している。 体感的には昨年の半分以下ではなかろうか。おかげで参拝者を目当 てにした業者が商売が上がったりであったようだ。飲食を提供する 茶店、献花の売店などは軒並み売り上げが落ちている。神社に隣接 する商店街も同様なもので、例年ならば盛況となる付近の飲食店、 喫茶店では閑古鳥が鳴いていた。
6、新興グループ。
 参拝者の多くは遺族などの老人が多いのであるが、若者の新興グ ループも目立ってきている。昨年は、衆議院議員西村眞悟氏が率い る西村塾がグループ参拝していたが、今年は見かけなかった。その 代わり、インターネットの2ちゃんねるで参拝を呼びかけた『青楓 会』が多数の若者を集めていた。この青楓会は、昨年から集会を始 めたのだが、バックグランドがイマイチ不明な団体である。だが、 受け付けなどの役割分担が明確であり、集会のための詳しいマニュ アルも作成していて、組織だった団体のようである。マニュアルで は、右翼、左翼の団体と関わりを持たないように注意を呼びかけて いて、独立した団体であることを主張していた。詳細については、 インターネットのヤフーで、『青楓会』と検索すると数多くのペー ジが検索されてくる。昨年は150名を集めたそうで、今年も100 名以上が集まったそうだ。
7、昭和神社の創設。
 昨年から始まった運動のようで、昭和天皇を記念して『昭和神社』 を創設しようという活動をしていて、境内で署名活動を行っていた。 昨年は机を参道に出して署名活動していたが、今年からは昭和神社の 文字を染め入れたテント2張を建てていて、活動も本格的になってき たようだ。明治天皇を祀る明治神宮が存在するのだから、昭和天皇を 祀る昭和神社を創設しても奇怪しくはないはずである。だが、この団 体の目的が何だかよく判らない。神社を新しく創設するのであれば、 宗教法人の認可を受ければ良いことである。熱心に署名を求める人達 の目つきは鋭く、少し強引なところがあるのが気にかかる。
8、デモ隊の不参加。
 昨年と一昨年には、韓國人、キリスト教関係者などによりデモ隊が 靖國神社にやってきた。昨年は千鳥が淵から百名位のデモ隊が『閣僚 の参拝反対』のプラカードを持ってやって来て、右翼、民族派などと 乱闘になる寸前であった。今年も同じようにデモ隊がやってくるので はないかと考え、私は千鳥が淵の付近で待機していたがやってこなか った。
 夜のテレビニュースでは、水道橋の付近で集会をして、靖國神社の 近くまでデモ行進をしたらしい。しかし、靖國神社まで到着したので はなく、警備に誘導されて近くの道路を迂回したようで、行進のコー スが制限されていたようだ。私が確認したわけではないが、主催者は 平和遺族会全国連合会らしい。
9、閣僚、都知事の参拝。
 毎年、新聞、テレビでお馴染みの閣僚参拝である。ニュース番組で 靖國神社の境内が放映されることは少ないが、参拝する閣僚の姿は必 ず放映されている。誰が参拝したか、しなかったかが一目瞭然となり、 地元の後援会や関係する団体からはチェックが入っているのではなか ろうか。日頃は国会でも目立たなく、テレビに放映されない議員達で あっても、この日だけは必ず撮影されて夜のニュースには登場してい る。集団で参拝する『みんなで靖國神社に参拝する国会議員有志の会』 では、昇殿する議員が一団となって放映される。この放映の方法では、 閣僚のようにニュースキャスターから公人か私人かの愚問を問われる こともなく、さり気なく地元選挙民へアッピールできる。大きな努力 もせずに、選挙対策ができるのであれば、効果が大きいであろう。
 さて、靖國神社の地理に詳しい方であればご存じかもしれないが、 閣僚が参拝する時は神社右側の専用の入口に車を着ける。ここで下車 して本殿に入るのだが、この場所で閣僚、国会議員の姿を観察するこ とができる。一応はロープで仕切られているが、議員までの距離は2 〜3mの近さにあり、日頃見かけない議員連中を間近に(しかも、 無料で)眺めることができる特等席なのである。だが、今年は警備が 厳しく、何時も観察できる場所から20mも離れた位置にまで仕切り が後退していた。従って、議員達の姿を間近に観察することができず、 ガッカリした靖國同好会の人も多かったのではなかろうか。だが、 石原都知事が参拝する時になると、我々と都知事の車の間には30名 位の人達が立ち並んだ。聞くところによると、都議員の後援会から選 ばれた会員達であるとのこと。特別に案内してもらったらしい。例年 は、我々靖國ウオッチャーが立つ位置に、後援会の中でも特別の会員 だけが立っていた。今年で4回目の参拝となる石原都知事が現れると、 彼らは日の丸の旗を振りながら、『都知事万歳、石原先生有り難う御 座います。』と叫んでいた。
10、コスプレ。
 靖國神社お馴染みのコスプレは、旧陸海軍の軍服である。コスプレの 本場は東京ビッグサイトであり、ここでは漫画や映画の主人公を真似し たコスプレ人種で一杯となるが、軍服で参加する人は皆無である。軍服 でのコスプレは靖國神社でしか見られない。今年は雨が祟ったのか、陸 軍の姿をした数名と、愛知県岡崎から来た海軍の姿をした数名のグルー プだけであった。例年は20名程度の人数で行進をする海軍軍装会の参 拝は無く、寂しいものであった。全体として、例年のような変わった格 好(紋付き袴、和服の女性、飛行服)をした人は見かけることはなかっ た。雨の影響であろう。
 さて、昨年、私はモンペを履き、セーラー服を着て戦時中の女学生の 姿をした人を見かけたことがある。この人は昨年の8月16日付け毎日 新聞に写真で掲載されたため、紙面でご覧になった方も多いと思う。今 年、この同一人物は従軍看護婦の姿をしてやってきた。だが、近寄って みると雰囲気が奇怪しい。看護婦の姿をしているが、よくよく見ると実 は男性であった。新宿3丁目のゲイバーで働いているれっきとした男性 で、女装をして靖國神社に来るのが趣味だそうだ。戦闘服を着て日の丸 を持った右翼の人種よりは、女装の方が可愛げがあるが、神社の聖域が オカマで占領される日も近いような気がした。
11、追伸。
 本日、8月18日、新宿駅付近を歩いていたら、右翼の街宣車が数十 台も列を連ねて行進していた。ナンバーを見ると、香川、神戸などの遠 距離ばかりである。本命の15日には靖國神社に参上できなかったので、 都内のあちこちを回り、自派閥の勢力をアッピールしているのではなか ろうか。
                日比恆明
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『今週の歌』

「10月の 中旬までは 半ソデで
        通すと決めて 震える街角 ひろ」
        


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