おまけコラム
2003年6月10日号(No.421)
先日、なかなかおもしろい本を読みました。『アジア系アメリカ人』(中公新
書)。著者は村上由見子さんという人です。
これまで読んだり見たりしたアジア系アメリカ人に関する情報の中ではピカイ
チですね。よく調べてありますし、視点も確かです。
私は個人的に、日本のマスコミが日本に伝えるアジア系アメリカ人像というの
をあんまり信用してません。勘違いとかウソが多いんです。アメリカという入
れ物を理解してない人間が取材したというのがすぐわかるんですよね。
その点、同書はかなりのもんだと思います。パチパチパチ。
ただひとつ「やはり無理か」と思ったのは、問題点は指摘してあるんですが、
解決策が提示してないんです。
たとえば同書の中には、日系アメリカ人コミュニティの問題とかもメンション
してあります。要するにコミュニティの維持がだんだんむずかしくなってきて
るわよ、という話です。
ま、はっきり言えば、「このまま行けば日系アメリカ人コミュニティは滅びま
すよ」ということですね。著者はそのようには書いてませんが。
では、その解決策は存在するのか。そこら辺については、同書では触れられて
ません。
著者自身は日系アメリカ人ではありませんし、解決策まで真剣に考える義務は
ないのですが、現実的には、どこの日系アメリカ人コミュニティもそこでブッ
止まってるのです。つまり、解決策がわからんというか、わかっているんだけ
どできない、という状態なのです。
その点については、「あんたら何してるのよ。しっかりしろよ」とケツを叩い
てあげる必要があるのですが、ほれ、日本人というか日本のメディアは、日系
アメリカ人たちを「戦時中苦労したかわいそう人たち」っていうふうにしか扱
えないでしょ。ある意味、アンタッチャブルなわけね。
そういうの、もうやめたほうがいいと思うんです。だって彼らのコミュニ
ティ、このまま行けばホントに滅びちゃいますよ。
著者の次の作品に期待したいですね。
今週はこんなもんで。
では。
ひろ
下のアドレスを押すとメイルが送れまっせ
投書、意見、感想もどうぞ
Return to Home Page