◆◆◆◆◆New York Tabloid Magazine "Nuts Journal"◆◆◆◆◆
   『NYタブロイド・マガジン "Nutsジャーナル"』
      1999年11月30日号 NO.71
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
============== ★アルファベット・シティの変貌★ ==============
小西 樹里
ニューヨーク市のマンハッタン地区のダウンタウン、イースト・サイドには、 アベニューA,B,C,Dという名のついた通りがある。1から12までの数字が つけられた他のアベニューとは違い、アルファベットが使用されているた め、その辺りの地域は通称アルファベット・シティと呼ばれている。
トンプキンズ・スクエア・パークを中心としたアルファベット・シティは、イー スト・ハウストン・ストリートと東14丁目の間に位置する。この地域には スペイン語を母国語とする人々が多く暮らしており、商店やレストランの 看板のスペイン語表記もよく見られる。
以前、地下鉄の駅から遠く交通の不便なこの地域は、治安の悪さで有 名だったが、家賃の安さや静かな環境が見直され、いま急速に開発が 進みつつある。
始めに変貌を遂げたアベニューAは、おしゃれなレストランやカフェが並 ぶ通りになり、以前の暗く危ない雰囲気はどこにもない。その隣りのアベ ニューBにも小奇麗なレストランが増え始め、アベニューCにもいくつか の新築アパートが建設中だ。人々の移住と共に商業化が進んで、アル ファベット・シティー全体が活気づく日も、そう遠くはないだろう。
だが、住居の需要が増し、アパートの改築や家賃の値上げが進むこと で被害を受ける人々のことも忘れてはならない。経済力で土地を開発 し商業区や安全な移住区を広げていく人々は、以前からそこで暮らして いた人々の生活を十分に考慮しているだろうか。
家賃や物価の高騰が続くマンハッタンから、クイーンズやブルックリン地 区へ追い出されているのは、主に低所得者たちや新移民たちである。見 方によっては、アルファベット・シティの開発は楽観的なばかりではない はずだ。
アルファベット・シティには、数々のコミュニティー・ガーデンがあり、住民 たちの協力によって緑や公共の公園が保たれている。人々の静かな生 活が金の力で乱されるようなことがあってはならない。
================================================
【今日のひとこと】 安くおいしく食べるのも大事だが、おいしい食べ物と一緒に店の 雰囲気を味わうには、それなりの投資が必要だと知る。(こ)
================================================

「Nutsジャーナル」編集部

ホームページにもどる