2004年6月22日号(No.455)
目次
*『今週の問題』
*『NYJJ構造改革20』
*『日本人男性大改造論8』
*『今週の歌』
■■■■■■ 投稿募集 → nynuts@rcn.comまで ■■■■■■
************************************************
『今週の問題』
ニューヨークに新フリーペーパーが登場した。
これまでニューヨークには、『Village Voice』や『New York Press』など
の週刊フリーペーパーが存在したが、今回のはちと違うのである。
最近創刊されたフリーペーパー2誌、『metro』と『am New York』はなんと
日刊(月〜金)。内容的には一般紙と同じ“ニュース”を扱う。
わたくし、ニューヨークに住んで12年になりますが、ニューヨークの紙メ
ディア界に起こった出来事とすれば、今回の日刊フリーペーパーの登場が最大
ですな(日本人コミュニティでは、去年の読売新聞のアメリカ撤退)。
ちなみにニューヨークは、日刊紙の競争がアメリカで最も激しい街。現在、
主な日刊紙としては『New York Times』『Daily News』『New York
Post』『Newsday』の4紙が存在するが、そのすべてが全米の新聞発行部数
トップ10にランクインしている(『Wall Street Journal』を入れれば5
紙)。つまり、大変な新聞王国なわけですね。
そこに日刊フリーペーパー2紙が殴り込みをかけてきたのだ。
さて、新フリーペーパーに対するニューヨーカーたちの反応だが、これが結
構いいのよ。朝、地下鉄の駅で通勤客たちがフリーペーパーをピックアップす
る姿というのが、すでにフツーの風景になってしまったのだ。地下鉄の中で読
んでる人もたくさんいるしね。
結果として、『New York Times』などの有料紙の売上にもかなり影響が出る
と私は見ているのだが、いかがなものだろうか。一番キツいのは『New York
Post』だろうなあ。
私も新フリーペーパー2紙を愛読している。なぜなら、コンテンツが有料紙
とちょっと違うというか、有料紙には掲載されない小ネタニュースがときどき
載ってたりするからだ。
前述のように、ニューヨークには有力紙が4紙も存在するのだが、それらの
新聞がカバーしてないネタっていうのは、まだまだたくさんあるのよね。
特に小ネタ。ニューヨークや他の州で起きた小さな事件などは、どの新聞に
も掲載されないことが多い(小ネタが一番充実してないのは、もちろん『New
York Times』)。
この国はあまりにも事件が多すぎるし、同時にアメリカの新聞記事のスタイ
ルも関係してると思う。要するにひとつの記事がやたら長くて、掲載記事数が
限られてるってことね。
新フリーペーパー2紙は、そのスキをちょびっと突いているのである。だか
らニューヨーカーたちにとっても、それなりにおもしろいはずだ。
ところで、今回の新フリーペーパー登場に関して、最も大切のは、私たち
ニューヨークに住む日本人が同2紙をどのように使うかである。
たとえばですね、私たちが『New York Times』などの地元紙に取材してほし
いっていう場合があるでしょ。
しかし現在は、それがなかなかむずかしいのである。
『New York Times』だけではない。他の有料3紙にしても、敷居が高くて高
くて困ったもんなのだ。
そこに登場した新フリーペーパー2紙。
前述のように、彼らは小ネタ好きと来ている。記事の内容でも有料紙との差
別化を図るのが彼らの作戦だ。
また同2紙は現存の有料紙と比べると、「読者に近いメディア」を目指して
るように見える。しょーもないネタでも取り上げてくれそうな雰囲気が漂って
いるのだ。
いい意味でも悪い意味でも、彼らの紙面からはジャーナリスティックなノリ
を感じない。「社会正義なんかどうでもいいから、少しでも多くの情報を読者
に」。そういう雰囲気なんですね。
さらにラブリーなことに、広告さえ出せば、喜んで記事を書いてくれる柔軟
性もありそうなのだ。要するに、金で買えるメディアである。私たちニュー
