2004年7月13日号(No.457)



目次

*『今週の問題』
*『NY現実堂でおま12』
*『NYJJ構造改革22』
*『日本人男性大改造論10』
*『今週の歌』
■■■■■■ 投稿募集 → nynuts@rcn.comまで ■■■■■■
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『今週の問題』

 最近『幸せをつかむ国際結婚のススメ〜「運命のヒト」は海の向こうにい た』という本が日経BP社から出版された。
 著者は小澤裕子さんと白河桃子さんという女性ふたり。
 ちなみに日本のアマゾンには以下のような紹介文が載っている。
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 国際派の出会いをコーディネートする結婚情報センターが明かすグローバル 結婚の真実。キャリヤづくりのための勉強や仕事にあけくれ、気がつけば未婚 のまま30代、そしてまわりを見渡せば「いい男はみんな妻子もち」。30代の未 婚女性については「負け犬」などと言われる昨今だが、それは舞台を日本に 限った場合の話。実は海外では日本女性は大モテ。結婚対象を日本人男性とい う枠をはずして考えると、意外な可能性が開けることも多い。海外在住の日本 人、日系人、そして欧米人を人生のパートーナーにするためのお見合いやその 後の結婚に至るノウハウが分かるユニークな結婚ガイド。
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 同書のタイトルを初めて見たとき、私は一瞬、喧嘩を売られたと思った。
 おそらく私の本のタイトルが『NYに住んでも幸せになれない』だったからだ ろう。「幸せをつかむ」の部分が「幸せになれない」への挑戦と感じてしまっ たわけだ。実際はじぇんじぇん違うけどさ。
 それともうひとつ、国際結婚に対するスタンスに違和感を覚えたのである。
 日本人の国際結婚が増えることに関しては、私も大賛成である。どんどん血 を混ぜればいい。日本人はちょっと純血主義すぎるからね。
 ただ、同タイトルには「救済案としての国際結婚」的なニュアンスが漂って いた。
 まだ内容は読んでないので決め付けはよくないのだが、上記の紹介文を読む と、たぶんそうなのだろう。最終兵器としての国際結婚。「これが効かなかっ たったら、あたしゃ一体どうすりゃいいのよ」的な国際結婚である。
 繰り返しになるが、獲物を日本の外に求めることは基本的にラブリーであ る。私も力強くおすすめしたい。『日本人男性大改造論』なんてコラムも連載 してるわけですし。
 でも、「救済案としての国際結婚」にはなんとなく納得行かない部分がある のだ。だから、タイトルを見たときに、ちょっとカチンと来たのである。
 なんでだろ。自分でもよくわからない。
 国際結婚には、通常の結婚にはない、さまざまな地雷が潜んでいる。その証 拠に、通常の結婚より国際結婚のほうが離婚率が高い。つまり、リスクがあ るってことね。
 最終兵器だからしてリスクがあるのは当たり前だが、同書のタイトルから は、その危なさが感じられないのである。安易にあおってるのよね。
 ま、先にも書いたように、そういうことは内容を読んでから語るべきなのだ が、日本で出版される海外ネタ本(海外での恋愛含む)の多くは、極端に楽観 的か、あるいは極端に悲観的だったりする。そして、概して危険なのは前者な のだ。
 なんとなくサウンドのいいことばっか言って、そのリスクを示さない。私は それらの本に対する嫌味で『NYに住んでも幸せになれない』という本を出した のである。
 『幸せをつかむ国際結婚のススメ〜「運命のヒト」は海の向こうにいた』。 タイトルだけで判断したら前者だ。だから私はカチンと来たわけね。なるほ ど。そういうことだったのか。
 紙面を使って自分探しをしてしまいました。失礼しました。
 もし同書を読んだ人がいたら、ぜひ内容を教えてください。またネタにしま すんで。
 よろしくお願いします。
                     ひろ
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『NY現実堂でおま12』

