2004年2月24日号(No.443)
目次
*『今週の問題』
*『Nuts本の旅:営業編13』
*『NY現実堂でおま5』
*『今週の歌』
■■■■■■ 投稿募集 → nynuts@rcn.comまで ■■■■■■
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『今週の問題』
昔からですね、ニューヨークに住む日本人の中の「映像予備軍」というのに
興味を持ってたわけである。ほれ、将来映画とかテレビをやりたい人たちね。
その興味の持ち方というのは、「あんたたち、一体どうすんのよ」というも
のだった。正確には「どうやって自分の作品を世に問うわけ?」。
映像というのは、物書きとは違って、発表の場を確保するのにかなりのパ
ワーを要する。この『週刊Nuts』みたいにチョチョイのチョイと作って出すと
いうのは不可能なのである。
以前、『Nuts TV』という作戦があった。まだ完全に死んだわけではない
が、とりあえず小休止というか大休止に入っている。
同作戦に関しては、私自身も映像に手を出してみたかったし、自分が作った
作品を発表できない人たちのために、その場を提供したいという思いもあっ
た。でも、これがなかなかむずかしいんだ。最大のハードルは、前述の「発表
する場の確保」。『Nuts TV』の場合は「どのメディアを使うのよ」だった。
テレビを使うのはほぼ不可能。ニューヨークのケーブルTVには、素人が作っ
た番組を流す「パブリック・アクセス」というチャンネルがあり、これを使う
という手もあったのだが、私は途中でくじけた。だって、スタジオがミッドタ
ウンの西の端にあって、行くの大変なんだもの。ついでに「パブリック・アク
セス」なんて、だれも見てないしね。
会場を借りて自分の作品を見せるという方法もあるが、準備や人集めが大
変。それだけでビッグプロジェクトになってしまう。
一番現実的なのは、インターネット。これなら家にいながらやれるしね。た
だ、自分のサイトに見に来てもらわなければならないという問題は残る。つま
り人集めですな。
私のアイデアはここ数年、そこで止まっていたのである。「インターネット
しかないのかなあ・・・」。新しいアイデアはなかなか生まれなかった。
ところが一昨日、突然ひらめいたのだ。おのれの作品をインターネットより
も確実にいろんな人が見てくれる方法である。
ニューヨークには、日本のテレビ番組や映画を揃えた日系のレンタルビデオ
屋が何軒かある。毎週日本から入荷するテレビ番組を複数のビデオにダビング
し、お客さんに貸し出すのが彼らのメインビジネスである。
私が狙ったのは、そのテレビ番組のビデオだ。
前述のように、ビデオ屋さんでは日本から来た新着のテレビ番組を毎週ダビ
ングしまくるわけですな。その際にニューヨークに住む「映像予備軍」たちの
作品を一緒に入れるのである。
作品の長さは、1分から長くても5分。これをダビングするテレビ番組の前
に入れる。そのくらいの長さであれば、ビデオを借りた人もヒマつぶしに見て
くれると思う。
作品は、短編映画でもニュースでもいい。私が個人的に興味があるのは
ニュースのほうね。ニューヨークの日本人コミュニティに関する短いニュース
番組を作るのである。
ニューヨークにはいろんな日本語媒体があるが、コミュニティ・ニュースを
映像で流すメディアはないし、これからも出ないと思う。つまり、独占市場な
のである。
ニュースの長さは1分。タイトルは「NY Minute」だ。そこにコミュニティ
・ニュースを7、8本ぶち込むのである。そのスタイルなら、制作にもそれほ
ど時間がかからないと思う。いかがでしょうか。
さて、この「レンタルビデオに潜り込み」作戦だが、最大の問題はビデオ屋
さんが「イエス」と言ってくれるかどうかだ。すべてはそれにかかっている。
話の持っていき方によると思うのだが、「イエス」と言ってくれる可能性は
十分あると思う。
まず、他のビデオ屋さんとの差別化。他にはないサービスとしての短編映画
やニュースである。したがって、作品を提供するのは1店に限る。でないと差
別化になんないからね。
さらに、最近日系のビデオ屋さんに新たな敵が現れたんですね。その対策と
しての売り込みである。
新たな敵というのは、日本から殴り込んできた「ロクラク」レンタルサービ
ス。
「ロクラク」というのは、テレビ番組を録画する電子箱みたいなもの。ビデ
オデッキとの違いは、映像をカセットではなく、ハードドライブに取り込んで
しまう点である。
その「ロクラク」をアメリカに住む日本人にレンタルしてしまおうというの
が、同サービスの狙いだ。
レンタルとは言っても、アメリカで貸し出すわけではない。ここがおもしろ
いのだが、「ロクラク」自体は日本にあるのだ。
日本の「お預かりセンター」と呼ばれる場所に「ロクラク」が山のように置
いてあり、その1台1台を海外に住む日本人にレンタルするわけですね。
で、契約した人は、アメリカからインターネットを使っておのれの「ロクラ
ク」にアクセスし、希望する番組を録画。それが同じようにインターネットを
使ってアメリカに送られ、自宅のテレビでその番組を見れる、という仕組みで
ある。
考えましたねえ。
詳細はどうでもいいとして、日系のビデオ屋さんにとって同サービスはある
意味脅威だ。だって、ビデオ屋さんが必要なくなるんだから。逆にいうと、同
