2004年5月25日号(No.452)
目次
*『今週の問題』
*『NY現実堂でおま12』
*『NYJJ構造改革17』
*『編集後記』
*『今週の歌』
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『今週の問題』
先週のケーブル屋話の続きである。
「ケーブル屋がいつも遅れて来るのは、サボってるからだ」というのが前回
の主旨だった。
そう、彼らはサボっているのである。
同じように、今日もスーパーのレジのねえちゃんはおしゃべりしてレジに並
ぶ客の列をガンガン長くしてるし、カスタマーサービスの電話担当者もチョー
無愛想な態度で客を激怒させているのである。
アメリカ人の労働に対するふざけた態度。
彼ら全員がふざけてるとは言わない。ただ日本人から見れば、かなりの数の
人々が労働者として壊れているのも事実である。
前回、私はアメリカ人の仕事ぶりを「亀」と呼んだ。読者の皆さんも、私が
「亀」と呼びたくなる気持ちはわかっていただけたと思う。
だってアメリカ人って、仕事遅いんだも〜ん。あまえるな。
仕事は遅いわ無愛想だわで、「アメリカ人は労働者として失格よね」という
話になりがちなのだが、ところがどっこい、世の中そんなにあまくないのであ
る。
ここからが今回の本題ね。
日本人は、アメリカ人を労働者として「亀」だと思いがちである。実際私も
そう思ってますからね。
しかし、現実はまったく逆なのだ。
私はインターネット上で、各国の労働生産性というのを調べてみた。労働効
率っていうのを知りたかったわけね。
普通に考えれば、サボりがちな国は労働生産性が低く、バリバリ働く国は労
働生産性が高いはずである。
2002年の資料しか手に入らなかったのだが、それによると日本の労働生
産性は世界で第20位、先進国の中では最下位である。
ちなみにアメリカは第2位。つまり私たち日本人は「亀」に負けたのであ
る。
ということはなんですか、いつもみんなで集まってピーチクパーチクおしゃ
べりしてサボってるケーブル屋に、私たちは負けてしまったってことなんです
か。
恐ろしい事実である。
たしかに、ケーブル屋の仕事ぶりで日本とアメリカの労働生産性を比較する
のは危険である。それはレジのねえちゃんも同じだ。
しかし、サボりまくるケーブル屋と、客を並べまくるレジのねえちゃんが何
も問題もなく存在し得るこのアメリカという国に、私たちは負けてしまったの
である。
アメリカ人のことを「亀」と呼び、一方でその「亀」たちより労働生産性の
悪い日本人と、チンタラ働きながらも、しっかりと高い労働生産性を維持する
アメリカ人では、どちらのほうが変だろうか。
明らかに前者、つまり私たち日本人よね。かなり重症と言ってもいいだろ
う。
働けど働けど、おしゃべりケーブル屋の国に負けてしまう私たち。何かが根
本的に間違ってる気がする。
軽い気持ちで書いたケーブル屋ネタだが、結構深いところにリーチしそうで
ある。
しばらくじっくり考えてみることにしよう。
ひろ
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『NY現実堂でおま12』
「ニューヨーク=裸の王様」論の続きである。
さて、「ニューヨーク=裸の王様」であるならば、だれかが「王様は裸だ」
と言ってしまえばいいわけだ。
しかし、実際にはなかなかむずかしい。特にメディア上で「王様は裸だ」と
言うのは至難の技である。
日本では、ニューヨークやロンドン、パリなどの海外の有名都市をメディア
が批判することはあまりない。まるでタブーであるかのようだ。
反対にアメリカのメディアは、東京などの批判を遠慮なくやる。満員電車や
物価高の話などをおもしろおかしく伝えるのである。以前、ニューヨーク・タ
イムズはその技をよく使った。
無理してまで海外の有名都市を批判する必要はないが、でも日本のメディア
のように、あんまり従順すぎるのも問題よねえ。
もっとはっきり言ったらいいのである。「ニューヨークで日本のシューク
リームが大ヒット。なぜなら、ニューヨークのあまいものはどれもマズいか
ら」というふうに。
メディアの役割のひとつは、海外の現実を国内の読者や視聴者に伝えること
である。それがニューヨークなどがネタの場合は、うまくワークしない。基本
的に「王様」待遇で、批判することがないのだ。その姿勢が「ニューヨークは
なにがなんでもすばらしい」という偶像をさらに強化してしまうのである。
一方で、多くの日本人が「ニューヨークって大したことねえじゃん」と気づ
き始めているのも事実だ。だって、実際に来てみりゃわかるからね。
口に出しては言わないが、腹の中では「けっ、こんなもんかい」と思ってい
る人がどんどん増えている。いい傾向である。
そういう意味では、機は熟していると言ってもいいだろう。「ニューヨーク
=裸の王様」論をブチ上げるにはいい時期かもしれない。
というわけで、ブチ上げてみましたが、いかがでしょうか。
ま、ニューヨークに住んでる日本人は「ニューヨークって大したことねえ
じゃん」ってすでに知ってるからね。「ニューヨーク=裸の王様」とか言って
も、「そうよね」で済んでしまう。つまりここでブチ上げても効果はないので
ある。
やはり日本だ。「ニューヨーク=裸の王様」論を訴えるのは、日本でなくて
