2005年12月13日号(No.502)
目次
*『今週の問題』
*『NYのバカたち27』
*『お金がほしい30』
*『今週の歌』
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『今週の問題』
ユニクロがなんか派手にやってますなあ。
ほれ、この前SOHOにオープンしたユニクロの話ね。
私が彼らの動きの中で最も注目しているのは、同店のチラシである。
NYジャピオンの中にも入ってたし、NYタイムズにも折り込んであった。
ポイントは、同チラシのスタイルである。
今回ユニクロ軍団は、日本のチラシのスタイルを持ってきたのだ。
モデルを極力使わず、できるだけ多くの商品の写真をぎっしり掲載。まさに
日本のチラシである。なんか懐かしくなっちゃいました。
決められたスペースに多くの情報を詰め込むのは、日本人の得意技である。
なんといっても、「幕の内弁当」民族ですからね。
たとえば、雑誌の紙面レイアウト。
日本の雑誌のレイアウト技術は、「情報を詰め込む」という点においては世
界一だと私は思う。アメリカ人も日本の雑誌を見たら、その情報量の多さに驚
くもんね。
そして、日本人のレイアウト技術は、チラシにも十分生かされているのであ
る。
日本とアメリカのチラシを比べればすぐわかるが、載ってる情報量がじぇん
じぇん違うのよね。
日本のチラシはびっちり、アメリカのはスカスカでしょ。
デザイン的にどちらがいいとは言えないが、情報量では日本のチラシが圧倒
的に勝っている。
その日本的スタイルのチラシを、今回ユニクロ軍団はアメリカに持ち込んだ
わけだ。
彼らのチラシ作戦が成功するかどうかだが、私は「アメリカ人の反応はいい
はず」と読んでいる。
「情報が多すぎて見づらい」という意見もきっとあると思う。しかし「商品
の写真がたくさん載っててうれしい」という声のほうが多いと私はニラんでい
る。皆さん、どう思います?
ちょっと先の話になるかもしれないが、ユニクロ軍団が仕掛けた日本のチラ
シ作戦がきっかけとなって、アメリカのチラシのスタイルも変わるかもしれな
いと、私は真剣に考えている。
その可能性って、十分あると思うのよね。
日本人の武器は「細やかさ」だ。車もウォークマンも、あらゆる意味におけ
る「細やかさ」で世界に進出したのである。
同じことがアニメにも食文化にも言える。
そして、日本人の「細やかさ」はチラシにも生きている。つまり、車や
ウォークマンと同じ武器をチラシも持っているのだ。
と考えると、私の「アメリカのチラシのスタイルも変わるかもしれない」と
いう読みもそれなりにメイクセンスでしょ。
今回のユニクロ軍団のチラシ作戦は、アプローチとしては非常に正しいし、
意味があると思う。
パチパチパチ。
その心意気とアイデアに拍手したい。
ひろ
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『NYのバカたち27』
また投書が来た。
* * *
こんにちは。お久しぶりです。
「NYのバカたち」にはたくさん投書が来てますね。皆さん相変わらず苦労し
てるんだろうと思います。
私は日系企業の檻を出て紆余曲折の末、自分で会社を始めました。それほど
大儲けはしてませんが、今のところはつぶれる兆候もありません。
日本人がNYで生き残ろうと思ったら、自分で商売を始めるしかないというの
が私の考えです。だって、長く勤められるような就職先なんて、ほとんどない
んだから。
NYで始まった商売は当然ながら、ほとんどがコスト高に負けてつぶれます。
これは日系に限った話ではないし、どう考えても解決方法はありません。で
も、少数はめでたく生き残ります。
何とか生き残って事業を伸ばし、従業員を雇う。ここまではめでたい話で
す。問題はここから。
日本人の雇用者が従業員を雇う場合、とにかく給料が安いんですよね。アメ
リカの会社だと、安い所も高い所もあるし、仕事の内容が違えば給料も違う。
でも、日系の会社って何をやっても、どこで働いても給料が安いんです。
ものすごく高い家賃を払ってオフィスを借りてるような所でも、事務員は自
給8ドルとかね。クリエイティブ系の仕事だと、経験者でもタダ同様でこき使
われてたりします。
安くても人が来るから雇う側が強気なんでしょうけど、日系コミュニティの
安すぎる賃金水準は、コミュニティの崩壊を招いている大きな原因のひとつで
す。
まず「日本人の給料が安い → 生活が苦しい → 購買力がない」という
現実。コミュニティ全体の購買力が落ちたら、コミュニティ内の商売も不振に
なります。日本人相手に商売をしている所は、日本人の賃金水準が低い限りは
絶対に儲かりません。
それから「待遇が悪い → 労働意欲が落ちる → 仕事の質が落ちる →
業績が落ちる」という状況もあります。仕事の質が落ちたら、高いお金は取
れません。だから会社は儲かりません。
非日系の顧客を対象にしている会社は、日本人を安くこき使ってもとりあえ
ず儲けは上がるかもしれません。でも最後にもうひとつ、決定的な問題があり
ます。
