2003年12月9日号(No.435)



目次

*『今週の問題』
*『Nuts本の旅:営業編6』
*『たわごとコラム』
*『編集後記』
*『今週の歌』
■■■■■■ 投稿募集 → nynuts@rcn.comまで ■■■■■■
************************************************

『今週の問題』

 今回は、ちょっとカタい話を一発。
 最近、日本では、日本発コンテンツ産業が注目を集めておりますな。
 ほれ、日本から海外に輸出するアニメとか映画とかよ。テレビ番組の『料理 の鉄人』などもその中のひとつである。
 「注目を集めている」というのは、日本のマスコミがやたらと取り上げてい るという意味ね。
 そうなんです。ここに来て、マスコミが「これからは日本発のコンテンツビ ジネスだ」とか言って騒いでるわけよ。
 彼らの言ってることは間違いではない。同ビジネスは、今後の日本を支える 産業のひとつになるはずである。
 でもよく考えたら、日本発のコンテンツビジネスの可能性なんて、数年前か らそこら辺にゴロゴロあったのよね。つまり、「日本のマスコミは気づくのが おせえよ」という話だ。
 彼らが日本発コンテンツビジネスに関して騒ぎ始めたのは、今年に入ってか らである。日本の人たちには「同ビジネスがブレイクしたのはつい最近」とい う印象があるかもしれないが、実際はかなり前からそういう動きは存在したの よね。単に日本のマスコミが気づかなかっただけなのだ。
 彼らがもう少し早く気づいていれば、日本発コンテンツビジネスはいまの時 点でもっと大規模な展開を見せていたはずである。日本の失業率改善にも、 もっと貢献していたかもしれない。
 なのに、マスコミは気づかなかった。そしていまごろになって、ノコノコ出 てきたのである。
 ホント、遅いよね。
 ちょっと話がズレるが、島津製作所の田中耕一さんがノーベル賞を授賞した とき、日本のマスコミはそれまで田中さんの存在をまったく知らなかったらし い。
 今回の日本発コンテンツビジネスの件も、基本的にはそれと同じである。要 するに、見てないわけよ。
 さらに彼らは、自分たちが見てなかったということに気づいていないし、反 省もしていない。
 急に「これからは日本発のコンテンツビジネスだ」とか騒ぎ始めちゃって、 恥ずかしくないのかね。同産業がここまで大きくなってることにぜんぜん気づ かなかったんだから。それってかなり問題じゃない?
 以前、この『週刊Nuts』にも書いたのだが、日本のマスコミは「光」を見つ けるのが下手よね。
 速報や分析じゃなくて、日本の未来を創るためのネタ探しってやつ。彼らが いつも追ってるのは、くら〜い話ばっかだからねえ。
 もともとマスコミには、未来ネタを探してくる役割もあるはずだ。でも彼ら がそのことを認識しているかどうかは、激しく「?」である。少なくとも、そ んなふうには見えない。
 その結果が「田中耕一さんなんてぜんぜん知りませんでした」事件であり、 今回の日本発コンテンツビジネスなのだ。
 いまの日本は「光」を必要としている。日本のマスコミ軍団は素直に反省し て、今後は「光」探しに努力してほしいところだ。
 ・・・・・・という感じで普通は終わるのだが、今回はトドメを刺そうと思 う。
 前述の「光」探しの件だが、日本のマスコミにはやっぱり無理、というのが 私の意見だ。
 彼らはこれからも「光」には気づかないだろう。理由は簡単。「自分たちが 見てなかったということに気づいていないし、反省もしていない」からだ。
 自分のおこないを省(かえり)みない人間は成長しない。当たり前の話であ る。
 したがって、日本のマスコミも変わらない。
 彼らが変わらないのは、皆さんもすでにご存知だと思う。
 日本のマスコミに対して、いろんな不満がありますよね。その不満が解消さ れたことってあります? ないでしょ。だって、彼ら変わんないもん。
 私は別に「変わらないからマスコミを批判するのもやめましょ」と言ってる わけではない。批判は大いに結構。やるだけやるべきだと思う。少なくともマ スコミに対する批判は、彼らがいま以上に悪くなることを防いでくれるはず だ。
 でも、彼らは「いい方向」には変わらないよ。
 なんで、わたし的には、マスコミ批判よりも「いかにして自分たちの手で “光”を探し出すか」のほうに興味がある。というか、それをどうにかしてや らんと、日本大変よ。
 マスコミの機能は、おそらくいまぐらいが限界である。したがって、「光」 を探すためには、別の手段をクリエイトしなければならない。
 なんらかのカタチで「ここに“光”があるぞ〜」と騒ぎ、それにマスコミが 飛びつくパターンがベストだろう。世間に対して派手に問題提起するために は、やはりマスコミの力が必要だからだ。
 でも、きっかけ作りを彼らに任せてはいけない。いつまでたっても、そのネ タの存在に気づかんからね。
 日本人は、そろそろ本気で「マスコミや政治家に頼らずに、いかにして未来 の日本を創っていくか」というのを考えたほうがいいと思う。
 いつも期待して裏切られてるんだからさ。「そろそろ学べよ」と私は言いた い。
 また、日本のマスコミも「そんなに期待されても困るんですよねえ」って本 音を言ってみたらどうだろう。自分たちの限界をしっかり示したほうが、まわ りが無駄な期待をしなくて済むからね。
 わたくしの提案、いかがなものでしょうか。
                    ひろ
******************************************
 