はならない。
本でも書くか。「裸の王様・ニューヨーク」とかいうタイトルで。サブタイ
トルは「初めてのニューヨーク批判本」でどうかしら。
ちょっと本気で考えます。
ひろ
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『NYJJ構造改革17』
日本食レストラン、100円ショップ、カフェ。チャイニーズ&コリアン軍
団は、日本人が得意とするビジネスをベースに次から次へと店舗展開してい
る。
見た目は「Japan」だけど、ホントはチャイニーズかコリアン。スマートな
やり方だ。
ニューヨークの日本人はそのテクニックを好まないというか、やらない。
「そのテクニック」とは、他のエスニックになりすまして、彼らのビジネスを
パクってしまうことだ。実際「チャイニーズ・レストランだけど、実は日本人
がやってるの」という店はなかなかないのである。
ただ、日本人に他のエスニックのビジネスを真似する能力があるかと言え
ば、答えはYESだ。それは日本にある各種レストランを見れば明らかだろう。
というか、他人のものを真似て、それをさらに改良することに関しては、日
本人はおそらく世界一である。チャイニーズ&コリアン軍団は「Japan」を
使ってうまくビジネスしているが、もともとそういう技が得意なのは、日本人
のほうなのだ。
たとえば、ビアードパパのシュークリーム。ああいう技ができるのは日本人
しかいない。
フランス人でもないのにシュークリームである。そしてそれがすんげえうめ
えんでやんの。ひとのフンドシで相撲をとり、なおかつ勝ってしまうわけだ。
要するにですね、日本でやってるのと同じことをここでやればいいのであ
る。
日本人なのにフレンチ・レストラン、日本人なのにイタリアン・レストラ
ン、日本人なのにタイ・レストランなどなど。
日本人の真似して改良する能力は、すでに車やテレビが証明している。そし
て日本には、他のエスニックになりすましたビジネスが山ほど存在するのであ
る。
それらをニューヨークに移植する。
変に「日本から来たんです」と構える必要はない。フレンチ・レストランで
もイタリアン・レストランでもシラ〜っとやってしまうのだ。きっとビアード
パパと同じことが起こると私は読んでいる。
チャイニーズ&コリアン軍団が「Japan」を切り口にビジネス展開する理由
は、もうひとつある。実をいうと似たようなパターンをニューヨークのバング
ラデシュ軍団が多用してるのよね。
ほれ、イーストビレッジにインド料理屋街があるでしょ。6丁目の1と2の
間ね。
一応インド・レストランとなっているが、ホントはかなりの店がバングラデ
シュ系なのである。しかし、あくまでも建前はインド。
現実問題として、バングラデシュ・レストランではお客さんが来ない。だか
ら「インド」なのである。
チャイニーズ&コリアン軍団がやってるのも同じことだ。つまり「Japan」
というブランドを使ったビジネスである。
それができるのは、「Japan」がアメリカ人にとって魅力的なブランドだか
らだ。チャイニーズ&コリアン軍団は、そこを見逃さなかったわけね。
「Japan」は、他のエスニックが真似してくれるほど、ありがたいブランド
なのである。本来の持ち主である日本人が使わない手はないのだ。
以上のように、ニューヨークの日本人は、私も含めてアホなのである。だっ
て、おいしい話がそこら中にあるのに、ボケ〜っと見てるだけなんだから。
なんとかせねばならん。
そう言い続けて、はや数年ですがね。
ひろ
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『編集後記』
いきなりですが、6月から井戸端会議を復活させようとたくらんでおりま
す。いつもかけ声だけで終わってたのですが、今度は本気です。
ただですね、参加人数をちょっと制限しなくてはなりません。53丁目にあ
るシティーコープセンター内のパブリックスペースでやるつもりなんですが、
スペースが限られてて、5、6人しか座れないんですね。
というわけで、少人数での井戸端会議になりますが、ま、いつもそうでした
らかね、別に気にしてませんが。
あ、そうそう、今度また名古屋のラジオに出るんです。ZIP FMの「Morning
Jack」という番組で、私の出番は日本時間の6月9日、10日の午前8時ぐら
いになります。
ネタはまだ決めてません。どうしようかなあ。100円ショップの話にしよ
うかなあ。
名古屋近辺にお住まいの皆さん、お時間がありましたらぜひ聴いてください
ね。
来週から我が家のメディアをテレビからラジオに切り替える予定です。
テレビに飽きました。無駄に見ちゃいますしね。
その点、ラジオは「ながら」聴きができるので便利。情報量が多いのも魅力
です。
久々のテレビなし生活になります。時間を有効に使えそうで、いまから結構
楽しみです。
では、また来週。
ひろ
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『今週の歌』
「鬼が島 鬼が島だと 教えても
妻は懲りずに “ONEGAISHIMASU” ひろ」
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