2004年2月3日号(No.441)



目次

*『Nuts本の旅:営業編11』
*『Nuts本の旅:出版編5』
*『Nuts週末起業物語3』
*『NY現実堂でおま3』
*『今週の歌』
■■■■■■ 投稿募集 → nynuts@rcn.comまで ■■■■■■
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『Nuts本の旅:営業編11』

 今週、日本に一時帰国する。すでに何回もお話ししたように、帰国の目的の ひとつは本の営業である。
 本の営業と言っても、私が知ってるのは本屋回り、それのみである。
 いま、回るべき本屋をリストアップしている。資料は、『東京ブックマッ プ』と『ブルータス』2003年6月1日号。『ブルータス』同号には「本 屋」特集が載ってるのよね。
 予定では、主要な大型書店はすべて回り、一部の中型書店にも足を運んでみ ようと思っている。楽しみですなあ。
 本屋を選ぶ際に困ったのは、それらの店を訪れる客層がわからなかったこと だ。
 それぞれの本屋の特性(どんな本が置いてあるとか)に関しては、『東京 ブックマップ』にも結構書いてあるのだが、客層についてはあまりメンション されてないのである。
 本を売って歩く立場とすれば、書籍の品揃えよりも、どんなお客さんが来る のかほうが知りたいわけですな。たとえば30代サラリーマンが多いとか、2 0代の学生が半分以上とかね。
 そういう資料ってないんでしょうか。
 私の本の場合、メインターゲットは20〜30代の女性である。学生でもい いし、働いてる人でもいい。ニューヨークが好きでいつかは住んでみたい、な んてことを考えてる女性がベストだ。
 そういう女性たちが行きそうな本屋っていうのが、一番知りたいわけであ る。なかなかわからんだろうけど。
 でも、本屋ごとの客層をつかんでたら、本の営業会社できるよね。「30代 のキャリアウーマンを狙いたいのなら、あの本屋を起爆剤に」とかさ。
 だれかそういう本、書きませんか。私は買いますね。他に欲しい人がいるか どうかはよくわからんが。
 というわけで、本の営業に行ってきます。お土産話を楽しみにしててくださ い。
                   ひろ
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『Nuts本の旅:出版編5』

 前回は、「ニューヨーク病の問題」の出版が決まったところまで書いた。
 私は、初版の部数や印税、出版時期などを出版社と詰め、早速執筆に取りか かった。確か一昨年の10月ぐらいだったと思う。
 最初の約束では、その年の年末までの原稿を仕上げる予定だったが、結局1 カ月以上遅れた。単にナマケてたのである。
 原稿書きはそれほど苦ではなかった。原稿の半分は昔『週刊Nuts』で書いた 原稿をリライトするだけだったし、書き下ろしの部分も結構楽しく書くことが できた。
 ただ問題はタイトルだった。
 本の仮タイトルは「ニューヨーク病の問題」だったが、どう考えてもイマイ チだった。
 その点は出版社側に最初に指摘された。私も同感だった。でも、原稿を書き 始めたときは、他にいいタイトルが思い浮かばなかったのである。
 最終的にいくつかのタイトル案を出版社側に投げたのは、原稿を書き終えて からだった。
 以下がそのタイトル案である。
 ・NY日本人改造計画
 ・モダえるNY日本人

 ・NY移住のその前に
 ・NYに殺される日本人たち
 ・ニューヨーク万歳じゃねえよ
 ・いかにしてNYは日本人を殺すのか
 ・NY族のご不幸
 ・「NYなんて鼻糞」概論
 ・NYに住んでも幸せになれない
 ・NYに奪われた人生
 ・NYは日本人を殺す
 ・NYの寝返りで下敷きとなる日本人
 ・NYでいろいろとモダえるわけよ
 ・NYに振り回されて
 ・NYに憧れてる場合か
 ・ゴジラとひろみとひかるが住むNYの現実
 ・あなたはNYで殺される
 ・NYに住んで不幸になる
 ・NYアンハッピー人生
 『NYに住んでも幸せになれない』を出したとき、ネガティブなタイトルだと 散々言われたが、上記のタイトル案を見ればわかるように、まだマシなほう だったのである。私とすれば、かなり手加減したつもりだった。
 本のタイトルを考えた際、私が前提としたのは「いままでにないノリ」「ド キリとするタイトル」「語呂がいい」などだった。あと、「ニューヨーク」と いう単語をタイトルの中に入れること。なぜなら、アマゾンなどのインター ネット本屋で、そのほうがニューヨーク本として検索されやすいからだ。
 「ドキリとするタイトル」にする場合、どうしてもネガティブ系に走ること になる。明るいポジティブなタイトルだとドキリとしないからね。
 上記のタイトル案のほとんどがネガティブ系なのは、そういう理由だ。ま た、これまでのNY遠足エッセイ本との違いを鮮明にするためにも、ショッキン グなタイトルが好ましかった。
 『NYに住んでも幸せになれない』を出したのは、現代人文社という小さな出 版社だ。小さいからして、当然販売力や広告力にも限界がある。
 「だったら、タイトルぐらいは目立たんと売れんでしょ」。そういう計算も あった。
 タイトル案に関しては、当初出版社側にも「ネガティブすぎるのでは」とい う意見があったが、最終的には私の意図を理解してもらい、『NYに住んでも幸 せになれない』に落ち着いた。
 わたし的にも、同タイトルが一番だった。もし文庫版を出すことになったと しても、同タイトルにすると思う。つまりアタシのお気に入りなわけよ。
 なにはともあれ、そうやって『NYに住んでも幸せになれない』は誕生したの だった。
                    ひろ
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『Nuts週末起業物語3』