ヨークに住む日本人には、そういう新聞が必要だったのよね。
これまで私たちは、『New York Times』などの有料紙に何回も取材をお願い
してきたが、期待を裏切られることばかりだった。
特に『New York Times』はお高くとまりすぎよね。態度がデカいのだ。他の
有料3紙もタイプは違っても、基本的にはジャーナリスティックな新聞で、日
本人にとって便利なメディアではなかった。
今回創刊された2紙をフリーだからと言ってバカにしてはいけない。両紙と
も、すでに数十万部は出てるのである。情報発信媒体としては、かなりの大き
さだ。
「でもやっぱり『New York Times』でないと・・・」
そういう意見の人もいると思う。
ならば、彼らが取材してくれるまでじっくり待てばいい。でも、そんな機会
は永遠に来ないかもよ。
私は「いつか『New York Times』が取材してくれるかも・・・」と期待だけ
して消えて行った日本人を、これまで何人も見てきた。
確かに『New York Times』が取材してくれたケースもある。しかし、それは
極少数だ。
『New York Times』が取材してくれなければ、『New York Post』に連絡す
ればいい。『Post』がダメなら『Daily News』か『Newsday』。以前はそこで
終わりだった。
でもいまなら、フリーペーパーがある。ありがたいことに、彼らは敷居が低
いと来ている。ネタ的にも、有料紙にない情報を求めてるみたいだし、うまく
やれば金で記事を買うことも可能かもしれない。
私たちニューヨークに住む日本人は、新フリーペーパー2紙をただ読むだけ
でなく、上手に使うべきである。やり方さえよければ、日本人にとっての強力
な武器になるはずだ。
とりあえず皆さん、まずは拾って読んでみてください。
ひろ
***********************************************
『NYJJ構造改革20』
最近、タイヤキの様子が変だ。
私はこれまで、タイヤキは日本人のための食い物だと思ってきた。
確かにニュージャージーのミツワ(日系スーパー)でも売っているが、「お
客さんはきっと日本人ばっかりに違いない」というのが私の基本認識だった。
ところが、である。アメリカ人も結構食っているらしいのだ。
近頃、タイヤキ好きのアメリカ人によく会う。
彼らは通常、「タイヤキ」という名称を知らない。代わりに「フィッシュ
ケーキ」と表現する。
なので最初はこちらも「フィッシュケーキって何よ?」ってことになり、
「薩摩揚げのことかなあ」とか考えてしまうのだが、よ〜く聞いてみるとタイ
ヤキのことなのである。
フィッシュケーキとは、よく言ったものだ。実際に魚の形をしてるんだか
ら、まさにその通りである。
魚のケーキなんてアメリカ人は気持ち悪がって食わないかと思ったら、そう
でもないのね。あんこも問題なく食ってるみたいだし。
油断した。
さらに、先月ダウンタウンのユニオン・スクエアで行われたイベントで、日
本人グループがタイヤキを売ったのである。
これがまた、売れたらしいのよ。
タイヤキと言っても、そのとき販売したのはもっと小さなサイズ。つまり
“キンギョ”ヤキね。中身もあんこの他に、クリームとチョコレートを用意し
たとのこと。
ちなみに、一番評判が良かったのがクリームで、次があんこだった。
アメリカ人客たちは、魚の形についてはまったく問題なく、逆にそれをおも
しろがっていたようだ。
「タイヤキをニューヨークで売る」
前述のように、同アイデアに対して、私はこれまで否定的な立場にいた。
しかし、である。実際は結構イケそうなのだ。
私がタイヤキの弱点だと考えていた「魚の形」が、反対にタイヤキの魅力に
なっていたのである。要するに私は完全に間違ってたわけですね。
タイヤキがイケるとなると、大判焼きにもニューヨーク進出の可能性が生ま
れる。その他の日本のスイート類に関しても検討してみる必要があるだろう。
それにしても、タイヤキとは・・・
今回は、完全に私のミスである。
激しく反省したい。
ひろ