 前に「ニューヨーク=裸の王様」説というのを書いた。
 「“ニューヨークはすごい”とかいうけど、実は大したことない」というの が論旨だった。
 数日前に、ある読者の方からメールをいただいた。その方は、以前別の州に 住んでいて、最近ニューヨークに引っ越して来られたのだが、ここに住む日本 人の盲目的なニューヨーク信仰に少しうんざりされてるとのことだった。
 なにがなんでもニューヨークが一番という傲慢な姿勢。他の州からニュー ヨークに出てきた人は、きっと感動したに違いないという余計なお世話。そし て、米国内の他の都市や州を極端に見下すスーパーえらそう度。
 そのメールを読んで、わたくし、ニューヨークをいつまでも「王様」にして いるのは、実はここに住む日本人なんじゃないかしら、と思いましたね。
 これまで私は無意識のうちに、ニューヨークに住む日本人は比較的冷静にこ の街を見てると思ってたのである。
 確かにそういう人もいる。でも実際は、そうでない人、つまりニューヨーク 信者もまだまだしぶとく生息しているのだ。
 私のまわりには、ニューヨーク信者の知人・友人はあまりいない。もしいた ら、おそらく私はその人に説教カマすと思う。3時間ぐらい。ついでに私の本 も強制的に買わせる。完全に嫌がらせですな。
 私は別にニューヨークを好きになるなと言ってるわけではない。好きで結 構。愛すだけ愛してほしい。
 ただ厄介なのは、盲目的な愛である。
 「なにはともあれニューヨークはすごい」という信仰。そして、その街に住 む自分。あー、なんてすばらしいんでしょ。いや〜ん。
 特に日本人は、何かに属することによって自分を評価してもらおうという習 性を持っている。属するものがすごければ、自分もすごいという解釈だ。
 その習性が、密かに「なにはともあれニューヨークはすごい」という信仰を パワーアップさせているのである。ニューヨークの評価が下がると、自分も落 ちちゃうからね。
 日本人の性(さが)というか業(ごう)というか。「トラの威を借るキツ ネ」精神が、ここニューヨークでも発揮されているのである。こんなところま で来てやらんでもいいのに。
 私が盲目的なニューヨーク信仰を目の敵にするのは、それが自分たちを手足 をしばってしまうからだ。ニューヨークに属するだけでハッピー状態で、その 先がないわけよ。
 話を戻そう。
 ニューヨークを積極的に「王様」にしているのは、意外にもここに住む日本 人だったのかもしれない。
 いや〜、てっきり日本の人たちかと思ってましたよ。油断しましたね。
 この街に住むニューヨーク信者の皆さん、一日も早く目を覚ますように。
 必要でしたらいつでも説教してあげますので、お気軽にご連絡ください (nynuts@rcn.com)。
                    ひろ
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『NYJJ構造改革22』