「給料が安い → 生活できない → 日本に帰る」
だから日本人の数はどんどん減ってます。数が減れば、コミュニティとして
の力はそれだけ弱くなります。
NYで人を雇う立場にある日本人は、もうちょっとこの辺の事情をきちんと考
える必要があると私は思っています。きれいなオフィスを借りるとか、ブラン
ド品で身を固めるとか、目立つ所にだけお金をかけていないで、人材に投資す
ることを真面目に考えないと、商売と生活の基盤になるコミュニティそのもの
がなくなってしまいます。
だから日系企業で囚われの生活を送っている人が独立したら、かつて自分が
されたのと同じように従業員から搾取してはダメです。限られた財源から給料
を払う側も、たしかに苦労はありますけど…。
日雇い労務経験者
* * *
私が言いたかったことをうまくまとめていただき、ありがとうございます。
まさにその通りですよね。
さて、今回の投稿のインポータントな部分は:
「日本人の給料が安い → 生活が苦しい → 購買力がない」
「待遇が悪い → 労働意欲が落ちる → 仕事の質が落ちる → 業績が
落ちる」
「給料が安い → 生活できない → 日本に帰る」
である。
そしてこれらに 「日本に帰る → 日本人人口が減る → 売上が減る」
が加わる。
「売上が減る」と当然、それぞれの「日本人の給料が安い」「待遇が悪い」
「給料が安い」が起き、すべてがまた繰り返されるのである。
なんだかおぞましいサイクルですなあ。
また、これらにバカ要素、つまり「ボスがバカ」「同僚がバカ」などが加わ
ると、パーフェクトストームというか、ホントにロクでもない状況となる(で
も、ここではバカ要素はちょっと横に置いておく)。
上記のスーパー悪循環が続けば、ニューヨークの日本人コミュニティは間違
いなくボロボロになる。もうかなりきてますが。
同問題の存在には、たくさんの人たちがすでに気づいてるはずである。
しかしニューヨークの日本人コミュニティ内に、解決のための具体的な動き
はない。
なぜなのか。
問題が大きすぎて手が出せないのか。あるいは、手の出し方がまったくわか
らないのか。
おそらく両方だと思う。
私自身も「これだ」という解決策は持っていない。
ただ、どこから切り込んでいくべきかは、なんとなくわかる。
たとえば、「日本人の給料が安い」「待遇が悪い」などが存在し得るのは、
そんな条件でも働く日本人がいるからだ。安月給で働く日本人がいなくなれ
ば、それらの条件も当然変わるはずである。
これまで多くの日本人が、無理してでもニューヨークに居残ろうとした。
彼らは当然、安月給でも働く。なぜなら、ビザがほしいからだ。
給料が安くても、待遇が悪くても、人々は日系企業に勤めたがるのである。
結果として日系企業側は、安月給で人材をキープできるというわけだ。
要するにですね、安月給軍団は、自分で自分の首を締めてるのである。
あなたがいつまで経っても安月給なのは、そんな条件でも働く(あなたのよ
うな)物好き日本人がたくさんいるからなのである。
私がよく「無理せずに日本に帰ったほうがいいよ」と言うのは、無理してこ
ちらに残ること自体が、精神的にも金銭的にもその人を苦しめる結果になるか
らだ。
安月給で働く日本人が減り、人材不足になれば、日系企業側も人材について
真剣に考え始めるはずだ。「日本人の給料が安い」「待遇が悪い」などの条件
を壊す可能性が生まれるのである。
現在の状況を変えるためには、一度ドン底まで行ってみる必要があると思
う。徹底的に人材不足にしてしまうのである。
そうなれば給料も上がり始めるだろうし、ビザサポートしてくれる会社も増
えるだろう。
スーパー悪循環を解決する方法は、他にもいくつか考えられるが、それらに
ついては、また別の機会に。
ひろ
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『お金がほしい30』
再び「なぜ1077ドル25セントも損したか」話である。
8)細かく買いすぎた
根性がないためか、私はドカンと買うことをあまりしない。たとえば、1株
3ドルだとしたら、100株(=300ドル)しか買わないのである。大きく
買って損するのがコワいんですね。
全部で300ドルの価値のある株が10%と上がったとしたら、儲けは30
ドル。
10%で、たったの30ドルよ。
そういうふうに細かく買うから、なかなか儲けが出ないし、儲けを出そうと
待ってる間に株価が下がっちゃって、結果的に損したりするのである。
もう少し大きく買うべきだった。反省。
というわけで、以上が「なぜ1077ドル25セントも損したか」の全容で
ある。
傷は深い。でも自分では、1077ドル25セント分は勉強できたと思って
いる。
たぶん。
ひろ
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『今週の歌』
「ママたちと おしゃべりし続け 3時間
それでも飽きない 自分がコワい ひろ」
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