******************************************
『日本人男性大改造論8』
古い話で申し訳ないが、『AERA』2月2日号に「外国人女性にもてる日本の
男」というタイトルの記事が載った。
同タイトルを目にしたとき、私は一瞬、期待したのである。「とうとう私た
ちの時代が来たか」と。
しかし記事を読んで見事に失望した。イカったと言ったほうが正確だろう。
私はそのページに無言で頭突きした。
「外国人にもてる日本の男」だと。「“メード・イン・ジャパン”が人気」
だと。
もしそれが海外での話であれば、私もアプセットしなかったはずだ。
でも、記事の舞台は日本。つまり、日本国内において「外国人女性にもてる
日本の男」などとノタまっているのである。
そんなの当たり前だろ。他にチョイスがねえんだからよお。
日本において「外国人女性にもてる日本の男」などとほざくのはナンセンス
である。だって、まわりには日本人の男しかいないんだからさ。そうなるのは
当たり前だ。
さらに、彼らにホレる外国人女性というのは、わざわざ日本に住むような物
好きである。すでにそこでシャッフルが行われているわけだ。
となると、彼女たちが日本人男性にホレるのは、ある意味オフコース。自国
の男が好きなら、日本など来ないはずだ。
そしてトドメとして、日本にいる外国人男性は通常ダサい。おつむのほうは
よくわからんが、ルックス的に無残な男性が多いのである。日本に帰るたび
に、私はそのことを痛感する。でも、そういう彼らが結構チヤホヤされてたり
するから、世の中わからんよね。
というわけで、日本にいる外国人男性のレベルが低いため、日本人男性は断
然有利となる。
数で勝り、日本人男性を憎からず思う女性たちがいて、ライバルである外国
人男性はダサいと来ている。この環境でもてなければ、そいつはまさにウンコ
野郎だ。
なのに『AERA』は「外国人女性にもてる日本の男」である。
本気か。論理的に物事考えとるんか。
それは、街に1軒しかないラーメン屋が「この街一番のラーメン屋」と宣伝
するみたいなもんである。1軒しかないんだから当たり前だろ、という話だ。
日本の男が外国人女性にもてるかどうかを論じる場合は、恋のグローバルス
タンダードを持ち込むのがスジである。
さまざまな種類の男性の中で、女性たちは一体だれを好ましいと思うのか。
そのときに、外国人女性が「日本の男が好き」となれば、私もハッピーであ
る。
しかし、現実はまったく逆だ。日本人男性は、恋のグローバル市場における
負け犬なのである。
もし今回の『AERA』の記事が、日本人男性を勇気づけるために書かれたもの
なら、その意図にはお礼を言いたい。お気遣い、ありがとうございます。
確かに最近の日本人男性は、元気がない。たまには威勢のいい話でも聞きた
いところだ。
でも同時に、現実をきちんと直視しなければならない。
日本に住む外国人女性にもてるからと言って、「日本の男は外国人女性に人
気がある」と結論づけるのは明らかに間違いである。ウソと言ってもいいだろ
う。
ったく『AERA』もナニ考えてんだか。
激しく反省してほしい。
ひろ
*********************************************
『編集後記』
さて、参議院選挙です。
日本では7月11日が投票日ですが、ニューヨークでの投票は6月25日に
スタートしました。投票場所は、パーク・アベニューの領事館。待ちに待った
在外公館での投票がとうとう実現したのです。
ラブリーだわ。
投票の際に必要なのは、在外選挙人証とパスポート、または運転免許書。投
票期間は6月25日〜7月4日です。午前9時半から午後5時まで。土日も開
いてるそうです。
皆さん、ミスしないように。
では、また来週。
ひろ
*********************************************
『今週の歌』
「いつの日か 白馬に乗った 王子さま
迎えに来ると 言って何年? ひろ」
下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ
Return to Home Page