『Nuts本の旅:営業編6』

 本屋において、大部分の本は宿命として、「デビュー」→「滞在」→「退 場」の道をたどることになっている。
 中にはずーっと居座り続ける本もあるが、それらは全体の出版点数から見れ ば鼻クソ状態である。
 したがって、私の本もその「デビュー」→「滞在」→「退場」というカタチ で動くことになる。
 問題は、その周期だ。
 通常、何カ月ぐらいで「デビュー」→「滞在」→「退場」が起こるのか。そ して、どこをどうおさえれば、長く生き延びられるのか。
 日本の出版社で働く知人に聞いたところ、本の場合、ポイントは「出版1カ 月後」「3カ月後」「6カ月後」になるという話だった。
 出版1カ月後で、「デビュー」→「滞在」→「退場」を終える本も山ほどあ るらしい。コワいよねえ。
 で、次に来るのが3カ月後。そして6カ月後。
 それぞれの時期に各書店で「滞在」か「退場」かが決められるそうだ。要す るにその本を売り場に残すか残さないかの選択が行われるのである。
 最初の1カ月を乗り切れば、しばらくはサバイブできるが、3カ月後には再 び生命の危機に直面する。その修羅場をなんとかかいくぐると、またちょっと 安定期に入り、最後の6カ月後を迎える、というわけだ。
 6カ月たっても、まだ「滞在」できた場合、その次に何が起こるのか。
 その点については、ただいま勉強中です。わかり次第、ご説明しますね。
 さて、私の本が出たのは、今年の7月下旬である。
 今年8月に、『週刊Nuts』読者の皆さんに「本屋での“ありますか?”攻 撃」をお願いしたこと、覚えてますか。
 実を言うと、あれは最初の「1カ月後」を生き延びるための作戦だったので ある。
 作戦が成功した本屋もあるし、作戦自体が実行できずに失敗した本屋も結構 ある。「失敗」とは、「デビュー」→「滞在」→「退場」が1カ月間で完了し たケースだ。おそらく全体の半分以上は、「失敗」店だと思う。
 私の本が送られたすべての本屋でサバイバル作戦が成功するとは、最初から 思ってなかった。もともと、同作戦を日本全国で展開するための資金もパワー も私にはなかったのだ。
 だから私は、限られたパワーを東京の大型書店に集中することにした。
 地方の書店や小さな書店は、最初からあきらめた。そこまでカバーできない ことを知ってたからだ。
 狙うは、東京の大型書店のみ。
 なぜ東京の、それも大型店のみを狙ったかについては、次回お話ししましょ うね。
                    ひろ
**********************************************
 