サービスを使えば、だれでもビデオ屋がやれるということでもある。
ま、既存のビデオ屋さんがそんなに簡単につぶれるとは思えないが、それな
りの対策を練る必要はあるだろう。
そこにニューヨークに住む日本人が作った短編映画&ニュース案を持ち込む
のである。新たな敵に対する差別化である。どうよ。
やり方によっては実現できると思う。「映像予備軍」の皆さん、がんばって
ね。私はアイデアだけ出して逃げるから。気が向いたらやるかもしれないけど
さ。
最後に、日系ビデオ屋さんにひとつ提案。
以前から思っていたのだが、日系のビデオ屋さんはダビングするときに、な
ぜニューヨークの日系ビジネスのCMを入れないのだろう。韓国系のビデオ屋さ
んはやってるのに。
日本の番組をダビングする際に、旅行代理店や法律事務所などのCMをビデオ
に入れて、広告料を取るのである。今回の短編映画&ニュース案のCM編だ。
CMなんかテキストと簡単なイメージだけでいいのよ。あとはだれかが宣伝文
句を吹き込めばいいのである。映像関係者なら、簡単に作れるはずだ。それを
「映像予備軍」にお願いするという手もありますね。要するに、CM制作を外出
しするのである。そしたら、結構ラクでしょ。
どうかしら。結構儲かると思うのですが。
ぜひご検討ください。
ひろ
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『Nuts本の旅:営業編13』
今回、日本に帰った際、私は『TOKYO BOOK MAP』という本を持って行った。
去年帰国したときに買った本である。
私が東京に滞在したのは5日間。その間にできるだけ多くの書店を回る予定
だった。
中小規模の書店を回っている時間はない。狙うのはデカい書店のみ。
その辺の作戦を同書を読みながら練ったのである。
便利な本よ。自分の本を営業したい人にはおすすめです。
営業ツアーを始めるにあたり、とりあえず私は地区別に攻めることにした。
神田、日本橋・銀座、新宿、渋谷、池袋、青山・六本木。以上の6地区にあ
る大手書店をグルグル回ることにした。
まず狙った書店に入り、自分の本を探す。緊張する一瞬である。ココロの中
で祈るわけだ。「あってちょうだい」と。でも、ほとんど裏切られたけど。
私の本は通常、海外本のセクションに置かれている。本のある・なしを確認
したら、次にそのセクションの担当者を探すのである。
本がある場合は「ありがとうございます」と、本がない場合は「ぜひ置いて
ください」とお願いする。
書店回りを始めた当初は、油断して担当者の名前を尋ね忘れたりした。いけ
ませんね。必ず聞くようにしましょう。できれば名刺ももらったほうがいいわ
ね。
本の営業だからして、ただ「置いてください」では話にならない。そこで私
は各書店で「いや〜ニューヨークでベストセラーなんですよ」と軽く吹いてみ
た。
一番傑作だったのは「でもここは東京だからねえ」と嫌味たっぷりに答えて
くれたおっさん担当者だった。カンチョーしてやろうかと思った。
ただ、他の書店では「へ〜、そうなんですか」と言ってくれる人が多かった
わね。
続きは次回に。
ひろ
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『NY現実堂でおま5』
先週は、東京に住む元ニューヨーク組と将来ニューヨーク組を対象にした大
集合イベント「NY現実堂」の開催場所探しの話だった。
でもね、NY現実堂というのは元々、古本屋のはずだったのよね。
ニューヨークに関する古本を集めたNY現実堂。店内にはカフェもあり、イベ
ントもやる。そして、これが一番大切なのだが、そこを元ニューヨーク組と将
来ニューヨーク組の基地にするのである。
実をいうと、今回日本に帰った目的のひとつは「東京の古本屋視察」だっ
た。
最近ちょっと変わった古本屋が増えているという噂を聞いてたわけよ。そう
いう店をチェックして、将来のNY現実堂開業のための参考にしたかったのであ
る。
全部で10軒ぐらいかなあ。いろいろ行ったわよ。
古本屋に関する情報は、『ブルータス』2003年6月1日号の「本屋」特
集でGetした。
いろんな店を回って思ったのだが、古本屋って要するに「本のセレクト
ショップ」なのよね。当たり前の話だが。
本の選書、店内のインテリアなど、それぞれに個性があるのである。
結構名の知れているオシャレな古本屋にも行ったが、ああいうのは私には無
理だね。そんなセンスないもん。
私にとって非常に参考になったのは、ボロい造りの古本屋だった。家賃が安
くて、コストがかからなそうな店だ。
どう考えてもNY現実堂はローコストでオペレイトしなければならない。
ニューヨークに関する古本を売っても、そんなに儲かるとは思えないからね。
場所も考えた。
地価の高い地域はおそらく無理だろう。でも、田舎に逃げたらお客さんが来
ないのである。なんといってもニューヨーク関連の古本屋だ。できるだけ多く
の人が訪れられるロケーションがベターなのである。
その辺のサジ加減がなかなかむずかしいのよね。
続きは次回に。
ひろ
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『今週の歌』
「謙ちゃんが “バットマン”に 出るそうで
めでたい話で おがみたくなる ひろ」
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