2004年11月9日号(No.465)
目次
*『今週の問題』
*『NYのマスオさん2』
*『LICジャパンタウン作戦9』
*『今週の歌』
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『今週の問題』
以前から子育てについてちょっと語りたいことがあった。子供もできたことだし、
そろそろ開陳させていただくことにしよう。
日本でもアメリカでも一般的な子育ての役割分担は、男低女高となっている。通
常、子育ての主役は女性だ。
最近、子供に見せるために日本のテレビ番組『おかあさんといっしょ』のビデオを
Getした。
「おかあさんといっしょ」。子供と一緒にいるのは、あくまでも「おかあさん」と
いうことである。
ま、そうなる理由はわかる。なんといっても産むのは女性ですからね。ついでに乳
も出ることだし。
「そんなの不公平だ。男にも子育てやらせろ」
という意見もあるかと思うが、私がここで言いたいのはそういうことではない。
子育て問題を男女間のモメ事にしても何も解決しないのである。男・女はまったく
関係ない。
一般の家庭では、妻あるいは夫のどちらかが子育ての主役となる。
私がポイントアウトしたいのは、その主役を決めるプロセスというか、理由であ
る。
なぜ妻が担当するのか。なぜ夫が担当するのか。そこに疑問を感じることが多々あ
るのだ。
前述のように、普通は「妻がやるもんだ」ってことになっている。そんな慣習に逆
らって「わしがやる」とがんばる夫もいるだろう。
しかしそこには、論理的な理由がないような気がするのである。「なんとなく妻が
担当」「普通じゃイヤだから夫」というのがほとんどではないだろうか。
確かに収入の問題もある。「夫のほうが収入がいいからアタシが育児」というケー
スだ。
でも、妻のほうが高収入なら逆のパターンになるのかといえば、そうでもない。結
局、妻が担当せざるを得ないのが大半だろう。その理由は「やっぱり妻よね」という
至って抽象的なものである。
先にも書いたように、私は「女性ばっかに任せるのって不公平なんじゃない」とい
うことを言いたいのではない。要するに、育児の担当が「なんとなく」とか「やっぱ
り」というノリで決まってるのっておかしいんじゃないの、というのが私の意見なわ
けですね。
ここから本題に入る。
通常、親は子供に対して「○○な子に育ってほしい」と思っている。
明るい子、元気な子、素直な子、したたかな子、凶暴な子など、いろんなご希望が
あるはずだ。
そのとき、親の役目は、セットしたゴール(たとえば「元気な子」とか)に向けて
ベストを尽くすことである。元気な子にしたければ、それなりの教育方法や環境を用
意しなければならない。
皆さんご存知のように、子供の人間形成における親の影響力は絶大である。特に育
児のメイン担当者(子供に一番近い親)の責任はスーパーヘビー。同担当者が子供の
性格をある程度決めてしまうと言っても過言ではないだろう。
つまりですね、親側に「○○な子に育ってほしい」というゴールがある場合、
「○○な子に育」つために最も適した人格や能力を持つ親が、育児のメイン担当者に
なるべきなのである。
私が言ってること、クリアーでしょうか。
夫であろうが妻であろうが、そんなことはどうでもいいのである。ゴールに向かっ
て子供を育てる上で、ベストな条件を持つ親がメイン担当者になればいいのだ。
たとえば、ある夫婦は子供に対して「正直な子に育ってほしい」と思っているとす
る。
しかし不幸なことに、妻はとんでもない大ウソつき。妻自身、そのことはわかって
いるのだが、どうにも止まらない性格ときている。
この場合、妻は育児のメイン担当者になるべきではない。なぜなら「正直な子に
育ってほしい」というゴールをおそらく達成できないからだ。無理をしてでも夫が育
児すべきだろう。
要するに、育児のゴールに合った人員配置を心がければいいのである。
自分たち夫婦の「○○な子に育ってほしい」というゴールを考慮して、夫がやるの
か妻がやるのかを決める。世間における「なんとなく」とか「やっぱり」は関係ない
のだ。
ただ、前述の大ウソつき妻のようなケースの場合、問題になるのは、夫が妻に対し
てそのことをはっきり言えるかどうかである。
「キミは大ウソつきだから、子育てしないほうがいいよ」
夫にそう言える根性があり、なおかつ妻が「そうね、アタシじゃ無理よね」と言え
るぐらい素直だったら、なーんにも問題ないのだが、普通はそれほど簡単ではない。
「なんですって! もう一回言ってみなさいよ、この早漏野郎!」
自分では大ウソつきだとわかっていても、人にあらためて指摘されるのはやはりイ
タい。
さらに、それが理由で育児のメイン担当者をはずされるとしたら、これまた一大事
だ。
しかし子供のことを思うのなら、その辺はできるだけ冷静に検討すべきである。
さて、問題の我が家である。
ちなみに私たち夫婦の間では、現在のところ、育児のゴールとして「能天気な子」
および「正直な子」という案が挙がっている。
うちのかみさんと私を比べた場合、能天気なのは明らかに私である。
かみさんは、カテゴリー的には「神経質」。また、かなり凶暴な部分もある。
しかし、「正直な子」というゴールにおいては、かみさんのほうが圧倒的に適任
だ。
うちのかみさんは恐ろしいくらいに何でも正直に話す。いきなり「あんたの態度が
気に入らない」とか言うのである。これはおそらく正直+凶暴性の表れだろう。
というわけで、ゴールが「能天気な子」になった場合は私が、「正直な子」になっ
た場合はかみさんが育児のメイン担当者になる予定である。
