◆◆◆◆ New York Tabloid Magazine "Nuts Journal"◆◆◆◆
『NYタブロイド・マガジン "Nutsジャーナル"』 1999年2月12日号 NO.19
*今日のひとこと* もらい物だけど愛用していたコンピュータが錯乱状態に なってしまったので、ただ今休養中。がんばれ。(こ)
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==================== ★あるイエローキャブ・ドライバーの事情★ ====================
小西樹里
1998年12月のある日、フランク・マンクーソは17年間つづけた タクシー・ドライバーのキャリアを終えた。
いちどは薬学の道を進もうとしたフランクだったが、経済的な支えが 必要だったためキャブの運転をはじめた。そして現在39歳のフラン クは、今はもう"もと運転手"の身分になった。
「1986年くらいまで、みんなオレのキャブの中でマリファナを吸っ てた。レーガン大統領の時代になってからそれは完全になくなった けど、酔っ払いや乗り逃げするやつはまだたくさんいる。だけどマリ ファナを堂々と吸えてた頃なんて今となってはいい思い出だよ」
マリファナは、フランクがキャブ・ドライバーを辞めることになった原 因でもある。最近さらに厳しくなったニューヨーク市の法律が定めた、 運転免許証を更新するさいのドラッグ・テストで最悪の結果が出た のだ。もちろんマリファナ常用者のフランクが運転を続けられるはず はなかった。
「マリファナが気持ちを落ち着かせてくれるから、オレは安全運転が できてた。キャブ・ドライバーなんてのは客の親切心に支えられてい るようなもので、チップが少なくても"無神経なやつめ!"って人知れ ず叫んでいるしかない。マリファナはオレの潰瘍の痛みをやわらげ てもくれていたんだ」
ニューヨークのイエローキャブに対するこまかい規則に憤りを感じて いたフランクは、キャブ・ドライバーの生活の質を考えてテレビ番組 でこの問題を訴えたこともあった。その規則ではレシートを客に渡さ なければ罰金などが決められているが、ドライバーが手洗いに行く ときさえ路上駐車の違反は厳禁。客への値段交渉も当然不可。「タク シーに市場値は必要かい?」とフランクは誰にともなく問いかける。
キャブ・ドライバーとしての最後の客をハーレムで降ろしたあと、フラ ンクは車を返却するときの遅れで超過料金を取られないよう、赤信号 をふたつほど走り抜けた。
(The Village Voice 2.3.1999)
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「Nutsジャーナル」編集部

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