2004年3月2日号(No.444)



目次

*『NY現実堂でおま6』
*『Nuts本の旅:営業編14』
*『Nuts本の旅:出版編6』
*『Nuts週末起業物語3』
*『編集後記』
*『今週の歌』
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『NY現実堂でおま6』

 古本屋版「NY現実堂」話の続きである。
 今回、東京で見て回った店舗の中で最も印象に残ったのは、アパートを改造 した古本屋と高架下にあるレストランだった。どちらも家賃が安そうだったの よね。
 NY現実堂が目指すのは「小汚(こきたな)クール」である。ゴージャスで クールな店を作る資金力はない。経費を安くあげるために、小汚いけどクール な店作りに徹するのである。
 その点において、古いアパートとか高架下はナイスだ。イーストビレッジ風 の空間が創り出せるのではないかと考えている。まだ何も始まってないんだけ どさ。
 ただ、できるだけ経費は抑えたいが、スペースが狭すぎるのもそれはそれで 問題である。
 元ニューヨーク組と将来ニューヨーク組の集合場所にするなら、当然それな りのスペースが必要だ。ほれ、ここの紀伊國屋書店みたいにさ、本棚を移動し て、そこに折り畳み式のイスを置いてイベントができるっていうスタイルがベ ストよね。
 うむ、だんだんイメージができあがってきたな。
 NY現実堂では、古本屋業だけだとあんまり儲からないので、他の商売にも手 を出そうと考えている。たとえば、出版業。
 普通の本を出すという手もあるが、私が狙っているのは、本にするだけの量 がないコンテンツの出版である。
 一度、イギリスのシンクタンクが出版している資料を買ったことがあるのだ が、9ドルぐらいしたにもかかわらず、これがちゃちい印刷物なんだ。その辺 のコピー機でできるぐらいのレベルだった。表紙&裏表紙だけが色紙で、あと は普通の紙。全部で70ページぐらいだったと思う。
 でも、コンテンツがスペシャルであれば、買う人間は必ずいる。NY現実堂 は、その路線を狙いたいのである。
 ニューヨークに関するちょっと変わったネタを冊子にして売る。単なるエッ セイではなく、資料系コンテンツである。それを店で売って、ネットでも売 る。どうでしょう。
 その他、日本とニューヨークの間でうまく立ち回れるビジネスがあったら やってみたいわね。
 ちょっと考えます。
                    ひろ
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『Nuts本の旅:営業編14』

 今回、私は23軒の書店を回ったが、私の本が置いてあったのは、たったの 5軒だった。
 でもおもしろいのは、置いてある店では結構売れているのである。
 ある店で担当者の人に、これまでの売上冊数を調べてもらったのだが、その 1店舗だけで40冊近く売れていた。思わず「すごいですね」と私が言うと、 その人も「ええ、すごいです」と言っていた。売れるとこでは売れてるのよ ね。
 また別の店では、ここ数カ月間、週に2、3冊のペースで売れているとのこ とだった。
 ちなみにそれらの好調店は、例の「“ありますか?”攻撃」を仕掛けた店で ある。結果がちゃんと出てるわけだ。なんでもやってみるもんよねえ。
 「置いてもらえば売れる」。私はそのことを痛感した。特に私の本のように タイトルが奇妙なものは、置いてあれば手に取ってみる可能性が高い。
 では、どうやったら書店に置いてもらえるのだろうか。
 この件に関して、いろんな人に聞いてみたのだが、結局「頻繁に書店を回 る」という方法しかなさそうだ。それも、できるだけ多くの書店を回るのであ る。
 今回実際にやってみて思ったのだが、場所さえ覚えてしまえば、1日20〜 30軒回るのも十分可能だ。
 私の目標とすれば、できれば100軒ぐらいのリストを作って、日本に帰国 する度にそれらの店を訪ねるのである。
 挨拶だけでもいい。顔を覚えてもらえばこっちのものだ。そこを突破口にし て、本を置いてもらうのである。
 今回の本は、もうちょっと古いだろうから、次の本から始めるか。次の本っ て、まだ何も決まってないんだけど。
 あるいは、本の営業会社をやるという手もある。そのネットワークを使っ て、本を売り込んで回るわけだ。NY現実堂を基地にしてやってもいいしね。
 続きは次回に。
                     ひろ
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『Nuts本の旅:出版編6』

