◆◆◆◆ New York Tabloid Magazine "Nuts Journal"◆◆◆◆
『NYタブロイド・マガジン "Nutsジャーナル"』 1999年10月27日号 NO.65
*今日のひとこと* 文学的な英語の言葉遣いをする留学生と知り合いになって、 英語の表現の豊かさを再発見する。要は使い方なのだ。(こ)
*******************************************
========= ★飽くなき高層願望★ =========
田中 壮
世界一高い複合ビル、世界一高いアパート、世界一高い銀行、世界一古い 鉄鋼高層ビル、世界一大きい郵便局、世界一広いコンベンションセンター、 世界一大きい先物取引場は全てシカゴにある。
しかし、世界一強かったバスケットチームは見る影も無いし、世界一忙しい 空港もそろそろ怪しい。世界で一番高かったシアーズタワーも数年前にマ レーシアのビルに抜かれてしまった。しかし…。
シカゴにまた世界で一番高い108階建て、1,550フィート(約472メートル)の ビルが出来るかもしれない。98年の春に発表されたこの計画は、一度は経 済的な問題で消えかけていたが、問題は基本的には解決され、五月には 着工し、約40ヶ月後には完成する予定だと言う。
変わった形だ、と人は言うかもしれない。6個の形の異なる直方体を縦に重 ね合わせ、上から太い串を突き刺したような形をしている。上の直方体ほど 細くなっていっている。
この建設費$500億のビルには、デジタル化に備えたテレビ局、様々な事務 所や商店、800台の車が止まれる駐車場、そして上層階には350の高級マ ンションが含まれる。この$450,000以上するマンションからの眺めが、世界 のどの高層マンションよりも遠くを望めることは言うまでもない。
ところでビルはどこまで高く出来るのだろうか。1956年に、シカゴの超有名建 築家、Frank Lloyd Wrightがマイルハイ(約1600メートル)のビルを計画した話 は有名である。問題は技術ではない。実はエレベーターなのだ。あまりにも 高いビルを作ってしまうと、上に行くのに時間がかかる。高層ビルでは、効率 を良くするために、多くのエレベーター設置しなければならないが、それが場 所を取りすぎてしまい、ビルの経済的効果が薄れてしまう。あまりに高くなる と、超高速エレベーターに人間が対応出来なくなる、などなど。
しばらくはまた、シカゴが世界一高いビルの持ち主になることだろう。
(Chicago Tribune. September, 22, 28, and 30. 1999)

「Nutsジャーナル」編集部

ホームページにもどる