1995年7月18日号

(No.71)


                     Nutsの表紙です

@週刊Nuts「平成の目安箱」

村山首相様
前略
 ニューヨークはムンムンした夏を迎えております。日本はいかが なものでしょう?
 首相、インターネットというのをご存じでしょうか? 今、流行 の、あのインターネットです。たしか総理府にも、それ専用の回線 というか、窓口がありますよね。
 そのインターネットなんですが、首相はどう思われますか? 使っ たことがおありですか? もし使われたのなら、その感想は?
   私は個人的に、今の時点では、はっきり言って大したモノじゃな いと思うのです。本や雑誌などを読むと「革命的システム」である ような書き方をしてあるのですが、今の段階では、なんだか「マニ アたちのマスターベーションの道具」のような気がします。確かに それなりのうまい使い方をしている人達もいます。でも、大半は「 インターネットを使う」という行為によって自己満足に浸っている 人々ではないかと思うのです。
 「インターネットを使うと莫大な情報にアクセスできる」と言い ます。でも、それを処理する能力が私たちにはあるのでしょうか?  ただでさえ忙しい生活の中で、いきなり数百万個の情報が目の前に 現れたとしても、私達にはどうしようもありません。まあ、「俺は 数百万の情報にアクセスできるんだ」という自己満足には浸ること ができますが・・・。
 首相のところにもインターネットを通じて電子メール(要するに 電話線を利用して文章を送ること)を使って投書を送ることができ ると聞きました。でも、数百通の投書を、あの見づらいコンピュー ターの画面で読もうと思いますか? 私がその担当官であれば、当 然、それらの投書を紙に印刷してから読むはずです。そんなことす るぐらいでしたら、手紙で頂いた方が良いと考えるでしょう。
 要するにインターネットというものは、巷で騒いでるほど大した モノではありません。なのに今では、インターネットという言葉だ けが一人歩きして、さも大変なモノのようなイメージを人々に与え ています。インターネットにも使える機能はあります。でも、まだ まだです。
 インターネットという言葉を使えば、なんだかカッコイイという 風潮があります。私はそんな風潮にビビることなく、「所詮は未熟 なシステム」という視点で、必死に追うこともなく、かと言って無 視するわけでもない、つかず離れずの態度でこのインターネットと 付き合っていきたいと思います。首相はどのようにお考えになりま すか? では。
                                     草々                 「週刊Nuts」編集人 竹永浩之

インターネットで参院選

 となりにインターネットについての文句を書きましたが、今度の 参議院選でインターネットを使っての模擬選挙が行われることとな りました。
 この企画は日本のTV東京が立てたもので、今月の23日に行われ る参議院選挙に、インターネットを使って、海外に住む有権者を模 擬参加させるというもので、その結果は、23日に放送される番組 の中で発表するとのこと。なかなか面白い企画ですよね。
 ところが、ここに問題が一つあります。それは、インターネット にアクセスできない人は投票できない、ということです。一応、投 票方法の説明、投票用紙などは、日本語と英語で表記してあるそう ですので、自分のコンピューターが英語しか受け付けない人でも投 票できます。ただし、その投票を受け付けるのは、10日から20 日までです。そのホームページのアドレスは以下の通り。
http://www.inter.co.jp/TV-TOKYO/
 そこで私は考えたのです。インターネットでアクセスできない人 が、この企画に参加できる方法を。
 方法はこうです。このNutsに、今回使われる投票用紙とほとんど 同じ内容のものを用意しました。今回の模擬投票に参加したい方で インターネットにアクセスできない方は、その用紙に必要事項を書き 込んで、それをFAXでNuts編集部までお送り下さい。私がその内容 をインターネット上の投票用紙に写し書きします。心配ご無用。変 なことはしませんから(例えば、その内容に手を加えるとかね。)。
 ひとつ大切なことを説明するのを忘れていました。今回の投票は 無記名で行われます。要するに投票者の名前は出ません。だから今回 、Nutsが企画したようなことができるのです。
 それともうひとつ。投票の際に百字程度のコメントを書くことがで きます。これを使わない手はありません。例の「永住権保持者には選 挙権をあげないよーん」の件について文句を言うことも可能です。何 か言いたくてウズウズしている方、この機会を利用してみませんか?
 そんなところです。エンジョイ。
                                     編集人