私はかみさんに対して、前述の仮説、つまり育児のメイン担当者の重要性を証明す
るために、約8年間を費やした。
かみさんの家族を例に、親の性格が子供にいかに影響するかを分析。「おめえの親
がこうだから、おめえはこうなったんだろ」。そんな感じでかみさんに説明したわけ
ですね。
最終的にかみさんも、私の仮説に納得。ただ、私が家庭に入る可能性に関して、私
よりもかみさんのほうに抵抗感があって苦労した。
でも、我が家の場合、かみさんのほうが収入がいいので、金銭的にも私が家庭に入
るほうが理にかなっていたのである。ラッキー。喜んでる場合か。
いまの流れでは、「能天気な子」案が採用されるだろう。なぜなら、これからの世
の中、ちょっと能天気じゃないとやっていけんでしょ。
ということは、私が家庭に入るのである。ハウス・ハズバンド。自分自身で仮説を
証明するわけですな。
『未来少年コナン』のような能天気な子にするために、全力を尽くすことにしよ
う。
ひろ
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『NYのマスオさん2』
かみさんのおやじさんは、今年で90歳。年齢的には超ジジイだが、見た目は70
代後半ぐらいだ。
ただ年齢に関しては、いまいちクリアーでない部分がある。
私がおやじさんに初めて会ったのは、いまから12年前である。そのとき、おやじ
さんはすでに80代だった。
しかし12年後の現在、おやじさんはまだ90歳なのである。つまり数年分がどこ
かに消えてしまったのだ。
私の記憶によると、85歳の誕生日を3回ぐらいやったような気がするのである。
かみさんの家族も、おやじさんの年齢にはまったくペイアテンションしてない様子
で、そういう疑問を持ったのは、私だけだった。
あるディナーの場でその疑問をかみさん一家にぶつけてみた。
「あの〜、おやじさんって85歳の誕生日を3回ぐらいやったような気がするんで
すけど・・・」
私の発言は完全に無視され、人々はメシを食い続けた。
かみさん一家の中で、私とかみさんの子供について最初にメンションしたのは、お
やじさんだった。
かみさんと付き合い始めて2年ぐらい経った頃、おやじさんは私とかみさんに言っ
た。
「オレの孫は、アメリカで初めてのジャパニーズ・アメリカンの大統領になるん
だ」
かみさんとふたりで目が点になったが、結局それが結婚へのGOサインとなり、私は
かみさんにプロポーズする必要もなくなったのである(ホントにしなかったんだな、
これが)。
子供が産まれる前、おやじさんはかみさんの腹をなでながら、「女の子だよ」と
言っていた。
結局出てきたのは男の子で、おやじさんの読みはハズれたのだが、そのことを言う
と、おやじさんは「○○○(かみさんの名前)に変なプレッシャーをかけたくなかっ
たから、女の子と言ったのさ」とワケを話してくれた。
ヒスパニックの家庭でも最初の子供は男の子のほうがいいらしく、かみさんもそれ
なりのプレッシャーを感じていたのだが、おやじさんが「女の子だよ」と言ってくれ
たおかげで、少なくともおやじさんからのプレッシャーは感じなくてすんだのであ
る。
おやじさんがマイサン(My son)を初めて抱いたとき、私が「女の子だって言って
たのに、ホントは男の子がほしかったんだろ?」と聞くと、おやじさんは言った。
「オフコース。オレの孫は、アメリカで初めてのジャパニーズ・アメリカンの大統
領になるんだからな」
それは、10年前のあのときと同じセリフだった。
ひろ
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『LICジャパンタウン作戦9』
なぜLIC(Long Island City)なのか。
今回はそのことについて、ちょこっと語ってみたい。
まずは、ニューヨークの地下鉄マップを目の前に広げてほしい。地下鉄駅のブース
でタダでくれるからGetしてね。
ジャパンタウンを創る場合、最も大切なのはそこへのアクセスだ。要するに地下鉄
がガンガン走ってないといけないのである。
マンハッタン内のチャイナタウンやコリアンタウンを見ていただければわかるよう
に、エスニックタウンを創るには、少なくとも地下鉄が3、4本走ってなくてはいな
い。
となると、はっきり言ってマンハッタンには、ジャパンタウン化できそうな地域は
もうないのである。
ミッドタウンはまず無理でしょ。アップタウンも地下鉄があんまり走ってないから
ダメね。ダウンタウンはおしゃれ過ぎて家賃が高いし、チャイナタウン辺りはチャイ
ナタウンだから無理ときている。
そんなわけで、マンハッタンはあきらめました。
他の地域で可能性があるのは、クイーンズとブルックリンである。ブロンクスとス
タッテン・アイランドは論外ですからね。
クイーンズあるいはブルックリン内にジャパンタウンを創る場合、同地区は必ずマ
ンハッタンから近くなくてはならない。遠いとお客さんが来ないからね。
となると、イーストリバー沿いの地域がベストである。
地下鉄が3、4本走っていて、なおかつイーストリバー沿いの地域。
それらの条件を満たすのは、LICだけである。地下鉄マップで確認してほしい。ホ
ントにそうなんだから。
他にもいろいろ理由があるのだが、続きは次回に。
ひろ
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『今週の歌』
「あー負けた 負けた負けたよ あー負けた
ブッシュが勝って 4年も我慢かよ ひろ」
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