 ニューヨークの日本人コミュニティには、「外」に対するPR機能があまりな い。最近そのことをしみじみ痛感している。
 アメリカ人に比べると、日本人はPRの重要性を知らない。私もこの国に来る まで、PRに関して完ペキに無知だった。
 日本の場合、広告代理店がPRもやっちゃうケースが多いでしょ。だからPR会 社がアメリカほど進化しなかったのである。結果として、PRは広告の付け足し 程度にしか考えられていない。
 反対にアメリカでは、「PRって重要よ」ということになっている。PR会社な んか、星の数ほどあるしね。広告とは別のところにPRが存在するのである。
 そんな土地に住みながら、ニューヨークの日本人のPRに関する考え方は、日 本に近い。つまり、マーケットにフィットしてないのである。
 そのことが、ニューヨークにおける日本人コミュニティの存在感のなさに繋 がってるというのが私の読みだ。
 たとえば、ニューヨークで日本人アーティストが展示会をやるとか、日本人 監督が作った映画が上映されるとか、日本から新しいビジネスが来るとか、そ ういうことを効果的に「外」にPRする術を、私たちはまだ持っていない。要す るにうまく記事やニュースにしてもらうテクニックってことね。
 「そんなもん、広告をうてばいいじゃないの」という意見もある。でも、広 告と記事では読者に対する影響力がまったく違うのだ。天と地の差と言っても いいだろう。特に読者にとってまったく未知のものである場合、記事のほうが 何十倍もの説得力を持つのである。
 これまで私は、日系企業がアメリカ人マーケットに対して広告をうつ風景 を、数年間じっと見つめてきた。対象とした日系企業は、すでに市場に浸透し ているトヨタやソニーなどではなく、「これからアメリカを攻めますよ」とい う会社である。
 結果はシンプル。広告の効果があまり出ないのだ。
 そこで私は考えた。「なんでよ?」と。
 広告の内容が悪いのか、それとも広告を出す媒体を間違ったのか。
 なかなか答えは出なかった。なぜなら、私はあくまでも「広告」という範囲 内でしか物事を考えてなかったからだ。
 求める答えを「自分たちが発信したいと思っている情報を、できるだけ多く の人に最も効果的に伝える方法」と定義したとき、私はPRの存在に気づいた。
 「これだ」と思いましたね。
 アメリカ人マーケットを攻めようとする日系企業、そしてニューヨークの日 本人コミュニティ。両者ともにPR機能がユルいのである。
 私たち日本人は、PRに対する日本のメンタリティーを捨てて、アメリカ流で 勝負すべきだろう。PRをもっと活用するってことね。
 まず必要なのは、PRに対する理解とそれに詳しい人材である。その2つを強 化しない限り、進歩はないと私は断言してしまいます。
 皆さん、PRへのご理解よろしくお願いします。それとPR関係者の方々、がん ばってね。
                   ひろ
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『日本人男性大改造論10』

 「ニューヨークにいる日本人男性はモテない。なぜならダサいから」
 前回、取り上げたネタである。
 その真偽を確かめるために、まず私たちが問うべきなのは「日本人でカッコ いい人ってだれよ」というクエッションである。ちょっと遠回りになるが、ひ じょーにインポータントな問いだ。
 私に「ニューヨークにいる日本人男性はモテない。なぜならダサいから」説 を開陳してくれたある日本人女性の話によると、彼女自身もそのことに気づい たのは、ごく最近のことだったらしい。
 きっかけは、日本から来たカッコいい男たちだった。
 「あ、日本人男性の中にもこんな人たちがいるんだ」
 彼女は感動したそうだ。そして同時に「ニューヨークにいる日本人男性って ダサい」と思ったとのこと。やっぱり比較する対象がないと、価値基準ってわ かんないからね。
 日本にいる男性が全員カッコいいとは、彼女自身も思っていない。しかし目 の前に現れたサンプルは、ニューヨークではなかなかお目にかかれない逸材 だった。
 その出来事が彼女を「ニューヨークにいる日本人男性はモテない。なぜなら ダサいから」説に走らせたのである。
 では、彼女が「カッコいい」と思ったのは、一体どんな日本人男性だったの か。
 私が彼女から収集した情報によると、その男性たちのタイプは、年齢で言え ば30〜40代。ルックスはちょっとアーティストっぽくて知的な感じ。服装 はこざっぱりしてるが、服に対するこだわりがそこはかとなく漂っている、な どなど。
 言われてみれば、そんなタイプの日本人男性って、ニューヨークにあんまり いないよね。日本の雑誌編集者に多いタイプだろう。
 話をしてもおもしろいだろうし、金もあるに違いない。さらにルックスもい いと来たら言うことナシだ。
 それにしても、なぜそういうタイプの男性がニューヨークにはいないのか。
 来週は、その点について考えてみたいと思う。
                   ひろ
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『今週の歌』

「コピー機で 刷って200部 手折りして
         30分で 出来上がりNuts ひろ」



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