投票用紙

Q.1 どの政党に投票しますか。(希望するものに○)
自民党 社会党 新進党 共産党 平和・市民 二院クラブ  スポーツ平和党 新党さきがけ 憲法みどり農の連帯 青年自由党 みどりといのちの市民・農民連合 さわやか新党 国民党 平成維新の会 全日本ドライバーズクラブ 新自由党 世界淨霊会 新時代党 雑民党 日本世直し党 UFO党 教育党 日本福祉党
Q.2 次の首相には誰がふさわしいと思いますか。                   (希望するものに○)
村山首相 河野外相 小渕自民党副総裁 橋本通産大臣  渡辺元外相 海部新進党党首 羽田前首相 細川元首相 小沢新進党幹事長 土井衆院議長 横路前北海道知事 武村蔵相 不破共産党委員長 青島東京都知事 その他(            )
Q.3 日本の政治へのメッセージをお寄せ下さい。                    (100字程度)
Q.4 あなたの年齢、性別、職業をご記入下さい。                   (該当するものに○)
年齢 10-19 20-29 30-39 40-49 50-59 60-69 70- 性別 男  女 職業 農林漁業 製造業 商社・卸・小売 建設・土木    金融・保健 運輸・通信 医療 教育 マスコミ    官公庁・公共機関 学生 無職 その他(      )   

USビジネスニュース再び

さて、先週の続きなのであります。
 前回はビジネスニュースさんに掲載された投書のことについてお 話ししましたが、今回はビジネスニュースさんの報道の仕方について 少し書いてみようと思います。
 先に断っておきますが、私は別にビジネスニュースさんに恨み辛み があるわけではありません。誤解のないように。
 ビジネスニュースさんのPR版6月号に「米国での留学生の就職状況」 という記事がありました。この記事の中にこういう大きな見出しがあ りました。「卒業後、帰国した学生は45%」。この見出しを見て、 皆さんはどう考えますか? 当然これは、今年あるいは去年、こちら の大学を卒業した日本人学生に関する全米規模の資料だと思いますよ ね。でも、実際この数字は、今年の3月に”ニューヨーク大学のみ” にて行われた調査の結果です。一応、ニューヨーク大学は、最も多く の日本人留学生が在籍する米国の大学ですが、この記事はニューヨー ク大学について書かれた記事ではありません。ただ1校に関する資料 を見出しに持ってきて、あたかもそれが、全米規模の数字であるかの ように読者に思わせてしまうのには、やはり問題があるような気がし ます。
 例えば、ここに「米国での日系企業内の禁煙状況」という在米日系 企業全体についての記事があったとします。そして、その取材でニュー ヨークで一番大きい日系企業内の禁煙者と喫煙者の数を調べたと仮定 します。その結果は、禁煙者35%、喫煙者65%でした。皆さんが もし記者だったら、その中に「日系企業内の禁煙者は35%」という 大きな見出しを出すべきだと思いますか? やっぱりそれは、どう考 えてもおかしいですよね。
 今回の見出しについて、おかしいと思ったのは私だけではありませ ん。私の友達の何人かも、この見出しに疑問を持っていました。ビジ ネスニュースさんには、「留学生の実態」記事に関する前科があります。 あれでかなりの数の学生たちが、「この新聞は要するにスポーツ新聞 だろ。」という見方を取り始めました。そして、今回はこれです。
 以前、ビジネスニュースの方とお話しした時、その方が「うちは元々 真面目な新聞なんです。」とおっしゃいました。私も新聞であるから には、真面目であってほしいと思います。それを紙面に表して下さい。 私達、在米日本人留学生に「ビジネスニュースは信頼できる」と思わ せるような、質の高い情報を提供して下さい。よろしくお願いします。 では。
                         編集人
 

VOICE

@君が撃たれてから1年が過ぎようとしている。  汗をほとばしらせて、サンドバックを叩いていた君。  君の親父さんは本まで出版してアメリカの銃社会と闘っている。  親子そろってボクサーだね。  また暑い夏が来て君を思い出したよ。
   エースケ
@最近のNutsには明るさがない。これはこまった。今度は何を食っ た話をすればよいのだろう。
        ひろ 
  

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Hiroyuki Takenaga ---hiro@interport.net