 結局ですね、私は今回の本を出版することに関して、ほとんど苦労しなかっ たのである。
 書くのもそれほど大変ではなかったし、タイトルを考えるプロセスもいま思 えば非常に楽しかった。
 ただ、ひとつ苦労したのは、自分の書くクセを再構築することである。つま り、クセを「くせ」と書くか「癖」と書くかなどの、文章の決め事に関して だ。要するに自分の辞書作りですね。
 こういう短い文章の場合はほとんど気にしなくていいのだが、本ぐらい長く なると自分なりの法則をキチンと作らねばならない。でないと、ここでは「う んこ」と書いて、別の箇所では「ウンコ」と書いたりするのである。読者とし ても「結局どっちなんだ」という話になるのだ。ホントか。
 本を書いてて思ったのだが、フラフラしながら書いてる言葉というのが意外 に多いのである。
 たとえば「あんた」。
 「あんた」と書くときもあるし、「アンタ」の場合もある。いつもどうやっ て決めてるかというと、気分次第なのだ。自分の中に明確な法則はなかったの である。今回の本を書いた際にそのことを痛感した。
 そんなわけで、私は「マイ辞書」を作ってみた。以下にその「ア行」をご紹 介しよう。
【あ行】
 あたし=ひらがな  アンタ=カタカナ  あとで=ひらがな  憧れ=漢字  いや=ひらがなとカタカナあり  今=漢字  生み出す=「産む」は使わない  おのれ=ひらがな  および=ひらがな  いっぱい=ひらがな
 マイ辞書作りだが、結構楽しかったわよ。かなり勉強になりましたね。
 一度作ってしまえば、また本を書く際に再使用できるわけだ。
 あくまでも、「また」があればの話ですが。
                   ひろ
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『Nuts週末起業物語3』

 日本の100円ショップ、行ってまいりました。
 言葉がなかったね、あの充実具合は。まるで限度というものを知らないかの ようだった。
 なんでもかんでも100円で作りやがって、という感じである。異常です な。
 でも、客としては嬉しい限りだ。
 アメリカの99セントショップなんてハナクソ状態。比べ物にもならない。
 私が行ったのは、ダイドーの原宿店。地上3階、地下1階の100円ショッ プである。
 とりあえず、なんでもあった。ホントに“なんでも”あったのである。
 そうなると、選ぶのも大変だ。
 ほれ、今回の100円ショップ訪問の目的は「アメリカ人の好きそうなもの 探し」だからね。山のようにある商品の中から、アメリカ人にウケそうなもの を探し出さねばならないのである。
 エラいむずかしかったね。苦労しました。
 ただ、発見もあった。
 「アメリカ人に100円ショップの商品を売ることによって、私は何を証明 しようとしているのか」。そのことにやっと気づいたのである。
 東京まで行って“自分発見”しとるわけだ。ヒマですなあ。
 では、私が証明しようとしてたのは一体何だったのか。
 簡単にまとめると、以下の2つになる。
 1)アメリカ人は色の感覚というのがイマイチなんじゃないかしら。
 2)アメリカ人にはかわいい小物を作る能力というのがあんまりないね。
 まず色彩感覚に関してだが、私はかなり以前から同問題に注目していた。
 イメージ的には、アメリカ人はカラフルな国民である。
 彼らは、どちらかというと派手な色を好む。それが私たちにカラフルなイ メージを植え付けたのかもしれない。国旗も派手ですしね。
 ただそのことは、彼らの色彩能力を保証するものではない。「派手好き=色 彩感覚豊か」ではないのである。
 日本人は無意識のうちに「アメリカ人は色使いが上手い」と考えているよう な気がしてならない。私も以前はそうだったしね。
 でも実際は違うでしょ。そう思いません?
 私がニューヨークに来てつくづく感じるのは、色の選択肢のなさである。
 「この国には、“微妙な色使い”という言葉が存在しないのではないか」。 さまざまな商品を見ながら、そう思うことがときどきある。
 目につくのは、メリハリのある色ばかり。赤、青、黄色、黒、白、緑。中間 色というのがあまりないんですね。
 そういう環境で育てば、おのれの色彩感覚は当然、10本組クレヨンのよう な単純な品揃えとなる。私たちの身の回りにある商品たちは、その結果なの だ。
 私は今回の100円ショップVisitで、99セントショップと100円 ショップの違いは、商品のクオリティーだけでなく、色の選択肢の多さである ことに気がついたのである。
 100円ショップの商品群は、色とりどりだ。それに比べ、99セント ショップは大味。まるで商品自体が「安いんだから、色のチョイスなんてある わけねえだろ」と言ってるかのようだ。
 というわけで、私の「アメリカ人は色の感覚というのがイマイチなんじゃな いかしら」という疑問は、「イマイチだわ」という確信に変わったのである。
 続きは次回に。
                    ひろ
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『編集後記』

 前々からやるやる言ってる「Nuts井戸端会議」ですが、やっと本気になって まいりました。ただ、場所がちょっと問題なんだけどね。
 最近、いつも「場所」で苦労してるような気がします。
 では、また来週。
                    ひろ
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『今週の歌』

「クソ寒い 季節終わって クソ暑い
         晩冬が来て 次は花粉か ひろ」



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