◆◆◆◆ New York Tabloid Magazine "Nuts Journal"◆◆◆◆
『NYタブロイド・マガジン "Nutsジャーナル"』 1999年6月22日号 NO.44
*今日のひとこと* 日本にいたときに憧れていたアメリカのよい部分が、住み慣れていくうちに 見えなくなってきた。この国を外から見つめ直してみる必要がある。(こ)
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===== ★ 牛 ★ =====
田中 壮
シカゴのダウンタウンに、いきなり三百頭以上の牛が出現した。ヒンズー教 の人口が急に増えたから、ではない。観光客集めのために、地元の芸術 家達が作った、様々な色や材質の、本物よりも一回り小さい飾り物の牛を、 メインストリートに展示することになったからだ。展示は十月三十一日まで 続く。
世界地図、花、意味不明な模様、色々な色、などなど、とにかく一ブロック ごとに牛がいる。牛の製作者の中には、牛の歴史や生態まで調べて作っ た人もいる。当然の様に、通行人は興味を持って触ったり眺めたりしてい る。その反面、あたかもそこに何もないかのように、通り過ぎていく人々も 多い。
もともとこのプロジェクトはスイスのチュウーリッヒからきている。そこでは、 ’98に牛の展示によって、百万人以上もの観光客を集めた実績がある。し かし、シカゴは観光客だけを期待しているわけではない。例えば、隣りで 牛を眺めている他人に、「これは何だろう」と話しかければ、このプロジェ クトの担当者は喜ぶだろう。「牛」によって、他人と他人である市民が一緒 になることも、市は期待しているからだ。果たして効果はあるか。
(Chicago Tribune. June, 16. 1999. P.1&20.)
なお、 http://home.att.net/~soht では、 Nuts Journalでは配信されていない著者の記事が読めます。

「Nutsジャーナル」編集部

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