『週末起業』(藤井孝一著、ちくま新書)という本、お読みになりました か。この『Nuts週末起業物語』のモトになった本である。
 著者の藤井さんという人、なかなかいいと思う。バランス感覚がナイスね。
 起業の本はどちらかというと、根性物語に傾きがちだ。自分はこんなにがん ばったと熱い思いを語るわけですね。
 ところが『週末起業』は、非常にクールなのである。「楽しくやろう」「と りあえず始めてみよう」。そういう姿勢なんですな。
 私は日本での起業に関しては、後者の視点、つまり『週末起業』の「楽しく やろう」&「とりあえず始めてみよう」のほうが大切だと思う。
 前者=熱い思い系の起業家本は、これまで何冊も出ている。だからこれ以上 いらないのである。必要なのは、別の切り口の起業家本だ。
 さらに、アメリカにいて思うのだが、起業に関しては、そんなに根性入れな くてもいいんじゃないかしら。アメリカ人が起業する場合も、根性根性ド根性 的な傾向はあまりない。かなり軽くやるのよね。
 日本人はどうしても物事を「道」化してしまいがちだ。剣道とか空手道の 「道」ね。
 起業の場合も、どうしても「起業道」化してしまうのである。まずは気持ち から入るわけだ。
 私が思うに、そういう「根性物語」性が日本での起業家育成の妨げになって るんじゃないかしら。もっと軽くしないと、やりたいって人も出ないだろう に。
 話を『週末起業』に戻す。
 著者の藤井さんは、かなりの現実主義者だと思う。
 現実主義者は普通、暗くなりがちだが、藤井さんの語り口は明るい。前向き に一歩一歩前進することを提案している。根性で突き進め、みたいなことは一 切言ってないのである。
 おそらく藤井さんのゴールは、起業の間口を広げることなんだと思う。「で きるだけ多くの人たちが起業できるお手伝い」。同書は、そういう姿勢で書か れている。すばらしいですな。パチパチパチ。
 というわけで、この『Nuts週末起業物語』は、同書を教科書にして進めてい くつもりである。藤井さんが本の中で語ってることを実践してみようと思う。
 不具合があれば直せばいいだけの話だし、自分で手探りでやるよりは、人の やり方をパクったほうが早いからね。
 さて、話は変わって先週の続きである。100円ショップの話よ。
 日本に帰る前に100円ショップ商品に関して、ある実験をやろうとたくら んでいたのだが、結局できなかったのである。
 実験というのは、クイーンズにある100円ショップ『Banzai』からアメリ カ人が好きそうな商品を何点か買ってきて、それをアメリカ人に見せてアン ケートを取ろうと思っていたのだ。
 でも、時間がなくてできませんでした。すいません。
 とりあえず同実験は帰ってきてからやるつもりだ。
 そんなとこですかね。
 それでは日本で100円ショップを荒らしてきます。 
                    ひろ
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『NY現実堂でおま3』

 NY現実堂の1回目だが、見事にぽしゃりそうである。私の野望は砕け散っ た。大袈裟。
 いや〜、やっぱニューヨークから東京の宴会場を探すのは無理があります な。だって、店の雰囲気とかじぇんじぇんわかんないんだも〜ん。
 当初、「みんなでミングルできるお店」を探していたのだが、結局それらし き店は見つからなかった。日本という国は、私をどうしても座敷に座らせたい らしかった。
 でも、私は抵抗した。テーブル。せめてテーブル。
 ホントは、立食でぶらぶらできる空間がほしかったのだが、それは無理そう だ。だから私はテーブルに逃げた。
 テーブルだったら、結構あるのよね。
 Yahooでいろいろ調べた。急に自分が遊び人にでもなったような気分だった が、日本のレストラン事情を垣間見たようでおもしろかった。
 日本では、ただただビールを飲むことを許してくれないようだ。ニューヨー クにたくさんあるいい加減なバーみたいな店があまりないのである。どこも きっちり食うことを要求される。
 きっちり食おうとすると、結局ドッシリ座ってしまうことになる。
 それがイヤなのよ。蝶のようにあっちにフラフラこっちにフラフラがいいわ けね。そうじゃないと、たくさんの人としゃべれないじゃない。
 でも、ジュンク堂池袋店の近くに理想の地はなかった。さらば池袋。また会 う日まで。去ってどうする。
 というわけで結論を言ってしまうと、第1回のNY現実堂開催は、ちと無理で ある。
 レクチャーの後に打ち上げはやる予定だ。ただ、事前予約制にしなければな らない。テーブルだし、食い物と飲み放題で4000円のコースなのである。 ま、単なる宴会になったわけですな。
 だれでもいつでも参加できるというスタイルがベストだったのだが、そこま で進化するにはもう少し時間がかかりそうだ。今後のビッグな課題である。
 必殺スタイルを作りたいよね。ここでレクチャーやって、そのあとはあそこ で宴会とか。最初から小さな店を貸し切ってしまうという方法が一番現実的な のかしら。どうでしょ。
 なんか東京にニューヨーク関係者の店、ほしいな。小さくていいから、30 人ぐらいが集まってワイワイガヤガヤやれる場所。「最近のニューヨーク」と かいうタイトルでスライドショーとかやったりして。いいなあ。
 さて、今回の池袋話である。
 レクチャー後に一応打ち上げをやる。参加希望の方は事前にnynuts@rcn.com までご連絡いただきたい。予約するからね。
 第1回目のNY現実堂は、腰砕けに終わった。
 ニッポン居酒屋座敷地獄。その壁は厚かったわけだ。
 勉強になりました。
                                       ひろ
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『今週の歌』

「日本への 一時帰国が 常夏の
     島に行くよな 気分のニューヨーク ひろ」



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「週刊Nuts」編集部


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