『たわごとコラム』

 「ねえ、ニューヨークって、女性のほうがグッド・ルッキングのカップルが 多くない?」
 夕飯を食いながら、突然うちのかみさんが言った。
 何のことかと思い、詳しく聞いてみると、こういうことだった。
 皆さんご存じの通り、ニューヨークはゲイが多い。特に男性。この街の全男 性の、少なくとも10%はゲイだろう。
 そしてもうひとつ、「ゲイ男性はカッコいい人が多い」という事実も私たち の目の前に寝そべっている。
 彼らはカッコいい。キュートと言ったほうがいいだろうか。ストレートの私 でもフラフラとついて行きたくなるほど魅力的な男性がゲイ業界には多い。
 女性がニューヨークの街角で「ゲッ、あの人、チョーカッコいい〜!」と 思った男性の5〜6割はゲイである。もしかしたら7〜8割ぐらい行く可能性 もある。
 「ニューヨークのカッコいい男性はゲイ」。最初からそう思ったほうがいい かもしれない。ストレート女性たちにとっては、まさにご愁傷さまである。
 さてここで、残りの男どもにも目を向けたい。
 ゲイ業界内の「カッコいい男性」率の高さは同時に、ストレート業界の 「カッコいい男性」率の低さを意味している。
 要するに、カッコいい男性は前者のグループに集中しており、残りの軍団は ハズレが多いということだ。
 クリアーかしら。
 ゲイもストレートも含めた全男性業界における「カッコいい人」数には、限 りがあるはずである。カッコいい人もいれば、当然ルックスが不自由な人もい る。
 その「カッコいい人」がゲイ業界に集中しているのなら、当然残りの人たち は「無残な状況」ということになる。つまり、ストレート業界には「カッコ悪 い人」が多いのだ。
 一方の女性陣だが、「ゲイ女性は美しい」という法則は、一般的に彼女たち には当てはまらない。一種のナゾだが、これはだれもが認める事実だと思う。
 結果として、男性の場合のようにグッド・ルッキングの女性がゲイ業界に集 中することはないようだ。
 ここまでご説明すれば、もうおわかりよね。
 前述のように、ストレート業界において、男性は「無残な状況」の中に立ち すくんでいる。カッコいい人が少ないってことね。
 反対に女性のストレート業界は、男性に比べて恵まれた状況だ。グッド・ ルッキング率が高いのである。
 その両者がパートナーを探し出し、くっつく場合、どうしても「男低女高」 となるのだ。だって男性のほうが全体のレベルが低いんだからさ。
 かみさんの「ねえ、ニューヨークって、女性のほうがグッド・ルッキングの カップルが多くない?」の根拠は、そういうことだった。
 そして最後にかみさんが言った。
 「つまり、うちみたいなカップルが多いのよ」
 メシを食いながら殺意を抱いたのは、これが初めてだった。
                    ひろ
***********************************************

『編集後記』

 さて、今年も終わりです。皆さん、観念するように。
 そろそろ「今年の反省」を書かねばなりません。今年は何を反省しようかな あ。いっぱいありすぎて気が滅入ります。人間って、ホントに成長しないんで すよね。私だけかもしれませんが。
 ちなみに、先週ストマック・フルーにやられ、今週ムエタイで足の指を捻挫 しました。不幸の追い込みでしょうか。皆さんもお気をつけください。
 では、また来週。
                   ひろ
***********************************************

『今週の歌』

「マスコミが 待ちに待ってた イラクでの
          日本人の死 大騒ぎの図 ひろ」
        


下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ

「週刊Nuts」編集部


Return to Home Page